システム開発の費用/料金相場はいくら? 現役エンジニアが解説!|東京のWEB制作会社・ホームページ制作会社|株式会社GIG

システム開発の費用/料金相場はいくら? 現役エンジニアが解説!

2022-06-16 制作・開発

「DX推進のためにシステムが必要なのは分かる。でも導入にいくらかかるの……?」
「なるべく安くシステム開発を済ませる方法はない?」

こんな悩みをお持ちの方も多いと思います。

実際、システムを導入するにあたり、担当者を一番悩ませるのは「導入費用」に関する問題ではないでしょうか。

今回は、基本的なシステムの種類と料金相場、費用の内訳や安く抑えるコツといったシステム開発の費用面について、現役エンジニアが解説していきます。

システムの種類と料金相場

まずはシステムの種類と料金相場を見ていきます。おおよそのシステム開発料金の相場を把握しておけば、見積もりをとる際に役立つはずです。

1. 業務系(基幹)システム

業務系(基幹)システムとは、日々の社内業務を行うために利用されるシステムのことを指します。

受発注・在庫管理・会計・人事などの会社の根幹業務を担う基幹システムから、社内SNSやグループウェアなどのコミュニケーションに強いシステムなど、さまざまな業務系システムが存在します。

【業務系(基幹)システムの開発費相場】

業務系(基幹)システムを開発する場合、「パッケージ開発」か「スクラッチ開発」か、で開発費の相場感は大きく変わっています。

パッケージ開発では、他社が製造・販売しているソフトウェアや開発会社が別のシステム開発で使用したソフトウェアをベースに、自社の運用に適した形にカスタマイズしていく形で開発が進みます。何もカスタマイズせずに自社にも導入できれば良いのですが、なかなかそうはいきません。

「どれぐらいのカスタマイズが必要か」によって費用は変動しますが、だいたい500万円~5,000万円の間で推移すると思われます。

一方でスクラッチ開発では、ゼロから自社のシステムを開発する手法をとります。ゼロからスタートするため費用はぐっと高くなり、最低でも3,000万円は超えてくると思ってください。会社の規模にもよりますが、億単位の費用が必要になることも。スクラッチ開発でのシステム導入は慎重に検討すべきとも言えます。

なお、自社運用を目的としたシステムの減価償却期間は原則5年以内です。5年を超える場合には、「合理的な根拠があったため、5年以上の期間に決定した」と、別途証明する必要があります。

▼関連記事:
基幹システムの開発費用・料金相場はいくら? エンジニアが解説
スクラッチ開発の費用・料金相場はいくら? 現役エンジニアが解説!

2. Webシステム

Webシステムとは、ChromeやSafariに代表されるWebブラウザを通じて、さまざまなサービスをユーザーに提供するシステムのことを指します。Webブラウザという単一のインタフェースを用いるため、 ユーザー側でのシステムインストールが不要です。

システムに関する処理も基本はサーバーサイドで行うので、機能の追加や変更がなされた場合でも、サーバーサイドのソフトウェアを更新するだけで最新のサービスを提供できます。

【Webシステムの開発費相場】

Webシステムは、簡単なものなら1~2人の人員で1か月もあれば開発から公開まで可能です。しかし、近年はWebシステムに対するユーザーの目も肥えてきており、デザイン面や操作面、Webページが表示されるまでのスピードなど、求められる基準が高くなってきている印象です。

そのため、開発費の相場も高くなる傾向にあります。

Webシステムの種類開発費相場
ECサイト200~3,000万円
掲示板/Q&Aサービス500~5,000万円
SNS3,000~8,000万円
口コミサイト2,000~5,000万円

関連記事:Webアプリケーション開発の費用/料金相場は? 現役エンジニアが解説!

