コンテンツマーケティングの実施手順を解説|成功させる3つのコツ|東京のWEB制作会社・ホームページ制作会社|株式会社GIG

コンテンツマーケティングの実施手順を解説|成功させる3つのコツ

2023-08-01 制作・開発

コンテンツマーケティングは、多くの企業に取り入れられているマーケティング手法の1つです。

この記事では、新しいプロジェクトでコンテンツマーケティングのチームに配属された方など、はじめて対応する方でも理解できるよう、基本的な手順について解説します。

また、コンテンツマーケティングで失敗しないよう、押さえるべきポイントについてもご紹介します。

コンテンツマーケティングとは?

コンテンツマーケティングとは、ターゲットの求める情報(コンテンツ)を先んじて提供し、製品やサービスの価値を伝えることで、成約やブランディングにつなげるマーケティング活動です。

収集できる情報媒体が多様化する現代において、ターゲットへの一方的なプッシュ営業をするだけでは、成果をあげることが難しくなってきています。そのような中、コンテンツマーケティングは、ターゲット自ら興味を持ってもらうことを目的とし、有益な情報提供を通じて信頼関係を構築することも可能で、顧客に選んでもらう購買行動を提供します。

また、アプローチ手法も多様にあり、まだニーズが明確になっていない潜在顧客との接点を作ることも可能です。さらに、作成した自社のコンテンツは、継続的に活用できる営業資産にもなります。一方で、コンテンツ制作にはリソース確保が必要なことや、成果が出るまでに時間がかかるなどのデメリットが存在する点も理解しておくべきでしょう。

代表的なコンテンツ施策としては、Webサイトのオウンドメディアやホワイトペーパー、メルマガやセミナー(ウェビナー)などが挙げられます。これらの施策を通じて、顧客の課題に対応し、ニーズに合わせた適切なアプローチを行うことが重要です。

なお、コンテンツマーケティングの概要は、こちらの記事でも詳しく解説しています。

関連記事:コンテンツマーケティングとは? 基礎から代表的な施策までを解説

コンテンツマーケティングとWebマーケティングの違い

コンテンツマーケティングとWebマーケティングは、焦点とアプローチに違いがあります。

コンテンツマーケティングは、有益な情報を提供し、顧客との信頼関係を築くことに重点を置いています。顧客へは、自社の保有するノウハウやサービス情報をコンテンツとして、オンライン・オフライン問わず多様な手法でアプローチするものです。

これに対しWebマーケティングは、SEOやSNS、オンライン広告など、インターネットを利用したマーケティング活動全般を指します。手法によって、直接的な販売促進やブランド認知度の向上、短期的な売上アップなど、焦点に置かれる目的はさまざまです。

記載の通り、コンテンツマーケティングとWebマーケティングは異なる点が多くありますが、それぞれ融合してアプローチすることも多くあります。

たとえば、自社情報をブログの記事コンテンツとして作成し、そのコンテンツをWebマーケティングのSEOで検索上位表示させてターゲットに届けるなど、一般的にもセットでよく活用されます。

コンテンツマーケティングを進める手順

コンテンツマーケティングを成功させるためには、その手順を正確に理解し、効果的に実行することが不可欠です。

1. コンテンツマーケティングの目的を明確にする
2. ターゲット・ペルソナを明確にする
3. カスタマージャーニーマップを作成する
4. マーケティング手法を決める
5. KPIを設定する
6. コンテンツを設計・作成する
7. 効果測定・分析する

上のステップについて、各段階で何を重視すべきかを順を追って解説します。

コンテンツマーケティングの目的を明確にする

コンテンツマーケティングを始めるにあたって、まずは目的を明確にすることが必要です。目的が不明確だと、効果的な戦略を立てることは難しくなります。

・ブランド認知度の向上
・成約数の向上
・リード獲得
・顧客ロイヤルティの強化

上記は一例ですが、コンテンツマーケティングで設定させる目的はさまざまです。これらの目的に応じて、コンテンツの種類や配信方法、評価基準も変わってきます。

目的を明確にすることで、ターゲットとする顧客層や、コンテンツの種類などが見えてきます。また、目的に沿ったKPI(重要業績評価指標)を設定することで、コンテンツ成果の定量的な評価が可能になるのです。

ターゲット・ペルソナを明確にする

ペルソナとは、理想的な顧客像を具体的に描いたもので、ターゲットすべき顧客像を意味するマーケティング用語です。

ペルソナは、年齢・性別・職業・趣味・ライフスタイルなど詳細に設定することで、ターゲットに合った魅力的なコンテンツを作成できるようになります。また、ペルソナを明確にすることで、コンテンツを通して伝えるメッセージも効果的なものになります。そのため、ペルソナに合わせたコンテンツを提供することは、ターゲットの共感を呼び、ブランドへの関心や信頼を高める効果が期待できるのです。

