Webサイトリニューアルの手順と進め方。失敗しないための準備や注意点をプロが解説!|東京のWEB制作会社・ホームページ制作会社|株式会社GIG
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Webサイトリニューアルの手順と進め方。失敗しないための準備や注意点をプロが解説!
2022-10-15 制作・開発
Webサイトのリニューアルを行おうと考えた際、「どのような手順で作業を進めればいいのか悩んでしまう」という声をよく聞きます。
Webサイトのリニューアルには注意事項が多くあり、手順や確認を誤るとWebサイトがインターネット上で閲覧できなくなる可能性があることをご存知でしょうか。
今回は、Webサイトのリニューアルで失敗しないために、リニューアル前に行うべき準備や作業の注意点、具体的な手順などを現役エンジニアが解説します。
Webサイトをリニューアルすべきタイミングや時期
サイトのリニューアル手順を確認する前に、そもそもリニューアルについて適切なタイミングや時期を見計らう必要があります。
まず、リニューアルを検討すべきなのはどのようなタイミングなのかを解説します。
タイミング1. マーケティング成果が上がらないとき
会社のWebサイトを通じてマーケティング施策を行っている場合、「訪問者がどのようなページを閲覧しているのか」「どのボタンのクリック率が高いのか」などのデータを取得できると思います。
こうしたデータを参照した際、あまり成果が出ておらず、かつ抱えている課題が「サイトの根本的な問題」という結論に至った場合は、リニューアルを検討すべきタイミングでしょう。
タイミング2. 企業戦略が変わったとき
企業戦略そのものが根本的に見直された場合は、サイトリニューアルを検討すべきです。
企業戦略の変更でよくあるパターンが、ターゲット層の変更です。ターゲットとする年代を変更する場合はもちろんですが、ターゲットを絞っている場合、その年代に受け入れられやすいデザインは日々変化します。
企業戦略の変更にともない「既に公開しているページの内容を大幅に変更、整理したい」という場合もWebサイト自体をリニューアルすべきタイミングといえるでしょう。
タイミング3. Webサイトの評価指標が変わったとき
WebサイトにSEOを施すことは当たり前になりましたが、検索エンジンの評価指標が変わり、サイトの評価に影響が出そうなときもリニューアルのタイミングです。
たとえば、Googleが提唱しているWebサイトの評価指標「ウェブに関する主な指標(Core Web Vitals)」が2021年5月からページ評価の対象に加えられました。これはWebページの読み込み時間やインタラクティブ性などを評価対象に組み込む形の変更を意味するので、コンテンツの改良だけでは対応が難しいといえます。
そのため、Webサイトのリニューアルを検討する価値があるといえるでしょう。
Webサイトをリニューアルする前に確認すること
「Webサイトをリニューアルする」といっても、リニューアル内容によって作業や準備する項目は異なります。
「あまりWeb制作関連の知識がない」「リニューアルの内容がそもそも確定していない」という方は特にこの章をよく確認し、リニューアルの準備に努めましょう。
1. リニューアルの目的
まずは大前提として、「Webサイトをなぜリニューアルするのか」について考えておきましょう。
Webサイトのリニューアルは、内容によっては工数が多くなる作業です。目的が明確になっていないと、これから解説する準備だけでなく、Web制作会社とのやり取りやコーディングなどにも影響します。
・競合他社にはない独自の新機能を実装したサイトにする
・SEOの観点からブログ機能を重視したサイトにする
・トップページにチャットボットを設置したサイトにする
上記のように、リニューアルの目的をハッキリさせることをおすすめします。
2. リニューアル後のURL(ドメイン)
目的が決まれば、いよいよ具体的な作業の準備に入ります。まず、WebサイトのURLを変更する必要があるのかを確認しましょう。
WebサイトのURLが変わる場合、ドメインの契約を新たに行う必要があります。
利用するドメイン名が他に使われていないのか、トップレベルドメイン(.com / .jp / .org など)はどれにするのか、などを確認しましょう。
3. リニューアル後のドメイン管理会社
ドメインやURLが変わらない場合でも、ドメイン管理会社のみが変更となる場合があります。
「これまではドメインの管理会社とレンタルサーバーの会社を別々に契約していたが、これからはレンタルサーバーの会社にドメインの管理も依頼する」といったケースがこれに該当します。
こういった場合にドメインの移管作業が必要となるため、リニューアル後のドメイン管理会社もよく確認しましょう。
4. リニューアル後のサーバー
ドメインの契約と同様に、サーバーもWebサイトの公開にはかかせません。
レンタルサーバーを契約してサイトを公開しているケースが多いので、リニューアルのタイミングでレンタルサーバーの管理会社を変更するのか確認しましょう。
レンタルサーバーが変更となる場合、現在利用しているサーバーからの引っ越し作業が発生します。
