AIで簡単にサイトを作れる時代に、Web制作会社へ依頼する意味はあるのか?|東京のWEB制作会社・ホームページ制作会社|株式会社GIG
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AIで簡単にサイトを作れる時代に、Web制作会社へ依頼する意味はあるのか?
2026-05-29 制作・開発

「生成AIを使えば、Webサイトが一撃で作れる」
これは誇張でもなんでもなく、2026年現在の事実です。エンジニアやデザイナーでなくとも、プロンプトを入力すればそれらしいWebサイトを生成できる時代になりました。
こうした状況を受けて、「わざわざ制作会社に依頼する必要があるのか?」と疑問を持つ方も増えていると思います。発注を検討している企業担当者だけでなく、業界の中にいる人間も、市場環境の変化を肌で感じているはずです。というか自分自身がめちゃくちゃ感じています。
この記事では、生成AIの普及によってWeb制作市場にどんな変化が起きているのかを、「発注企業の変化」と「Web制作市場の変化」というふたつの観点から整理してみます。
そのうえで、今後も価値を発揮できるWeb制作会社の条件についても考えてみます。
じきるう:早稲田大学および同大学院卒。株式会社GIGにてMarketing事業部長、 / ウェブ解析士。日本最大級のHR・フリーランスメディア『Workship MAGAZINE』ほか、数々のメディアのプロデュースを担当。書籍『デザインの言語化』『フリーランスの進路相談室』『ADHD会社員、フリーランスになる。』『マンガでわかる!フリーランスの生き残り戦略』など監修・編集。ウイスキーが好き。
Web制作の現場で起きている、ふたつの変化
1. 発注企業にいま何が起きているか?
Web制作の「内製化」はもともと一定の企業で進んでいましたが、生成AIの普及がその動きを一段と加速させています。
というのも、これまで「技術的に難しい」とされていた作業の多くが、AIを活用することで非エンジニアでも対応できるようになったのです。「バイブコーディング」という言葉がその象徴です。AIに自然言語でイメージを伝えてコードを生成する開発スタイルで、2025年初頭にAI研究者のAndrej Karpathy氏が提唱して以来、非エンジニア含め急速に広まりました。
その普及速度は数字にも表れています。Y Combinator CEOのGarry Tan氏は2025年3月、「スタートアップの25%が、コードの95%以上をAIで生成している」と公表しました。
出典:Elite Brains「AI-Generated Code Stats 2026: How Much Is Written by AI?」
そのような背景もあり、発注企業側の選択肢は確実に広がっています。「制作会社に任せる」以外に、「内製する」「AIツールで自作する」という選択肢が現実的になってきたのです。 これは発注企業にとって良い変化であり、同時に市場全体へのプレッシャーにもなっています。
2. Web制作市場にいま何が起きているか?
Web制作市場への参入障壁は、ここ10年で大きく下がりました。
従来は専門的なコーディングスキルやデザイン知識が必要だったため、一定のハードルがありましたが、今はCMSやAIツールを使いこなせれば、専門領域の異なるクリエイターやフリーランサーでもWeb制作の仕事に参入しやすくなっています。
そのような背景も踏まえると、「制作物の品質やリスク管理がどこまで担保されているか?」 という問いが、発注企業にとってより重要になっているのです。
確かに、単に「Webサイトを形にする」だけであれば選択肢は増えています。一方で、戦略設計・品質管理・セキュリティ担保・運用継続性などの面では、発注企業が慎重な判断をし始めているのです。
「サイトはAIが作りました。あとの修正や運用は知りません」だと、今後間違いなくトラブルになりますよね。
今後も価値を発揮できるWeb制作会社の役割
ここまでの市場環境を踏まえると、これからの制作会社が担うべき役割が見えてきます。
AIの限界を整理したうえで、制作会社はそこに何を上乗せできるのか。順番に見ていきます。
1. 「その企業らしさ」を設計できる
生成AIの出力は、学習データの統計的な平均値です。「それっぽいサイト」は作れますが、特定の企業のブランドや差別化ポイントをゼロから設計する能力はありません。
AIに「ウチらしいサイトを作って!」と雑に指示しても、返ってくるのはどの企業にも当てはまる汎用的なアウトプットになります。「らしさ」は、AIには設計できないのです。
最近はClaude Designなどで、デザイントンマナをその会社らしさに寄せて生成することもできるようになってきましたが、表面的な「らしさ」にとどまっているのが現状です。
だからこそ、ヒアリング・競合調査・コンセプト設計などを通じて、「その企業らしさ」を制作のコンテキストに落とし込み、上流から下流まで一貫してディレクションする力が重要になります。企業のあるべき姿をWebサイトという形で表現し、ビジネス課題を解決する。この一連の流れを設計できるかどうかが、Web制作会社の価値につながります。
2. 「成果物のジャッジ」ができる
生成AIはその構造上、ハルシネーション(自信を持って誤情報を出力する現象)を起こすことがよくあります。
