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独自ドメインの取得方法とは? ドメインの種類や注意点などエンジニアが解説
2023-03-11 制作・開発
Webサイトを開設する際に、サーバーが「土地」、ドメインが「住所」、サイトが「家」とよく表現されます。私たちの家にも住所が必要なように、サイトを開設・運営する上で、ドメインの取得は必須です。
その一方で、「ドメインの取得方法がわからない」「ドメイン名はどう決めたらいいの?」と悩む方も多い印象です。
今回は、独自ドメインのキホンや独自ドメインの取得方法、取得に関する注意点などについて解説していきます。
独自ドメインを取得する方法
まず、実際に独自ドメインを取得する方法について解説します。
手順1. ドメイン名を決める
まずは取得したいドメイン名を決めることからはじめます。
ドメインに使用する文字列は、「半角英数字」と「半角ハイフン」が一般的で、自由に決められる部分の文字数は「3文字以上63文字以下」と決まっています。
以上のルールを踏まえ、新設するサイトのテーマに合わせたドメイン名、自社名・ブランド名などを含めたドメイン名を設定するのがおすすめです。
ただし、実際に検索してみると、設定したかったドメイン名がすでに使われていて登録できないことも考えられます。そのような事態を想定して、候補をいくつか出しておくといいでしょう。
手順2. ドメイン取得手続き、契約を済ませる
次に、実際にドメインを取得します。取得方法は、レンタルサーバー会社でレンタルサーバー契約時にドメインを取得するか、ドメイン専門会社で取得するかの2択となります。
今回は、ドメイン専門会社(ムームードメイン)で取得する方法を例にして解説を進めます。
欲しいドメイン名を検索する
まずはドメイン名の検索から。今回は「engineer-blog」で検索してみます。
定番の「.com」や「.net」は既に取得されているようで、「取得できません」が表示されていますね。ですので、最安値の「.site」をカートに追加することにします。
あくまでサンプルのため、今回は最安値のドメインを取得します。しかし、定番の「.com」などが取得できそうなら、そちらを選択するほうが良いでしょう。また、企業のコーポレートサイトなどでは、「.co.jp」といった企業であることがドメイン名から分かるものを取得するほうが無難といえます。
申し込みを行う
ドメインの契約年数やお客様情報、カード情報などを入力し、利用規約に同意することで、ドメインを取得できます。
このなかでよく分からない表現が、「WHOIS公開情報」ではないでしょうか。
ここでは「ムームードメインの情報を代理公開」と記載されていますが、WHOIS情報とは、インターネット上に公開されるドメイン登録者情報のことを指します。公開されるドメイン登録者の情報は「氏名、住所、電話番号」などで、サイト運営者が誰なのかを一般公開することが義務付けられています。
「ムームードメインの情報を代理公開」を選択すると、ドメイン登録者の個人情報の代わりに、ムームードメインの情報がWHOIS情報に表示されるようになります。プライバシー面も安心ですね。
手順3. ネームサーバー申請を行う
取得したドメインをレンタルサーバーで使用するためには、ドメインとDNSサーバーを紐づける「ネームサーバー申請」を行う必要があります。
DNS(ドメインネームシステム)とは、ドメイン名、ホスト名に対するIPアドレスを教えてくれるシステムのことを指します。
DNSサーバーがないと、サイトの利用はできません。普段何気なく使っている英数字のドメイン名と、サイトにアクセスするIPアドレスは別物です。そのため、ドメイン名とIPアドレスを紐づけて変換する必要があります。その変換する情報をDNSサーバーが保管し、サイトを使えるように提供してくれています。
以下では、ネームサーバー申請の流れを解説します。
レンタルサーバーにドメインを追加
今回は、レンタルサーバーにエックスサーバーを使用して解説します。まず「ドメイン設定」をクリックします。
ドメインを入力する
先ほど取得したドメインを入力して、ドメインを追加できます。
ドメイン追加完了
追加したドメインの情報が表示され、サイトのURLやサーバー上のファイルの保存場所などが表示されます。ひとまずドメインの追加設定は完了です。
エックスサーバーのネームサーバー情報を確認する
ドメインの設定が完了すれば、次はムームードメインにエックスサーバーを紐づけるための情報を設定します。
エックスサーバーのサーバーパネルの左メニューから「サーバー情報」をクリックします。表示されたサーバー情報に「ネームサーバー」が1~5まで書かれているので、すべてメモ帳か何かにコピーしておきます。
取得したドメインのネームサーバーを変更する
今回はムームードメインを利用していますので、ムームードメインの管理画面からネームサーバーの設定を変更します。
「ドメイン管理」メニューの「ドメイン操作」→「ネームサーバ設定変更」をクリック。取得したドメインが表示されるので、エックスサーバーと紐づけたいドメインの「ネームサーバ設定変更」ボタンを押します。
「GMOペパボ以外のネームサーバを使用する」を選択して、ネームサーバ1~5の欄に先ほどコピーしておいたエックスサーバーのネームサーバー1~5を入力します。
入力できたら「ネームサーバ設定変更」ボタンを押せば設定完了です。お疲れ様でした。
【番外編】紐づけしたのにWebサイトが表示されない?
