アクセス解析でわかること|データを改善に生かす方法を詳しく解説|東京のWEB制作会社・ホームページ制作会社|株式会社GIG
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アクセス解析でわかること|データを改善に生かす方法を詳しく解説
2023-12-26 制作・開発
こんにちは。GIGでアクセス解析やサイト改善を担当している、ウェブ解析士の池上です。
・WebからのCV数を増やしたいけど、どこを改善すればいいのかわからない
・データを活用してサイト改善に取り組みたい
・どのようなユーザーが訪問しているのか知りたい
などの場合には、アクセス解析の実施がおすすめです。
アクセス解析を実施することで、サイトでよく見られているページや訪問ユーザーの属性など「現状」を詳しく分析し、得られたデータを使ってサイトの改善に根拠を持って取り組むことができます。
この記事ではアクセス解析でわかることや進め方、解析ツールの種類など、アクセス解析の基礎知識を解説します。「これからアクセス解析に取り組みたい」「依頼するか検討したい」という方はぜひ参考にしてみてください。
アクセス解析とは
アクセス解析ではサイトのデータを分析して、サイトを改善するための課題(改善点)を見つけます。ただ数値を眺めるだけでなく、数値が変動した原因や傾向を考え、サイトを改善するためのヒントを探すことが目的です。
アクセス解析でわかること
アクセス解析でわかることは主に以下の3点です。
1. 流入元(ユーザーがどこから来たのか)
2. ユーザーのサイト内行動
3. ユーザーの属性
これらの3点を属性や行動パターンごとに細かく区切って分析します。
流入元
ユーザーがどこからサイトに流入したのか=流入元を確認できます。(例:Google検索で「アクセス解析」と検索して流入した、Facebook広告をクリックしたなど)
ユーザーがどこから多く流入しているのか分析することで、今後力を入れるべき・改善すべき流入元がわかります。例えばGoogle検索から多く流入している場合は、SEOとの親和性が高く、他のキーワードからも流入が増えるよう対策の幅を広げるなどが考えられます。
逆に、想定していたよりも検索結果からの流入数が低い場合はSEO全体を見直すなど、流入元の現状把握と改善施策を検討するきっかけを得られるでしょう。
ユーザーの属性
性別や年齢、地域、使っているデバイスなど、どのようなユーザーがサイトを閲覧しているかを分析できます。
GA4で確認できるユーザー属性のディメンション(計測対象)
・年齢
・都市(地域)
・国
・性別
・インタレストカテゴリ(ユーザーが興味のあるカテゴリ:アートやスポーツ、ゲームなど)
・言語
・デバイス
ユーザー属性を分析することで「ペルソナ(ターゲット)がサイトに流入しているか」「何のデバイスでサイトを閲覧しているか」がわかります。
ペルソナがサイトに流入していない場合は、ペルソナとの接点(広告・SEOなど)が不十分、流入の訴求に改善の余地がある可能性が考えられます。
ユーザーが使用するデバイスの分析結果は、CVボタンの箇所やサイト改修の内容検討に役立てることができます。分析結果でスマホユーザーが多い場合は、パソコンよりもモバイルサイトの改修に力を入れることも視野に入ります。
ユーザーのサイト内行動
ユーザーがサイト内でとった行動を分析することも可能です。サイト内行動の分析では、数値とヒートマップの両方から細かく分析します。
■数値分析
まず数値分析では「ユーザーが最後まで記事を読んでいるか」「1回の訪問で平均何ページ閲覧しているのか」などのデータが確認できます。
・イベント数
・多く閲覧されたページ
・最初に閲覧したページ(ランディングページ)
・1訪問当たりの閲覧ページ数
・平均滞在時間
・コンバージョン数
GA4では上記の指標をデフォルトで確認できます。上記以外にもGoogle タグ マネージャーで設定すれば、ページの細かい読了率(スクロール率)や特定のボタンのクリック数などを計測することができます。
■ヒートマップ
Webサイトに訪れたユーザーがとった行動のデータを分かりやすく視覚化し分析できるヒートマップというツールもあります。