AIが出してきた「それっぽい戦略や成果物」が適切かどうか、専門知識を持たない担当者が判断するのはかなり難しい。判断できないまま走らせると、効果のない施策にリソースを投じ続けることになりかねません。
ここでAI時代のWeb制作会社が発揮するのが、「成果物に対するプロの目利き」です。生成AIを含むアウトプットに対して、Web制作・デザイン・開発・マーケティングの専門知見をもとに「本当に使えるもの」に仕上げる役割ですね。
「ブランドを毀損していないか」「ターゲットの意図を満たしているか」「技術的・法的なリスクはないか」などを検証し、編集・軌道修正する。これからの制作会社は、AIの生成物を正しく評価して、ビジネスの成果に結びつける「品質保証のゲートキーパー」としての役割が問われていきます。
3. 「公開後の運用」を継続して設計できる
AIはプロンプトへの応答として成果物を生成しますが、「次に何をすべきか」を自ら判断して動き続けることはできません。AIエージェントとして自律稼働させることもできますが、事前に設計した範囲を超える判断や、方針転換は苦手です。
コンテンツを更新するタイミング、改善すべきページ、注力すべきSEOキーワード……。事業状況に合わせて運用を継続的に設計するには、Webとマーケティングの両方に精通した人間の判断が必要になります。
Webサイトは公開して終わりではなく、むしろそこからがスタートです。SEOやAI検索最適化で流入を積み上げ、コンテンツを更新し、KPIをもとに改善し続けることで、はじめてビジネスに貢献します。
Web制作会社の価値は、こうした「公開後の運用設計と伴走」にあります。コンテンツ戦略・SEOキーワード設計・AI検索最適化・ページ改善・広報PRなど、中長期の視点でPDCAを回し、ビジネスフェーズに合わせてWebを育てていく体制を組めるかどうか。ここが問われていきます。
4. 「セキュリティ」を担保できる
生成AIにコードや運用を任せると、脆弱性が混入するリスクがあります。Veracode社が2025年に発表したレポートによると、AIが生成したコードの約45%に何らかのセキュリティ上の欠陥 が含まれており、AIに「安全な方法と安全でない方法のどちらかを選べ」という状況を与えると、約半数のケースで安全でない方を選ぶという結果が出ています。
出典:Barrack「2025 GenAI Code Security Report」
コロンビア大学でのAIコーディングエージェント評価研究でも、「LLMはコードを動かすことを優先し、セキュリティの担保を軽視する傾向がある」 と確認されています。AIはセキュリティチェックが「なぜ存在するか」を理解しないまま、バグを消すためにチェック自体を削除してしまうことがある、というのがその理由です。
出典:「The Reality of Vibe Coding: AI Agents and the Security Debt Crisis」Towards Data Science
これは「AIが悪い」という話ではありません。セキュリティの知識なしに公開してしまうという、判断側の問題です。
だからこそ、こうしたセキュリティリスクを認識し、対処できる体制があるかどうかが、Web制作パートナー選びの重要な軸になります。
WAF・改ざん検知・バックアップ設計・アクセス制御・定期的な脆弱性診断など、セキュリティのガードレールを設計・担保できるか。「それっぽく動くサイト」と「安全に運用できるサイト」は、似て非なるものです。セキュリティの担保は、専門知識と継続的な運用体制があってはじめて実現できます。
いいものをつくり、価値をとどけ続けられるよう、GIGのWeb制作も変わっていきます
AIでWebサイトを作れるようになったことで、Web制作会社に求められる役割は大きく変わりつつあります。
単にWebサイトを形にするだけであれば、以前よりも低コストかつ短期間で実現しやすくなりました。一方で、「何のために作るのか」を整理する戦略設計、成果物の品質判断、公開後の運用改善、セキュリティを考慮した体制づくりの重要性は、むしろ高まっていくと考えています。
GIGもまた、AI時代において価値を発揮できるWeb制作会社であり続けるために、制作フローや支援体制をアップデートし続けています。
AIを活用できる領域では積極的に活用しながら、企業ごとの課題を整理し、最適な形を判断し、公開後も改善を重ねていく。そうした人の専門性が求められる領域に、これまで以上に向き合っていきます。
Webサイトの制作やリニューアルにおいても、「ただ作る」のではなく、戦略設計から公開後の運用まで見据えて検討したい場合は、ぜひGIGにご相談ください。コーポレートサイト、採用サイト、サービスサイト、オウンドメディアなど、目的に応じたWebサイト制作・運用をご支援します。
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じきるう
早稲田大学および同大学院卒。株式会社GIGにてMarketing事業部長 / ウェブ解析士。日本最大級のHR・フリーランスメディア『Workship MAGAZINE』ほか、数々のメディアのプロデュースを担当。書籍『デザインの言語化』『フリーランスの進路相談室』『ADHD会社員、フリーランスになる。』『マンガでわかる!フリーランスの生き残り戦略』など監修・編集。ウイスキーが好き。


