Webアプリケーション開発の外注ガイド。費用相場、開発の流れ、依頼先の選び方を解説|東京のWEB制作会社・ホームページ制作会社|株式会社GIG

Webアプリケーション開発の外注ガイド。費用相場、開発の流れ、依頼先の選び方を解説

2023-01-07 制作・開発

いまや当たり前のように利用されるようになったWebアプリケーション(Webアプリ)。生活の一部となっているからか、ユーザーが求めるWebアプリケーションの質も高くなってきている印象です。

ユーザーの目が肥えてきた以上、開発側もレベルの高い開発会社を選ばないと、ユーザー離れやクレームにつながってしまう可能性があります。

今回は、Webアプリケーションに強い開発会社の選び方を中心に、基本的なWebアプリケーションの知識なども解説します。


Webアプリケーションとは?

Webアプリケーション(Webアプリ)とは、ユーザーにWebブラウザを通じてさまざまなサービスを提供するアプリケーションのことを指します。Webブラウザという単一のインタフェースを用いるため、 クライアント側(フロントエンド)のアプリケーションインストールが不要で、 特定のプラットフォームに依存しないなどのメリットがあります。

Webアプリでは、 アプリケーションに関する処理はサーバーサイド(バックエンド)で行うのが基本です。そのため、アプリケーションに機能が追加・変更された場合でも、サーバーサイドのソフトウェアを更新するだけでOK。

つまり、何もしなくてもユーザーは新たなサービスを利用できます。

▲Webアプリケーションの仕組み(出典:アイティーエム)

 

Webアプリケーションで開発する具体例

Webアプリケーションとは実際にどのようなものかイメージがつかない、という方のためにWebアプリの具体例を3つ紹介します。

具体例1. ECサイト

ECサイトとは、商品の販売や購入、決済などを行うWebアプリです。

「ユーザー登録」の要素が肝となっており、ユーザー目線では商品の閲覧や注文、カートへの保存、販売者目線では在庫管理や注文管理、配送管理などがサイト上で行えます。

クレジットカードなどを利用した決済機能も搭載できますが、セキュリティにも注意が必要です。決済機能を搭載する場合、不正アクセスなどへの対策が求められるでしょう。

具体例2. SNS

SNSは、ユーザー同士がコミュニケーションを取り合うためのWebアプリです。ユーザー同士のコミュニケーションを促進するために、以下のような機能を搭載しています。

・プロフィール設定
・投稿、コメント機能
・いいね機能
・フォロー機能
・メッセージ機能

技術的な特徴としては、多くのユーザーが同時にアクセスすることが見込まれるため、インフラ面に力を入れる必要があるでしょう。

具体例3. 掲示板

掲示板は、特定のトピックについて情報共有や意見交換を行うためのWebアプリです。

ログイン不要で閲覧・書き込みが可能な掲示板もありますが、ユーザー管理の意味合いを含めて会員登録を求めるほうがリスクを抑えられます。

懸念点としては、昨今は誹謗中傷やデマ対するサイト運営者の責任も求められる点が挙げられます。不適切な投稿やコメントを取り締まる機能、スパム対策などのセキュリティ整備も重要になるでしょう。


Webアプリケーション開発を外注するときの費用相場

Webアプリケーション開発を外注する場合の費用相場は、以下のようにまとめられます。

Webアプリの種類費用相場機能概要
マッチングサイト制作1,000〜5,000万円ユーザー同士をマッチングさせるためのWebアプリ
口コミサイト開発2,000〜5,000万円ユーザーが商品やサービスについてレビューや評価を共有するWebアプリ
掲示板、Q&Aサービス500〜5,000万円特定のトピックについて情報共有や意見交換を行うWebアプリ
SNS開発3,000〜8,000万円ユーザー同士がコミュニケーションを取り合うためのWebアプリ



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Webアプリケーション開発の手法

Webアプリケーション開発の進め方には、おもに2パターン存在します。近年ではアジャイル開発が用いられるケースも増えてきましたが、ウォーターフォール開発がまだまだ主流です。それぞれの開発手法に関して、確認していきましょう。

手法1. ウォーターフォール開発

Webアプリケーション開発で利用する代表的な開発手法で、上流工程から下流工程に沿って開発を進める手法のことを「ウォーターフォール開発」と呼びます。ウォーターフォールを日本語に直訳すると「滝」という意味です。

