実装者にできるSEO対策―検索エンジンとユーザーに正しく伝えるための実装―|東京のWEB制作会社・ホームページ制作会社|株式会社GIG

実装者にできるSEO対策―検索エンジンとユーザーに正しく伝えるための実装―

2026-02-25 制作・開発

こんにちは!Development事業部フロントエンドエンジニアの小笠原です。

Webサイト制作の現場において、「SEO(検索エンジン最適化)」はマーケティング担当やコンテンツ制作者が受け持つべき領域だと思われがちです。しかし、どれほど素晴らしいコンテンツを作っても、それを支える実装が不十分であれば、検索エンジンにコンテンツが正しく評価されない可能性があります。

本記事では実装者の視点から、「なぜ実装によるSEO対策が必要なのか」、そして「具体的に何をすれば良いのか」について、タグの書き方からパフォーマンス改善までを網羅的に解説します。

小笠原 怜(おがさわら れい):Development事業部フロントエンドエンジニア。東北大学文学部で心理学を学びながらカナダ・モントリオールに3年間居住。帰国後コーディングを独学し、GIGにジョイン。現在はサイト制作のフロント実装や自社サービスLeadGridの開発を行う。最近はAIやインフラに興味がある。

実装でなぜSEO対策が必要なのか?

まず、大前提としてGoogleなどの検索エンジンが何を目指しているかを理解する必要があります。Googleの自動ランキングシステムは、ユーザーにメリットをもたらすことを目的としており、「有用で信頼できる情報」を上位に掲載するように設計されています。

そのため、検索結果での存在感を高めるには、魅力的で役立つコンテンツを作成することが最も有効な手段です。一般的に、SEO対策の8割は良質なコンテンツ作成が占めると言われています。

では、残りの2割にあたる「実装」にはどのような意義があるのでしょうか? それは、「コンテンツが検索エンジンから本来の適正な評価を得るための土台作り」です。

もし実装でのSEO対策が不十分だと、以下のような問題が発生します。

・クローラーがサイトの構造を正しく理解できない
・検索結果での見え方(タイトルや説明文)が弱く、クリックされない
・リッチリザルト(画像や星評価などの付加情報)が表示されない

つまり実装が悪いと、せっかく制作した良質なコンテンツの内容が検索エンジンに100%正確に伝わらず、非常にもったいない結果になってしまいます。

実装によるSEO対策は、検索順位を魔法のように一気に上げるものではありません。しかし、「順位が上がらない理由」を排除し、コンテンツの実力を正当に評価してもらうためには必要不可欠なプロセスなのです。

検索エンジンに「正しく伝える」ためのSEO対策

ここからは、検索エンジンに対してページの内容や構造を正しく伝えるための具体的な実装手法について見ていきましょう。

セマンティックHTML

セマンティックHTMLとは、HTMLの構造が適切な意味をもつようにコーディングすることです。

たとえば、ヘッダー内のナビゲーションを実装する場合を考えてみましょう。見た目をCSSで整えれば、以下のようにdivタグの入れ子構造でもナビゲーションとして表示させることは可能です。

ただ、その場合検索エンジンは要素のDOM上の位置やクラス名、周辺文脈から文書構造を推測することしかできません。セマンティックなコードを書くことで、検索エンジンに対して「ここはヘッダーであり、ナビゲーションリストである」という構造を正確に伝えることができます。

上記の例のように、セマンティックなマークアップを行うためには、役割に応じたランドマーク要素を使用します。

・<header>, <footer>:ヘッダー、フッター
・<nav>:ナビゲーション
・<main>:メインコンテンツ
・<article>, <section>:記事、セクション
・<aside>:本文とは関係の薄い補足情報
・<a>, <button>:リンク、ボタン
・<h1>, <h2>, <h3>...:タイトル

また、文字を太くしたり大きくしたりしたいという理由でhタグやstrongタグなどを使うのはNGです。「HTML=構造」「CSS=見た目」という職務分離を徹底しましょう。

そもそもこのHTMLの役割は、文書の構造と意味をマークアップすることです。セマンティックなHTMLを実現してこそ、本来の役割を果たすことになります。

metaタグ

metaタグは、HTMLの<head>内に記述し、そのページの概要情報を検索エンジンやブラウザに伝える役割をもちます。

必須のmetaタグには以下のようなものがあります。

・title / description:「このページは何についてのページか」を伝えます。検索結果に表示されるため、クリック率に大きく影響します。
・viewport:「どのように表示・解釈されるべきか」を指定します。モバイルフレンドリーな表示に必須です。
・charset:文字コードを指定します。
・robots:インデックスの許可やリンクの追跡について、検索エンジンにどう扱ってほしいかを指示します。

SEOの直接的な順位要因ではありませんが、SNSでシェアされた際の見え方を制御するOGP設定も重要です。<meta property="og:image">などを設定することで、Twitter(X)やFacebookなどでリッチなカード形式でリンクが表示され、流入増加が期待できます。

