Web制作外注マニュアル|依頼先・費用相場・注意点・メリットを解説|東京のWEB制作会社・ホームページ制作会社|株式会社GIG

Web制作外注マニュアル|依頼先・費用相場・注意点・メリットを解説

2023-08-01 制作・開発

「Webサイトを制作するにあたり、内製にするべきか外注すべきか正直迷っている」「Web制作を外注したいけど、どこに依頼すれば良いのかわからない」

このような悩みお持ちのWeb担当者の方も多いのではないでしょうか。

内製するケース・外注するケースでそれぞれメリット・デメリットがありますが、今回は外注するケースを想定して、メリットや依頼する際の注意点、外注する際の制作フローなどに焦点をあて、解説を進めていきます。

Web制作の内製と外注の違い

Web制作を行う場合には、自社内で取り組む(内製)のか、外部の制作会社に依頼する(外注)のかの、大きく分けて2パターンが考えられます。まずは、それぞれのメリットやデメリットについて確認していきましょう。

1. 内製するケース

■メリット
Web制作を内製化するケースでは、自社内で更新作業などが完結するので、最新の情報をスピーディーに顧客やステークホルダーに対して発信することができます。近年では、専門知識が無くても内製化できるツールとして「CMS」を導入する企業も増えてきている印象です。

コンテンツマーケティングに力を注いでいる企業にとっては、WebサイトやSNSの更新スピードが遅いのはよくありません。頻繁な更新が求められる場合には、内製化できておればより効果を発揮することでしょう。

またコスト面でも、外注する場合と比べても抑えることができるはずです。

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■デメリット
Webサイト経由で、問い合わせや売上といった成果を獲得したいと思っていても、担当者のスキルや知見がズレていると、望むような成果を得られない場合があります。

内製で制作する場合は、どうしても制作者側の立場に偏ってしまいがちになります。要素一つひとつにこだわりやすくなるため、全体が把握しづらくなってしまうケースもチラホラ。

どのような人材を確保・配置するのか、かつ全体像を見渡す視点を意識して制作できているのかなどが求められるでしょう。

2. 外注するケース

■メリット
Web制作を外注するケースでは、外部の制作会社やフリーランスの方に依頼してWebサイトを制作することになります。

Web制作に関する知識をもつ人材が社内にいなくても、外注すれば制作できますので、社内で新たな人材の確保は必要ありません。必要なときだけ依頼できるというところは大きなメリットになります。

また外注する場合、依頼する側はチェックする立場で全体像を見ることができます。その結果、「ターゲットに響きそうか」「目的を達成できそうか」など、より広い視点でWebサイトを確認しやすくなるはずです。

■デメリット
制作会社やフリーランスに依頼するケースでは、どうしても外注コストが発生することが挙げられるでしょう。

依頼先や制作するWebサイトによりけりですが、数十万円以上のまとまった費用は必要となります。規模が大きければ、100万円以上かかることもめずらしくありません。

また、初期費用だけでなくランニングコストも十分に考慮して、費用について検討することが必要となります。

Web制作を外注する際の依頼先

先述しましたが、Web制作を外注する際には、おもに以下の2つの依頼先が選択候補にあがります。

  1. フリーランス
  2. 制作会社

それぞれのメリットやデメリットなどを確認していきましょう。

依頼先1. フリーランス

フリーランスとは、企業に属さず個人で仕事を請け負う事業主のことを指します。Web制作は、個人のスキルさえあれば起業できる分野でもあるので、制作会社から独立したWebデザイナーやエンジニアの方が、Webサイトの制作を請け負うことも多くなってきています。

■メリット
フリーランスの方に依頼するメリットとしては、比較的安価な値段で依頼できる点が挙げられます。

企業に属していないので、余計な人件費が掛からず、仕事場も自宅などを利用している方が多いので、固定費を安く抑えられる分、安価な値段でも依頼を受けることができます。

最近では、制作会社にも引けを取らないスキルの高いフリーランスの方もいてるので、依頼費用を安く抑えたい方には向いているといえます。

■デメリット
個人で仕事を請け負っているため、期待したほどのスキルがなかった場合には、代えが利かないという点はデメリットとして挙げられるでしょう。

また、Webサイトは納品・公開すればそれで終了ではありません。そこからサイトを閉鎖するまでは保守・運用というプロセスが必要となります。

開発を請け負ったフリーランスの方が、公開後もずっとメンテナンスをするならばそれで良いのですが、体調不良や不慮のアクシデントなどで廃業する可能性があることも忘れてはいけない要素となります。

