Mauticの初期設定から導入支援まで 無料のマーケティングオートメーションの活用方法|東京のWEB制作会社・ホームページ制作会社|株式会社GIG
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Mauticの初期設定から導入支援まで 無料のマーケティングオートメーションの活用方法
2021-03-10 制作・開発
こんにちは、Workshipのマーケティングを担当している浅井と申します。
Workshipをもっと多くの企業に導入していただけるように、企業に対してサービス導入を促すマーケティング、いわゆるBtoBマーケティング業務を中心に行っています。
BtoBマーケティングはBtoCマーケティングと比較すると複雑かつ中長期的なスパンを要するため、数多くのマーケティング施策を行う必要があります。
そのため、WorkshipではMAツール(マーケティングオートメーションツール)のMautic(マウティック)を導入しています。
今回のブログでは、その導入背景や活用方法を紹介していきます。
浅井 俊樹(あさい としき):マーケター。早稲田大学商学部を卒業。フリーランス向けのマッチングプラットフォーム『Workship』にて、マーケティングチームのマネージャーを担当。前職ではSEOの知見を活かしてWebマーケティングに携わる。
そもそもMA(マーケティングオートメーション)とは?
そもそもMA(マーケティングオートメーション)とは、マーケティング活動の自動化・効率化のことを指します。(ただ英訳しただけですが……!)
「マーケティング活動」といっても、概念的な定義と、組織の中での役割分担としての定義とでは微妙に異なります。今回はSaaSモデルやBtoBマーケティングにおけるフレームワークのTHE MODELを用いて、MAについて説明していきます。
THE MODELとはセールスフォースが広めたフレームワークです。BtoBのビジネスにおいてリード獲得から受注・継続までのプロセスを4つの役割に分業し、その分業スタイルのメリットを理解しながら、共業していくための方法論を指します。
このTHE MODELにおいて、以下赤枠の業務を自動化・効率化するのがMAなのです。
THE MODEL型のマーケティング業務は大きく2つに分けられます。見込み顧客の創出であるリードジェネレーションと、見込み顧客の育成であるリードナーチャリングです。そしてそれぞれの業務においてMAを活用しています。
MA導入におけるMAツールの選定
今やMAツールは、国内外でさまざまなものが登場しています。どれを導入するかは悩むところでしょう。
Workshipでも色々と選択肢を出して検討した結果、最終的にはMauticを含めた3社のMAツールに絞られました。
Workshipにおけるマーケティング業務やインサイドセールス業務の効率化がどれだけ図れるかはもちろん、セールス業務にてがっつり活用している『Salesforce』と連携できるかも重要でした。
いくつかの視点で検討した結果、最終的には今回取り上げている『Mautic』を選択しました。
Mauticとは、MAツールとして世界初のオープンソースソフトウェアです。
国内外の有料MAツールと同等の機能が、無料で使えるのが大きな魅力。
厳密にはサーバー費用などは発生するものの、他の有料MAツールににも劣らない高機能を低コストで利用できるのです。
Mauticの機能については、別の記事「 「Mautic」 を使ってマーケティングを自動化!構築から運用までを振り返る 」でも紹介しているので、こちらもぜひご覧ください!
