CRMマーケティングとは? メリットや具体的な施策をわかりやすく解説|東京のWEB制作会社・ホームページ制作会社|株式会社GIG
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CRMマーケティングとは? メリットや具体的な施策をわかりやすく解説
2023-06-11 制作・開発
マーケティングの分野で働く方であれば、多様化する消費者ニーズにどう対応していくか、頭を悩ませることも多いかと思います。
そのような課題を、効率的かつ効果的に解決する鍵となるのが「CRMを活用したマーケティング」です。
CRMは、顧客との関係性構築から満足度の向上や、リピート購入の促進など、さまざまなマーケティング施策に活用できるツールです。
この記事では、どのようにCRMがマーケティングに役立つのか、活用方法と注意点を解説します。
CRMとは?
CRMとは、「Customer Relationship Management(カスタマーリレーションシップマネジメント)」の略で、顧客関係管理と訳されます。顧客関係管理とは、企業が顧客との関係性を深め、顧客満足度を向上させるためのマーケティング手法の一つです。
CRMでは、顧客の情報を一元管理し、そのデータを基にした施策を立案・実行します。一例ですが、具体的には以下のようなことができます。
・購買履歴の確認
・問い合わせ内容の蓄積
・キャンペーンの反応分析
・営業情報の把握
・メール配信などのコンタクト
また、一般的にはCRMの考え方に基づくツールも「CRM」と呼ばれます。
CRM・SFA・MAの違い
CRMと似た言葉に「SFA」「MA」があります。それぞれ異なる役割と特徴をもつビジネスツールですが、混同しやすいため、それぞれの違いについて解説します。
ツール | 役割 |
CRM | 顧客情報の一元管理・活用 |
SFA | 営業活動の効率化・自動化 |
MA | マーケティング活動の自動化・最適化 |
CRMは前述の通り、顧客との関係を深化させるためのツールで、顧客情報の一元管理とその活用を可能にします。
SFAは「Sales Force Automation(セールスフォースオートメーション)」の略で、営業活動を自動化し支援するツールです。営業成績の管理、訪問スケジュールの作成、商談履歴の管理などがおこなえ、営業の効率化と成果向上に効果があります。
MAは「Marketing Automation(マーケティングオートメーション)」の略で、マーケティング活動を自動化するツールです。広告配信やメールマーケティング、リードスコアリングなどを自動的に実施でき、マーケティング活動の効率化と精度の向上に効果があります。
つまり、それぞれのツールは異なる役割をもっており、ツールの導入によって得られる効果も変わります。そのため、これらを適切に組み合わせて使用することで、ビジネスの効率を大きく向上させられるでしょう。
CRMマーケティングとは?
CRMマーケティングとは、顧客データを活用し、顧客一人ひとりにあわせた情報・サービス提供を目指すマーケティング手法です。
CRMツールを使い、顧客の購買履歴や問い合わせ内容、行動履歴などを一元管理し、これらのデータを深く分析します。
その結果をもとに顧客へのパーソナライズ(最適化)を進めることで、顧客に届けるメッセージ内容やキャンペーン内容、展開する新たなサービスなどをカスタマイズできるようになります。
CRMがマーケティングに活用されている理由
CRMがマーケティングに活用される理由は、現代の市場状況と顧客行動の変化に直結しています。
・縮小する市場
・多様化する顧客ニーズ
・変化するマーケティングトレンド
理由1. 市場が縮小傾向にある
現代の市場は、さまざまな業種で新規サービス進出の余地がなくなりつつあり、顧客獲得競争も激化していることから、市場全体が縮小傾向にあると言えます。
こうした状況でビジネスを成功させるには、既存顧客をリピーターにすることが重要です。
先ほど見たように、CRMを活用すれば顧客一人ひとりに合わせた施策を用意できるようになるため、CRMは縮小する市場で顧客との長期的な関係構築を支えるツールとなるのです。
理由2. 顧客ニーズが多様化している
インターネットを介したサービスが増加し、スマートフォンなどのどこでも触れる端末が普及したことで、顧客が情報を得る機会も増え、ニーズの多様化が進みました。
具体的には、商品やサービスの質だけでなく、アフターフォローやオンライン対応などのカスタマーサービスなど、さまざまなニーズをもつ顧客が目立つようになってきました。
そのため、従来のTVCMや新聞広告などを用いたマーケティングでは対応できなかった、顧客一人ひとりのニーズに応じた提案が求められています。