ネームサーバーの設定を変更してからサイトが表示されるまで、少し時間がかかります。1時間〜数日かかると言われていますが、ほとんどは1時間もあればサイトが表示されるようになります。
1日経ってもサイトが表示されない場合は、追加したドメイン名が間違っていないか、入力したネームサーバーの情報が間違っていないかなど再度確認してみましょう。
手順4. ドメインを更新する
以上の設定で独自ドメインの利用は可能になっていますが、ドメインの契約には期限があります。通常は1年ごとの更新が必要です。
更新を忘れてしまい、期日が過ぎてしまった場合でも、すぐにドメイン権限が失効されるわけではありません。猶予期間内に更新手続きを行えば、ドメインは復活します。しかし、プラスアルファで手数料がかかる場合もあり、注意が必要です。また、ドメインによって猶予期間が違いますので、更新は期限内で忘れずに行うのがベストでしょう。
ドメイン取得時の注意点
ドメインはユーザーのサイトに対する印象を左右するものです。ユーザビリティにも影響するため、取得時には十分な検討が必要です。
最後にドメイン取得時の注意点についても確認しておきましょう。
注意点1. ドメインの更新費用もよく確認する
皆さんは「ドメイン取得費用100円!」といった広告を見たことありませんか?
実際、ドメインの取得方法を説明する部分で「.site」が53円という安さで取得できるのを確認していただきました。近年、新gTLDの数が増えてきている影響で、100円を切る安さでもドメインを取得できるようになっています。しかし、注意しなければいけないのは、ドメインの「取得費用」ではなく「更新費用」です。
最初の取得費用が極端に安い場合、1年ごとの更新費用が割高で、長い目で見ると結果的に損をするケースが多々あります。
たとえば、「.com」の取得費用が1000円、「.site」が100円だったとします。取得費用は900円安いのですが、毎年の更新費用は「.com」が1000円で、「.site」は2000円というパターンもあります。そうなると、2年目には「.site」のほうが割高という結果に……。
さらに、ドメインは基本的にサイトを閉鎖するまで使用することになるため、数十年以上継続して更新料を払い続けることも考えられます。上記の例でいえば、「.com」のほうが最初の取得費用は高くても、長い目で見れば間違いなくお得でしょう。
ドメインの取得の際には、取得費用の安さだけで判断せず、更新費用のことも踏まえて検討してください。
注意点2. 日本語は避けるべき
ドメインで使用できる文字は、半角英数字と半角ハイフンだけではありません。漢字やカタカナ、ひらがなを使った日本語ドメインも取得可能です。
英数字に比べると使用頻度が高くないため希望のドメインを取得しやすく、 ユーザー視点でも「ドメインを見たらどのようなサイトかすぐわかる」「インパクトがあって覚えやすい」といったメリットはあります。また一部ではSEO上の効果があるという指摘もあります。
しかし日本語ドメインの日本語部分は、ブラウザのドメイン表示欄には日本語で表示されるものの、プログラムでは「Punycode(ピュニコード)」と呼ばれる英数字に変換されています。このピュニコードは長い文字列でできているため、アドレスをコピーするとスパムサイトのように見えることもあり、ユーザーの印象が悪くなる恐れもあります。
また、日本語ドメインは海外では扱いづらく、日本語を理解できない地域ではサイト自体が表示されない可能性も十分に考えられます。グローバル展開を考えている場合は避けたほうが無難でしょう。
ドメインの種類
ドメインのうち、「.jp」の部分にあたる「トップレベルドメイン」と、「.co」の部分にあたる「セカンドレベルドメイン」の部分は自由な文字列を設定できるわけではなく、既存のドメインを利用する形になります。
とはいえトップレベルドメインは種類が多く「分類別のトップレベルドメイン(gTLD)」と「国別のトップレベルドメイン(ccTLD)」に大きく分類でき、1000種類以上のトップレベルドメインが存在します。
それぞれに用途や意味があり、ドメイン名によっては取得するために一定の条件が必要となる場合もあるため、以下ではトップレベルドメインの種類を中心に解説します。
種類1. 分野別トップレベルドメイン(gTLD)
「gTLD」とは、「ジェネリックトップレベルドメイン」の略称で、使用する際の条件がないドメインのこと。誰でも入手可能なドメインなので、皆さんも普段見ているサイトに使われがちな「.com」や「.net」といったメジャーなドメインが該当します。
gTLD | 用途・意味 |
.com | 商業組織用 |
.net | ネットワーク用 |
.org | 非営利組織用 |
.int | 国際機関用 |
