Google Cloud(GCP)の料金体系を解説。 AWSとコストを比較した結果は|東京のWEB制作会社・ホームページ制作会社|株式会社GIG

Google Cloud(GCP)の料金体系を解説。 AWSとコストを比較した結果は

2023-07-09 制作・開発

AWSがクラウドサービスのリーディングカンパニーとして確固たる地位を築いている一方、近年ではGoogle Workspaceとの相性の良さや費用の安さ、AIやビッグデータに対する注目度の高さなどから、Googleが提供するクラウドサービス「Google Cloud(旧:GCP)」も支持を得ています。

そこで今回はこのGoogle Cloudについて、料金体系やAWSとのコスト比較、コストを抑えるコツなど、費用面に主眼を置いて解説します。


弊社GIGでは、システムの開発からクラウド環境の構築・移行、運用・保守業務まで幅広い支援を行っておりますGoogle Cloudの導入についてお悩みなら、お気軽にご相談ください。  
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Google Cloud(GCP)とは?

Google Cloud とは、Googleが提供するクラウドサービス群の総称です。

世界中で利用されているYouTubeやGoogle検索などもGoogle Cloud上で稼働しています。規模の大きい処理でも比較的にスピーディに行える、信頼度の高いインフラだということが証明されています。

Google Cloudのネットワークは負荷分散されているのが特徴。高速通信が可能なだけでなく、通信障害も起こりにくい環境となっています。機械学習やデータ分析機能など、Googleが自社でも使用している高度な機能を利用できることは、Google Cloudならではの強みです。

Google Cloud(GCP)の料金体系

Google Cloudの料金体系について確認していきましょう。

1. 初期費用は必要なし

Google Cloud は、初期費用無料で利用できます。サーバー環境を自社で構築するオンプレミスと比較すると、初期費用がかからないことは大きなメリットと言えるでしょう。

オンプレミスで構築するケースでは、機器やネットワークは基本的には自社で用意する必要があるため、システムを構築するための人件費も膨らみます。一方、Google Cloudはインターネット上で情報を入力するだけで、簡単かつ無料で導入できます。

これは他社のクラウドサービスでもいえることですが、手軽に初期費用なしで導入できることは、クラウドサービスならではの利点だといえるでしょう。

2. 毎月使った分だけ課金される従量課金制

GCPの毎月の使用料は、「従量課金制」が採用されています。

従量課金制とは、利用した分だけ料金を支払う制度のことを指します。毎月一定額を支払う「月額料金制」であれば、サービスを利用しない月は無駄なコストが発生することになりますが、従量課金制ではその心配がありません。

一方で注意すべきは、不必要に使ってしまい、気づけば予算オーバーしてしまったというケース。

Google Cloudには、こうしたリスクを避けるために「予算アラート」というサービスもあります。あらかじめ設定した予算を超えた際に通知を受けられます。

また、現在のコスト傾向や予測を把握できたり、ビジネスに合った最適なコストを提示してくれるツールなども用意されており、かつ課金や支払いについても無料相談できるサポート体制も整っています。安心して導入できるクラウドサービスだといえます。

3. 解約金も不要

Google Cloudは、解約金も不要です。必要なくなれば「サービスの無効」を選ぶだけでいつでも解約を行えます。

実際に使い始めた後でも、自社のタイミングで解約できるため、利用開始しやすいクラウドサービスだといえるでしょう。

4. 支払い方法

GCPの契約方法では、「Googleとの直接契約」と「パートナー企業との契約」の2パターンの方法が用意されています。

Googleと直接契約した場合は、USドルでのクレジットカード払いとなります。支払いは、月末締めの翌月払いです。

パートナー企業と契約を行った場合は、パートナー企業が請求を代行するため、円通貨での支払いもできるようになります。

Google Cloud(GCP)とAWSのコスト比較

主要なクラウドサービスであるAWSと料金面の比較を行います。今回は、主要サービスを5つほどピックアップし紹介します。

1. 仮想サーバー
2. ストレージ
3. データベース
4. データ転送
5. 負荷分散サービス

前提として、仮想サーバーはGoogle Cloudでは、「n1-standard-2」、AWSでは「m5.large」を選択、データ転送・ストレージサービスは月に1TB、負荷分散サービスは1時間1GBの使用、データベースは容量及びバックアップデータを100GB使用することとします。


