Webサイト制作会社の選び方。失敗しないための準備や注意すべきポイントをエンジニアが解説|東京のWEB制作会社・ホームページ制作会社|株式会社GIG

Webサイト制作会社の選び方。失敗しないための準備や注意すべきポイントをエンジニアが解説

2023-02-25 制作・開発

Webサイトの制作を専門業者へ依頼しようと考えた際、似たような会社が多く、「どのような基準で選べばいいのか悩んでしまう」という声をよく聞きます。

会社を選ぶ際、多くの方は会社の料金表や評判などの情報を見ながら悩みがちですが、じつは依頼する前の準備を入念に行っておくことで、失敗を防げる確率がグッと上がることをご存知でしょうか。

会社を選定する前にどのような準備を行うべきなのか、準備を行ったうえでどういった選び方をするべきなのかを、現役エンジニアの筆者が解説します。


Webサイト制作を依頼する前の準備

Webサイトの制作を制作会社に依頼する前に、まずは事前準備を行いましょう。

この準備をしっかりしておくことで、会社との打ち合わせが円滑に進むだけでなく、制作が完了した後の運用に備えることもできます。

準備1. 目的を明確にする

まず、そもそもどのような目的でWeb制作を行うのか、目的を明確にしましょう。

・自社のWebサイトをこれまで持っていなかった
・今のWebサイトをリニューアルしたい

など、これからWeb制作会社に依頼する場合はさまざまな目的があるはずです。

目的が明確になれば、これをさらに掘り下げて具体的な目的までを整理しておきましょう。目的の掘り下げ方は以下の通りです。

・自社のWebサイトをこれまで持っていなかった
  1. 問い合わせができる専用フォームを実装したサイトがほしい
  2. 会員登録から予約完了までを電話ではなくサイト上で完結させたい
  3. オンラインで商品を販売したい

・今のWebサイトをリニューアルしたい
  1. 競合他社に差をつけるような独自コンテンツを実装したい
  2. トップページにチャットボットを設置したい

ここまで明確にしていると、Web制作会社との打ち合わせがスムーズになるでしょう。

準備2. 依頼する範囲を決める

Webサイトの制作は、1から10まで制作会社に依頼しない方法もあります。会社によっては、ある程度の作業は自社で行えるケースも考えられるためです。

たとえば、サーバーとドメインまでは自社で用意できるため、Webサイト自体の製作のみ依頼したい場合などが該当します。

この際、制作会社としては作業工数が減ることになります。工数が減れば負担も軽くなるので、費用の減額交渉なども可能になってくるでしょう。依頼する範囲を確定させておくのは重要です。

準備3. 公開後の運用、管理はどうするか考える

新規にWebサイト制作を依頼する場合、公開後の運用については必ず確認しておきましょう。具体的には「細かな修正やお知らせの投稿などの運用を担うのは自社なのか、制作会社なのか」などが該当します。

「制作後の運用は自社でやるものじゃないの?」と思われがちですが、じつは「保守・運用契約」を結べば、不具合の対応や機能追加の要望などを含め、事後対応やサイトの管理まで担当してくれます。その代わりに、毎月一定の金額を「保守・運用費用」として支払うことになります。

自社であまりWebサイトに関する作業をしたくない場合は、保守費用として毎月いくらまで払えるのか、といった予算も決めておきましょう。

反対に、ある程度の作業を自社で行う場合は、作業用マニュアルの作成などを依頼します。ここにも別途金額が発生する場合もありますので、同様に予算を決めておきましょう。

準備4. 納期・制作スケジュールを決める

目的や依頼する範囲、公開後の運用や管理が決まれば、実際のサイト制作におけるスケジュールを決めましょう。スケジュールはあいまいにするのではなく、具体的な日付まで詳細に出してみることをおすすめします。

たとえばWebサイトの公開日などが決まっている場合は、ある程度の検収期間を想定して「○月○日までに納品希望」という希望を伝えましょう。「なるべく早めに」のようなあいまいな表現の場合、多忙な制作会社との認識のズレが発生する可能性も高いため、具体的な日時を伝えることが重要です。

準備5. 予算を決定する

スケジュールなどが確定すれば、次に予算を設定します。この際、参考になるのがWebサイト制作の相場感です。もちろんWebサイト制作の内容や制作会社によって幅はありますが、業界にはある程度の共通した相場があります。

以下の記事で相場を詳しく解説しているので、こちらを踏まえながら大まかな予算を決めましょう。

関連記事:Webサイト制作の見積もりはどう決まる? 費用内訳と依頼時のポイントを解説

準備6. RFP(提案依頼書)を作成する

RFPとは"Request For Proposal"の略で、サイト制作を導入・発注する際に依頼する内容をまとめた「提案依頼書」のことを指します。

RFPを作成する目的は、発注者側の依頼背景や目的、予算、スケジュール感などをWebサイト制作会社と共有することです。どういったサイトを制作してほしいのかを明確にすることで、スムーズなサイト制作につながります。

RFPの作り方については以下の記事をご確認ください。

関連記事:RFPの書き方とは? サンプル・テンプレ付きで準備やポイントも解説!