ヒートマップでは実際にクリックされた場所や、スクロール率を確認できます。数値だけではイメージしにくい部分も、実際のページ(キャプチャした画像)に表示されるので視覚的に確認し、ボタンの位置やユーザー導線の改善のヒントを得られます。
数値分析とヒートマップを組み合わせることで、サイト全体とページごとに切り替えて分析できます。全体的な傾向を知りたい場合、ページ別に細かく改善したい場合など目的に合わせて使い分けましょう。
アクセス解析に必要な3つの考え方
アクセス解析は、ただ数値を眺めるだけではサイトの改善に役立てることができません。「サイト改善に活用できるアクセス解析」を行うために必要な3つの考え方を解説します。
【目的】定点分析(モニタリング)と仮説検証
アクセス解析を実施する目的には、定点分析と仮説検証の2つがあります。定点分析(モニタリング)は指標を固定して分析、仮説検証は定点分析で見つかった問題や改善仮説を検証するためにより細かく分析するイメージです。
定点分析は数値に大幅な変動がないかモニタリングする、いわば「サイトの健康診断」のような分析です。特定の指標を追い続けることでサイト全体の傾向や問題点を早く見つけることが目的です。
一方で仮説検証は数値の変動があった場合や考えた改善仮説が正しいかを検証するために実施します。定点分析で確認された指標は固定的であるのに対して、仮説検証では必要なデータに応じて指標を組み合わせて分析します。サイトの問題点の特定や改善策を検証するためには、定点分析よりも深ぼった仮説検証が必要です。
どちらか一方だけでは現状把握のみ、もしくは現状把握なしの仮説検証になってしまいます。アクセス解析では両方を実施することで、サイト改善のヒントを得られるでしょう。
【軸】時間軸と目標軸
アクセス解析では、時間軸と目標軸の両方から数値の推移を分析・評価する必要があります。
時間軸は前月比や昨対比など前期間との比較、目標軸はサイトの目的やKPIなど目標に対してどのくらい近づけているかという観点で分析・評価します。
時間軸で分析する目的は、直近の数値の増減傾向を捉えるため。目的軸は「この数値の伸びで目標達成が可能か」といった目標達成に向けて問題なく進んでいるか分析することが目的です。
どちらかだけでは偏って数値変化を捉えてしまうため、正しく評価・分析できません。、両軸を用いることで正しく分析・評価することが可能になります。
【視点】マクロとミクロ
サイトを分析する時は「全体を捉える」マクロ視点、「個別に分析する」ミクロ視点の両方をもつことが重要です。マクロ視点とはサイト全体を分析する大きな視点を指し、ミクロ視点はページごとなどより細かな視点を指します。
分析をする際は、まずマクロ視点でサイト全体の傾向や定点分析している内容を分析し、ミクロ視点でより細かくサイト改善に向けたデータを分析する必要があります。
マクロ→ミクロの順で視点を絞っていくことで、全体を踏まえて細かく分析できるので、アクセス解析が進めやすくなります。アクセス解析を実施する際はマクロ→ミクロに分析の視点を絞ることを意識してみてください。
アクセス解析の進め方4STEP
ここからは実際にアクセス解析を実施する際の進め方について説明します。
1. 定点観測している数値・データを確認
まず、セッション数やPV数などアクセス解析を実施する際に必ず確認している指標(定点分析)に動きがあるか確認しましょう。
最初に定点分析を行うことで、現状を把握でき、サイトの傾向や重点的に分析すべき箇所が浮き彫りになります。前期間との比較や、長期間でのサイト数値の傾向を知っておくことで、アクセス解析が進めやすくなります。
2. 実際にサイトを訪問して改善仮説を見つける
定点分析している指標を確認してサイトの傾向を把握したら、次は数値を深掘りする前に、サイトを見て改善策の仮説を考えます。
すぐに数値を見ない理由は、ただ闇雲に数値を見るだけでは必要な分析結果を得にくいためです。実際にサイトを見て「内容が冗長なのでユーザーが離脱しているのではないか」「CTAボタンまで到達していないのではないか」など仮説を考えてから分析に入りましょう。
3. 仮説を検証するための分析を実施
仮説を考えたら、その仮説が正しいのか検証するための分析を実施します。ここで仮説に必要な指標を考えて、深掘りして分析を進めます。