3. スマホアプリ

スマホアプリとは、おもにiOSとAndroidで動作するアプリケーションのことを指します。最近では、業務システムのスマホアプリ版を開発して社内で利用する企業も増えてきています。

不特定多数のユーザーを想定するなら、Webシステム同様、サーバーなどのインフラ面に関しても費用をかけて構築する必要があります。また、スマホアプリも群雄割拠の状態ですので、ユーザーの目を引くアプリを作るためには、優れた開発ノウハウも必要になってくるでしょう。

【スマホアプリの開発費相場】

スマホアプリの開発費相場はピンからキリまで。ひとりの開発者で作れるシンプルなものなら100万円ほどですが、複雑な仕様のものなら3,000万円は超えてきます。ゲームやポケモンGOなどに代表されるAR技術を駆使しての開発だと、もっと高くなる印象です。

スマホアプリの種類開発費相場
学習アプリ200万円~2,500万円
マッチングアプリ300万円~3,000万円
eコマースアプリ350万円~3,500万円
ストリーミングアプリ500万円~4,000万円
ゲームアプリ1,000万円~6,000万円
ARアプリ3,000万円~8,000万円


おもなシステム開発手法

システムの開発手法についても触れておきます。主流はウォーターフォール開発ですが、Webシステムやスマホアプリの導入を検討されている方は、アジャイル開発で行うとコスト面も安く抑えられるかもしれません。

1. ウォーターフォール開発

ウォーターフォール開発とは、上流工程から下流工程に沿って開発を進める手法のことを指します。上流工程には、「要件定義」や「設計」が含まれ、下流工程には、「プログラミング」や「テスト」が含まれます。

大手SIerでは、上流工程は自社で担当し、下流工程は別の開発会社に委託するような手法をとるケースが多い印象です。

ウォーターフォール開発の大きな特徴として、システムに実装する機能や仕様をすべて決めてからプログラミングをスタートさせることが挙げられます。語源となっている滝のように「前の工程には戻らない」ことが前提です。

2. アジャイル開発

アジャイル開発とは、システム全体ではなく各機能単位の小さなサイクルで、「計画→設計→開発→テスト」の工程を繰り返して開発を進める手法のことを指します。

アジャイル(agile)には、「素早い」「俊敏な」といった意味があり、トレンドの移り変わりが激しいスマホアプリやWebアプリに適した開発手法だといえます。

アジャイル開発では、最初に厳密な仕様設計を行いません。おおよその仕様やユーザーの要求をまとめ、プログラミングをスタートさせます。あえて設計部分に余裕を残すことで、開発中の仕様変更にも柔軟に対応できるようになります。

全機能の開発終了後にリリース(公開)となるウォーターフォール開発に対し、アジャイル開発では開発を終了した機能から順次ユーザーへ提供します。ユーザーからのフィードバックを踏まえて次のサイクルへと移っていくのが特徴です。

システムの費用内訳

ここからは、システムの費用内訳を解説します。システム開発において、費用の多くを占めるのは人件費なので、人件費についてはとくに詳しく理解しておく必要があります。

開発費は「人月×人月単価×開発期間」で決まる

システム開発では、おもに「人月」という作業量を表す単位で開発コスト(人件費)を算出するのが一般的です。 

1ヶ月間のシステム開発を行うのに5人の開発要員が必要ならば、「5人月」という表現を用いることになります。システム開発の見積書や請求書などにもこの「〇人月」という表現はよく使われています。 

・人月:エンジニアやプログラマーなど1ヶ月間の開発に必要な人員
・人月単価:人員1人が1ヶ月間作業した場合の単価
・開発期間:設計・開発~リリース(公開)までの期間

以上の3要素からシステム開発は進められます。つまり、システム開発における開発費は、「人月×人月単価×開発期間」で決まると言えるでしょう。

たとえば、6ヶ月間の開発期間で、単価を一律100万円とする5名の開発要員を必要とする場合。「5人×100万円×6ヶ月間 = 3,000万円」で、人件費は3,000万円と算出できます。

単純計算でも3,000万円なので、業務系システムだともっと費用がかかるかもしれません。逆に、スマホアプリだともっと安くなることも。

なお、スマホアプリはアジャイル開発で開発することも想定されます。その場合は、見積もりの算出方法も変わってきますので、アジャイル開発での見積もりについては下記の記事をご参照ください。

関連記事:アジャイル開発の費用/料金相場はいくら? 現役エンジニアが解説!