ウォーターフォール開発の大きな特徴として、Webアプリケーションに実装する機能や仕様をすべて決めてからプログラミングをスタートさせることが挙げられます。語源となっている滝のように「前の工程には戻らない」ことが前提なのです。

すべての工程をひとつひとつ完了させ、最後に全体を通してのテストをクリアすれば、Webアプリケーションがリリースされ、世界中のユーザーが利用することになります。

手法2. アジャイル開発

「アジャイル開発」とは、現在よく使われているシステム開発手法のひとつです。アジャイル開発では、アプリケーション全体ではなく各機能単位の小さなサイクルで、「計画→設計→開発→テスト」の工程を繰り返すことで開発を進めます。

アジャイル(agile)には、「素早い」「俊敏な」といった意味があり、トレンドの移り変わりが激しい現代に適した、素早いリリースが可能な手法だといえます。

アジャイル開発では、最初に厳密な仕様設計を行いません。おおよその仕様や要求をまとめ、開発をスタートさせます。あえて設計部分に余裕を残すことで、開発中の仕様変更にも柔軟に対応できるようになります。

ここが、ウォーターフォール開発との大きな違いです。アジャイル開発では、はじめから開発途中での仕様変更を想定して工程を進めます。

また、機能ごとの小さな単位で開発を繰り返すのも、ウォーターフォール開発と異なる点といえます。全機能の開発終了後のリリースとなるウォーターフォール開発に対し、アジャイル開発では開発終了した機能から順次ユーザーへ提供していきます。


Webアプリケーション開発を外注する時の流れ6ステップ

Webアプリケーション開発を外注する場合の流れを6ステップに分けて紹介します。

外注先に依頼する際には、できるだけ具体的な要件を提示することがスムーズに開発につながります。また、開発途中で要件の変更があった場合には、迅速に外注先へ伝えることも重要です。

1. 要件定義

外注先からWebアプリケーションの要件についてヒアリングを受け、外注先とアプリに関する要件について認識を共有します。

これにより開発の方向性が明確になり、スムーズに開発が進むでしょう。要件定義の内容はこれからの作業に大きな影響を与えるので、できるだけ具体的かつ慎重に要件を固めていきましょう。

特に、Webアプリケーションの根幹になるシステムや機能を後から変更する場合は、「全工程がやり直し」という事態に発展する可能性もあります。搭載機能などは優先順位をつけ、絶対に外せない部分は明確にしておくことをおすすめします。

2. 提案・見積もり

要件定義が終われば、外注先から提案書を受け取ります。

提案書には、「開発方針」「工程表」「価格」などが含まれています。提案書をもとに、自社で検討を行い、内容に対するフィードバックを送りましょう。双方で合意が取れたら正式な発注連絡を行います。

3. 設計

要件定義と提案書をもとに、システムの設計を行います。

ここは制作会社側がシステムの全体像を把握しながら細かい要素まで設計し、開発に必要な各種ドキュメントやスケジュールを作成します。

この段階になると、発注者側でやることはほとんどありません。ですが、制作会社から確認や質問の連絡が入る場合も多く、連絡を受信したらなるべく早く返答しましょう。レスポンスの早さが、制作のスムーズさを左右するからです。

4. 開発

設計書をもとに、制作会社が実際にシステムを開発していきます。

開発の進捗状況は、定期的に報告をしてもらえるよう依頼しておきましょう。さらに、社内でのフィードバックを制作会社と共有することで、制作会社もスムーズな対応が可能になります。

5. テスト

開発が完了したら、システムのテストを行います。内容には、各種機能の動作確認やセキュリティテスト、負荷テストなどが含まれます。

制作会社側でもテストは行っているはずですが、自社でもいま一度システムが正常に動作するか確認し、不備があればすぐ制作会社に連絡しましょう。

6. 納品

テストが完了したら、正式に検収完了の報告をします。基本的に、Webアプリケーション開発はこの段階で終了です。

しかし、Webアプリケーションは開発すれば終わりではありません。むしろその後の稼働こそが本番で、稼働後のトラブルやバグ、改修に備える必要があります。

上記のようなWebアプリケーションの保守・運用を自社で行うのが難しい場合、保守・運用まで請け負ってくれる制作会社に、公開後のサポートまで含めて依頼することがおすすめです。