ペルソナを設定する際は、実際の顧客データや市場調査をもとに、リアルな顧客像を作り上げることが重要です。これにより、コンテンツの魅力を最大限に引き出せるようになります。

ペルソナ設計については、以下の記事でも解説しています。

関連記事:ペルソナ設計とは? 設計の方法から分析、ワークショップ、事例までを徹底紹介

カスタマージャーニーマップを作成する

カスタマージャーニーマップとは、顧客が製品やサービスとどのように出会い、どのような経緯で購入に至るかの過程を可視化したマップです。カスタマージャーニーマップの作成は、顧客の購買行動や体験を深く理解するための重要なステップです。

カスタマージャーニーマップを作成することで、顧客がどのような情報を求め、どのタッチポイントでブランドと接触するかが明確になるため、効果的なコンテンツ戦略の立案が可能になります。

カスタマージャーニーマップを作成する際には、顧客の認知・検討・購入・使用・推奨といった各フェーズにおける感情や行動を詳細に分析します。

また、カスタマージャーニーマップは、顧客が抱える問題点や不満の事前察知にも使えるため、顧客満足度の向上やブランドロイヤリティの強化にもつながるのです。

カスタマージャーニーマップの作り方については、以下の記事で詳しく解説しています。

関連記事:カスタマージャーニーマップの作り方【現役インハウスマーケターが解説】

マーケティング手法を決める

コンテンツマーケティングでは、作成するコンテンツの提供方法が多様にあるため、適切に選択することが重要です。ターゲットとする顧客層や市場の特性を考慮し、もっとも効果的なアプローチを決定する必要があります。

たとえば、若年層をターゲットにする場合はSNSを活用したプロモーション、ビジネス向けの製品やサービスであれば検索エンジン(SEO)やホワイトペーパーなど、媒体を使い分けることが大切です。

また、マーケティング手法を決める際には、コンテンツの種類も重要な要素です。テキスト・動画、画像など、さまざまなコンテンツ形式がありますが、それぞれに適した配信チャネルやタイミングが存在します。ターゲット顧客がどのメディアを頻繁に利用しているかを理解し、その嗜好に合わせたコンテンツを提供することが、効果的なマーケティング手法を確立する鍵となります。

KPIを設定する

コンテンツマーケティングの成功には、適切なKPI(重要業績評価指標)の設定が不可欠です。KPIは、目指すゴールに向けた進捗を定量的に評価するための指標であり、マーケティング施策の方向性を確認し、改善点を見つけるために重要な役割を果たします。

KPI設定は、以下のポイントを押さえておく必要があります。

1. 目標との関連性

マーケティングのゴールやビジネス全体の目標と直接関連するものでなければなりません。たとえば、商品の売上増加を目指す場合、Webサイトの滞在時間よりも、購入完了数やカート投入数の方が適切なKPIと言えるでしょう。

2. 定量的な指標

主観的な指標では評価がばらつき、効果的な分析が困難になるため、客観的に評価できる数値である必要があります。

3. KGIとの関係

KPIはKGI(重要目標達成指標)に結びついている必要があります。KPIは目標達成の途中経過を測るもので、KGIは最終的な目標達成状況を評価する指標です。

また、コンテンツマーケティングにおいては、以下のようにターゲットのフェーズにあわせたKPI設定が必要です。

・認知フェーズ:ブログ記事のページビュー数、新規訪問者数
・興味フェーズ:動画の視聴時間、視聴完了率
・比較検討フェーズ:製品比較レポートのダウンロード数、詳細ページへのクリック数
・購入フェーズ:商品詳細ページの購入完了数、カート投入数

KPIを適切に設定し、定期的に計測・評価することで、コンテンツマーケティングの効果は最大化します。KPIの設定方法については、以下記事でより具体的に解説しています。

関連記事:コンテンツマーケティングのKPI設定方法は? KPIに使える指標も解説

コンテンツを設計・作成する

ここまでで、コンテンツマーケティングに取組むための土台ができていますので、次はコンテンツの設計と作成に取り掛かります。

コンテンツ設計では、以下の要点を押さえておきましょう。

1. ターゲットのニーズに合わせる

コンテンツはターゲットの興味や問題点に対応するものでなければなりません。ターゲットのニーズを理解し、それに応える内容を考えることが重要です。

2. ストーリーテリングを活用

単なる情報提供ではなく、ストーリーを通じて読者に感情移入を促し、記憶に残るコンテンツを作成します。

3. 多様なフォーマットを用いる

テキスト・画像・動画など、さまざまなフォーマットを駆使して、ターゲットの好みや消費傾向に合わせたコンテンツを提供します。

また、コンテンツ作成時は以下のポイントを意識するとよいでしょう。

・品質
質の高いコンテンツがあって、はじめて読者に価値を提供できます。高品質なコンテンツは、ブランドの信頼性向上にも寄与します。

・定期的な更新
定期的に新しいコンテンツを提供することで、読者の関心を維持できます。

効果測定・分析する

コンテンツマーケティングの成果を正確に評価するためには、効果測定と分析が不可欠です。このプロセスでは、設定したKPI(重要業績評価指標)にもとづいて、コンテンツのパフォーマンスを定量的に把握し、必要な改善策を導き出します。

