CS初心者が知っておきたいカスタマーサクセス用語集【CS担当者が解説】|東京のWEB制作会社・ホームページ制作会社|株式会社GIG
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CS初心者が知っておきたいカスタマーサクセス用語集【CS担当者が解説】
2023-04-21 制作・開発
こんにちは! Workship事業部でカスタマーサクセスを担当している千葉です!
現在はフリーランス・副業向けマッチングサービス『Workship』で、ユーザーの皆様がより快適にサービスをご利用していただけるよう、オンボーディング業務や人事的課題を解決する採用コンサルティングを中心にご支援しております。
あなたはカスタマーサクセスやSaaSのビジネスに携わっているとき、「何だかいろいろな単語がでてきてわかりにくいな……」と思ったことはありませんか?
見慣れないカタカナの専門用語などが出てきて、人によってはニガテ意識をもってしまっているかもしれません。
そこで今回は、Workshipでカスタマーサクセスを担当する私が、カスタマーサクセスに関する用語をかんたんにまとめてみました。
カスタマーサクセスに携わるはじめの一歩として、ぜひ参考にしてみてください。
カスタマーサクセスとは?
カスタマーサクセスとは、文字通り「顧客の成功」を支援するため、さまざまなアプローチで能動的にユーザーに働きかける業務のことです。近年、SaaSサービスやサブスクリプションモデル(継続課金)を提供する企業で重要視されるようになってきました。
具体的な業務内容は、ユーザーに対するサポートや育成、問題解決、サービスの最適化など多岐にわたります。
「CS」と略されることもあるため、カスタマーサポートの業務と間違って捉えられるケースが多いです。しかし、カスタマーサクセスが“能動的”に顧客に働きかける業務なのに対し、カスタマサポートは「お問い合わせのあった問題」を解決する“受動的”な業務という点が異なります。
カスタマーサクセスの仕事は、顧客とのコミュニケーションが主体となるため、コミュニケーション能力や問題解決能力が業務のカギになってきます。
また、顧客のニーズを理解し、顧客に最適なソリューションを提供するために、製品やサービスに関する知識も求められます。
よく使うカスタマーサクセス用語
カスタマーサクセスの基本を整理できたところで、一般的によく使われるカスタマーサクセス用語を解説します。
用語1. SaaS
SaaSとは、「Software as a Service(サービスとしてのソフトウェア)」の略で、クラウドコンピューティングの一形態です。
SaaSは、クラウドコンピューティングの一つであり、ユーザーがソフトウェアを導入・管理する必要がありません。インターネットに接続できれば利用が可能なので、ビジネスにおいてはコストや効率性の面で優れているとされています。
さらに、SaaSは拡張性に優れており、必要に応じてかんたんに利用規模を拡大できるのが特徴です。
皆さんがよく利用しているNetflixやAmazon Prime Videoなどのサブスクリプションコンテンツはもちろん、じつはGoogleカレンダーやGmail、GoogleドライブなどもSaaS型のサービスです。
用語2. NPS
NPSとは「Net Promoter Score」の略で、顧客満足度を測定するために使われる指標です。
この指標は、アンケートへの回答結果が0から10までの数字で測定され、「顧客がどれだけある企業や製品、サービスを愛用しているか」または「その企業や製品、サービスをどれだけ推薦する傾向があるか」を示します。
サービス利用中の何気ない場面などで「この製品やサービスを他の人に勧める可能性はどのくらいありますか?」という質問に出会った経験のある方も多いはず。これはNPSを測定するための質問だったんですね。
NPSスコアが高い場合は、顧客満足度や顧客ロイヤルティが強いことを表します。NPSを測定して改善点を把握することで、顧客満足度を向上させ、ビジネスの成長を促進できます。
用語3. 顧客ロイヤルティ
顧客ロイヤルティとは、ユーザーがある商品やサービス、またはあるブランドに対して忠誠心を持ち、継続的に利用しつづける傾向のことを指します。
顧客ロイヤルティが高いと、ユーザーがその商品やサービス、ブランドについて好感を持ったうえで、より長期的にサービスやプロダクトを利用してくれる可能性が高くなります。SaaSやサブスクリプションモデルでは必要不可欠な考え方ですね。
そして、ユーザーとのコミュニケーションや顧客体験が顧客ロイヤルティを高める重要な要素になっていると言われていることからも、ユーザーとのコミュニケーション機会を生み出すカスタマーサクセスの重要性が高まっていることがわかります。
クレジットカードやSaaSサービスのプレミアムプランなどでよく実施される、
ユーザー向けのプロモーションや特典などは、顧客ロイヤルティを高める事例のひとつです。
用語4. ロータッチ
「ロータッチ」とは、少ないリソースで多くのユーザーに対応する手法を指します。
複数の担当者や複数の企業に対してまとめてアプローチするイメージで、具体的にはセミナーやワークショップ、オンラインコミュニティなどの施策が該当します。
ロータッチのメリットには、「ユーザーの要望にすぐ対応できること」や、「リソースを削減できること」があげられます。
また、施策内容によってはユーザー同士が交流することができ、ユーザーの満足度向上につながることも期待できます。
しかし、デメリットもあります。1on1ではなく複数のユーザーと一度に向き合うため、ユーザーの課題解決に時間がかかったり、そもそもの課題を把握できずに終わったりすることもあります。
ロータッチは、顧客数が多く、リソースが限られた企業にとっては有効な手法ですが、いつでも最適な方法とは言えません。企業の戦略や顧客のニーズに合わせた適切なカスタマーサクセス手法を選択することが重要です。
用語5. オンボーディング