Google Cloud
AWS
仮想サーバー48.54ドル56.94ドル
ストレージ23ドル25ドル
データベース290.65ドル380.20ドル
データ転送140ドル114ドル
負荷分散サービス27.74ドル17.74ドル
合計529.93ドル593.88ドル

トータルで見ると、Google Cloudの方がAWSよりも低価格で運用できることが確認できました。

それぞれの内訳について、下記にて解説します。

1. 仮想サーバー

まずはクラウドサービスの根幹となる仮想サーバーについての料金比較を行います。

Google Cloudが提供するサービスは 、GCE(Google Compute Engine)、AWSが提供するサービスは、EC2(Amazon Elastic Compute Cloud)になります。


GCE
EC2
マシンタイプn1-standard-2(vCPU ×2、メモリ7.5 GB)m5.large(vCPU ×2、メモリ8 GB)
1時間あたりの料金0.122ドル0.124ドル
1ヶ月あたりの料金(従量課金)62.34ドル(継続利用割引適用)89.28ドル
1ヶ月あたりの料金(年間契約)48.54ドル56.94ドル

一般的にクラウドサービスでは、使用した分だけを毎月請求する「従量課金制」が採用されていますが、今回比較した2社は両社とも1年間または3年間の継続利用の契約を行うことで継続割引が適用されます。

また、Google Cloudでは年間契約割引以外にも、インスタンスまたはノードが1ヶ月に730時間実行されることで、自動的に継続利用割引が適用となります。

2. ストレージ

次にストレージサービスについての料金比較を行います。

Google Cloudが提供するサービスは、Cloud Storage、AWSが提供するサービスは、S3(Amazon Simple Storage Service)となります。それぞれの1ヶ月あたりの利用料金は以下です。


Cloud Storage
S3
1GBあたり0.023ドル0.025ドル
1TB利用時23ドル25ドル

1ヶ月あたりの利用料金は、Cloud Storageの方がやや安いといえます。

3. データベース

続いてデータベースについての料金比較を行います。

Google Cloudが提供するリレーショナル・データベースは、Cloud SQL、AWSが提供するサービスは、RDS(Amazon Relational Database Service)になります。

両社ともに、利用するデータベースは「MySQL」、データ容量およびバックアップデータはそれぞれ100GBを前提とします。


Cloud SQL
RDS
インスタンスタイプn1-standard-2(vCPU ×2、メモリ7.5 GB)m5.large(vCPU ×2、メモリ8 GB)
1ヶ月あたりの料金290.65ドル380.20ドル

リレーショナル・データベースに関しては、Google Cloudの方が大幅に安いといえます。

4. データ転送

データ転送サービスについての比較です。

Google CloudとAWSともに、インターネットからクラウド環境へのデータ転送は無料。クラウド環境からインターネットへの通信は有料となります。


GCE
EC2
1GBあたり0.14ドル0.114ドル
1TB利用時140ドル114ドル

データ転送は、料金の安さで見ればAWSのEC2に軍配があがりそうです。また両社ともに、月間使用量が増えると、1GBあたりの料金を値下げする割引サービスが実施されています。

5. 負荷分散サービス

最後に、負荷分散サービスについても確認しておきます。

Google Cloudのサービスは、Cloud Load Balancing、AWSには3種類の負荷分散サービスが用意されていますが、今回はALB(Application Load Balancer)を選択した場合を想定しての比較を行います。


Cloud Load Balancing
ALB
1時間あたり0.038ドル0.0243ドル
1ヶ月利用時27.74ドル17.74ドル

1ヶ月利用時の料金は、1時間あたり1GBの使用を前提に比較していますが、AWSの方が安く使用できるといえます。

Google Cloud(GCP)の料金計算ツールの使い方

ここまで、料金体系やAWSとのコスト比較を行ってきました。しかし、実際に気になるのは「自社にGoogle Cloudを導入した際に、どれぐらいのコストが掛かるのか」という点だと思います。