また、<head>内にカノニカルURL(<link rel="canonical">)を設定することも非常に重要です。パラメータ違いなどで内容が重複するページ(例:色違いの商品ページなど)が存在する場合、「正規のURL」を検索エンジンに伝えます。これにより、SEOが下がる原因である評価の分散を防ぎます。

構造化データ

構造化データとは、ページ内の情報の種類や関係性を検索エンジンに明示的に伝えるためのマークアップ手法です。一般的に、Schema.orgの定義に従い、HTML内の<script>タグの中にJSON-LD形式で記述します。

構造化データを実装する最大のメリットは、検索結果においてリッチリザルトとして表示されるようになることです。

実際に、映画レビューサイトの『Rotten Tomatoes』では、構造化データを追加したページのクリック率が25%増加し、Nestléではリッチリザルトが表示されたページのクリック率が、表示されないページに比べて82%も高かったというデータがあります。

構造化データには以下の表のように数多くのタイプがありますが、Webサイトの構造に合わせてこれらを適切に組み合わせる必要があります。

たとえば、「ブログの一覧ページ」を正確に表現する場合、以下の3つの性質を組み合わせることが考えられます。

1.Blog:ブログというコンテンツ集合としての性質
2.CollectionPage:複数記事のコレクション(一覧)という性質
3.BreadcrumbList:サイト階層上の位置(パンくず)

実装後は、スキーママークアップ検証ツールを使用して、構文エラーがないか確認することができます。

SEO対策とアクセシビリティ

ここまで紹介してきたSEO対策は、Webアクセシビリティと密接に関係しています。

アクセシビリティそのものを直接評価するランキング要因は設けられていませんが、「アクセシブルなHTML」は「検索エンジンが正しく読めるHTML」です。アクセシビリティ対応に注力することは、結果的にSEOの土台を強固にすることにつながります。


セマンティックHTMLmetaタグ構造化データ
役割ページ内の情報の意味づけ検索結果・外部文脈におけるページの説明情報の種類と関係性
SEO効果ページ構造の理解・正しい評価がされやすくなる検索結果やSNSでページ概要を正しく伝えられるページ内容をリッチリザルトとして表示できる
アクセシビリティ効果見出しジャンプ・正しい読み上げができるページの目的を支援技術・ユーザが最初に把握できるアシスタント経由で必要な情報が抽出されやすくなる

ユーザーに「快適に使ってもらう」ためのSEO対策

ここまでは検索エンジンに情報を正しく伝えるための実装でしたが、その軸とは別に、サイトが快適に動くかどうかもSEOにとって非常に重要です。それを測る指標がCore Web Vitalsです。

Core Web Vitals

Googleのランキングシステムは、優れたページエクスペリエンスを提供するコンテンツを高く評価するように設計されています。

Core Web Vitalsは、ページの読み込みパフォーマンス、インタラクティブ性、視覚的安定性に関する実際のUXを測定する指標です。

1. LCP (Largest Contentful Paint)
ページのメインコンテンツ(最大視覚要素)が読み込まれるまでの時間。2.5秒以内が良好。

2. INP (Interaction to Next Paint)
ユーザーが操作(クリックやタップなど)を行ってから、視覚的に変化するまでの応答時間。200ミリ秒以下が良好。

3. CLS (Cumulative Layout Shift)
読み込み中に発生する予期しないレイアウトのズレ(視覚的安定性)を数値化したもの。0.1以下が良好。

これらの指標は「PageSpeed Insights」などのツールで計測可能です。また、サーバーの応答速度を示すTTFB (Time to First Byte) や、最初の描画が始まるまでの FCP (First Contentful Paint) といった関連指標も併せて確認し、ボトルネックを特定して改善していくことが重要です。

良質なコンテンツが正当に評価されるための土台作りを

本記事では、実装者にできるSEO改善について解説しました。

セマンティックHTMLで構造を正しく伝える
metaタグでページの概要を定義する
構造化データで情報の意味を明示する
Core Web Vitalsを改善してユーザー体験を高める

これらは、検索順位を上げるための「魔法」ではありませんが、良質なコンテンツが正当に評価されるための「土台」です。

検索エンジンにとっても、ユーザーにとっても使いやすいサイトを作ることは、私たち実装者にしかできない重要な貢献です。ぜひ日々のコーディングにおいて、これらの視点を取り入れていきましょう!

GIGでは、こうした技術的な課題解決から実装のご相談まで、プロフェッショナルなチームが皆さまのプロジェクトをサポートします。ご興味をお持ちの方は、ぜひお気軽にお声がけください。

参考文献
SEO 改善に関するドキュメント | Google 検索セントラル  |  Documentation  |  Google for Developers
HTML: アクセシビリティの良き基本 - ウェブ開発の学習 | MDN
Core Web Vitals を改善する最も効果的な方法  |  Articles  |  web.dev
PageSpeed Insights

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小笠原 怜

Development事業部フロントエンドエンジニア。東北大学文学部で心理学を学びながらカナダ・モントリオールに3年間居住。帰国後コーディングを独学し、GIGにジョイン。現在はサイト制作のフロント実装や自社サービスLeadGridの開発を行う。最近はAIやインフラに興味がある。