そのため、フリーランスと契約する場合には、過去の開発実績や保守・運用フェーズについても、事前にしっかりと確認しておくことが求められます。

依頼先2. 制作会社

フリーランスと違い、Web制作を会社として請け負うのが制作会社となります。受託案件の規模にもよりますが、基本的にはWebディレクターや設計担当者、Webデザイナー、プログラマーなど、さまざまな分野の専門家が、それぞれのフェーズで活躍します。

■メリット
制作会社に依頼するメリットとしては、企業として多くの実績を持つことでノウハウが蓄積されており、複数の技術者が専門のフェーズを担当する分、安定したスキルが約束されているところにあります。

またフリーランスと比べても、納期遅延や廃業のリスクも低くなるでしょう。仮に問題が発生したケースでも、追加の人員を投入してリカバリーをはかることも可能ですし、担当者が退職・休職する場合には、代わりの担当者に引き継いで作業を継続することになります。

安定したスキルや体制をもって契約を履行してもらえることは、フリーランスにはない制作会社ならではのメリットになりえます。

■デメリット
制作会社に依頼するデメリットを挙げるならば、やはりフリーランスと比べると、依頼価格が高くなるところではないでしょうか。

依頼するWeb案件の規模にもよりますが、関わるエンジニアやデザイナーが多い分、人件費がどうしてもかかってきます。

逆に低すぎる見積もりで依頼できる場合には注意が必要でしょう。オプションとして後からいろいろと追加されるケースや、人件費を削っている分スキルのある人材の確保がなされておらず、希望通りのものが納品されないといったケースも発生しえます。

制作会社に依頼して高品質、かつ保守・運用も見すえた契約を行うためには、コストはどうしてもかかってくると思っておいて良いでしょう。

Web制作を外注するメリット

Web制作を外注するメリットについても確認していきましょう。

メリット1. Web制作に社内のリソースを割かなくても良い

やはり大きなメリットとなるのが、「Web制作のために社内のリソースを割かなくても良い」というところだと思います。

たしかに、社内にWeb制作に関する知見が豊富な方がいる場合、その方が音頭を取って制作するのも選択肢のひとつです。しかし、Web制作にかかわっている間、本来のコアな業務に割くべき時間を奪うことにならないでしょうか。

専門的なスキルをもっている方でも、Web制作にはかなりの時間を要するはずです。外注することで、Web制作に社内の貴重なリソースを割く必要がなく、本来の業務を進めることにもつながります。

メリット2. セキュリティ対策も施される

自社のWebサイトがサイバー攻撃の標的になる可能性は否定できません。セキュリティ対策が実施されていなければ、機密情報の流出といった事態も考えられます。

内製のケースでは、必要なセキュリティ対策はすべて自社で判断しなければなりません。くわえて、Webサイト公開後も継続的なセキュリティ対策を行う必要があります。

一方外注することで、セキュリティ対策も任せられるので、セキュリティ面でも安心できるはずです。Web制作会社は常にセキュリティに関する最新情報もキャッチアップしているので、適切なセキュリティ対策を提案してくれるでしょう。

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メリット3. SEO対策や公開後の運用・メンテナンスも依頼できる

SEOとは、「Search Engine Optimization」の略称で、検索エンジン最適化と訳されます。SEO対策を実施することで、ユーザーを自社のWebサイトに誘導することができます。

SEO対策は非常に奥が深く、かつ専門的な知識も要するため、自社のみで行うことはあまりおすすめできません。

またSEO対策だけでなく、公開後の運用やメンテナンスも非常に重要となります。公開後のメンテナンスを怠ってしまうと、悪意の第三者からの攻撃リスクも高まります。

制作会社は、基本的にはSEO対策から運用ノウハウまで数多くのWeb関連の知識を要しています。実用性の高い知識をもとに、単なる保守・運用だけでなく、公開後のコンサルティングサポートなどの提供も期待できるでしょう。

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Web制作の外注費用相場

Web制作を外注するにあたり、やはり一番気になるところは「外注費用」ではないでしょうか。ただ、ひと言で外注費用といっても、制作する内容によって費用は大きく異なるため、まずはおおよその相場だけでも知っておくことが大切です。

制作費用の相場感については、下記の表を参考にしてみてください。

項目相場
WordPressサイト制作
300万〜800万円
コーポレートサイト制作
150万〜1,000万円
メディアサイト制作
100万〜1,000万円
ECサイト制作
200万〜3,000万円
Shopifyサイト制作
100万〜2,000万円
ランディングページ制作
30万〜100万円
採用サイト制作
150万〜600万円
マッチングサイト制作
1,000万〜5,000万円
Webアプリケーション
1,000万〜8,000万円

