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プロジェクトのグランドデザインを描く。GIGのアートディレクターの役割とは
2025-10-27 カルチャー

「デザインの力で、ビジネス全体を支援する」
この役割を担うのがGIGのAD(アートディレクター)です。ADはクリエイティブの統括者として、企画段階からお客さまの本質的な課題に深く踏み込みます。単にビジュアル制作を指示するだけでなく、プロジェクトの核となるグランドデザインを描き、最終的なアウトプットまでリードするポジションです。
今回は、GIGでADとして活躍する今西さんに、その仕事のリアルやアートディレクションの醍醐味を伺いました。自身の経験を活かし、クリエイティブの力でビジネスを牽引していきたい方や、アートディレクターの仕事に興味がある方は、ぜひご覧ください。

今西 宗也(いまにし かずや):アートディレクター。龍谷大学国際文化学部を卒業後、アパレル業界にて販売、店舗作りに従事。美容メーカーでの営業を経て、デザイナーに転身。大阪にて約3年間Web制作会社でデザイン業務に携わった後、GIGにジョイン。
クリエイティブの指針となる「グランドデザイン」を描く
ーGIGのADは、どのような仕事を担当していますか?
GIGのADの仕事は、単にデザイン制作の指示を出すだけではありません。私たちはプロジェクトの初期段階から深く関わり、お客さまや社内のメンバーと密に連携を取りながら、クリエイティブの全体像を創り上げていきます。
そのために、ディレクターや営業担当がお客さまとやり取りした情報に加え、デザインの方向性を定めるために必要なヒアリングを行います。この場では、お客さまの本質的な課題や潜在的なニーズを引き出し、具体的なクリエイティブの方向性へと導くことが、私たちの重要なミッションです。
このヒアリングで得た情報などをもとに、プロジェクトの核となるデザインコンセプトを定めます。その後この方針に基づき、複数のデザインを作成・提案し、議論を重ねながら、最適なクリエイティブを実現していきます。
ーよく似ているポジションにデザイナーがあると思いますが、ADとデザイナーには具体的にどんな違いがあるのでしょうか。
GIGのアートディレクターの最大の特徴は、プロジェクト全体の「グランドデザイン」を描く役割を担うことです。「グランドデザイン」とは、制作物全体を通して守るべきコンセプトやトンマナといった、クリエイティブの指針となる設計図のことを指します。デザイナーがこの指針に沿って具体的なデザイン実務を行うのに対し、ADはその指針そのものを設計する、クリエイティブの最高責任者です。
具体的な制作フェーズでは、デザイナーと連携して進めます。この際、ADが自らデザイン実務を兼任することもあります。実装フェーズでは、PMやディレクター、エンジニアとも連携しながら、ADは最終的な実装確認やデザインレビューを通じて、デザイン品質が設計通りに担保されているかを確認する役割を担います。
このように、GIGのアートディレクターは、戦略立案から最終的な品質保証まで、お客さまの課題解決に最適なクリエイティブを提案し、実現していくポジションです。