5. リニューアルの予算
これまで紹介したドメイン・サーバーについて確認を行うと、契約関連で発生する費用が分かってきます。この費用に、外注費用なども考慮して概算の合計金額を出します。
そのうえで、最初に掲げた目的を達成するために、その予算が適当なのかという観点からリニューアルの可否を検討しましょう。
制作会社によって価格はもちろん変動しますが、リニューアルの費用は大まかに以下が相場となります。
・デザインのみのリニューアル:30~200万円/1〜3ヶ月
・デザイン+ブランディング:150~300万円/3ヶ月〜
・デザイン+マーケティング+ブランディング:300万円~600万円/6ヶ月〜
また、リニューアル費用のほかに保守・運用費用など新たな運用が発生する場合もあるため、詳細な費用は制作会社によく確認してみましょう。
Webサイトリニューアルの具体的な手順
Webサイトをリニューアルする準備が整ったら、いよいよリニューアル作業を進めていきます。
ここでは、発生する工程ごとにリニューアルを外注する場合を想定して紹介します。
ステップ1. リニューアルサイトの仕様を決定する
リニューアル後のWebサイトはどのようなレイアウトになるのか、どのような追加機能を実装するのか、などの具体的な仕様を確定させましょう。
仕様を決めることで、自社制作する場合はスケジュールが立てやすくなり、Web制作会社に依頼する場合は見積もりを取る際に役立ちます。
ステップ2. 提案依頼書(RFP)を作成する
提案依頼書とは、外注する制作会社に対して提案してほしいことをまとめた文書のことです。
この依頼書に要望や依頼を整理して記載しておけば、次の工程である業者の選定を行う際に各社から共通の条件で提案書と見積書が提示されるため、比較検討がしやすくなります。こちらはぜひ作成しておきましょう。
提案依頼書に必ず記載すべき項目としては、下記のようなものが挙げられます。
・リニューアルに至った背景
・リニューアルの目的、目標
・提案依頼の対象範囲
・予算/スケジュール
・機能要件/非機能要件
・インフラ要件
・契約条件
関連資料:BtoB企業向け RFPの書き方(LeadGrid)
ステップ3. リニューアルを依頼するWeb制作業者を選ぶ
次に、リニューアルを依頼するWeb制作会社の選定を行います。
ある程度のリニューアル作業なら自社で可能という場合でも、割けるリソースやサイトの完成度などを比較する意味で、一度Web制作会社に相談するのもオススメです。
Web制作会社の選定方法については、下記の記事で詳しく解説していますので、合わせてご覧ください。
関連記事:Webサイト制作会社の選び方。失敗しないための準備や注意すべきポイントをエンジニアが解説!
ステップ4. テスト環境にサンプルサイトを制作する
細かな修正なら稼働中のWebサイトで直接作業する場合もありますが、リニューアルでは実際のサイトとは別の環境で作業を行うことが一般的です。
別のドメイン(テスト環境)やローカル環境(ネットワークにつながっていない環境)にサンプルサイトを制作し、問題なく完成してから稼働中のサイトに適用するという手順で作業を進めると安全です。
また、ローカルではなくネットワーク上にサンプルサイトを構築する場合は、noindex処理やBasic認証の実装など、第三者からの閲覧を防ぎ、SEO面でネガティブな評価を受けないようなアクセス制限施策も合わせて行いましょう。
※noindex処理:
WebサイトがGoogleなどの検索エンジンにインデックス(捕捉)されないようにする処理※Basic認証:
Webサイトの閲覧に、ユーザーIDやパスワードを使ったログインを要求する認証システム
なお、上記の作業は外注する場合だと制作会社が行うことになるため、依頼側の作業は原則不要です。ただし、テスト環境の用意は依頼側の作業になるので、制作会社のリクエストに応じて準備できるようにしておきましょう。
ステップ5. サーバーにリニューアルページを反映させる
ドメインもサーバーも現在のものを流用する場合は、現在のサーバーにデータを反映させて作業完了となります。この作業も、外注する場合は制作会社が担当してくれますので、依頼側は待機していればOKです。
ドメインのみ変更となる場合は、現在利用しているサーバーにこれから利用する新しいディレクトリにデータを格納します。
サーバー自体が変更となる場合は、これから利用する新しいサーバーにデータを保存しておきます。この場合はネームサーバーの書き換えが必要となります。
ステップ6. ネームサーバーを書き換える
ネームサーバーとは、Web上のドメイン名をIPアドレスに変換するサーバーのことです。言い換えると、「特定のURLにアクセスした際に、どのサーバーに保存してあるデータを表示させるか探し出す」という役割を担います。
URLとページデータの紐づけは、「サーバーの変更」「ドメイン管理会社の変更」などがあった場合に必要となります。
ネームサーバー情報を書き換えた場合、結果の反映に数時間〜最大で72時間ほど時間を要します。
サーバー変更 | サーバー変更なし | |