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制作会社に依頼した場合の制作フロー

制作会社に依頼した場合の制作フローについても簡単にですが解説を行います。

今回は5つのフェーズに分けて解説を行いますが、より詳細に制作フローについて知りたい場合には、以下の記事も参照ください。

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1. ヒアリング・打ち合わせ

制作会社によってはプロジェクトを円滑に進めるために、定例ミーティングを設置する場合があります。その場合、週に1回・1時間など制作会社とのヒアリング・打ち合わせを行うことになります。

打ち合わせを通じて、どのようなイメージでどんなWebサイトを作っていくかなどを話し合い、お互いのズレをなくすことを目的としているので、ミーティングはとても重要なものになります。

仮にズレが生じていると、これからの作業すべてにおいてズレが生じる可能性が高くなります。そのようなことが起きないように、ヒアリング・打ち合わせは丁寧にやることが求められます。

2. 企画提案

ヒアリング・打ち合わせをした内容をもとに企画提案を行います。

この段階で見積額も正式に提示されることになりますので、Webサイトを制作するにあたって、本当に依頼している制作会社でできそうかどうかまで見極める必要があるでしょう。

見積額に関しても気になる点があれば、お互いに納得するまで話し合いましょう。その場の雰囲気で納得して契約しても、後々になって揉める原因につながります。

3. サイト構成・システム設計

どのコンテンツをどのように配置するのか、ユーザーに伝わりやすくするためにはどのような構成がベストなのか、さまざまな観点からサイトの構成や設計を作りこんでいきます。

Webサイトの構成をまとめたものに「サイトマップ」というものがあります。サイトマップは、本や雑誌でいうところの「もくじ」に該当するもので、サイトマップに表示されているものを、次の工程でWebページとして作成するので、非常に大切な役割を担います。

加えてコンテンツをどのWebページにどのように配置するかというものを図に表した「ワイヤーフレーム」の作成も不可欠です。

ワイヤーフレームを作成する際には、ターゲットユーザーの視点で考え、ユーザーの悩みや不満を解決し、そこから購買などのコンバージョンに結びつけるような導線を意識することが求められるので、ある程度のUI/UXに知見を持ったWebデザイナーが担当することが多くなります。

4. デザイン・コーディングの制作

Webサイトの構成・設計が完了すれば、次はデザイン制作です。ここで注意が必要なのは、なにもデザインは感覚やセンスだけで作るものではないということです。Webサイトの目的からデザインコンセプトを決め、画面設計に対して適切なビジュアルに落とし込むことがデザイン制作では必要となります。

またデザインコンセプトに沿って、Webサイトで使用する画像やテキスト、イラストなどの準備も必要でしょう。既にある素材でまかなえない場合には、撮影などを行い素材を用意する必要があるかもしれません。

Webサイトの設計、デザイン制作、素材集めまで終われば、いよいよ本格的なコーディング作業がスタートします。コーディング作業は、基本的には制作会社に一任する領域ではありますが、都度チェックを求められる場合もありますので、そこは綿密なコミュニケーションが取れる環境作りが必要となります。

5. 公開・保守・運用

コーディングまで完成し、動作検証などが終われば、Webサイトの公開を行います。ただし、公開しただけでは、Webサイトを広く見てもらえないため、SNSやプレスリリースなどを通じて発信する必要があるでしょう。

またWebサイトは制作・公開するだけでなく、その後の保守・運用が非常に重要となってきます。

保守とは、Webサイトが目的をしっかりと達成できる状態に保つことを指し、運用とは、Webサイトのコンテンツ拡充や改善を繰り返して、効果を高めていく施策のことを指します。

より成果につながるWebサイトを運用し続けるためには、アクセス解析を行い、かつSEO対策を繰り返しながら、Webサイトの改善を図ることが求められます。

保守・運用をしっかりと行うことで、Webサイトの機能を正常に保てるのはもちろんこと、定期的な情報更新により企業の発信力アップにもつながってくるでしょう。

制作会社へ依頼する際のポイント

最後に制作会社に依頼する際に、最低限押さえておきたい5つのポイントについて解説を行います。

ポイント1. 目的・予算・納期は必ず明確にする

Web制作を行ううえで、目的・予算・納期が明確に決まっていない場合、制作会社は適切な提案を行うことができません。

仮に内製のケースであっても、こうした要件が明確に決まっていない状態でスタートしても、成果物の方向性がブレてしまい、良質なWebサイトなどを作ることができなくなってしまいます。

