オウンドメディアの立ち上げ手順9ステップ|費用や成功のコツも事例に基づき解説|東京のWEB制作会社・ホームページ制作会社|株式会社GIG
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オウンドメディアの立ち上げ手順9ステップ|費用や成功のコツも事例に基づき解説
2023-10-24 制作・開発
こんにちは、メディア事業部マーケティングメディアチーム所属のシニアエディター、くろぎです。
「自社のWebマーケティング施策をもっと強化したい!」と考えた時に候補に上がる選択肢がオウンドメディアの立ち上げではないでしょうか。
オウンドメディアは適切な構築と運用によって、費用対効果の高い成果を生み出してくれます。一方で、オウンドメディアの立ち上げにハードルの高さを感じている担当者がいらっしゃるのも事実です。
「オウンドメディアの立ち上げ経験がないから、何をすればいいのかさっぱりわからない」
「オウンドメディアを立ち上げる時はどれくらいの費用がかかるの?」
「具体的に立ち上げのイメージをしたいから、事例を参考にしたい」
といった担当者の疑問に答えるべく、この記事では新規メディアの立ち上げに複数回携わったことのあるくろぎが、オウンドメディア立ち上げにまつわるノウハウを内製/外注の2パターンを考慮しながら解説します。
オウンドメディアとは?
オウンドメディアを立ち上げる手順を確認する前に、オウンドメディアとはどのようなものなのか軽くおさらいしましょう。
オウンドメディア(Owned Media)とは、企業や個人が所有するメディアのことを指します。一般的には、Webサイトやブログなどを指すケースが大半ですが、パンフレットや広報誌などをオウンドメディアに分類するケースもあります。
従来型の費用を払って広告を掲載する「ペイドメディア」やSNSのようなツールを活用した口コミ広告の「アーンドメディア」と合わせ、マーケティング媒体のトリプルメディアのひとつとして近年注目されています。
オウンドメディアの立ち上げ手順
ここからはさっそくオウンドメディアを立ち上げる手順を解説します。
自社で運用することを想定して各フローを紹介します。
0. オウンドメディアの立ち上げ、運用に携わるメンバーをアサインし、体制を組む
見落としがちですが、まずは「オウンドメディア専任チーム」を新設するといった形で社内体制を整えるところから着手しましょう。
「最初のうちは予算も限られているし、オウンドメディアが軌道に乗るか分からないからミニマムスタートでいこう」という考えから、メインの業務を持つメンバーをアサインし、オウンドメディア業務を兼務させるケースがしばしば見受けられます。
しかし、これこそがオウンドメディア運用が頓挫する原因になりかねません。
というのも、オウンドメディアにまつわる業務はどれも片手間で対応するには難しく、さらに定常的に発生するものが多いため、あらかじめまとまった稼働を確保する必要があるためです。
オウンドメディアは立ち上げ初期こそリソースを集中的に注力すべき施策になるため、オウンドメディアの運用に集中して取り組むためのチームを編成しましょう。
専任チームを構成するメンバーは一般的には以下の通りとなります。
1. オウンドメディアを立ち上げる目的・達成したい成果を明確にする
専任チームが組めたらようやくスタート地点です。
まずはオウンドメディアを立ち上げる目的を明確にし、社内で共通認識を持つようにしましょう。運用目的に応じて用意すべきコンテンツや、メディアを公開するタイミングでどれくらい記事数が用意されているといいのか、また適切な運用スケジュールや発生しうる定常業務も異なってきます。
目的を決めないまま見切り発車すると、制作するコンテンツの方向性や運用方針を決める時に意見の相違が起こりやすくなります。それではせっかくオウンドメディアを立ち上げても成果が出にくいため、しっかりと決めておきたいところです。
オウンドメディアを立ち上げて運用する目的は主に5つに分けられます。
1. SEO集客による認知拡大
広告費用を抑え、自然検索流入による集客力強化を目指したい。
2. ナーチャリング
すでに自社のことを認知しているユーザーに対し、継続的な情報発信を通して自社サービスへのニーズや購買意欲を高めたい。
