リブランディングとは?意味や成功事例、失敗しない進め方のコツを解説|東京のWEB制作会社・ホームページ制作会社|株式会社GIG

リブランディングとは?意味や成功事例、失敗しない進め方のコツを解説

2023-08-01 制作・開発

リブランディングとは、自社のブランドイメージが時代に合わなくなったり、競合と差別化できなくなったり、ターゲット層のニーズに応えられなくなったりしたときに必要となる活動です。リブランディングでは、ブランドのロゴやカラー、コンセプトなどを変更し、新たな魅力を発信し直す必要があります。

リブランディングに成功すれば、ブランドの認知度や好感度を高めたり、新しい顧客を獲得したり、売上を伸ばしたりすることも可能です。

ただし、リブランディングにはリスクもあります。それは、適切な戦略や手法を用いなければ、既存のファンを失ったりブランドの価値を下げたりするような、逆効果となるリスクです。

そのため、リブランディングを行う際は、適切なプロセスを踏みながら進めることが重要です。

そこで今回は、リブランディングの意味や成功事例、失敗しない進め方のコツを徹底解説します。自社ブランドの再構築をお考えの方は、ぜひ参考にしてください。

リブランディングとは?意味やメリットを解説

リブランディングとは、現在のブランドを見直して、新たな価値や方向性を定義し直すことです。リブランディングでは、自社の強みや特徴を生かしながら、ブランドのロゴやコンセプト、商品やサービスなどを変更したりして、ブランドの魅力を高めることを目指します。

消費者のニーズが多様化し、市場競争が激化する現代のビジネスにおいて、リブランディングは企業の成長や競争力の向上に貢献する重要な戦略と言えるでしょう。

リブランディングを行うメリット

リブランディングには以下のようなメリットがあります。

市場開拓に有利となる

時代の変化やユーザーニーズに合わせてブランドを刷新することで、新しい顧客層を獲得したり、既存の顧客を再活性化したりできます。

これにより、自社の市場競争力の向上に期待ができるでしょう。

社員エンゲージメントやユーザーロイヤリティが向上する

リブランディングにより、自社ブランドに社会貢献性や最新技術への適応などを反映させることで、社員やユーザーに対して企業の誇りや信頼を高めることができます。

これにより、従業員の離職率や業績が改善されたり、顧客満足度が向上したりする可能性が高まるでしょう。

マーケティング施策が効率化する

ブランドの価値やメッセージを明確にすることで、広報やPRなどのマーケティング活動を効果的に展開することが可能となります。

これにより、マーケティングコストが下がり、更なる機会投資に資本を回せるようになるでしょう。

リブランディングを行うべきタイミングはいつ?

リブランディングは、ブランドのイメージを刷新し、新たな魅力を発信することで、ブランドの成長や競争力の向上に貢献する重要な戦略です。そのため、無闇に行う施策ではありません。

リブランディングを行うべきタイミングは、以下のような場合です。

  • ブランドの認知度や好感度が低下しているとき
  • ブランドの価値やメッセージが時代に合わなくなったとき
  • ブランドのターゲット層やニーズが変化したとき
  • ブランドの事業内容や方向性が変わったとき
  • ブランドの競合が増えたり、優位性が失われたりしたとき

上記のように、リブランディングを行うべきタイミングは、自社のブランド戦略と消費者などのステークホルダーとの「ミスマッチが起こっているとき」と言えるでしょう。

リブランディングの失敗しない進め方とコツ

リブランディングを行う際は、自社ブランドの現状把握、方向性の決定、実行、検証、告知の順に行うことが重要です。

また、リブランディングを進める際は、以下のポイントに注意しましょう。

現在のブランドイメージを把握する

まずは、自社のブランドがどのように認知されているか、どのような強みや弱みがあるか、どのような評価を受けているかを分析します。

ブランドイメージの把握には、市場調査やユーザーインタビュー、ブランドオーディットなどの方法があります。

このように、自社のブランドの現状を正しく把握することが、リブランディングの出発点です。

目指すブランドイメージを明確にする

次に、自社のブランドがどのようなイメージを目指すか、どのような価値やメッセージを伝えたいか、どのようなターゲット層やニーズに応えたいかを明確にしましょう。

ブランドイメージを明確にする方法としては、ブランドビジョンやブランドミッション、ブランドポジショニングなどの要素を定義することが重要です。

このように、自社のブランドの目標を明確にすることは、リブランディングの方向性を決めるための指標となります。

ブランドイメージのギャップを埋めるための施策を考える

現在のブランドイメージと目指すブランドイメージの間には、ギャップが存在します。そこで、これらのギャップを埋めるために、どのような施策を行うかを考えなければなりません。

ブランドイメージのギャップを埋めるには、ブランドのロゴやカラー、フォント、スローガン、コンセプトなどのビジュアル要素や、コミュニケーション要素を変更するなどの手法が効果的です。