人月単価の目安

筆者の経験から判断すると、以下の金額がスキル別のエンジニア人月単価の目安です。 

・新人エンジニア:~80万円
・一般エンジニア:80万円~140万円
・上級エンジニア:140万円~250万円

エンジニアに焦点をあてて人月単価の目安を記載していますが、エンジニアの他にプロジェクトを管理するマネージャー、WebシステムだとWebデザインを専門に行うWebデザイナーなど、エンジニア以外の人件費も発生する場合が多いです。

この金額を安いと感じるか、高いと感じるかは人それぞれです。サラリーマンの平均的な月給よりは高額といえます。ただし、エンジニアの給料もここから算出されますので、サラリーマンの平均月給より高くなるのは仕方のないことでもあります。

その他費用に含まれるもの

システム開発にかかる費用は、開発費(人件費)だけではありません。

代表的なものがサーバー代。パフォーマンス重視で物理サーバーを数台用意する企業もあれば、仮想サーバーを構築してなるべくコストを抑える手法をとる企業もあります。

最近では、AWSやAzureに代表されるクラウドサービスを利用してシステムを運用する企業も増えてきています。クラウドサービスは基本的には使ったぶんだけを毎月支払うサブスクリプションタイプなので、毎月のランニングコストに計上されます。

業務系システムだと、Oracleなどに代表される有償のデータベースを利用するのが一般的です。開発メンバーが使用する開発環境も、基本的には発注元が用意します。

Webシステムになると、ドメイン代やSSLサーバー証明書代も必要です。SSLサーバー証明書とは、Webサイトの運営者の実在性を証明し、Webサーバーとブラウザの間で通信データの暗号化を行うための電子証明書です。これもユーザーからの信頼を得るためには必要なコストとなります。

関連記事:仮想サーバーの構築方法とは? 物理サーバーとの違いをエンジニアが解説

システム開発の費用を抑えるためのポイント

システム開発の一番のネックは、やはり費用面です。ですが費用を削れば品質の低下をまねくおそれがあります。品質を確保したうえで、できるかぎり費用を抑えるにはどうしたらいいのでしょうか。ここでは、現役エンジニアの目線から開発費を抑えるためのコツを解説します。 

ポイント1. 業務フローを見直してみる

自社の業務フローを見直してみると、それだけで課題が解決できることもあります。業務フローを体系化できていない場合、まずこの部分を見直してみることをおすすめします。

業務フローが整っていないと、完成度の高いシステムを導入しても大きな業務改善効果は見込めない可能性があるからです。

「今の業務フローのままシステム化するだけで本当に業務が効率化されるのか」
「業務フロー自体の見直しは必要ないのか」

といったことを改めて検討してみてください。きっと開発費用を抑えることにもつながるはずです。

ポイント2. FP法(ファンクションポイント法)を活用する

ファンクションポイント法とは、ユーザーの要件がある程度定まり、必要な機能が見えてきた段階でシステム規模を概算する手法のことを指します。

「この機能は処理が簡単なので5点、逆にこの機能は処理の難易度が高いので15点」

といったように、システムの機能に対し、処理内容の複雑さなどからファンクションポイントという点数を付けていき、すべての機能のポイントを合計して規模や工数を導き出します。 

一般的には、プロジェクトに着手する前にファンクションポイント法により大まかな見積もりを行います。ある程度仕様が固まってきたところで、ポイントを再度算定。システム規模の見積もり精度を上げていきます。

上手に活用すれば、異なるシステムとの開発規模を比較できたり、コスト面から開発手法を選択するための判断材料になったりと、使い道は幅広いです。

ポイント3. MVPやラボ型契約を検討する

MVP(Minimum Viable Product)とは、必要最低限の機能だけをまずは作って公開し、ユーザーの要望やフィードバックなどに応じて機能を追加・更新する手法のことを指します。これならスモールスタートできるため、開発費用を安く抑えることが可能です。

ラボ型契約とは、発注元の要望に応じたスキルを持っている専任のエンジニアチームを開発会社側で構成し、一定期間(半年~1年ほど)月額で開発費を受け取って開発を進める形態のことを指します。 

ラボ型契約はおもにオフショア開発に用いられることが多いです。オフショア開発とは、開発コストを安く抑えるために海外のエンジニアに委託・発注する手法のことを指します。 日本のエンジニアに依頼すればどうしても費用が高くなりますので、海外のエンジニアに依頼する契約形態があることも覚えておきましょう。

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