3. リード獲得
自社サービスにニーズを持つであろう見込み顧客にアプローチし、お問い合わせなどに繋げたい。
4. ブランディング
企業やサービス、商品に対するユーザーからのイメージを高めたり、独自の世界観を浸透させたりすることで、競合他社との違いや価値、目指す方向性を世間に提示したい。
5. 採用広報
採用したいターゲット層向けに、企業の魅力やメッセージが効果的に伝わるようなコンテンツを制作して応募数を増加させたい。ミスマッチを減らしたい。
自社が抱える課題と照らし合わせながら決定しましょう。
また、オウンドメディアは短期的な成果が出にくく、途中で運営打ち切りの判断が下されることも多いため、評価基準として追う数値項目や継続可否を判断するタイミングもあらかじめ決めておきましょう。
2. オウンドメディアで狙うペルソナやコンセプトを設定する
オウンドメディアの目的が決まれば、どのようなメディアにするかといったコンセプトも決めやすくなります。コンセプトは「IT企業である自社の認知度を高めるため、IT技術者向けのノウハウを結集させたオウンドメディアを制作する」というように、目的から逆算して決めていくといいでしょう。
また、オウンドメディア集客で狙いたいペルソナも設定します。その人が実在しているかのように、以下のような情報をなるべく詳細に設定することがおすすめです。
・年齢
・性別
・居住地
・職業、役職
・年収
・趣味、特技
・価値観
・家族構成
・生い立ち
・休日の過ごし方
・ライフスタイル
ペルソナを詳細に設定することで、「どのようなユーザーにアプローチすべきか」、「ユーザーの満足度を上げるために、商品やサービスをどう紹介すべきか」などのマーケティング戦略も定まってきます。これは、チームメンバー全員が共通の人物像を起点に戦略を考えられるようになるからです。
同じ顧客を起点にすると戦略もまとまりやすくなり、オウンドメディアのコンセプトは一貫してきます。そのため、ペルソナはできるだけ詳細に設定することが必要です。
関連記事:ペルソナ設計とは? 設計の方法から分析、ワークショップ、事例までを徹底紹介
3. 【サイト制作】メディアに必要な機能を洗い出し、要件定義をする
要件定義の考え方は、一般的なサイト制作のやり方と共通しています。
関連記事:Webサイト制作に必要な「要件定義」とは?必要項目や進め方についても
ただし、オウンドメディアは他のサイトよりも継続的なコンテンツ更新が求められます。検索エンジンや読者に「情報の新しいサイト」と認識してもらいやすくなり、検索順位の向上や流入数増加が期待できるためです。
すると、メディア構築時には「更新のしやすさ」や「SEOに強いサイト構造」などが必須の条件として上がってくるのではないでしょうか?
このように、オウンドメディアの特性と運用目的を踏まえ、譲れない機能や要件を書き出して整理しましょう。
例えばリード獲得が目的のオウンドメディアであれば、お問い合わせフォームの設置やCTAボタン機能が欠かせないでしょう。
4. 【サイト制作】ドメインやサーバー、CMSを検討する
サイトをインターネット上にあるひとつの家と仮定するならば、ドメインはその家の「住所」にあたり、サーバーは家を建てるための「土地」となります。土地となるサーバーを準備し、その住所となるドメインを決め、家であるサイトを建てる。これらがサイトを構築するためには必要不可欠な要素です。
なかでもオウンドメディアは、コーポレートサイトなどと異なり、プレスリリースの配信やSNSでの拡散によって、PVの増減が発生しやすいサイトでもあります。そのため、容量や機能を柔軟に変更できるサーバーを選ぶようにしましょう。
ドメインに関しては、新規で取得するよりも既存の企業ドメインのサブドメインまたはサブディレクトリを活用するのが良いケースもあります。これには、既存ドメインのドメインパワーを利用でき、コーポレートサイトへの問い合わせにつなげやすいなどの理由があります。
・サブディレクトリ
コーポレートサイトのメインドメイン(例:https://giginc.co.jp)の配下につくられた要素(例:https://giginc.co.jp/blog)のこと
・サブドメイン