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Webアプリケーション開発に強い外注先を選ぶポイント

Webアプリケーション開発に対応してくれる会社は数多く存在しますが、できるだけ費用を抑え、高品質なアプリケーションを開発してくれる会社を選びたいもの。ここでは、エンジニア目線で開発会社を選ぶ際のポイントを解説します。

ポイント1. 依頼したい内容と近い開発実績があるか

アプリケーション開発会社にも得意な分野・不得意な分野があります。大手SIerの場合、さまざまな開発部門が存在するので、ほとんどの受注はカバーできるでしょう。しかし、中小の開発会社ですと、得意・不得意な分野がより明確になります。

そのため、「開発会社に依頼したいWebアプリケーションと似た開発実績があるか」を確認することは重要です。

開発会社はベースとなるパッケージやフレームワークを持っている場合が多く、それをもとにして開発作業を進めます。経験がある分野の開発を担当する際は、今まで使用したものをベースにすることがほとんど。

使いまわしのように見えるかもしれませんが、何年もさまざまな開発に使われているぶん、完成度が高く不具合が少ないともいえます。ベースがあることで、開発コストを抑えることにもつながるでしょう。  

開発事例は、会社のホームページやパンフレットに掲載されていることが多いです。必ず目を通すようにしましょう。 

ポイント2. 自社開発の割合が高いか

ひと言でアプリケーション開発会社といっても、すべての開発に関わる業務を自社のみで行っている会社もあれば、プロジェクトの管理だけを行い、開発業務は外部委託している会社もあります。また、上流工程は自社、下流工程は外部委託というような体制を敷いてる会社もあります。

こうした違いがある場合、自社開発の割合が高い会社を選ぶことがおすすめです。自社開発比率の高い会社は抱えているエンジニアのレベルも高い傾向にあり、クライアントとエンジニアの間に中間業者が入らないので、細かい要望が伝わりやすくなります。

Webアプリケーションの品質を重視したい方は、可能な限り自社開発の割合が高いシステム開発会社を選びましょう。

なおGIGでは、ご依頼いただいたプロジェクトはかならず社内の開発部署が担当し、開発内容に合わせて社内外のプロフェッショナルを巻き込んだチーム編成を行っております。

ポイント3. 見積書の内容は明確か

Webアプリケーション開発の費用を抑えたい方は、見積書の内訳まで記載してくれる開発会社を選びましょう。

どの作業にいくら必要になっているかをクライアントもきちんと把握しておかなければ、必ずといっていいほど追加費用が発生してしまいます。

Webアプリケーション開発を終えた後に予算オーバーが発覚することはトラブルのもと。お互いのためにも、見積もりの段階から内訳まで記載してくれている開発会社を選ぶことがおすすめです。


Webアプリケーション開発で失敗しないための注意点

Webアプリケーション開発にも、残念ながら失敗のリスクはつきまといます。失敗を避けるためにはどうすれば良いのか、ここではWebアプリケーション開発に失敗しないための注意点を解説します。

注意点1. 開発費の安さだけで開発会社を選ばない

開発会社が「開発費用の安さ」をアピールする場合、人件費を削って費用を見積もるケースがほとんどです。

依頼元からすれば費用は安ければ安いほどありがたいですが、安すぎるとほぼ間違いなくシステムの品質低下に直結します。「安かろう悪かろう」というのは、Webアプリケーション開発にも言えることです。品質が悪ければ、本当にリリースすらできなくなり、最悪裁判沙汰になることも……。

実際、筆者の経験でも最後は損害賠償により解決することになった事案もありました。それも原因は、人件費を度外視した安すぎる見積もりでした。

アプリ開発に限った話ではありませんが、単純に費用が高い・安いだけで開発会社を選ぶのは失敗のもと。低価格でも満足できるアプリを構築してくれる開発会社もありますが、せっかくWebアプリケーション開発を依頼しても理想と違っていたら意味がありません。

こうした失敗をしないためにも、相見積もりを取って相場感をつかんでおくことが大切です。

注意点2. 目的や規模を明確に

Webアプリケーション開発に強い開発会社でも、依頼元から伝えられるのがざっくりとした要望では、必要人月や開発費、その他諸費用の見積もり額を正確に出すことはできません。

