ホワイトペーパーの構成・作り方【40本以上作ってきたマーケターが解説】|東京のWEB制作会社・ホームページ制作会社|株式会社GIG
BLOG
ブログ
ホワイトペーパーの構成・作り方【40本以上作ってきたマーケターが解説】
2024-05-21 制作・開発
こんにちは、株式会社GIGメディア事業部の穂坂です。普段はインハウスマーケターとして主に自社サービスにおけるコンテンツマーケティング業務を担当しています。
コンテンツマーケティングが注目される近年、リード獲得の有効な手段の一つとしてホワイトペーパーが注目を集めています。しかし資料をデザインする作業が発生するなど記事コンテンツと比べて大変な部分も多く、制作に対するハードルの高さを感じる方もいるのではないでしょうか。
ホワイトペーパーの質を左右する大きな要素の一つが、資料の「構成」です。適切に構成を組むことができれば、テキスト制作だけでなくデザインも行いやすくなります。構成の出来が、ホワイトペーパーの質ひいてはリードの獲得数・質につながるといっても過言ではありません。
この記事では、これまで40本以上のホワイトペーパーを作成してきた僕の経験から、構成の作り方とポイントについて解説していきます。
ホワイトペーパーの種類
ホワイトペーパーの構成は、どのような目的で資料を作成するかによっても異なります。ホワイトペーパーの種類について、大きく3つのタイプに分類して紹介します。
ノウハウ提供・課題解決型
ホワイトペーパーの中で最も多くみられるもので、ノウハウ提供や課題解決を目的とした資料です。
読者が抱える課題を調査・分析し、その解決策を提示することで、ダウンロードを訴求します。最終的に課題解決策として自社のサービスを訴求できればベストです。
たとえば、弊社が運営するフリーランス・副業人材と企業のマッチングサービス『Workship』の場合、以下のようなホワイトペーパーが該当します。
【テンプレート付】0からでもわかるジョブディスクリプション作成ガイド
採用KPI 設定ガイド
事例紹介型
自社のサービスを利用した企業のケースをまとめた「事例集」などのことです。
課題解決の資料に比べると、ダウンロードへのハードルは高め。しかしその分、よりサービスについて知ってもらうことが可能で、自社のサービスを利用する確率が高い読者をリードとして獲得できます。
Workshipでは、以下の資料が該当します。
Workship デザイナー採用事例集
Workshipエンジニア採用事例集
調査レポート型
自社サービスが関連する市場などについて、調査した結果を資料としてまとめます。
ダウンロードする読者の幅が広くなりやすいため、上記2タイプに比べると受注確度の高いリードは得にくいです。
一方で、サービスの認知を広める施策としては有効であるほか、他社サイトから引用され、被リンクを獲得できるなどの効果も期待できます。
Workshipでは、登録人材のデータベースを活用し、働き方についての調査レポートを作成しました。
ホワイトペーパーの構成に含める項目
ここからは、「ノウハウ提供・課題解決系」を想定した構成の作り方について解説します。資料を作成する際は、次の5項目を意識して構成を考えましょう。
1.概要
2.目次
3.内容
4.サービス利用訴求
5.会社情報
1.概要
資料の冒頭ページでは、1ページの中で
・資料作成に至った背景
・資料作成の目的
・資料を読むことで解決できる課題
を簡潔に記載しましょう。
ダウンロードだけで終わらせず、最後まで読んで受注確度をさらに高めてもらうためにも、1ページ目で「読みたい」と思わせることが重要になります。
2.目次
目次では、資料の全体像を箇条書きで説明しましょう。基礎情報のページと合わせて読んでもらうことで、資料の全体像を読者が把握できます。
なお、実際に各ページを作り込む前に、先に目次ページを作成することをおすすめします。
より大きな構成からスタートし、小さく細かい構成を作り込んでいく方が、資料内の構成のブレが抑えられるためです。
3.内容
目次ページまで作成した後は、いよいよ具体的な資料内容を作り込みます。基本的には、「課題の説明・背景→解決策の提示」という流れを意識しましょう。
(例)スタートアップ企業が抱える人材課題と解決策
概要
目次
内容①(課題説明):スタートアップが抱える人材についての課題とは?