上記の理由から、ニーズの予測やパーソナライズされたマーケティングを実現するCRMが重要なのです。
理由3. マーケティングトレンドが変化している
コロナ禍の影響を受け、ビジネスはデジタル化の流れが強まっており、営業活動も対面からオンラインへ変化してきています。このような、オンラインで顧客とコミュニケーションをとる営業活動を「インサイドセールス」と呼び、近年のマーケティングトレンドとなりました。
対面しない営業活動では、対面で感じる相手の印象や、雑談で得られる情報などが取得しにくいぶん、顧客ごとのより細かなデータを蓄積・分析することが必要です。
こうしたマーケティングトレンドの変化も、CRMを活用するケースが多くなる理由の一つでしょう。
CRMツールの機能
CRMには、効果的なマーケティングの実現に必要な多くの機能があります。
・顧客情報の管理、分析
・営業情報の管理
・問い合わせの管理
それぞれの機能が、マーケティングにどのような影響を与えるのかを解説します。
機能1. 顧客情報の管理・分析
CRMの「顧客情報の管理・分析」機能とは、以下のような機能を指します。
・顧客の購入履歴の管理
・企業やサービスとの接触履歴の収集
・店舗やWeb上の行動パターンの分析
上記のように、CRMではマーケティングに必要となる顧客データの収集・整理・保存が可能です。
これによりマーケティング戦略の最適化ができることに加え、顧客の行動を詳細に分析することで、今後のマーケティング活動やサービス改善の方向性をデータにもとづいて決定できるようになります。
機能2. 営業情報の管理
「営業情報の管理」とは、おもに以下のような機能を指します。
・営業活動の履歴管理
・顧客との契約状況の管理
・取引先との会議情報の管理
さまざまな営業情報を一つにまとめることで、チーム内での情報共有の手間がなくなり、営業効率を大幅に向上させられます。
また、管理している情報を分析することで、売上のトレンドやチームのパフォーマンスを出すことも可能です。
営業情報の管理機能があることで、顧客や市場の変化に対応するスピードも上がり、結果として営業活動の精度も上がるでしょう。
機能3. 問い合わせ管理
CRMツールの「問い合わせ管理」機能とは、顧客の問い合わせ情報から、製品やサービスについての質問・不満・要望など、さまざまな形で寄せられる声を収集できる機能のことです。
CRMを使えば、問い合わせの受付だけでなく、その後の行動追跡や顧客の課題解決まで一貫して対応できます。
顧客の問い合わせ内容を適切に管理することで、顧客満足度の向上やリピートビジネスの拡大、顧客ロイヤルティの強化、既存サービスの改善などさまざまな効果が得られるでしょう。
CRMツールをマーケティングに活用するメリット
CRMをマーケティングに活用することで得られるメリットを、三つご紹介します。
1. 顧客のニーズや情報を知れる
2. LTV(顧客生涯価値)の向上を狙える
3. リアルタイムな施策を実現できる
いま抱えている課題や、求めているマーケティング戦略に近い内容があれば、CRMの導入を検討してみるのもよいでしょう。
メリット1. 顧客のニーズや情報を知ることができる
先ほども見たように、CRMには多様化する顧客のニーズに対応できる機能があります。
具体的には、顧客の購買履歴や問い合わせ履歴、ページの閲覧履歴など、顧客ごとの詳細情報を一元管理できます。
これらの情報をもとに、各顧客の消費行動の傾向やニーズを分析することで、ここまで見てきたパーソナライズされたマーケティング施策を展開できます。
メリット2. LTV(顧客生涯価値)の向上を狙える
LTVとは「顧客生涯価値」を意味し、顧客が初回取引から最終取引までに生み出す利益の合計値を指します。
リピート購入や継続利用されることで向上する値となるため、LTVはビジネスの成功度を測る指標の一つと言えるでしょう。
CRMを活用することで顧客満足度を向上させられれば、顧客の継続利用率や、継続利用期間が伸びることにつながります。これらの指標はLTVの向上に直結するでしょう。
メリット3. リアルタイムな施策を実現できる
CRMでは、リアルタイムな施策の実現も可能です。
顧客の行動や市場は常に変化しますが、その変化に対して的確な施策を展開することが、企業の競争力を維持する鍵となります。
CRMを活用することで、顧客情報をリアルタイムで分析・更新できるため、タイムリーな情報にもとづく施策を計画し、実行することが可能です。
これにより、顧客満足度の向上や営業効率の改善、売上向上に直結する効果を期待できます。
CRMを用いたマーケティング施策例