Webサイト制作会社の選び方のポイント

準備がある程度完了すれば、いよいよWeb制作会社を選んでいきます。現役エンジニアの筆者目線だと、制作会社選びには以下の7つのポイントが重要になってくると考えられます。

・担当者
・得意分野とニーズのマッチ
・実績
・見積書、提案書の内容
・制作体制
・アフターフォロー
・制作会社の自社サイト

それぞれのポイントについて、重要性や意味合いなどを解説します。

ポイント1. 担当者の対応やコミュニケーションに問題がないか

Webサイト制作プロジェクトは、長期間にわたる場合があります。

そのため、プロジェクトを円滑に進行させるためには、担当者との良好なコミュニケーションが重要です。担当者がこちらの意見を理解し、素早く対応してくれるかどうかは、プロジェクトの成功に直結します。

また、制作中から公開後までのフォローアップや、疑問や問題が生じた際の相談対応も重要なポイントです。担当者とのコミュニケーションが円滑で、迅速な対応が期待できる制作会社を選びましょう。

【担当者の対応、コミュニケーションのチェックポイント】

・レスポンスは早いか
・説明はわかりやすいか
・担当者とのコミュニケーションはスムーズか

ポイント2. 得意分野が自社のニーズと合っているか

はじめてWeb制作を依頼する場合、「なんとなく完成イメージは想像できるけど、細かな完成後の仕様については分からない」という方が大半なのではないでしょうか。こういった場合は、依頼を検討している制作会社の実績ページやデモページを確認することをおすすめします。

実績ページからその会社が得意としている分野も見えてきます。とくに自社の事業が特殊で、サイト制作にニッチな技術が必要な場合などは、そういった分野が得意な制作会社を選ぶことがサイト制作の成功に直結します。

Webサイト制作会社の得意分野と自社のニーズがマッチしているかどうかは、選定の重要なポイントです。自社の要望に対して適切な提案や解決策を提供してくれる会社を選びましょう。

【得意分野のチェックポイント】

・自社ニーズと合致する領域は得意か
・適切な提案や解決策を提供してくれそうか

ポイント3. 実績が豊富か

Webサイト制作会社の実績は、その能力や信頼性を判断する重要な指標です。豊富な実績を持つ会社は、さまざまなプロジェクトを経験してきたことを示しています。

実績ページを見ると、その会社に依頼することでどのレベルのサイトが完成するのかを確認できます。自分がなんとなくイメージしている完成像のレベルに近いサイト制作実績がある会社を選びましょう。

【実績のチェックポイント】

・実績を確認できるか
・豊富な実績があるか
・自社がイメージするレベルのサイト制作実績があるか

ポイント4. 見積書、提案書の説明は十分かつ魅力的か

制作会社から提出される見積書や提案書の内容は、その会社の考え方やプロジェクトへの取り組み方を示します。見積書や提案書の中身には、自社が作成したRFPの内容がどれだけ反映されているか、説明が具体的で魅力的かどうかを確認しましょう。

提案書に関しては、RFPの内容に対する理解度と、それに基づく具体的なプランが明示されているか確認します。また、見積書ではコストの内訳が具体的に明記されているか、そしてそれが理解しやすい形になっているかも確認しましょう。

【見積書、提案書のチェックポイント】

・RFPの内容がしっかり反映されているか
・制作会社の説明は十分か
・制作会社の提案は魅力的か

ポイント5. 制作体制がしっかりしているか

制作体制は、プロジェクトの進行や品質に大きく影響します。制作が自社メンバーによるものなのか、外注が中心なのか、アジャイル方式を採用しているのか、オフショア(海外)の開発が多いのかなど、制作体制の特徴を理解しましょう。

とくに外注やオフショア開発の場合は、プロジェクト管理と品質管理が重要な課題となります。制作会社に適切な管理体制があるか、品質保証や納期管理のプロセスが確立されているかを確認しましょう。実績や評判を調査することもおすすめです。

また、アジャイル方式を採用する場合は、変化への対応能力が重要です。制作会社が迅速かつ柔軟にプロジェクトの変化に対応できるか、アジャイル開発の経験や手法の習熟度などを評価することが必要です。

【制作体制のチェックポイント】

・どんな制作体制を採用しているか
・プロジェクト、品質の管理体制は整っているか
・採用する体制による開発経験は豊富か

ポイント6. サポートやアフターフォローは万全か

Webサイト制作は、公開後のサポートやアフターフォローも重要な要素です。サイトの更新やトラブル対応、必要に応じた機能追加など、制作後のサポート体制が整っている会社を選びましょう。

特に、サイトが公開された後に発生する問題に対する対応速度や、それをどの程度のコストで対応してくれるかは、長期的なパートナーシップを考えるうえで重要なポイントです。

