スクラッチ開発の費用・料金相場はいくら? 現役エンジニアが解説!|東京のWEB制作会社・ホームページ制作会社|株式会社GIG

スクラッチ開発の費用・料金相場はいくら? 現役エンジニアが解説!

2022-05-17 制作・開発

社内システムの導入を検討されている方にとって、システムの開発手法を「スクラッチ開発」にするか、「パッケージ開発」にするかは悩みどころだと思います。仮にスクラッチ開発を選択した場合、特に気がかりなのは費用面ではないでしょうか。

ゼロからシステムを開発するぶん、どうしても費用が高くなる傾向にあるスクラッチ開発。今回はこのスクラッチ開発について、費用の相場感や開発費用を少しでも安く抑えるコツ、メリット・デメリットなどを、現役エンジニアの目線から解説します。


スクラッチ開発とは?

スクラッチ開発とは、自社システムを構築する際にシステムをゼロから作り出す手法のことを指します。

「どんなシステムでもゼロから作ってるんじゃないの?」と思われがちですが、既存のテンプレートやフレームワーク、発売されているパッケージを用意してカスタマイズしていく手法を採用することも多く、こちらは「パッケージ開発」と呼ばれます。

スクラッチ開発のメリット

スクラッチ開発では、ゼロからシステムを構築するぶん、自社の運用に適した独自性の高いシステムを構築することができます。自社の業務フローにピッタリなものを作るため、操作面やパフォーマンス面、デザイン面など、理想的な仕様を追求できるのが大きなメリットです。

また、企業の経営資源や各種業務の一元管理を目指すERP(企業資源計画)の理念に沿ったシステムを開発すれば、大量のデータを蓄積し、データサイエンスを駆使しての経営判断にも役立てられます。他社との差別化をシステム面からも図りたいと考えるなら、スクラッチ開発はおすすめです。 

スクラッチ開発のデメリット

スクラッチ開発は、どうしてもコストがかかってしまうのがデメリットになります。大企業でもない限り、直接の利益にならないシステム開発に大きな予算を投じるケースは少なく、スクラッチ開発は難しくなります。

また、スクラッチ開発を行う場合、規模にもよりますが最低でも1年、一般的には2~3年という長いスパンで開発を行います。WebサイトやECサイトなどはトレンドの移り変わりが激しく、開発にスピード感が求められるため、スクラッチ開発を採用しにくいのが現状です。

しかし、会社の根幹となり、今後何十年も使う基幹システムの開発を想定しているのであれば、時間と費用をかけても採用してみる価値は十分にあります。


スクラッチ開発の進め方

スクラッチ開発は、おおよそ以下の手順で開発を進めていきます。

ステップ1. 要件定義

要件定義とは、現状の業務フローを洗い出し、搭載すべき機能や保守・運用方法、必要な人員、開発期間などの開発要件を決める工程のことを指します。

要件定義をベースに今後の開発が進むため、ゼロからの開発となるスクラッチ開発において、この要件定義の工程はとても重要です。ここでミスをすると、大規模案件だと本当に取り返しのつかない状況に陥ることもあります。

ステップ2. 設計

要件定義に基づきシステム設計を行っていきます。設計は大きく分けて「外部設計」と「内部設計」に分けることができます。

外部設計とは、おもに画面や操作方法といった、ユーザーが目で確認できる部分の設計を行う工程のこと。ユーザーが直接扱う部分ともいえるので、システムの使いやすさはほぼ外部設計で決まります。

内部設計とは、おもにシステム内部の機能やデータのやり取りを設計する工程のことです。次の工程で行うプログラミングやカットオーバー(新しく開発したシステムが稼働しはじめること)後のメンテナンス面なども考慮して設計するもので、ユーザーの目では直接確認できない部分の設計といえるでしょう。

ステップ3. 開発・テスト

外部設計・内部設計にもとづいてプログラミングを行います。プログラミングが終われば「システムの要件定義を満たしているか」「想定通りの動きをするか」といったことを、以下の順で段階的にテストするのが一般的です。