コーポレートサイトのメインドメイン(例:https://rakuten.co.jp)の前に「.」で区切った形のドメイン(例:https://books.rakuten.co.jp)のこと
関連記事:独自ドメインの取得方法とは? ドメインの種類や注意点などエンジニアが解説
CMS(コンテンツマネジメントシステム)とは、Webコンテンツを簡単に作成・管理できるシステムのことです。HTML・CSSの知識がなくてもコンテンツを作成できるため、Webサイト運用にかかる手間や時間を削減できます。自社で運用を検討している企業であれば導入必須といっても過言ではありません。
CMSは多くの種類があるため、自社の予算や必要な機能で比較検討して選ぶのがおすすめです。
関連記事:CMSとは?機能や導入するメリット、選び方のポイントと事例を解説
5. 【サイト制作】コーディングしてデザインを実装する
サイト全体の色使いや記事の配置方法、文字のフォント、ロゴなどは、ユーザーからの印象を左右する重要な要素です。これまで決めてきた目標・コンセプトなどを意識したデザインにするように心がけましょう。
関連記事:Webデザインの作り方は?考え方やフローを現役アートディレクター・デザイナーが解説
デザインがFIXしたら実際にサイトを構築します。サイトのデザイン開発や内部処理などは、エンジニアやプログラマーに任せることをおすすめします。
サイト内の文章やカテゴリー、タグの選択などSEOの知識が必要となる箇所は、おもにマーケティング部門が担当した方が良いです。これらはユーザーの反応を見ながら、最適化を繰り返していく必要があるからです。
しかし、SEOは検索エンジンのアップデートによって常に環境が変化するほか、公式に公表されていない情報も多く、奥が深い分野でもあります。予算を用意できる場合、SEOの専門業者に依頼するのも選択肢のひとつです。
関連記事:SEO内部設計とは?キーワード設計のポイントとコンテンツ制作の流れ
6. 【コンテンツ制作】オウンドメディアで対策したいキーワードを選定する
キーワードとは、ユーザーが検索する際に使用するワードのこと。「オウンドメディア とは」「オウンドメディア BtoB 効果」などが具体例です。
このキーワードは、原則として多くのユーザーが検索するものほど、他サイトとの競合が激しくなる傾向にあります。こうしたキーワードで上位を獲得できれば効果はすさまじいですが、サイトや記事の力がよほど高くないと激しい競争を勝ち抜くのは難しいです。
1ページ目の1位と最下位で、アクセス率が30%近く変わってくるといわれています。そのため、検索数が少ないキーワードでも、1位を獲得できれば効果的なものもあります。
つまり、キーワードは必ずしも検索ボリュームの多いワードを選ぶのではなく、オウンドメディアの目的やコンセプト、ペルソナを意識し、目的達成に近いものを選ぶように心がけましょう。
7. 【コンテンツ制作】各KWの検索ニーズを踏まえて記事制作
対策するキーワードが決まったら、記事の構成を決めて本文を制作します。
検索を行うユーザーの「知りたい」に対して、過不足のない情報をまとめて記事にするためには記事構成案の調査および作成が重要になります。
構成案が決まることでおのずと本文で書くべき内容も決まるため、対策キーワードで実際に上位表示を獲得しているコンテンツ10本は必ず目を通し、「記事に必ず盛り込むべき要素」や「差別化を図るために盛り込みたいオリジナル要素」を構成案に落とし込みましょう。
関連記事:初心者向け SEOコンテンツ記事制作の4ステップ【3,000字で解説】
なお、ライティングは自社人材でもこなせる部分ですが、クオリティを高めつつサイトの運営・改善に人材を割きたい場合、外注したほうが効率的です。ただ、ライターのスキルも千差万別のため、採用にあたってもプロの意見を参考に決めることをおすすめします。
オウンドメディア運営の代行業者に依頼した場合、ライターの採用や管理は業者側で担当するケースが多く、手間が大きく軽減されます。
8. 【コンテンツ制作】初稿を編集し、CMSに入稿
制作された文章の内容に誤りや読みにくさはないか、確認して編集を進めます。
記事制作には複数人のライターが執筆に携わるケースが大半です。ライター間での記事クオリティにバラつきが出ないよう、そして編集の赤入れ基準を統一するためにもレギュレーション(執筆規則)はまとめておくことをおすすめします。