このように、現在のブランドイメージと目指すブランドイメージのギャップを埋め、自社のブランドの魅力を高めることが、リブランディングの実行です。

リブランド案を多角的に検証する

リブランド案を作成したら、それを多角的に検証することが重要です。

リブランド案が自社のブランドの目標に沿っているか、ユーザーのニーズに応えているか、競合と差別化できているかなどをチェックします。また、リブランド案に対する社内や社外のフィードバックを収集し、改善点を見つけることも大切です。

このように、リブランド案を多角的に検証し、自社ブランドの最適化を行いましょう。

リブランディングを市場に告知する

リブランド案を確定したら、それを市場に告知します。告知する方法としては、リブランディングの目的や背景、内容や効果などを、広報やPR、ニュースリリースなどの手段を使って発信するのが一般的です。また、告知する際は、リブランディングに伴う商品やサービスの変更や、新規提供などのアナウンスも実施しましょう。

このように、自社のブランドの変化を、ステークホルダーに広く伝えることが重要です。

リブランディングで見直すブランド戦略の変更内容5つ

リブランディングで見直すブランド戦略の変更内容には、主に次の5つがあります。

  1. ブランドのコンセプトやメッセージの変更
  2. ブランドのターゲットやポジショニングの変更
  3. ブランドのロゴやパッケージ、カラーなどのビジュアルの変更
  4. ブランドの商品やサービスの内容や価格の変更
  5. ブランドのコミュニケーションやプロモーション方法の変更

それぞれ解説します。

1.ブランドのコンセプトやメッセージの変更

ブランドのコンセプトやメッセージは、ブランドが何を目指しているか、どんな価値を提供しているか、どんな印象を与えたいかなどを明確にすることです。

ブランドのコンセプトやメッセージを見直すことで、ブランドの存在意義や魅力を強化したり、市場や顧客の変化に対応したりすることができます。

例えば、ユニクロは「LifeWear」というコンセプトで、シンプルで高品質な衣服を提供するというメッセージを伝え、従来のイメージを一掃しました。

2.ブランドのターゲットやポジショニングの変更

ブランドのターゲットやポジショニングは、ブランドがどんな人に向けて商品やサービスを提供しているか、競合と比べてどんな特徴や強みを持っているかなどを決めることです。

ブランドのターゲットやポジショニングを見直すことで、ブランドの魅力や差別化を明確にしたり、顧客のニーズや満足度を高めたりすることができます。

例えば、スターバックスは「第三の居場所」というポジショニングで、コーヒーだけでなく、快適な空間やコミュニティを提供するというターゲットを設定しました。

3.ブランドのロゴやパッケージ、カラーなどのビジュアルの変更

ブランドのロゴやパッケージ、カラーなどのビジュアルは、ブランドのコンセプトやメッセージ、ターゲットやポジショニングを視覚的に表現することです。

ブランドのビジュアルを見直すことで、ブランドのイメージや認知度を向上させたり、顧客の感情や記憶に訴えかけたりすることができます。

例えば、アップルは「Think Different」というメッセージを反映した、シンプルで洗練されたロゴやパッケージ、カラーを採用しました。

4.ブランドの商品やサービスの内容や価格の変更

ブランドの商品やサービスの内容や価格は、ブランドがどんな価値を提供しているか、どんな価格設定をしているかなどを決めることです。

ブランドの商品やサービスの内容や価格を見直すことで、ブランドの品質や信頼性を高めたり、顧客の期待や満足を超えたりすることができます。

例えば、IKEAは「democratic design」というコンセプトで、機能性やデザイン性、持続性、低価格などの価値を提供する商品やサービスを展開しています。

5.ブランドのコミュニケーションやプロモーション方法の変更

ブランドのコミュニケーションやプロモーションの方法は、ブランドがどんなチャネルや手段を使って、どんな内容や効果を狙って、顧客や市場と関わるかなどを決めることです。

ブランドのコミュニケーションやプロモーションの方法を見直すことで、ブランドの知名度や好感度を向上させたり、顧客の行動やロイヤルティを促進したりすることができます。

例えば、レッドブルは「Red Bull gives you wings(翼を授ける)」というメッセージを反映したエクストリームスポーツや音楽などのイベントやメディアを通じて、ブランドのコミュニケーションやプロモーションを積極的に行っています。

ただし、上記のようなブランディング戦略の変更は、ブランドの現状や課題、目的や目標に応じて決めることが重要です。

そのため、リブランディングを成功させるためには、市場や顧客の分析やリサーチ、競合の動向や差別化の検討などの事前準備を十分に行う必要があります。

リブランディングの成功事例

以下では、リブランディングの成功事例を2つ紹介します。

湖池屋(コイケヤ)の事例

湖池屋は、1967年に日本で初めてポテトチップスの量産化に成功したお菓子メーカーです。

国民的おやつとして人気を博したポテトチップスですが、家庭への普及に伴い、平均売価の低下が続いていました。そこで、コモディティ化が進むポテトチップス業界で差別化するために、湖池屋は2016年にコーポレートブランドの再編を決定しました。

