CTOが語る、AI活用で進化する組織と新しい働き方のかたち|東京のWEB制作会社・ホームページ制作会社|株式会社GIG

CTOが語る、AI活用で進化する組織と新しい働き方のかたち

2025-10-07 カルチャー

GIGは、2023年4月にAIツールの全社導入に踏み切りました

その背景には、AIを単なる業務効率化のツールではなく、アイデアを形にするスピードや質を高め、メンバーの発想を広げるパートナーとして位置づけたいという考えがあります。

今回は、GIGのCTO・賀川さんに、AI導入の経緯から具体的な活用法、そして事業への今後の活かし方まで、お聞きしました。

賀川 彰太(かがわ しょうた):GIG取締役。2006年から東京オフィス株式会社(現:47株式会社)にて不動産仲介サイトや、一軒家に特化した物件紹介サイトの開発を行う。 2008年に上場前のグリー株式会社に入社。入社後はSAP事業や中国ゲームスタジオの立ち上げに参画し、北京に駐在。 帰国後、株式会社ハイスピリットを創業し、不動産事業、システム開発をおこなう。2017年4月株式会社GIG創業。

AI導入の経緯と活用の土台作り

ーGIGがAIツールを導入した背景について教えてください。

近年、生成AIをはじめとした先進技術が目覚ましく発展し、業務効率化や新たな価値創出のスピードが、企業の競争力を左右する鍵になっています。こうした市場環境を踏まえ、GIGではAI活用が今後の事業推進に不可欠だと判断し、2023年4月には本格的な導入に踏み切りました。

AIツールの導入効果は単なる効率化にとどまりません。アイデアを迅速に具現化し、社員の発想を豊かにするなど、組織全体の創造性を高める力があります。そのため、社内ではGitHub CopilotやChatGPTといったAIツールを活用し、日常業務に組み込む取り組みを進めてきました。

ー全社でのAI導入は大きな決断だったと思います。導入プロセスにおいて、社員の反応や体制整備で意識したことはありますか?

意思決定がスムーズに進んだのは、経営層がAIの重要性を早期に理解し、タイミングを逃さず判断できたことが大きかったと思います。その結果、社内でも「AIは業務や事業にとって前向きな力になる」という共通認識が生まれ、体制を整えながら段階的に導入を進めることができました。

CTOとして意識したのは、単にツールを導入するだけでなく、組織内でAIがごく自然に活用される環境を整備することです。具体的には、社員がAIを日常業務で使いやすくするためのガイドラインやテンプレートの整備、既存の業務フローとの連携方法の検討、セキュリティやデータ管理のルール策定などを行いました。

こうした土台を整えたことに加え、経営層の迅速な判断と組織全体の推進力が後押しとなり、スムーズにAI導入を実現できました。

業務効率化から創造性まで、AIで変わる働き方

ーGIGでは、具体的にどんな業務でAIを活用していますか?

大きく二つの用途で活用しています。

一つ目は、社内業務の効率化です。日々の定型作業や情報整理、リサーチなどをAIで支援することで、社員がより創造的な業務や意思決定に集中できる環境を整えています。

二つ目は、サービス開発への応用です。現在は、試験的にサービスへのAIの組み込み方を検討している段階です。たとえばコーディングでは、数行入力するだけでAIが後続のコードを自動生成するため、開発やテストにかかる時間を大幅に短縮できます。その結果、従来1か月かかっていた開発が、条件次第では2週間で完了するなど、開発スピードが格段に向上しています。

さらに、「AIエージェント」と呼ばれるタイプのAI活用にも取り組んでいます。AIエージェントは、ユーザーの指示に基づき、タスクを自律的に判断し、複数のツールを連携させながら処理するAIです。たとえば、SlackやNotionと連携させることで、メッセージ送信や日報作成など、これまで手作業で行っていた業務を自動化でき、業務効率を向上させています。

ーAIの活用で、社員やチームの働き方にはどのような変化がありますか? 

社員一人ひとりが付加価値の高い業務に集中しやすくなったと感じています。たとえば、ルーティンワークや単純なコーディングに費やす時間が減ったことで、より深い思考や工夫を凝らす時間が生まれ、創造的な開発や本質的な顧客課題の解決に注力できるようになりました。

そして、AIに任せられる業務が増えるほど、人間ならではの共感や温かみを活かしたコミュニケーションの重要性がより一層高まります。社員にはAIが提供する情報を理解し適切に活用することが求められる一方で、お客さまとの対話では人間らしい思いやりや判断力を発揮することが必要とされます。こうした人間ならではの力とAIの力を組み合わせることが、組織全体の競争力の向上にもつながっていくのではないでしょうか。

AI活用を前提とした、これからの組織のかたち

ーGIGのメンバーがAIツールを日常的に使っていくなかで、どんな考え方や姿勢を大事にしてほしいと思いますか?

まず、AIは単なる便利な道具ではなく、自分の創造力や判断力を広げるパートナーとして活用してほしいと思います。AIからの情報や提案をそのまま受け入れるのではなく、自分の考えと照らし合わせて判断する姿勢が大切です。

将来的には、あらゆる業務ツールやシステムにAIが内臓され、仕事そのものをサポートしてくれる時代が来るかもしれません。だからこそ、今からAIを日常的に使える土台を作っておくことが大切です。日々の業務でAIを活用する習慣ができれば、誰がどの作業をAIに任せるか、どの情報を人が判断するかといった基本ルールを整理しやすくなります。そうした経験の積み重ねが、組織の仕組みづくりや事業戦略といった本質的な議論に集中できることにつながってきます。

このように、日々の業務にAIを組み込む実践が、これからの組織の未来を考えていくうえで、重要な条件の一つになるのではないでしょうか。

ー最後に、AIの活用が、今後の事業展開や組織のあり方にどのような影響を与えると考えているか教えてください。

GIGの事業戦略や組織運営の基本方針自体はこれまでと大きく変わりません。しかし、AIの活用によって、業務の進め方や意思決定のスピードが格段に上がることが本質的な変化です。その結果働き方も自然と変化し、それが少しずつ組織に浸透していくでしょう。

重要なのは、AIを早期に定着させ、日々の実務に組み込むことです。AI活用を前提とした働き方が組織に浸透すれば、単なる業務効率化にとどまらず、これまで以上に高度で戦略的な課題解決や、お客さまに提供する価値の向上にも直結すると考えています。

これからさらにAI活用が加速するなか、私たちGIGは、AIを前提とした新しい働き方と、お客さまへの価値提供を着実に実現し、時代の変化に柔軟に対応できる組織づくりを推進していきたいです。

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