自社導入時の具体的なコストを知りたいケースでは、「Google Cloud Pricing Calculator」という計算ツールを活用するのがおすすめです。

こちらのツールでは、Google Cloudの各機能ごとの利用料金を具体的にシミュレーションできます。自社が利用を検討している機能やインスタンス数、リージョン、マシンタイプ、使用容量などを入力することで、1ヶ月あたりのだいたいのコスト感を算出してくれます。

利用したい機能ごとで試算を導きだし、それらを合計した金額が、Google Cloud導入時における1ヶ月間のコストだと想定できます。

Google Cloud(GCP)の料金や運用コストを抑える3つのコツ

最低限知っておくべきGoogle Cloudのコストを抑えるコツについて解説を行います。

コツ1. 無料枠を活用する

Google Cloudでは、新規契約時に「300ドル分の無料クレジット」が付帯されます。そのため、まずは無料クレジット枠の範囲内でお試し感覚でサービスを使用してみて費用感を把握し必要なサービスを検討しましょう。

また、「Always Free」と呼ばれる、特定の機能を毎月一定量まで無料で利用できるサービスも用意されています。こちらは、無料クレジットとは異なり、新規契約時に限らず、全ユーザーがGoogle Cloudで提供されるさまざまなサービスを、毎月一定使用量まで無料で使えます。

無料枠で利用できるサービスには「BigQuery」や「Compute Engine」なども含まれ多岐にわたるため、詳細は公式HP(Google Cloud無料枠ページ)を参照ください。

コツ2. 利用金額や使用量に応じた割引制度を活用する

長期的にGoogle Cloudを利用することが決まっているケースでは、事前に1年分または3年分の支払いをまとめて行うことで、「確約利用割引」を利用できます。

最大57%引きとなり、かつメモリ最適化マシンタイプであれば、70%引きされるため、大きなコスト削減につながるはずです。

料金シミュレーションツールなどを上手に活用することで、費用や削減できるコストが可視化できます。確約利用割引を活用すべきかどうか、事前に検討してみましょう。

料金シミュレーションツール以外にも、Google Cloudが提供するカスタム見積もりも無料で取得できます。そちらを活用することで、より正確性のある判断材料が揃うため、本格的に検討したい方や複数のサービスを利用したい方はぜひ活用ください。

コツ3. 補助金を活用する

Google Cloudの導入サポートを他社に依頼する場合には、「IT導入支援事業者」として認定されている企業を選ぶようにしましょう。

ITツールを導入する際に費用のサポートを受けられる補助金に「IT導入補助金」というものがありますが、この補助金は「IT導入支援事業者」に認定された企業の支援を受けて申請する必要があります。

ランニングコストには適用されませんが、システムやITツール導入の初期費用を削減することに役立ちますので、ぜひ活用することも検討してみてください。

関連記事:【2023最新 FP監修】ホームページ制作に使える補助金・助成金まとめ

Google Cloud(GCP)の導入支援はGIGにお任せください

Google Cloud(旧:GCP)を導入する際には、まずは月々のコストを見積もることが不可欠です。事前にサーバーの構成などをしっかりと検討したうえで、月々の運用費用をシミュレーションツールなどを活用して試算してみることからはじめてみましょう。

仮に自社のみで見積もりを試算するのが難しいケースでは、クラウド運用代行サービスなどを手掛ける企業などに相談してみるのも選択肢のひとつ。

GIGでは、システムの開発からクラウド環境の構築・移行、運用・保守業務まで幅広い支援が可能です。

また、単なるGoogle Cloudの導入支援だけでなく、クライアント企業が抱える課題を明確化し、目的を達成するためのプラニングから運用・改善までを支援します。

クライアント企業の機会損失を発生させないために、そして目的を達成するために、さまざまな角度からクライアント企業をサポートいたしますので、まずはお気軽にお問い合わせください。

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