GIGが手がけた具体的なプロジェクト事例
ー今西さんがGIGで手がけた具体的なプロジェクトの事例を教えてください。
2つの事例をご紹介します。
エレベーター広告メディアを開発・運営するGRANDさまのプロジェクトでは、お客さまが直近で控えているプレスリリースに合わせて、サイトをリニューアルしたいとのご要望がありました。
このプロジェクトの目的は、大きな反響が予想されるプレスリリース公開後の流入を見据えた認知度の向上です。プレスリリースは不特定多数の人の目に触れるため、ただ名前を覚えてもらうだけでなく、事業内容やサービスを分かりやすく直感的に伝えることが重要だと考えました。
そこで私たちは、複雑な事業内容を短時間で理解してもらうため、サイト内に概念図や図解を用いることを提案。また、お客さまの事業であるエレベーターの動画広告の特徴を表現するため、リニューアル前には活用されていなかった動画素材を用いたデザインを採用。本サイト上でエレベーター内のCM視聴を体験的に見せることを目指しました。
もう一つは、ロゴデザインから担当したサイエンスティームさまの新規メディア立ち上げ事例です。
このメディアの目的は、子どもたちにSTEAM教育(科学・技術・工学・芸術・数学の頭文字を組み合わせた教育手法)の魅力を伝え、その普及を促進することでした。お客さまからは、子ども達の学びの「楽しさ」「自由さ」や「多様性」をサイトで表現したいという希望がありました。
このようなSTEAM教育のイメージをどう表現するかが、ロゴデザインの最大の課題でした。この課題に対し、まずはロゴのコンセプトを「子どもたちがどのような気持ちになってほしいか」という観点から深く検討しました。お客さまと議論し、単に表面的な楽しさだけでなく、知的な探求心や好奇心を刺激する、多様な「楽しさ」を表現できる方向性を模索し作り上げていきました。リファレンスには鮮やかな北欧の絵本、柔らかく好奇心を刺激する博物館など、さまざまな視点のものを検討しました。
また、視覚に障がいのある方々への配慮など、高いレベルのアクセシビリティも同時に求められました。すべてのユーザーが快適に利用できるよう、ロゴを含む制作物全体でアクセシビリティを追求することも重要なポイントだったと思います。
このプロジェクトは、ロゴデザインからコンセプトの策定やアクセシビリティ対応まで、ADとしてとてもやりがいがある取り組みとなりました。
強みを掛け合わせ、より大きな価値を生み出すデザインチームへ
ーADとして仕事をするうえで、今西さんがとくに大事にしていることは何ですか?
クリエイティブ制作は、与えられた情報だけで完結することはなく、常に知り得ない情報や潜在的な課題が存在します。そのため、より広い視野での情報共有を自分から求め、クリエイティブの精度を高める能動的な姿勢が重要です。
とくに、お客さまの要望の背景にある潜在的な意図や、目標達成に必要なリソースと期待される成果のバランスを見極める必要があります。どんなに高品質なクリエイティブでも、事業目標とズレていれば意味がありません。お客さまとの最適な着地点を見つけ、プロとして合意形成を得ることも、ADの重要な仕事です。
そして、この最適な着地点を見つけ出すプロセスこそが、GIGでADをすることの醍醐味です。GIGでは「現状あるものをどう最大化し、クリエイティブの価値を高めるか」という視点を大切にしています。同時に、単に受け取った要件を満たすだけでなく、既存の要件や制約の外側にある要素も視野に入れながら、積極的に提案していくことが求められます。こうした環境で実践経験を積むことが、ADとしての自分を成長させてくれると感じています。
ー最後に、デザインチームとして目指す展望と、これから今西さんが個人的に挑戦したい領域やプロジェクトについて教えてください。
まず、デザインチームとして目指す展望は、「強みを最大限に活かし、パフォーマンスを最大化する組織」になることです。現状GIGでは、PMやディレクター、編集者、エンジニア、デザイナーといった職域のメンバーが専門性を発揮しています。これらを掛け算的に機能するよう仕組みを工夫することで、より大きな価値を生み出せる組織にしていきたいです。
そして、個人としてはクリエイティブの領域を広げていきたいです。実際、GIGのADはWebサイトに加え、ロゴ、グラフィック、フライヤー、パンフレット、アプリなど、多岐にわたるクリエイティブを手がけています。これらの実績を土台としつつ、新しい領域のプロジェクトにも積極的に挑戦し、お客さまのビジネス全体をデザインの力で支援していきたいです。ビジネスであることは大前提ですが、個人として「より広いフィールドで」「より美しいものを」デザインしたい、そういった気持ちを忘れず無邪気にデザインを続けていければなと思っています。
ADの仕事は多岐にわたり、時には難しさや大変さを感じることも正直あります。しかし、GIGにはメンバー同士で助け合いながら、安心して新しい挑戦ができる環境があります。ご興味を持っていただいた方は、ぜひ一度お話しましょう。
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