【サポート、アフターフォローのチェックポイント】

・サポート体制は整っているか
・トラブルへの対応速度は速そうか
・アフターフォローのコストがどれくらいかかるか

ポイント7. 制作会社の自社サイトのクオリティが高いか

制作会社の自社サイトは、その会社の技術力やセンス、品質へのこだわりなどを表す重要な要素です。自社サイトのデザインやユーザビリティ、コンテンツの質などを見て、そのクオリティが高いか評価しましょう。

制作会社が自社サイトにおいて優れたデザインやUI/UX、充実したコンテンツを実装できている場合、顧客に対しても同様の品質が提供される可能性が高いと言えるでしょう。

一方、自社サイトが整っていない、または更新が滞っているような制作会社には疑問を持つべきです。自社サイトが見劣りする場合、顧客のウェブサイト制作においても同様の問題が発生する可能性があります。

【制作会社の自社サイトのチェックポイント】

・デザインやUI/UX、コンテンツが優れているか
・更新が続けられているか


コンペ・相見積もりは実施すべき?

Webサイト制作を外注する際、「指名して発注する依頼先がない」「いま見積もりをもらっている会社の情報だけでは適正価格か判断できない」という場合には、複数の候補会社を選定したうえでコンペ、もしくは相見積もりを取ることをおすすめします。

それぞれ異なるメリットとデメリットを持っているため、具体的に解説します。

コンペのメリット/デメリット

コンペのメリットとしては、複数の制作会社から提案を受けることができ、それぞれのアイデアやスキルを比較できる点です。これにより、自社のニーズに最も適した会社を選ぶことが可能になります。

しかし、デメリットとして時間やコストがかかることが挙げられます。また、制作会社によっては、コンペに参加すること自体を敬遠する場合もあります。コンペの提案は無償となることが多いため、制作会社にとっては大きな負担となるからです。

相見積もりのメリット/デメリット

一方、相見積もりのメリットは、複数の制作会社から見積もりを取ることで、コストパフォーマンスを比較できる点です。また、各社の提案内容や対応の良さなども比較可能です。

デメリットとしては、見積もりだけで会社を選ぶと、実際の制作能力やサービスの質が見えにくいことがあります。また、見積もりを取るための時間や手間がかかることも事実です。

なお、昔からの商慣習として「相見積もりはタブー」と言われることもありました。しかし、近年は企業のコスト削減への取り組みが進んでおり、相見積もりは当たり前になっています。とはいえ見積もりを依頼しすぎても混乱してしまうので、3〜5社程度を目安に相見積もりを受けましょう。


Webサイト制作会社を選ぶ際の注意点

ここでは、Web制作会社を選ぶ際の注意点について紹介します。目的を達成するために注意すべき点を押さえ、会社選びを進めていきましょう。

注意点1. 費用だけで選ばない

複数の会社から見積書を受けとった際、「費用の安さ」だけで会社を選ばないようにしましょう。

安いからという理由だけで会社を選定してしまうと、サイト制作を行う本来の目的を達成できない場合があります。「安かろう悪かろう」という言葉があるように、最悪の場合はサイトが完成に至らず、余計なコストだけが発生する可能性もあります。

複数の会社から見積もりを取るのは、費用を含めた提案の内容全体を比較することが目的です。費用や提案内容、担当者などさまざまな点のバランスを見て判断をしましょう。

注意点2. 会社の規模だけで選ばない

複数の会社から同じ要件で見積書をもらうことは重要ですが、大手の制作会社以外から見積もりを取ってみるのも有効です。というのも、現在はフリーランスや小規模なチームなどで活動しているWeb制作業者が多数存在します。

もちろん規模が大きいなりのメリットもありますが、フリーランスや小規模業者に特有のメリットも存在します。個人的に考えられるメリットは下記のとおりです。

・費用が安い
・営業とエンジニアが分かれてない
・融通が利きやすい

もちろん、規模が小さいと対応できる内容が少なかったり、運用保守がないなどのデメリットもあります。規模の大きい会社やフリーランスなどを含めた複数の業者から見積書を取得して、それぞれの良し悪しを含めて比較を行いましょう。

注意点3. 打ち合わせや契約に関する内容は記録に残す

サイト公開後に限らず、サイト制作というプロジェクト全体の業務分担と役割、そして金額が発生する項目、スケジュール関係などの重要な内容については、書面に残る形で記録を残しておきましょう。

たとえば、サイト公開後に一部修正を依頼しようとしたとき、てっきり公開後の修正も当初の費用に含まれていると思いきや、「保守費用の中では対応できない」と言われて追加費用を支払うことになった。というようなことが起こり得ます。

こういうトラブルを防ぐために、作業範囲を記した書面を取り交わすなど、お互いの責任範囲はキチンと確認しましょう。


Webサイト制作はGIGにお任せください

本記事では、Webサイト制作会社を選ぶ際にどのような基準で選べばよいか、どういった点に気をつけるべきなのかについて解説しました。

本文中でも説明したように、事前の準備と打ち合わせがスムーズなWebサイト制作のキモとなります。

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