新規顧客に製品やサービスを導入するためのプロセスのことを指します。
サービスの操作やアカウントの作成などを、ユーザーが一通りこなせるようにカスタマーサクセスが並走してサポートする場合が多いです。
適切にオンボーディングすることで、ユーザーがスムーズにサービスを利用できるようになり、顧客ロイヤリティが向上すると言われています。
実際、Worshipでもオンボーディングをとても重要な業務として位置づけており、「直接対面でオンボーディングが実施できた企業」と「打ち合わせ不要で適切にオンボーディングができなかった企業」では、前者のほうが継続率や成約率が圧倒的に高い傾向があります。
顧客ロイヤリティを高めるためにも、「ユーザーの成功体験をいかに早く導くか」が重要になってくるので、オンボーディングの緻密な設計や改善が大切です。
用語6. チャーンレート
チャーンレートとは、おもにユーザーの解約率を表す指標のことを指します。チャーンレートを下げるためには、以下のような対策が重要になります。
- 顧客満足度を向上させる
- ユーザーのニーズや課題に対する適切なサポートを提供する
- ユーザーとのコミュニケーションを強化する
チャーンレートは、ほとんどのSaaSサービスで推移を追っているのではないかと考えられるほど重要な指標です。Workshipでも、「解約理由」「解約数の傾向」など複数の観点から分析しています。
しかし、結果にはさまざまな要因が考えられるうえ、大きく数字が動くことがないため、分析の難しさを感じている方は多いと思います。
複数の要因を一度に分析していくのは大変なので、まずは「解約の要因を蓄積できる環境を用意する」「解約要因のなかでインパクトが大きいものから分析する(または分析しやすいものを定める)」ことが大切です。
用語7. ハイタッチ
「ハイタッチ」とは、顧客と密接な関係を築き、顧客の成功をサポートするために積極的に顧客と接触し、コミュニケーションを行うアプローチのことを指します。
「企業1社に対し1人以上のカスタマーサクセス担当者がついてサポートする」というイメージです。
ハイタッチのメリットには「ユーザーとの関係を深められる」「ユーザーのニーズや課題を素早く把握し、迅速に対応することができる」ことがあげられます。
デメリットとしては「リソースの消費が大きい」「ユーザーが独り立ちできない可能性が生じる(カスタマーサクセスにおんぶにだっこ状態になる)」などが挙げられることが多いです。
リソースを考えなければ、ハイタッチでユーザーにアプローチするメリットはかなり大きいですよね。サービスの初期などは、特にハイタッチでのサポートが多いはずです。
しかし、サービスが大きくなりユーザーの数も増えていくと、ハイタッチではリソースが追いつかなくなり……なんてパターンもよくあることだと思います。Workshipでも、実際にそのような状況になりました。
この「ハイタッチによる企業との密な関係性とメンバーのリソースのバランスの調整」がサービスをさらに成長させる重要なポイントです。
用語8. テックタッチ
テックタッチとは、おもにオンラインや自動化ツールを利用して顧客とのコミュニケーションを行う方法です。ハイタッチとは異なり、顧客自身が自己解決できるようなツールやサービスを提供することが特徴的です。
ヘルプやよくある質問を充実させたり、直近ではお問い合わせを自動でしてくれるチャットボットを導入したりといった手法などが注目されています。人的なリソースを削減できる部分が一番のメリットになってくるのではないでしょうか。
Workshipでも、「シップくん」というチャットボットを活用しています。Workshipのメッセージ上で利用方法や面談日のリマインドなど自動で送信してくれるのでいつもとても助かっています。
最近は、ChatGPTによる文章の自動生成などに注目されており、いつの日かシップくんとお話できる日がくるのかもしれないと楽しみにしています。
(ちなみに、WorkshipではさっそくChatGPTを利用したAI機能によるプロフィールの自動生成ができるようになりました!)
関連記事:テックタッチとは? カスタマーサクセスの重要手法を事例付きで解説
用語9. LTV
LTVとは、「Life Time Value(生涯顧客価値)」の略で、ユーザーが企業と取引をする期間全体で生み出す価値のことを指します。
ユーザーが企業との取引を継続する期間や頻度、取引額などを総合的に判断して、ユーザーが企業にもたらすと期待される収益を出す指標です。
算出方法には平均単価や平均継続期間、解約率など複数の要素を使って求めるパターンがあり、どの手法を使うかはプロダクトやサービスによって異なります。
そのため、企業のビジネスモデルや業界に合わせて適切なLTVの計算方法を選び、顧客の長期的な価値を測定することがとても重要です。
WorkshipにおいてもLTVは重要な指標になっており、カスタマーサクセスチームも常に「いかにLTVを上げていくか」という部分には注力しています。
人材系のビジネスモデルであるため、アップセルやクロスセルのような顧客単価そのものをあげる施策は難しいですが、「ハイタッチによるユーザーとの関係構築」を軸に継続期間を伸ばす部分に注力しています。
用語の理解はカスタマーサクセスとして活躍するためには必須
今回は、カスタマーサクセスに関する用語をかんたんな事例も含めご紹介をいたしました。カスタマーサクセスの業務には正解がなく、さらにユーザーに真摯に向き合える素敵な仕事です。
本記事が、少しでもカスタマーサクセス初心者の参考になり、「カスタマーサクセスの仕事をしてみたい!」という方が一人でも増えればと思います。
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千葉 佑人
つれづれなるままに、日暮らし、顧客にむかひて、心にうつりゆくよしなしごとを、そこはかとなく書きつくれば、あやしうこそものぐるほしけれ。 >>サクセスしますか? WorkshipのCS(カスタマーサクセス)しています。