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Supabase Storageを使ってセキュアなファイルアップロード機能を作る方法
2024-06-25 制作・開発
こんにちは!GIGのサービス開発事業部でアプリケーションエンジニアとして働くちいかた(片田)です!
Firebaseに大型アップデートがくるなど、SaaS界隈が盛り上がっていますね!Supabaseを使い倒している私としても、楽し嬉しいです。
Alternative Firebaseとして開発されているSupabase。ただ、あくまで噂ですが一部のアンケートではSupabaseの方が高評価だったとかなんとか……。RDSを使える恩恵が大きいので、僕自身もSupabaseが大好きですが、今後もSaaS界隈全体をウォッチし続けたいと思います!
◇
さて今回は、Supabase Storageを使ってファイルアップロード機能を実装する方法をご紹介します。
Supabase Storageに適切なポリシーを設定することでよりセキュアにする方法も解説するので、ぜひ最後までご覧ください。
Supabaseとは
Supabaseは、オープンソースのデータベースである PostgreSQL をベースにした、Backend as a Service (BaaS) プラットフォームです。データベース、認証、ストレージ、Functionsなど、ほぼすべてのバックエンド機能を提供しています。
先日正式版となったSupabaseへのリスペクトの気持ちを記事にしているので、もしよければご覧ください!Supabase Authを使って簡単に認証機能を実装する方法、SupabaseとFirebaseの比較などを記事にまとめています。
■関連記事
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Supabase Storageとは
Supabase Storageは、Supabaseのエコシステムの一部として提供されている「ファイルのアップロードと配信」を簡単に行えるサービスです。
Supabaseの他の機能(認証・データベース・関数など)と連携できる点が個人的に気に入っています。たとえば、Supabase AuthのUIDによる認証認可で、セキュアにアプリケーションに組み込むことが可能です。
提供されている機能は以下の通りです。
1. 簡単なファイル管理
Supabase Storageでは、ファイルのアップロード、ダウンロード、削除などの基本的な操作が簡単に行えます。SupabaseのクライアントライブラリやAPIを使うことで、プログラムからファイル管理を自動化することも可能です。
2. グローバルCDN
Supabase Storageでは、ファイルをグローバルCDN(コンテンツ配信ネットワーク)経由で配信できます。これにより、ユーザーの地理的な位置に応じて最適なエッジサーバーからファイルを配信できるため、高速な配信が可能になります。
3. 画像の最適化
Supabase Storageには画像の最適化機能が組み込まれています。アップロードされた画像を自動的に圧縮・リサイズすることで、ファイルサイズを削減し、表示速度を向上させることができます。
4. アクセス制御
Supabase Storageでは、ファイルへのアクセス権限を細かく設定できます。ユーザーやロールごとに、ファイルの閲覧、アップロード、編集などの権限を管理できます。これにより、セキュリティリスクをおさえたファイル共有が可能になります。
Supabase StorageとNext.jsを使ってファイルアップロード機能を作る
ここからはSupabase StorageとNext.jsを使って、実際にファイルアップロード機能を作成する方法を解説します!以下の手順に従って進めてみてください。
前提条件
・Supabaseアカウントを持っていること
・Next.jsプロジェクトがセットアップされていること
・Supabaseクライアントライブラリをインストール済みであること
1. Supabaseプロジェクトの作成と設定
まずはSupabaseプロジェクトを作成し、ストレージを設定します。
a. Supabaseにアクセスし、アカウントにログインまたは新規登録します。
b. 新しいプロジェクトを作成し、プロジェクトの名前や地域を設定します。
c. プロジェクトが作成されたら、プロジェクトダッシュボードに移動し、ストレージタブにアクセスします。
d. バケットを作成し、適切なアクセスポリシーを設定します。
2. Next.jsプロジェクトにSupabaseクライアントを設定
次に、Next.jsプロジェクトにSupabaseクライアントを設定します。
a. Supabaseクライアントライブラリをインストールします。
$ npm install @supabase/supabase-js
b. ./lib/supabase.ts
ファイルを作成し、Supabaseクライアントを初期化します。
import { createClient } from '@supabase/supabase-js'
const supabaseUrl = process.env.SUPABASE_URL as string
const supabaseAnonKey = process.env.SUPABASE_ANON_KEY as string
export const supabase = createClient(supabaseUrl, supabaseAnonKey)
3. ファイルアップロードフォームの作成
次に、ファイルアップロードフォームを作成します。
a. app/page.tsx
ファイルを作成し、以下のコードを追加します。
'use client'
import { useState } from 'react'
import supabase from '@/lib/supabase'
const Page = () => {
const [file, setFile] = useState(null)
const [uploading, setUploading] = useState(false)
const handleFileChange = (e) => {
setFile(e.target.files[0])
}
const handleUpload = async () => {
try {
setUploading(true)
if (!file) {
return
}
const { data, error } = await supabase.storage
.from('your-bucket-name')
.upload(`public/${file.name}`, file)
if (error) throw error
} catch (e) {
throw e
}
}
return (
<div>
<h1>File Upload</h1>
<input type='file' onChange={handleFileChange} />
<button onClick={handleUpload} disable={uploading}>
{uploading ? 'uploading...' : 'upload'}
</button>
</div>
)
}
Supabase Storageに適切なポリシーを設定する
アップロードされたファイルへのアクセス制御を設定することで、セキュリティを強化できます。
1. Supabaseダッシュボードに戻り、ストレージタブから該当のバケットを選択します。
2. アクセスポリシーを設定し、ファイルの閲覧、アップロード、編集などの権限を管理します。
僕の場合は、画像を${bucketName}/icons/${uid}.jpeg というパスに保存しているため、下記のようなポリシーを設定してアクセス制御しています。
・画像の取得: 全てのユーザーに許可
・画像の作成、更新、削除: リクエスト元のユーザーのUIDと、ファイルのパスを照合して一致していれば操作可能
おわりに
Supabase Storageは内部的にAWS S3を使用していることもあり、元々AWSをゴリゴリ使う現場にいた僕にとって非常に扱いやすく、お気に入りの機能の一つ。
記事内では触れる程度でしたが、画像の最適化やグローバルCDNの機能も強力で、画像を何件も取得するようなページで使っても表示速度も速いので最高です!
SupabaseのようなSaaSを活用して、浮いたリソースは別の作業に割くことも。個人でも企業でも、積極的に取り入れていきたいですね。
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片田 凌太
1997年10月生まれ。自動車のコネクティッドサービス開発や日本最大のコーヒーサブスクリプションサービス開発などの経験を経て2023年10月に株式会社GIGに入社。現在は、Webサイト制作からコンテンツSEO、問い合わせ管理、LP制作などWebマーケティングに必要な機能をもったCMS『LeadGrid』の開発チームに所属。