1. 単体テスト
2. 結合テスト
3. 総合テスト
4. 運用テスト

ステップ4. 保守・運用

カットオーバーしたシステムを継続的に利用するためには、不具合やバグが発生していないか、常にシステムを監視する必要があります。システムを良い状態に保つためには、定期的なアップデートは欠かせません。


スクラッチ開発の費用/料金相場

ゼロから開発するスクラッチ開発は、長い開発期間が必要です。そのため、開発費用が高額になる場合がほとんど。

費用の相場感は、約500万円~約2000万円と非常に幅はありますが、この金額は最低ラインといっていいでしょう。実装する機能数が多いほどカスタマイズが必要になるため、さらに高額になります。

ただ、開発に占める費用のほとんどは人件費です。開発における人件費について確認していきましょう。

開発人件費は「人月×人月単価×開発期間」で決まる

システム開発の現場では、1ヶ月間の開発に必要な人員の数を表す「人月」という基準で単価やスケジュール(工数)が決められます。

例えば、1ヶ月間のシステム開発を行うのに3人の開発要員が必要ならば、「3人月」という表現を用いることになります。システム開発の見積書や請求書などにもこの「〇人月」という表現はよく使われています。

具体的に言うと、システム開発における人件費は、「人月×人月単価×開発期間」で求められます。

たとえば、6ヶ月間の開発期間で、単価を一律100万円とする3名の開発要員を必要とする場合。「3人×70万円×6ヶ月間 =1260万円」で、人件費は1260万円と算出できます。

3人が半年間作業するだけで1000万円は軽く超える想定ですので、もっと規模の大きい開発の場合は数千万円、数億円単位での費用を計上する必要があるのが、スクラッチ開発の特徴です。

人月単価の目安

筆者の経験から判断すると、以下の金額がスキル別エンジニアの人月単価の目安です。

  • 新人エンジニア:~80万円
  • 一般エンジニア:80万円~140万円
  • 上級エンジニア:140万円~250万円

この金額を安いと感じるか、高いと感じるかは人それぞれですが、平均的な会社員の「月給(人月単価)」よりは高額といえます。

ただ、上記の相場感より安い単価でエンジニアに発注することは可能です。教育をかねて、はじめの数ヶ月は新人エンジニアの単価がかなり低く設定されていたり、オフショア開発を利用している開発会社があったりするからです。

※オフショア開発:システム開発などの業務を海外企業に発注する手法。人件費の低い国の企業に発注することで、開発費用を抑えられる

その他費用に含まれるもの

費用に占めるウエイトが大きいとはいえ、開発費以外にも費用はかかります。サーバーやデータベース、開発を行うための開発環境などは、発注元が用意するのが基本です。

最近では、AWSに代表されるクラウドサービスが主流になってきましたので、サーバーやデータベースは使った分を毎月支払うランニングコストとして計上されます。

保守・運用費

システムにはバグはつきものです。また、カットオーバー後に「操作面で使いやすい・使いにくい」「別の機能が必要になった」などの理由による仕様変更も行われることが多いです。

カットオーバーしたからそれで終わりとならないのがシステム。保守・運用費についても忘れずに予算に組み込んでおく必要があります。


スクラッチ開発の費用を抑えるコツ

スクラッチ開発の課題は費用の高さですが、かといって費用を削れば品質の低下が心配です。品質を確保したうえで、できるかぎり費用を抑えるにはどうしたらいいのでしょうか。ここでは、現役エンジニアの目線から開発費を抑えるためのコツを解説します。

コツ1. システム開発に使える補助金を活用する

システム開発を行う場合、国の「補助金」制度を活用できることはご存知でしょうか。システム開発の規模感や目的にもよりますが、利用できる補助金はおもに4種類存在します。