内容②(解決策): 中長期的な解決策-採用計画の立案
内容③(解決策): 短期的な解決策-フリーランスの活用
また、1ページの中でも構成を意識すると作成がしやすくなります。
ホワイトペーパー全体での「タイトル」「概要」「具体的な内容」という流れは、ページにおける構成でも適応可能です。
4.サービス利用訴求
資料内容を記載した後は、自社のサービス訴求ページを作成します。
ホワイトペーパーをダウンロードし、最後まで読んだユーザーはサービスの利用確度が高くなっていると想定できるため、出来るだけわかりやすく問い合わせやアカウント開設への導線を設置しましょう。
またサービス利用訴求のページを独立して設置するだけでなく、内容パートのページ内に記載することも一手。自社サービスの利用を直接的に課題解決策として提示できる場合には有効な方法です。
5.会社情報
ホワイトペーパー内には、必ず自社の情報も記載しましょう。資料の作成元がわかることで、読者への信頼性を担保できます。
また、より資料の権威性を上げるために作成者の情報を掲載するケースもあります。作成者自身が業界内である程度認知されている場合や、専門家から監修を受ける場合などにはおすすめです。
ホワイトペーパーの構成におけるポイントと注意点
構成に必要な基本的な項目を踏まえたうえで、より質の高いホワイトペーパーを作成するためのポイントと注意点について解説します。
1つの資料につき20ページ前後が目安
ホワイトペーパーはSEO施策などとセットで運用されることが多く、ある程度の数を効率的に作成することが求められます。
そのため作成期間の目安としては、1本リリースするのに2週間〜最長でも1ヶ月程度を見積もると良いでしょう。
この制作期間内での完成を考えると、1本の資料につき20ページを目安にすることがおすすめです。1つの章につき3-4ページと仮定すれば、資料全体で3-4個の章を立てて構成を作ることになります。
【ページ割りの目安例】
p1 表紙
p2 概要
p3 目次
p4-6 課題・背景の説明
p7-10 解決策の提示①
p11-14 解決策の提示②
p15-18 解決策の提示③(以下パートは全資料に同内容を挿入)
p19-20 自社サービス説明
p21-28 自社サービス導入事例の紹介
p29-30 サービス利用訴求・問い合わせCTAの設置
p31-32 会社紹介・作成者紹介
よりたくさんの情報を盛り込もうとすると、資料のボリュームが大きくなりがちです。
しかしダウンロードした資料の全ページを読み込む人は実際には少ないため、必要な情報を整理してコンパクトにまとめる方が重要だと考えています。
資料の本筋から脱線しない
ホワイトペーパーを作成していると、良かれと思って関連する内容の説明を記載し、ターゲットへの説明の本筋とはズレた記載が広がってしまうことがあります。
【脱線した構成の例】
テーマ:【企業向け】業務委託のメリットと注意点
1章:業務委託とは?活用が広がる背景
2章:業務委託における2つの契約形態
3章:フリーランスと業務委託契約を結んだ場合の管理方法→ズレ
上記のケースでは、テーマは「業務委託のメリットと注意点」です。したがって、業務委託のフリーランスを活用するか検討中の企業がターゲットと想定できます。
1,2章がテーマに沿った説明であるのに対し、3章は契約した後のノウハウです。
長期的には有用な情報ですが、「業務委託と比較されるリソース確保手段」などの方が、ターゲットのニーズに当てはまるでしょう。
構成段階で第三者のチェックをもらう
ホワイトペーパーの構成を1人で作成していると、どうしても全体のバランスやスケールの統一性が見えにくくなります。
記事執筆後に編集が入るように、資料作成でも構成段階で第三者のチェックやフィードバックをもらうことがおすすめです。
ホワイトペーパーのデザインを担当するデザイナーと一緒に構成を見直しても良いでしょう。
【タイプ別】ホワイトペーパーの構成事例
最後に、ホワイトペーパーのタイプごとに構成の事例を紹介します。
ノウハウ提供・課題解決型
この形では、本記事でこれまで解説した内容を意識して構成を作りましょう。とくに「AとBを比較」のような見せ方をする場合には、両者の比較軸を揃えることが重要です。
比較をメインとした資料の場合には、比べる章のタイトルを揃えることでより説明内容が読者に伝わりやすくなります。
また、比較対象が3つ以上になる場合には、あえて共通する項目で章を立てることも一手です。
たとえば業務委託・派遣・クラウドソーシングの3つの手法を比較した資料では、手法ごとに章立てをせず、「手法自体の説明」「メリットデメリット」など、共通項を章立てし、各章の中ですべての手法について説明しています。
事例紹介型
事例紹介型のホワイトペーパーでは、3-4社分の事例を説明することが多いです。
事例で取り上げる企業はあえてタイプをばらけさせることもありますが、資料における構成は共通させましょう。
どの事例も共通の構成で作成することで、取り上げる企業に対しての平等性も担保でき、フラットな目線で読んでもらえます。
たとえばWorkshipの導入事例集では、どのケースも「中表紙+3ページで事例内容紹介」という共通の構成で作成しています。
調査レポート型
調査レポートのホワイトペーパーでは、記載する情報の量が多くなる傾向にあります。
読みやすいように、全体のリサーチ結果をまず述べたうえで、個別のデータを説明する形がおすすめです。
上記の資料では、職種ごとの説明に簡単な考察を添付したうえで、第3章で独立してまとめの考察を記載しています。
また調査系の資料を作成する際には、必ず
・調査期間
・調査対象
・調査方法
・引用可否、引用時の記載ルール
を資料のはじめに記載しましょう。
ホワイトペーパー作成を検討する際は、GIGへご相談ください
ここまで、質の高いホワイトペーパーを作成するための構成のポイントと注意点、事例について説明しました。
高品質な資料を作成するためには、比較軸を揃え、ターゲットに対するテーマの本筋からずれないなど、様々な側面を意識して構成を作成する必要があります。
こうした点を全て網羅してホワイトペーパーを作成するには、時間や手間がかかることも事実です。そのため、スピード感を持って高品質なホワイトペーパーを作成・リリースしたい場合には、作成の外注や内製化支援を依頼することも選択肢の一つでしょう。
株式会社GIGでは、ホワイトペーパー作成についてのご相談・ご依頼を承っています。ご検討の方は、ぜひ以下よりお問い合わせください。
■株式会社GIG
お問い合わせはこちら
採用応募はこちら(GIG採用サイト)
採用応募はこちら(Wantedly)
WebやDXの課題、お気軽にご相談ください。
穂坂 直輝
中央大学法学部卒。大学在学中よりインターンとしてGIGにジョインし、新卒として入社。インターン時代より継続してWorkshipのマーケティングにおける施策の企画〜実行までを担当するほか、新規事業であるXDesignerの法人メディア編集長も務めている。