ドメイン変更 | ネームサーバーの設定を新規サーバーの情報で登録 | 作業不要(※ドメインの管理会社が変わる場合は、ネームサーバーの設定を現サーバーの情報で登録) |
ドメイン変更なし | ネームサーバーの設定を新規サーバーの情報で登録 | 作業不要 |
この作業も、外注の場合は依頼側が対応すべき点はありません。
ステップ7. リニューアル後のサイトを動作確認する
ネームサーバーの設定が終わり、リニューアル後のサイトが無事公開された後は、動作確認を行います。動作確認は制作会社も行っているはずですが、依頼側でも必ず対応するようにしましょう。
基本的にはテスト環境のデータをそのままサーバーに格納するため、テスト環境でしっかり動作していれば問題は起こらないはずです。
しかし、ドメインやサーバーを変えている場合はアクセスできないページがあったり、動作が想定以上に遅くなったりするケースも考えられます。
Webサイトリニューアル後に対応すべきこと
Webサイトのリニューアルは、リニューアル作業が完了すればプロジェクト完了、というわけにはいきません。特に、リニューアル作業を外注した場合は、ここで紹介する項目の対応を検討しましょう。
1. リニューアルの報告
Webサイトのデザインを大きく変更した場合、これまで訪れていたユーザーが「別の会社かな?」と誤解してしまい、ページを離れてしまう可能性があります。
ユーザーに誤解を与えないよう、新しいWebサイトの「お知らせ」欄などで、サイトリニューアルを報告するようにしましょう。この際、リニューアルに至った背景やリニューアルのコンセプトなどを解説すると、より丁寧な印象を与えられます。
2. リニューアルに関するプレスリリースの出稿
アクセスを集めている大きなサイトリニューアルを行った場合、プレスリリースを出稿することで効率的にリニューアルを知らせることができます。
この際は、自サイトでのリニューアル報告と同じく、リニューアルに至った背景やリニューアルのコンセプトなどを解説するのもおすすめです。
Webサイトをリニューアルする際の注意点
Webサイトのリニューアルには注意点がいくつか存在します。
「Webページが表示されなくなる」などの致命的な不具合はもちろんですが、「気付かないうちにアクセスできないページが生まれた」「SEO評価が下がった」などの二次被害も考えられます。
この章で紹介するポイントについては、特に気をつけて作業を行いましょう。
注意点1. パーマリンクを変更すると、URLも変わる
Webサイトのリニューアルでは、各ページに与えられるURLの「パーマリンク」を変更するケースがよくあります。具体的には、以下のような形でリニューアルすることが多いです。
これまではパーマリンクに日本語を使っていたが、SEO的な観点からパーマリンクを英語に変更する(例:「https://hogehoge.com/企業情報」を「https://hogehoge.com/about」に変更)
この場合、変更前のURLにアクセスした際、自動で変更後のURLに転送する「リダイレクト」などの処理を行う必要があります。そういった対策をしないと、各ページのリンクはもちろん、固有名詞(企業名、サービス名など)を調べた際に検索結果に表示される「サイトリンク」のアクセスにも支障が出ます。
上の画像の例では、「ABOUT」のパーマリンクを変更し、リダイレクト処理を行わなかった場合、ここをクリックしても検索結果から企業情報へアクセスできなくなります。
こういったリダイレクト設定の抜け漏れがないか、サイト公開後はよく確認するようにしましょう。
注意点2. ネームサーバーの書き換えは時間がかかる
先ほども触れたように、ネームサーバーの書き換えは反映されるまでに時間を要します。
切り替え先のサーバーが稼働していないと、場合によっては「Webサイトにアクセスしても何も表示されない」というケースが発生してしまうことも。
また、ネームサーバーの書き換えが完全に反映されるまでの間は、サイトにアクセスすると旧サイトと新サイトのどちらかが表示される不安定な状態になります。影響を最小限に抑えるため、ネームサーバーの書き換えは基本的にアクセスが少ない時間帯に実施しましょう。
注意点3. アクセス制限の設定解除を行う
先ほど、「テスト環境の構築の際はnoindex処理やBasic認証によるアクセス制限をかけるのがオススメ」と紹介しました。
しかし、基本的にどの業者もテスト環境のデータをそのまま新規サーバーに適用させるため、アクセス制限処理を解除し忘れるケースがあります。
アクセス制限がかかったままになっている場合、必ず設定を解除するようにしましょう。
なお、GIGではリリース時のフローをチェックリスト化し、アクセス制限の解除忘れなどのトラブルを未然に防ぐよう対応しています。
Webサイト制作・リニューアルはGIGにお任せください
本記事では、Webサイト制作をリニューアルする際の具体的な手順や注意点について紹介しました。
実際は手順を理解するよりも「Webサイトの仕組みについて知る」「どこをリニューアルするのかを明確にする」といった準備が何よりも重要となります。
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