「手段の目的化」はなぜ起きる?現役マーケターが図解つきで解説|東京のWEB制作会社・ホームページ制作会社|株式会社GIG
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「手段の目的化」はなぜ起きる?現役マーケターが図解つきで解説
2022-06-02 勉強会
こんにちは! GIG広報担当の宮﨑です。
GIGでは毎月さまざまなテーマで勉強会を開催しており、現在はコロナウイルス感染拡大防止のためオンラインにて実施しています。
今回は、Workship事業部マーケターの早河さんから「手段の目的化」についてお話いただきました!
「課題解決のために動いていたつもりなのに、いつの間にか作業自体が目的になってしまっていた」なんて経験はありませんか?この「手段の目的化」の原因や対策ノウハウを共有いただきました。
■登壇者プロフィール
早河 太貴(はやかわ ひろたか)
アドテクノロジー企業、SNSマーケティングの支援会社など数社を経て2021年9月に株式会社GIGに入社。現在は、フリーランス・副業人材と企業のマッチングサービス『Workship』にてマーケティング戦略の設計から施策実施までを一気通貫して担当。
「手段の目的化」が発生する原因
早河:
手段の目的化が起きる原因には、
- 見る箇所によって手段と目的の関係性が相対的に変化する
- 具体化された手段を「本来の目的」だと錯覚している
こちらの2点が挙げられます。
まず、目的に対する手段は1つではなく複数存在しています。そしてその複数の手段の下には、さらに手段が連なっている状態です。
本来手段はどこまでいっても手段なのですが、手段とされていた部分に焦点を当ててしまうと、目的であるかのように見えてしまいます。
これが「手段の目的化」を引き起こす1つの原因です。
次に具体化された手段についてです。
じつはそれまで目的としていた内容も、階層を1つ挙げるとより根本的な目標の手段の1つあることが大半です。
そのため常に見ている目的に対して「この目的は本当に目的なのか」と疑うことが大切です。
これに似た話として「ドリルを売るには穴を売れ」という話があります。この話は「ドリルを買いに来るお客さんが求めているのはドリルではなく穴である」と要約することができます。
つまり「穴を掘る」という目的の手段として「ドリル」があるだけであって、ドリルを買うことが目的ではありません。
さらに深掘りすると、この上に隠れている「穴を掘る目的」が見えてきます。この本来の目的が分かることで、より適した他の手段が見つかることも。
しかしこの本来の目的は、「お客さん」に聞かなければわかりません。
目的の深掘りが不十分で本来の目的を聞き出せていない状態だと、具体化されている「穴を掘る」という手段を目的だと誤認識してしまいます。
これが「手段の目的化」を引き起こす2つ目の原因です。
手段の目的化を防ぐために
手段の目的化を防ぐためには「抽象化」と「具体化」を行い、見る場所を意図的に変化させることが有効です。
まずは抽象化です。先ほども話したとおり、本来の目的は基本的に隠れています。
そのため現在の目的を疑い、本来の目的を見つけ出すことが重要です。
【抽象化を行うための手法】
- 知っている人に聞いてみる
- 「なぜ?」を繰り返し考える
本来の目的は自分で考えて見つけるのは難しいので、チーム内のリーダーやお客さんに確認してみましょう。
次に具体化です。
目的を抽象化することで見つかった本来の目的を具体化し、有効かつ明確な手段を決めましょう。
【具体化を行うための手法】
- 手法をインプットし経験する
- 言語化し、目に見える形にする
その目的を達成するためにどんな手法があるのかをインプットし、それを使いこなすために経験を積みましょう。またロジックツリーなどを活用し現状を見える化することで、目的達成のために現状の手段が十分であるかどうかがより明確になります。
そしてこの抽象化と具体化を常に繰り返すようにしましょう。
業務に生かすためには、相互努力のコミュニケーションが必要
早河:
本日の内容を実際の業務に生かすためは、「伝える側」と「受け取る側」のそれぞれが意識を持ってコミュニケーションを取ることが必要です。
【伝える側】
- 「本来の目的」を伝え続ける
- 「手段」と「目的」を分けて伝える
- 別の「手段」をを考える余白を作る
【受け取る側】
- 「本来の目的」を確認する
- 常に「抽象」と「具体」で考える
- 伝えられた「手段」以外も検討する
どちらか一方だけでなく、お互いに努力し円滑なコミュニケーションを目指しましょう!
なお、「手段の目的化」を防ぐ方法について、詳しくは以下の記事でも解説しています。
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宮﨑 駿(カントク)
フリーランス編集/ライター。GIGのメディア事業部で複数メディアの運営に参加中。キャリア、働き方に関する記事を中心に執筆。ジブリの知識には自信ありません。