制作会社からより良い提案を受けるためにも、とくに予算と納期については明確に定めておきましょう。

ポイント2. RFPを作成し、複数会社から提案・見積りをもらう

RFPとは、「Request for Proposal」の略称で、直訳すると「提案依頼書」となります。Web制作を依頼する側の企業が、制作会社に対して提案してほしい内容などをまとめた文書のことを指します。

要望や依頼事項などをRFPにまとめて記載することで、提案依頼を受けた複数の制作会社は、共通の条件のもとで提案書の作成や見積額の算定が行えます。

仮にRFPを作成しないで各社から提案依頼を受けた場合、提案範囲や見積額にバラつきが発生する可能性があり、各社からの提案書を横ならびで比較検討することが難しくなります。

また、依頼内容が正確に伝わっていなければ、成果物が想定外のものになる恐れもあり、さまざまな問題を引き起こす可能性も否めません。

RFPは作成するだけでもそれ相応の労力を要しますが、最終的に期待しているものを手に入れるためには、しっかりと準備を行ったうえでRFPは作成するべきでしょう。

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RFPの書き方とは? サンプル・テンプレ付きで準備やポイントも解説!

ポイント3. 制作会社の強みも把握する

制作会社に依頼する際には、「制作会社の強み」もなるべく把握することがおすすめです。

というのも、制作会社が強みとする機能やサービスが、自社の求めるものと一致する必要があるからです。

たとえば、運用時の戦略的ノウハウが自社にない場合、アクセス分析や解析などに強みがある制作会社に依頼するほうが良いといえます。

どこに強みを持つ制作会社なのかは事前にしっかりと把握したうえで、打ち合わせをするようにしましょう。そうすることで、より良い制作会社の選定につながってくるはずです。

ポイント4. 制作会社の専門分野(業界)が自社に最適か

制作会社を選定する際には、過去の「制作実績」も確認することがおすすめ。依頼しようか悩んでいる会社が、自社と同業界における「制作実績」が豊富だと、自然と信頼感が生まれてくるのではないでしょうか。

今や星の数ほど制作会社は存在しますが、得意とする分野や業界はそれぞれで異なります。

特定の分野や業界に詳しい制作会社ほど、提案してくれる内容にも説得力があります。制作会社が自社の業界を理解していないと、共有の認識を持つのに時間を要するケースもあるため、自社の分野や業界における専門性の有無は、制作会社を選ぶ際の大きなポイントとなるでしょう。

制作会社のWebサイトなどで公開している制作実績を確認し、自社の分野や業界への理解があるところかどうかは、事前に調べておくことが大切です。

ポイント5. 丸投げはNG

制作会社はWeb制作のプロだから、丸投げしても大丈夫だろうと思ってしまいがちです。

たしかに制作会社はクオリティの高いWebサイトを制作してくれますが、すべてを丸投げしてしまうと、想定していた機能についてのやり取りが不十分で、制作会社が意図をくみ取れず、結果として成果物に不良が出てしまう恐れもあるでしょう。

仮に重要な機能が抜けていたり、伝えたいことが伝わっていないWebデザインになっていたりすると、なかなか完成が見えてこず、その結果、スケジュール全体が遅延し、修正費用までも請求されることもあります。

そのため、制作会社とは定期的なコミュニケーションが不可欠です。打ち合わせの時だけでは伝えきれていないことや、完全に共有できていないこともあるかと思いますが、定期的なコミュニケーションをはかる中で、意図をしっかりと伝えつつ、外注先の業務の進捗状況も把握しておけば、最終的にほしい成果物を手に入れることにつながってくることでしょう。

Web制作はGIGにお任せください

Web制作を外注する場合には、兎にも角にも依頼する制作会社を間違えないことがなによりも大切です。またこの記事でも何度も触れているように、Webサイトは公開すればそれで終わりではありません。アクセス解析や改善を繰り返して「成果につながる」Webサイトであり続ける必要があります。

株式会社GIGは、ナショナルクライアントからスタートアップまで、Webコンサルティング、UI/UXデザイン、システム開発など、DX支援をおこなうデジタルコンサルティング企業です。また、リード獲得に特化したCMS『LeadGrid』、UXコンサルティングサービス『UX Design Lab』などを展開しています。

企業様のWebサイト制作・改善のご支援も数多く行っており、持っている魅力を最大限に発揮し、成果につながるWebサイトの事例も数多く存在します。

Webサイト制作・改善について不明点や疑問点などがある場合には、まずはお気軽にGIGまでお問い合わせください。

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