Mauticをどのように運用しているか?:Workship事例
Mauticを導入後、さまざまな業務でMAを運用していますが、今回はリードナーチャリングの部分においてどのように運用しているかを紹介します。
コールドリードをホットリードまでナーチャリング
商談後失注したリードを再ホットリードにするナーチャリング
Workshipのサービスサイトやさまざまなコンテンツを活用してリードを獲得した後は、インサイドセールスによってリードアプローチを行います。
アプローチの結果、商談の機会が生まれなかったリードをコールドリードとカウントしていますが、一言で「コールドリード」といっても状況が分かれるため、それぞれに対する異なるアプローチをMauticで自動化しています。
コールドリード:架電が繋がらなかったシナリオ
こちらは「架電したが電話が繋がらなかったパターン」のMAシナリオです。
架電した後のフォローメールをMauticで自動送信
メールを開いた場合「Workshipへの興味がある可能性あり」と判断
Mauticから再アプローチを促すSlack通知
インサイドセールスが再度架電して商談獲得に動く
※メール未開封の場合、現在は商談可能性が低いためアプローチ不要と判断
これまでは都度Salesforceを確認して闇雲にアプローチを行っていましたが、Mauticによって架電後のユーザー行動から温度感を測り、アプローチ対象を選別して効率化を実現しています。
コールドリード:架電が繋がったが商談未獲得のシナリオ
次は、同じコールドリードでも「架電したが商談を断られた」シナリオです。
架電した後のフォローメールをMauticで自動送信。「無料トライアル登録」のご紹介をする
メール内のリンクをクリックした場合「Workshipへの興味がある可能性あり」と判断
Mauticから再アプローチを促すSlack通知
インサイドセールスが再度架電して商談獲得に動く
※メール未開封やURLクリックなどがない場合、現在は商談可能性が低いためアプローチ不要と判断
基本的に、お断りされた場合は商談の可能性が低いので、アプローチしても非効率です。しかしお断り後のユーザー行動を計測することで、少しでも商談可能性のあるリードを見つけ出すシナリオを組むことができます。
コールドリード:商談後失注したリードへのシナリオ
これまではインサイドセールスの業務におけるMAのシナリオを紹介しましたが、続いてはフィールドセールスでのMautic活用事例の紹介です。
一度失注したリードであっても、適切にアプローチを行うことで再度の商談獲得や受注に繋がる場合もあります。それらのフローを効率化するために、セールス領域でもMauticを導入しています。
失注理由などをSalesforceに記載
一定期間をあけた上で、状況伺いのメールをMauticから送信。失注理由ごとにメール内容を出し分ける
メール内のリンクをクリックした場合「Workshipへの興味がある可能性あり」と判断
Mauticから再アプローチを促すSlack通知
インサイドセールスが架電して再度商談獲得に動く
※メール未開封やURLクリックなどがない場合、現在は商談可能性が低いためアプローチ不要と判断
Workshipは大きく括ると人材系サービスに分類されるため、過去に失注したからといっても、時期や状況に応じて人材採用のニーズが変動します。そのため、失注したリードに対してもその後の受注可能性は十分にあるのです。
このようなフィールドセールスの業務においても、シナリオやコンテンツを用意してMAツールを導入することで、業務効率化が可能となるのです。
<共通>コールドリード向け:定期配信メールシナリオ
それぞれのシナリオを経てコールドリードと判断された場合でも、時期や企業の状況に応じて利用ニーズが変化することは十分あり得ます。リードと常に接点を持って、ニーズが生まれた際に機会を逃さないように、定期的にWorkshipについての情報発信を行っております。
メールコンテンツを複数用意して配信していますが、その管理や配信もMauticで自動化しています。
上記のようにWorkshipについての情報を切り口別で複数用意して、コールドリード向けに配信を行っています。
このメール内のコンテンツやURLをクリックした場合、「利用ニーズが高まった可能性がある」と判断できますよね。その際にMauticがSlack通知でアプローチを促してくれます。
獲得したリードに対して自動でアプローチ
リードの状況や変化を自動的に察知して通知
必要なリードに対して必要なタイミングでのアプローチ
このように、Mauticは日々の業務の効率化や商談の機会損失を防いでくれるので、今では日々のマーケティングやセールス業務に欠かせないツールとなっています。
さいごに
「MAツールを導入したいところだけど、まだそこまで固定コストをかけられない……」
こんなお悩みを持つ方でも、使い方さえマスターできれば、無料のMAツール『Mautic』で有料ツール同様のMA導入が行えます。
本記事やこちらの記事を参考にして、Mautic導入にお役立ていただければ幸いです。
また、弊社ではMauticの導入支援も行なっております。
導入にあたって、サーバ構築からMAのキャンペーン設計まで、弊社の経験豊富なエンジニアとマーケターがサポートいたします。
ご興味があれば、ぜひ以下からお問い合わせください。
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GIG BLOG編集部
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