例えば「コンバージョン数が伸びない」ことの原因が「CTAボタンの場所まで到達していないこと」が原因であると仮説を考えた場合、まず各ページのスクロール率(CTAボタンまでの到達率)を分析します。
ページごとに差異がある可能性も大きいため、ページ間で到達率の違いも比較してみましょう。
このように原因(改善することで数値が伸びそうなもの)の仮説を考え、改善方法が見つかるまで分析を深掘ります。
4. サイトを実際に改善・実装
分析をして改善策を考えたら、実際に改善策を実行しなくてはなりません。
分析はあくまで現状を把握し、戦術を考えることが目的です。考えた戦術を実際に実行する必要があります。
【施策実行後】検証してPDCAを回す
実行後は改善策の効果を検証します。実施した効果を分析し、横展開できる内容については他のページでも試してみると良いでしょう。
無料で使える解析ツール4選
Google Analytics 4
Google Analytics 4(通称:GA4)はサイトに関する幅広いデータを分析するためのツールです。ユーザー数や流入元などサイト訪問に関するデータや、回遊率(離脱せずに他のページへの遷移した割合)や読了率などサイト内の行動に関するデータも確認できます。
テンプレートで数値を確認できる機能と、必要な指標を自由に組み合わせて分析できる機能(探索)もあるので、定点分析と仮説検証の両方から分析することが可能です。
Webサイトを保有しているほとんどの企業で導入しており、アクセス解析には欠かせないツールのひとつとなっています。
公式サイト:[GA4] 次世代のアナリティクス、Google アナリティクス 4 のご紹介
Google Search Console
Google Search Console(通称:サチコ)は検索結果に自サイトが表示された回数やクリックされた回数を分析できるSEOツールです。サチコを使うことで、検索結果での順位が高いキーワードや改善が必要なページを分析することができます。
SEO対策を実施するのであれば、順位変動の確認や効果検証をするため、GA4同様に必須のツールです。
公式サイト:Google Search Console
Microsoft Clarity
Microsoft Clarity(通称:Clarity)はユーザーのサイト内行動を可視化したヒートマップツールです。クリックした箇所やスクロールした位置を色の濃淡で表現されており、視覚的にユーザー行動を理解することができます。また実際のユーザーの動きを動画で確認でき、より詳細にユーザー行動を理解したい場合に大きく役立ちます。
公式サイト:Microsoft Clarity
Google Looker Studio
Google Looker Studio(通称:Looker)は、GA4やサチコなど複数分析ツールのデータを一括で確認できるBIツールです。通常であれば、それぞれのツールから必要なデータを確認する必要がありますが、Lookerを使うことでLookerからまとめてデータを確認でき、さらにツール間でデータを組み合わせて分析することもできます。
Lookerでダッシュボードを作成しておけば、簡単に定点分析・レポート作成も可能です。
公式サイト:Looker Studio: ビジネス分析情報の可視化 | Google Cloud
Web分析のプロが分析・改善提案・実行まで一気通貫でご支援します
アクセス解析はただ数値を見るだけでなく、「サイトをどう良くできるか」分析をしたうえで、改善に必要な仮説を考える必要があります。
筋の良い仮説を考えるためには、指標の意味・知識は勿論、Webサイトの構造やSEO、UXなど幅広く専門的な知識が必要です。
GIGではWebサイトに精通したプロフェッショナルがサイトの現状を分析し、改善提案、実行まで一気通貫してアクセス解析を実施することが可能です。
「サイトのコンバージョンを増やしたい」「流入数を増加させたい」などのお悩みをお持ちの方はお気軽にご相談ください。
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池上 遼弥
法政大学法学部卒。上級ウェブ解析士。学生時代からコンテンツマーケティングに携わり、株式会社GIGに入社。Webマーケティング全体やSEOの戦略設計から施策実行までを担当。