企業ロゴや社屋、スローガン、社章、名刺など、数多くのものを刷新して「ポテトチップスの老舗」のポジションを確立。このようにして2017年2月に誕生した新商品「KOIKEYA PRIDE POTATO」は、既存のスナック菓子にはない洗練されたパッケージデザインや高い品質が評価され、年間40億円を達成する大ヒット商品となりました。

これは、アイスクリームやチョコレートなど「お菓子のプレミアム化」の流れを見逃さず、自社に展開させることで差別化に成功したリブランディング事例と言えるでしょう。

ダイワハウスの事例

ダイワハウスは、1955年に創業した日本最大のハウスメーカーで、住宅の分野だけでなく、商業施設や工場、医療施設など、さまざまな建築物の設計・施工を手がけています。

住宅の需要が減少する中で、ダイワハウスは「ハウスメーカー」というイメージが強く、その他の事業の認知度が低いという課題を抱えていました。そこでダイワハウスは、2018年にコーポレートブランドの刷新を行います。

ロゴマークやスローガンを変更し「住まいの提供者」から「環境と暮らしの総合デベロッパー」へと変身しました。また、新たなブランドコンセプトとして「D-room」を打ち出し、住宅だけでなく、オフィスや商業施設など、人々の暮らしに関わるすべての空間を「D-room」と呼び、その価値を高めることを目指しました。

これにより、ダイワハウスは、住宅の分野にとどまらず、社会のさまざまな課題に対応できる企業としてのイメージを強化することに成功しています。

リブランディングの失敗事例とその原因

以下では、リブランディングの失敗事例とその原因を3つ紹介します。

トロピカーナの事例

米国の飲料メーカーであるトロピカーナは、2008年にパッケージデザインを大幅に変更しましたが、消費者からの批判を受け、わずか30日で元のデザインに戻しました。

このリブランディングの失敗の原因は、消費者がトロピカーナに求める価値やイメージを十分に把握できていなかったことにあると言えるでしょう。

トロピカーナのパッケージは、新鮮で健康的な果物のイメージを強く印象づけていましたが、新しいデザインは、その特徴を失っていました。

コカ・コーラの事例

コカ・コーラは、1985年にコーラの味を変えて「ニュー・コーク」として発売しましたが、消費者からの反発を招き、約3ヶ月で元の味に戻すことになりました。

このリブランディングの失敗の原因は、コカ・コーラのブランドが持つ歴史や伝統を軽視してしまったことにあると言えるでしょう。

コカ・コーラの味は単に美味しいというだけではなく、消費者にとって重要な価値を示していることが伺えます。

GAPの事例

米国のアパレルメーカーであるGAPは、2010年にロゴのリデザインを発表しましたが、SNS上で大きな批判を受けました。結果、GAPは新しいロゴをわずか6日間で元のデザインに戻すことに。

このリブランディングの失敗の原因は、GAPのブランドが持つシンプルでカジュアルなイメージを損なってしまったことにあると言えるでしょう。

新しいロゴは、GAPのファンにとって馴染みのないものであり、ブランドのアイデンティティを失うものだったのです。

リブランディングのまとめと注意点

このように、リブランディングは、既存のブランドイメージを再構築して、消費者に新たな価値を提供することです。

リブランディングは、自社のブランドイメージが時代に合わなくなったり、競合と差別化できなくなったり、ターゲット層のニーズに応えられなくなったりしたときに必要な活動ですが、うまくいかない場合もあります。

そこで、この記事で紹介した、リブランディングの進め方や変更すべき内容、タイミングなどを参考に、貴社のリブランディングの成功にお役立てください。

また、リブランディングや、ブランディング戦略についての疑問や質問がある方は、株式会社GIGにいつでもお気軽にご相談ください。貴社に最適なソリューションを提案いたします。

株式会社GIGは、ナショナルクライアントからスタートアップまで、Webコンサルティング、UI/UXデザイン、システム開発など、DX支援をおこなうデジタルコンサルティング企業です。

また、45,000人以上が登録するフリーランス・副業向けマッチングサービス『Workship』や、7,000人以上が登録するデザイナー特化エージェントサービス『クロスデザイナー』、リード獲得に必要な機能を備えたCMS『LeadGrid』、UXコンサルティングサービス『UX Design Lab』などを展開しています。

WebやDX支援のご相談はいつでもご連絡ください。

■株式会社GIG

お仕事のお問い合わせはこちら
会社紹介資料のダウンロードはこちら
採用応募はこちら(GIG採用サイト)
採用応募はこちら(Wantedly)

WebやDXの課題、お気軽にご相談ください。

GIG BLOG編集部

株式会社GIGのメンバーによって構成される編集部。GIG社員のインタビューや、GIGで行われたイベントのレポート、その他GIGにかかわるさまざまな情報をお届けします。