補助金詳細補助額(通常枠)
ものづくり補助金
競合優位性に優れたサービス開発を計画している
100万円~1000万円
事業再構築補助金コロナの影響で売上が減少して事業転換を計画している100万円~8000万円
IT導入補助金ITツールを導入して業務効率化・生産性向上を計画している30万円~450万円
小規模事業者持続化補助金システムを活用して販路拡大を計画している50万円

1つのシステム開発で活用できる補助金は1つだけです。ただ、申請すれば必ずもらえるものではなく、補助金によっては事業計画案や賃上げ計画案などの書類を提出したうえで、審査を受ける必要があります。申請手続きは正直に言ってかなり複雑です。

ですが、審査が通り採択されれば、システム開発の費用はぐっと抑えられるはず。こういった補助金制度があること自体あまり知られていませんが、活用できそうなら積極的に活用していきたいところです。

コツ2. システムの使用年数を想定する

初期のリリース段階で、このシステムを何年使用するかを明確にして運用するのは難しいところです。しかし、短期間しか使用する予定のないシステムに数百万円、数千万円の開発費・運用費を投じるのは得策ではありません。

大規模システムになればなるほど、リリース後の修正・追加などがたびたび発生して、保守・運用費が想定以上にかかり、当初の予算をはるかにオーバーすることもあります。

そうならないために、使用年数や投資回収期間を想定し、開発する機能や要素を十分に絞り込むことが費用を抑えるコツです。ちなみに、自社で使用することを目的とした基幹システムの法律的な耐用年数は原則5年です。

コツ3. まず業務フローを見直す

「今の業務フローのままシステム化するだけで本当に業務が改善されるのか」「業務フロー自体の見直しは必要ないのか」をきちんと考えることも、開発費用を抑える上で大切なポイントです。

しばしば誤解されるポイントですが、システム開発を進めれば業務効率化が達成されるとは限りません。業務フローが整っていないと、いくら完成度の高いシステムを導入してもあまり効果は見込めないでしょう。

つまり、逆に言えば業務フローを見直すだけで解決できる課題もあり、そうなればシステム開発の必要はありません。

また、業務フローを見直すことにより、新たなシステムが必要になることもあります。業務の目的に合わせて既存の組織やシステムを改革していく手法は「BPR(ビジネスプロセス・リエンジニアリング)」と呼ばれ、経営層を巻き込んだ全社的なプロジェクトになっていくケースも多いです。


スクラッチ開発で失敗しないための注意点

スクラッチ開発は予算や時間がかかる手法なうえ、ゼロからオリジナルのシステムを開発するため、どうしても失敗のリスクはつきまといます。失敗を避けるためにはどうすればいいか。ここではスクラッチ開発に失敗しないための注意点を解説します。

注意点1. システム開発の目的や規模を明確にする

スクラッチ開発に強いシステム開発会社でも、ざっくりとした要望だけでは、必要人月や開発費、その他諸費用の見積額を正確に算出することはできません。

見積額と予算額で大きなズレが生じないように、システム開発の「目的」「種類」「規模」「機能」などはあらかじめ明確にしておきましょう。より細かい点まで決められていれば、予算感に合ったシステムを開発できるはずです。開発会社にすべて任せっきりにすればいいわけではありません。

注意点2. 開発費の安さだけで制作会社を選ばない

開発会社が「開発費用の安さ」をアピールする場合、人件費を削って費用を見積もるケースが多いです。

発注元からすれば費用は安くなるほどありがたいですが、安すぎるとほぼ間違いなくシステムの品質の低下に直結します。品質が悪ければ、まともに使うこともできないシステムが出来上がり、カットオーバーすらできなくなる可能性が生じます。

システム開発に限った話ではありませんが、単純に費用が高い・安いだけで開発会社を選ぶのは失敗のもと。低価格でも満足のいくようなシステムを構築してくれる開発会社もありますが、せっかくスクラッチ開発でシステムを構築しても理想と違っていたら意味がありません。

こうした失敗をしないためにも、相見積もりを取って相場感は掴んでおきましょう。


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