以下が、ライティングにおけるレギュレーションで決めておきたい主なポイントです。
・メディアの概要、目的、ペルソナ
・キーワードとタイトルの付け方
・画像の形式
・記事のトンマナ(表記ルール)
・リンク
・禁止事項
レギュレーションを細かく設定しすぎると融通が利きにくくなり、ライターにも面倒がられる傾向にありますが、一方でレギュレーションが全く無いのも、ライターを迷わせる要因になります。試行を繰り返して最適なレギュレーションを追求していきましょう。
関連記事:オウンドメディア表記ガイドラインの作り方【Workship MAGAZINEで実際に使っているものを大公開!】
なお、編集時に役立つ文章の見直し方については過去にくろぎが執筆した記事があります。そちらも合わせてご覧ください。
関連記事:文章を添削するコツは? 推敲・校正時に見直したいポイントや注意点を編集者が解説
9. オウンドメディア公開
サイトの構築およびコンテンツの入稿がどちらも完了したらオウンドメディアを公開しましょう。
オウンドメディアは公開したら終わりではなく、定常的な運用と改善施策を繰り返す必要があります。
また、オウンドメディアを立ち上げてから半年〜1年は目に見える成果が出にくい期間です。根気よく運用に取り組む必要があります。
オウンドメディア立ち上げにかかる費用と内訳
サーバー代・ドメイン代・テーマ使用料など
オウンドメディアを制作するにあたり、レンタルサーバーの契約とドメイン取得は必須となります。
レンタルサーバー代は、契約する事業者によって変動するものの、おおむね1年契約で6,000~100,000円が平均価格になります。ただし、これは一般的なケースで、サーバー容量を増やすなどオプションを追加した場合はもっと高くつきます。
また、コーポレートサイトの下層にサブドメインを取得して、オウンドメディアを構築する方法もあります。この方法であれば、新たにサーバー費用を支払う必要はありません。
ドメイン代は、「.com」や「.net」などの種類により費用は変わってきますが、年間1,000円~5,000円にはおさまってきます。また「.com」「.co.jp」などの人気ドメインは年間5,000円〜100,000円以上かかることもあります。ただし数百円で取得できるドメインの場合、次の年から更新価格が数千円に跳ね上がるケースが大半なので、安いのは最初だけだと思ってください。
テーマに関しては無料・有料のテーマが数多くあり、小規模なオウンドメディアを立ち上げるだけなら、高くても10,000円台で十分なテーマを買い切りで利用できます。
ただし、有料・無料問わず、人気のテーマはデザインの被りが発生する可能性も高くなります。差別化を追求する場合はテーマを使わず、デザインをゼロからカスタマイズしましょう。
関連記事:独自ドメインの取得方法とは? ドメインの種類や注意点などエンジニアが解説
サイト構築費用
オウンドメディアの制作を外注する場合には、CMSを使うかどうかで相場は変動します。CMSを使ったほうが安上がりなため、運用フローやコスト面などを考慮すると、CMS利用を前提に外注するのがおすすめです。
ケース | 外注費 | 運用費 | 制作期間 |
中・小規模なオウンドメディア(初めてのWeb集客で、デザインにこだわったブランディング用) | 100~300万円 | 1~10万円 | 1~3ヶ月 |
大規模なオウンドメディア(本格的なWeb集客用) | 300~1000万円 | 10~30万円 | 3ヶ月~ |
オウンドメディアは定常運用にも費用がかかることを念頭に入れる
サイト構築時にまとまった費用が発生しますが、メディアの運用にも費用がかかります。
主な内訳は以下の通りです。
・サイト改修
・維持/管理
・ツールの利用料
・他のチャネルの育成費用
・コンテンツ制作
など
外注は使わずに自社制作でオウンドメディアを立ち上げ、自社で全てのコンテンツを制作することで外注費用を抑えることも可能です。ただし、自社制作といっても、社内の人件費が相応にかかるため注意が必要です。
関連記事:オウンドメディア制作の費用料金相場はどれくらい?見積もり例とあわせて紹介