CRMを利用したマーケティング施策には多くのパターンがありますが、ここでは代表的な施策例をいくつかご紹介します。
施策1. メールマガジンの配信
CRMを活用した施策の一つに、メールマガジンの配信が挙げられます。
CRMから顧客の購買履歴や興味関心を把握し、パーソナライズされたコンテンツをメールマガジンに盛り込むことで、通常のメールマガジンよりも開封率やクリック率が高くなるかもしれません。
特定の商品やサービスに興味を示す顧客に対しては、関連する情報を提供することで、購買率の向上も期待できるでしょう。
施策2. DM・同梱物の送付
CRMツールは、ダイレクトメール(DM)や同梱物の選定など、アナログな手法にも活用可能です。
顧客の購買履歴や属性に基づいた情報をDMで送信し、それらとセットであわせて顧客が興味・関心を持ちそうな情報を添付同梱することで、顧客からの反応を改善する効果が期待できます。率を高めることが期待できます。
顔が見えない顧客の心理を分析し、適切な送付内容を決めることは本来難しい作業です。しかしが、CRMツールを活用することで、これらの意思決定も効率化できるでしょう。
施策3. SNSの運用
顧客に情報をダイレクトに届けられるSNS運用にも、CRMは活用できます。
CRMで顧客の傾向やニーズを分析することで、投稿のタイミングやコンテンツの最適化が図れます。また、特定の顧客層をターゲットとした広告配信も、CRMのデータを活用することで具体的かつ効率的に実施することが可能です。
SNSから寄せられる顧客からの問い合わせや意見も、製品開発やサービス改善のフィードバックに活かせるため、より高い顧客エンゲージメントを狙えるようになります。
施策4. UGCの活用
UGC(ユーザージェネレーテッドコンテンツ)とは、顧客が自主的に生成したコンテンツのことです。UGCは、企業の製品やサービスに対する評価・感想を、顧客自身が体験した情報をもとに共有する形で発生します。
好意的なUGCが発生することは、企業にとっても宣伝効果になるため、大きなメリットとなります。
CRMを活用し、顧客が求めている情報を適切に提供することで、UGCが発生しやすいよう誘導することも可能です。
また、UGCから抽出した顧客の声を分析し、製品開発やサービス改善の視点を得るような活用方法もあります。
これらの施策は、ブランドと顧客との信頼関係を深め、より強固な顧客エンゲージメントを形成します。
CRMマーケティングを行う際の注意点
CRMを活用したマーケティングにはメリットが多い一方で、注意点もあります。
注意点1. 導入や運用にコストがかかる
CRMの導入には、基本的にコストがかかります。具体的には、自社サーバーに設置するオンプレミス型のCRMだと50万~200万円程度、クラウド型のCRMだと3~20万円程度の導入費用がかかります。
ただ、どちらのCRMも共通して利用するユーザー数に対して毎月のランニングコストが発生する料金体系がほとんどで、月額費用はだいたい500円~3,000円/1ユーザー程度。また定期的なメンテナンスやデータの更新など、運用段階でも継続的な費用が発生することにも注意が必要です。
さらに、従業員がツールを使えるようにするための研修など、運用に必要な人的コストも考慮しておく必要があるでしょう。
CRMの導入はビジネスの拡大にどれだけつながるのか、費用を回収できる見込みがあるかなど、事前に細かい計画を立てておくことが求められます。
注意点2. 実際に効果が出るまでに時間がかかる
CRMマーケティングの成果は、すぐ現れるものではありません。
システム導入後、顧客データの収集と分析、それにもとづいた施策の設計と実行、結果の検証と改善など、一連のプロセスを経て初めて効果が明らかになります。そのため、中長期的な視点で結果を出す姿勢が求められます。
すぐ結果が出ないことに対し、経営陣から叱責されたり、現場従業員のモチベーションが下がったりしないよう、導入前に時間をかけて説明することが求められます。
CRMを活用したマーケティング支援はGIGにお任せください
企業がマーケティングを成功させるためには、顧客に対する理解を深め、効果的にコミュニケーションをとることが重要です。その点でCRMマーケティングの本質も、顧客の深層を理解し、最適なコミュニケーションを設計・提供することとなるため、うまく活用できるとビジネスの成功にもつながります。
CRMツールは、顧客のニーズや情報の把握やLTVの向上、リアルタイムな施策実行が可能になるなど、便利な点が多くあります。しかし、導入や運用にコストがかかること、効果が出るまでに時間がかかることなどの注意点も考慮すべきです。
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