gTLD以外に、「新gTLD」というトップレベルドメインもあります。gTLDと新gTLDの違いは、gTLDに比べて新gTLDのトップレベルドメインのほうが新しく登録されたドメインという点くらいです。
新gTLD | 用途・意味 |
.info | だれでもOK |
.biz | ビジネス向け |
.mobi | モバイル関係向け |
.travel | 旅行関連業界向け |
.pro | 弁護士・医師・会計士向け |
.coop | 協同組合向け |
.tokyo | 東京に関する情報発信サイト向け |
なお、gTLDと新gTLDのどちらも、用途として「○○向け」とは書かれていますが、実際は違う用途でドメインを活用することもできます。
種類2. 国別のトップレベルドメイン(ccTLD)
「ccTLD」とは、「国コードトップレベルドメイン」の略称で、特定の国や地域に割り当てられたトップレベルドメインとなります。
国際標準化機構(ISO)で規定された国コードを使ったドメインで、日本であれば「.jp」が割り当てられています。基本的には、使いたいccTLDの地域に自宅や事業者がある場合に利用できるドメインです。
ccTLD | 国名 |
.jp | 日本 |
.us | アメリカ |
.cn | 中国 |
.kr | 韓国 |
.uk | イギリス |
.in | インド |
属性型jpドメイン
ccTLDの場合、セカンドレベルドメインに指定の文字列が入り、その文字列ごとに取得可能な組織が限定されるドメインがあります。こういったドメインは「属性型ドメイン」といわれます。
日本のccTLDである「.jp」の使われる属性型jpドメインの具体例は以下の通りです。
属性型jpドメイン | 用途・意味 |
.co.jp | 日本国内で登記を行っている会社用 株式会社・有限会社・合名会社・信用金庫・有限責任事業組合・企業組合など |
.or.jp | 法人組織用 財団法人・社団法人・医療法人・監査法人・宗教法人・特定非営利活動法人など |
.ac.jp | 高等教育機関や学術研究機関用 大学・職業訓練校・高等専門学校・学校法人・職業訓練法人・国立大学法人など |
.go.jp | 日本の政府機関・各省庁間軸研究所・独立行政法人など |
.ne.jp | 営利または非営利で提供するネットワークサービス用 |
原則として、ネットワークサービスを示す「.ne.jp」を除き、ひとつの組織が登録できるドメインはひとつだけです。ただし、合併や事業譲渡によるドメイン名の移転や組織名自体を変更した場合などは、新たなドメインを取得できます。
独自ドメインとサブドメインは何が違う?
ドメイン取得の際には、「独自ドメイン」と「サブドメイン」の違いについても理解しておくべきなので、この点も確認しておきましょう。
独自ドメイン
独自ドメインとは、「お名前.com」などのドメイン登録サービスで取得できるオリジナルドメインのことを指します。
他のサイトで既に使用されていない限り、希望するドメイン名を指定できる点が最大の特徴。弊社であれば、社名の「GIG」をドメイン名に盛り込みたかったので、「giginc」の独自ドメインを取得しています。
ただし、独自ドメインを取得する際には少しだけ手間がかかるほか、取得や更新の際に費用がかかってくるのもデメリットです。
サブドメイン
サブドメインとは、独自ドメインをさらに分割して利用できるドメインのことを指します。
私たちがブログやサイト制作サービス(noteやAmebaブログなど)でサイトを立ち上げた場合、サービス提供元が所持している「note.com」のような独自ドメインの前か後ろに、自分の好きな文字列を設定してドメインを設定します(例:note.com/giginc)
これは、サービス提供元の独自ドメインを分割して使わせてもらっている状況なので、ドメインの取得や更新費、取得の手間がかからない点がメリットです。
一方、ドメインが自分たちの持ち物にならないので、仮にサービスが終了したり、独自ドメインが変更されたりした場合は、自分のドメインも影響を受けてしまいます。また、他社のサービス名がドメインに必ず入ってしまうのもデメリットでしょう。
こうした点から、大企業はもちろん中小企業や個人ブロガーのサイトでも、事業としてサイトを運営する場合は独自ドメインを取得するケースが多いです。
ドメインの取得支援はGIGにお任せください
ここまで、独自ドメインの取得方法を解説してきました。
ドメインの取得は、Webサイト制作の基本中の基本です。Webサイト制作時は初期段階でドメインを決定することになるかと思いますが、場合によっては一生付き合うことになる文字列です。どんなドメインを取得するかによって、ホームページの印象が大きく変わることも珍しくありません。
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