なお、コンテンツ制作を外注する場合は以下のような相場になります。
まとまった本数のコンテンツを更新したい場合、どうしても費用が高くなります。外注する場合でも丸投げにするのではなく、キーワード選定や記事構成の制作までは自社で対応し、初稿の制作のみを外注で依頼するといった工夫で費用を抑えることも可能です。
内容 | 費用 |
SEO記事制作 | 5~15万円/本 |
インタビュー記事制作 | 10〜15万円/本 |
記事アイキャッチ制作 | 1〜3万円/枚 |
記事内画像制作 | 1〜3万円/枚 |
撮影 | 20〜40万円 |
オウンドメディアを運用して成果を出す2つのポイント
せっかくオウンドメディアを立ち上げるのであれば、しっかりと成果を生み出すメディアに成長させたいですよね。
ここではオウンドメディア運用のポイントを紹介します。
継続的な運用を実現するために、更新性の高いCMSを導入する
オウンドメディアの運用成果を最大化させるには、継続的なコンテンツ更新が必須となりますが、肝心のページ編集がしにくければ更新頻度が低下するおそれも。
企業がCMSを選ぶ際は必要な機能を吟味したうえで、見たまま編集ができるCMSなど更新作業がしやすいサービスを検討しましょう。
ページを見たまま編集できるものとしては、LeadGridが有名です。LeadGridはWeb制作・運用初心者の方でも簡単に使えるCMSで、ブログを見たまま編集できます。
関連資料:LeadGridサービス資料
データ分析に基づく改善を行う
オウンドメディアを効果的に運用するためには、定期的なデータ分析も重要な作業です。データ分析の際には、以下のようなコンテンツに注目してみます。
・キーワード検索で上位表示できているコンテンツ
・PV数がのびているコンテンツ
・ユーザーがすぐに離脱してしまうコンテンツ
これらの集めた情報から「なぜ〇〇ができているのか」「なぜ〇〇ができないのか」などの理由をさぐります。その理由を他のコンテンツにも反映させて改善すれば、コンテンツの質は向上していきます。
また、データ分析に加えてコンテンツのリライトを行います。リライトによってコンテンツが改善できれば、ユーザーの満足度と検索順位向上につながります。
リライトすべき記事は、おもに以下の4パターンがあてはまります。基本的に、検索順位に対する「クリック率」「PV」「CV」はある程度平均化できるので、ジャンルの平均値や他記事と比べて明らかなズレがある場合、それを改善していくことが重要です。
検索順位は高いが、クリック率が悪い
上位表示はできているものの、ユーザーに「記事を読んでみたい!」と思わせられていないパターンです。まずはタイトルや見出しを改善してみましょう。ユーザー目線で「クリックしたくなる」ような構成にリライトする必要があります。
クリック率は高いが、検索順位が低い
クリック率が高いということは、ユーザーはコンテンツに魅力を感じているものの、おそらく上位表示できていない状態です。コンテンツの質を維持しつつ、より多くのユーザーの目に触れるよう、ターゲットを広げるようなリライトの形が望ましいでしょう。
PVは多いが、CVが少ない
CVとは「コンバージョン」のことで、お問い合わせやサービスの成約など、先ほど見た目的が達成される状況を指します。PVが少ないとCVも少なくなるケースが大半ですが、PVが出ていてもCVが少ない場合、CVまでの導線やストーリーを意識したリライトによって改善される可能性があります。
記事公開、最後のリライトから数年経過している
記事の公開当初は順調だったものの、だんだん検索順位やPVなどが落ちてきた場合、情報の鮮度が原因となっているケースがあります。公開から数年経つと法律や社会情勢の変化、リンク切れの発生などでサイト内の情報が古くなっていくため、常に最新の情報を発信できるようリライトしましょう。
関連資料:リライトの手順と見るべき12のポイント(LeadGrid)
オウンドメディアの立ち上げ成功事例
最後に、成功事例として弊社株式会社GIGが自社で立ち上げたオウンドメディアの概要と成果についてご紹介します。
Workship MAGAZINE(toCメディア)
「日本最大級のフリーランス・副業メディア」として、デザイナーやエンジニア、マーケター、編集者など専門職のフリーランス、クリエイター向けに勉強やスキルアップための記事を発信しています。