見積もりを正確に算出できないということは、実際の費用と見積もり額にズレが生じることにもつながります。そうならないためにも、Webアプリケーション開発の「目的」「種類」「規模」「機能」などはあらかじめ明確にしておきましょう。より細かい点まで決められていれば、予算感にあったWebアプリケーションを開発できるはずです。

「相手はプロだから」と開発会社にすべてを任せっきりにすることは、じつは失敗のもと。クライアントとエンジニアがタッグを組んで開発を進めることが大切です。


Webアプリケーション開発の費用を抑えるコツ

誰しもが、品質を確保したうえで、できるかぎり費用を抑えて開発を依頼したいところだと思います。ここでは、費用を抑えるコツについて解説します。

コツ1. システム開発に使える補助金を活用する

システム開発を行う場合、国の「補助金」制度を活用できることはご存知でしょうか。システム開発の規模感や目的にもよりますが、利用できる補助金はおもに4種類存在します。

補助金詳細補助額(通常枠)
ものづくり補助金
競合優位性に優れたサービス開発を計画している
100万円~1000万円
事業再構築補助金コロナの影響で売上が減少して事業転換を計画している100万円~8000万円
IT導入補助金ITツールを導入して業務効率化・生産性向上を計画している30万円~450万円
小規模事業者持続化補助金システムを活用して販路拡大を計画している50万円


1つのシステム開発で活用できる補助金は1つだけです。ただ、申請すれば必ずもらえるものではなく、補助金によっては事業計画案や賃上げ計画案などの書類を提出したうえで、審査を受ける必要があります。申請手続きは正直に言ってかなり複雑です。

しかし、審査が通り採択されれば、システム開発の費用は抑えられるはずです。こういった補助金制度があること自体あまり知られていませんが、活用できそうなら積極的に活用するようにしていきましょう。

コツ2. 準委任契約(ラボ型契約)を活用する

日本のエンジニアに開発依頼を行えばコストが高くなるため、 アプリ開発のコストを安く抑えるために海外のエンジニアに委託・発注する手法を「オフショア開発」といいます。

オフショア開発には、おもに「請負型開発」と「ラボ型開発」の2つの契約形態があります。このうち、アジャイル開発と相性がいいのはラボ型開発とされています。

ラボ型開発とは、特定の業務に対して報酬が発生する準委任契約で、基本的には3ヶ月〜1年ほどの一定期間で契約を締結します。人材ベースでシステム開発を発注する点が特徴で、案件ベースではありません。

通常、システム開発における準委任契約とは、クライアント先に常住する形(SES)の契約形態のことを指します。ラボ型開発はクライアント先に常住するタイプではありません。受注を受けた開発会社で、クライアント専任のチームを形成して開発を行います。

アジャイル開発を採用する場合、オフショア開発を利用したラボ型契約を活用すると効果的な場合も多いことを覚えておいてください。

また、こういった定額制の契約を結ぶことで、仕様が変更されてもコストが変動しにくくなります。予算を組みやすい契約形態ともいえるでしょう。なおGIGでは、ラボ型契約での開発依頼も承っております。


アプリ開発のデザイン費用料金相場はいくら?見積もりやコスト削減方法を紹介|東京のWEB制作会社・ホームページ制作会社|株式会社GIG

アプリを開発する際、アプリ開発の目的や目標の設定、その目標を達成するために必要な機能の洗い出しなどを行います。アプリ画面のデザインについては、アプリ開発の全体的な方針が定まってから考案することもあるでしょう。 アプリ開発の設計段階で考える要素として、アプリ内のデザイン設計は機能の設計と比べるとシンプルに思うかもしれません。しかし、ユーザビリティと結び付く部分であるため、デザインセンスだけで設計できるほど単純なものではないのです。 アプリデザインは、最初に目に飛び込んでくる情報であることを踏まえつつ、アプリ利用者に受け入れられやすいものを目指さなければなりません。そこで、アプリのデザインを外部の制作会社に依頼するのも一つの手です。 では、適正なデザイン費用を見積る際の留意点は何でしょうか。今回はアプリ開発のデザイン費用に焦点を当てて、費用の見積りや、コスト削減のポイントについても解説します。

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