Webサイトであれば、訪問者数やページビューを測定することで、コンテンツがどれだけの関心を引いているかといった「トラフィックの量と質」が評価できます。

「ターゲットの反応」を見たいのであれば、SNSなどのコメントやシェア数、Webサイトの滞在時間やクリック率などから判断可能です。

また、「購入・問い合わせ・登録」などのコンバージョンについては、実際に収集できた数値を測定することで評価できます。

効果測定は、一度だけではなく、繰り返し定期的に測定することも重要です。 単一の指標だけを追わず、複数のデータを組み合わせて多角的に分析することで、より深い洞察が得られます。

そしてもっとも重要なことが、分析結果をもとに改善策を考え、実施することです。PDCAサイクルを回し続けることが、コンテンツマーケティングの成果を最大化するためには重要です。

コンテンツマーケティングを成功するためのコツ

コンテンツマーケティングを成功させるには、以下のコツを押さえておく必要があります。

・競合との差別化ポイントを明確にする
・コンテンツ(媒体)ごとの役割を明確にする
・運用に必要なツール導入も検討する

それぞれ深堀して解説します。

競合との差別化ポイントを明確にする

コンテンツマーケティングにおいて、競合と差別化するためには、独自の価値提案を明確にすることが不可欠です。市場に溢れる情報の中で、自社のコンテンツがどのように他と異なり、どのような付加価値を提供できるのかを考える必要があります。

これには、ターゲットのニーズや関心を深く理解し、それに応じた独自の視点やアプローチを取り入れることが重要です。また、ブランドの個性や企業文化を反映させることで、他社との差別化が図れます。

競合分析を通じて、他社が提供していない価値やサービスを見つけ出し、それをコンテンツ戦略に組み込むことが成功の鍵となります。

また、3C分析やSWOT分析、ファイブフォース分析などのビジネスフレームワークを活用した分析も効果的で、以下は差別化を実現する具体的なアイデアです。

1. 動画や音声を組み込んだリッチコンテンツの制作
2. ユーザビリティの向上
3. 自社独自の経験談を取り入れたコンテンツの制作
4. 専門家によるコンテンツの監修
5. ブランドキャラクターの導入
6. ユーザーとのコミュニティの設立

詳細は以下の記事で解説していますので、ご興味のある方はぜひご覧ください。

関連記事:競合と差別化を図るコンテンツマーケティング戦略|6つの施策と3つのフレームワーク

コンテンツ(媒体)ごとの役割を明確にする

コンテンツマーケティングにおいて、各媒体の役割を明確にすることも重要です。

たとえば、ブログは深い情報提供や教育的な内容に適しており、ブランドの専門知識や信頼性を築くのに役立ちます。一方、SNSはインタラクティブなコミュニケーションやブランドの人間味を表現するのに適しています。また、動画コンテンツは視覚的な魅力を活かし、製品の使い方や企業文化を伝えるのに有効です。

各媒体の特性を理解し、それぞれがもっとも効果を発揮できるようなコンテンツを計画することが、ターゲットに適切なメッセージを届ける鍵となります。

運用に必要なツール導入も検討する

コンテンツマーケティングの運用においては、作業を効率化するツールの導入も検討すべきでしょう。

たとえばSEO関連のツールは、検索エンジンでの可視性を高めるためのキーワード選定や、競合分析に不可欠です。SNS管理ツールは、複数のプラットフォームにまたがる投稿の計画や分析を容易にします。メールマーケティングツールも、パーソナライズされたコミュニケーションを通じて顧客との関係を深めるのに有効です。

これらのツールを適切に選び、組み合わせることで、コンテンツマーケティングの効果を最大限に引き出し、運用の効率化が図れます。

以下の記事では、コンテンツマーケティングでSEOを成功させるために必要な、競合調査ツールをご紹介しています。

関連記事:競合調査ツール8選|分析すべき指標や競合サイトの見つけ方をWeb制作会社が解説

コンテンツマーケティングを成功させたい方はGIGにお任せください

本記事では、コンテンツマーケティングを成功に導くための具体的な手順と戦略について解説しました。

マーケティングの目的の明確化から始まり、ターゲット・ペルソナの特定、カスタマージャーニーマップの作成、適切なマーケティング手法の選定、KPIの設定、コンテンツの設計・作成、効果測定・分析に至るまでの一連の流れを紹介しています。

また、競合との差別化やコンテンツごとの役割の明確化、必要なツールの導入についても触れています。ここで得た知識をもとに、自社のコンテンツマーケティング戦略を計画・実行に移していただけると幸いです。

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