Workship MAGAZINEの運用目的は
・自社サービス(Workship)の認知拡大&登録者獲得
・広告媒体としてのマネタイズ
が主なものとなっています。本来、企業とユーザーの関係構築と収益発生は両立しにくい性質を持ちますが、Workship MAGAZINEではフリーランスや副業者と関連性が高いサービスや商材に絞って記事広告やバナー広告の掲載を行っています。
特に記事広告では宣伝PRを前面に出すのではなく、あくまで読者であるフリーランス・副業者にとって有益な情報は何かといった視点をベースに取材や実践検証を行なうため、SEOに強いコンテンツとして評価され、集客にも繋がっています。
その結果、Workship MAGAZIN経由で発生している登録者数は毎月数百名ほど獲得しており、純広告収益も安定して発生しています。
LeadGrid BLOG(toBメディア)
LeadGrid BLOGはtoB向けにWeb制作・運用・CMS・リード獲得領域のノウハウを発信しているオウンドメディアになります。
運用目的は
・ナーチャリング
・自社サービス(CMS「LeadGrid」)への問い合わせ獲得
になります。CMSを導入したサイト制作はリードタイムが長い傾向にあります。
そのため、
「サイトをリニューアルしたいけど、どこに依頼すべきかわからない」
「外部に委託せず、自分たちでサイトを更新できるようになりたい」「Web集客を強化するためにマーケティング施策に力を入れたい」
など、LeadGridに潜在的なニーズを持つターゲットユーザーが検索するキーワードでコンテンツを網羅的に用意することで、商談とは別の場でユーザーと接点を持ち続け、ナーチャリングに役立てています。
GIG BLOG(採用広報およびtoB)
GIG BLOGはコーポレートサイトのブログ更新領域で展開しているメディアになります。
GIG BLOGでは社内勉強会のレポート記事や社員一人一人にフォーカスしたインタビュー記事、各メンバーのノウハウを発信している社員ブログ(この記事もその一つです!)などが掲載されています。
運用目的は
・toB:法人問い合わせ獲得
・toC:採用広報
となっています。特に社員インタビュー記事や社内勉強会の記事は会社の雰囲気がとても伝わるコンテンツになっており、実際にGIG BLOGを読んだことで仕事への姿勢や熱意に共感してそのまま選考に応募した、というケースも少なくありません。
GIG BLOGを軸とした採用広報により、毎月数百名の求人応募をいただいています。
オウンドメディアの立ち上げにお悩みなら、制作から運用まで一貫した支援が可能なGIGにご相談ください
以上、オウンドメディアの立ち上げ手順や費用について解説しました。
自社で立ち上げる場合、社内に豊富な経験を持つメンバーや、制作体制が整っていないとどうしても難しい傾向があります。
立ち上げ経験がない場合は外注がおすすめですが、記事内で触れたように費用はどうしても高くなりやすいです。また、企業によって支援領域が異なり、依頼先によっては想定よりも限定的な工程しか対応してもらえなかったというトラブルもあるため、外注先の選定には注意が必要です。
オウンドメディアの立ち上げを外注したい方や、将来的には自社で運用したいけど立ち上げは不安……という方は、ぜひ株式会社GIGにお任せください。
株式会社GIGはWeb制作会社として豊富な実績をもち、サイト制作から運用の一貫支援はもちろん、最短一週間、予算15万〜でメディア立ち上げ(LeadGrid)など、要望に応じたオウンドメディア立ち上げが可能です。
まずは下記よりお気軽にご相談ください。
■株式会社GIG
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WebやDXの課題、お気軽にご相談ください。
黒木 鈴華
メディア事業部 マーケティングメディアチーム シニアエディター。1996年生まれの早稲田大学社会科学部卒。学生時代よりライターとしてコンテンツSEOに携わる。新卒入社から数社を経験した現在に至るまで一貫してコンテンツディレクターとしてオウンドメディア運用支援に従事。前職では役員就任も経験。