P-MAXキャンペーンは成果が出る?Cookie規制時代における有用性とメリット・注意点を解説|東京のWEB制作会社・ホームページ制作会社|株式会社GIG
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P-MAXキャンペーンは成果が出る?Cookie規制時代における有用性とメリット・注意点を解説
2024-07-29 制作・開発
こんにちは、GIGの千葉です。マーケティングチームに所属し、クライアント様のマーケティング戦略の策定から戦術実行、広告運用、 リード獲得支援まで幅広く担当しています。
Google広告の運用を担当している方で、以下のようなお悩みを抱えている方は多いのではないでしょうか。
・Cookie規制に合わせて、広告の設定を最適化したい
・P-MAXキャンペーンで成果が出せるかがわからず、活用の一歩を踏み出せない
この記事ではP-MAXキャンペーンについて、メリット・注意点・活用方法を詳しく解説します。
P-MAXキャンペーンとは
P-MAXキャンペーンは、Googleが2021年から提供を始めた広告キャンペーンです。検索、ディスプレイ、YouTube、Gmail、Discover、GoogleマップといったGoogleのすべての広告プラットフォームで広告を配信できます。
P-MAXキャンペーンの最大の特徴は、機械学習を駆使して最適な広告配信を行う点です。入力したデータ(広告クリエイティブ、オーディエンスシグナルなど)を元に、Googleのアルゴリズムが最適な配信戦略を自動で構築し、目標とするコンバージョンを最大化します。
従来のキャンペーンでは個別に最適化を行う必要があり、複数のキャンペーンを運用する際には多くのリソースが求められました。一方でP-MAXキャンペーンは機械学習の自動化レベルが高く、手動での設定や調整が少なくて済むため、広告運用にかかる手間が大幅に軽減されます。
Cookie規制時代におけるP-MAXキャンペーンの有用性
近年、プライバシー保護の観点からCookieの規制が強化されています。これにより、従来のターゲティング手法が制限され、広告効果が低下するリスクが高まっています。
とくにディスプレイ広告において、Cookieの規制による広告効果の低下が懸念されています。ディスプレイ広告は、年代/興味関心/検索履歴/位置情報などの情報を元に、獲得見込みのあるターゲティングリストを選定し、広告配信を行います。
Cookie規制の影響により、このターゲティングリストの粒度が荒くなり、成果に繋がりにくくなることが予測されます。
この対策として、ファーストパーティーCookieデータや機械学習モデルの活用が有効的です。
P-MAXキャンペーンはGoogleが提供している機械学習モデルの代表的なプロダクトの一つで、Cookie規制時代において高い効果を発揮する手法として注目されています。
P-MAXキャンペーンのメリット
Googleのあらゆる広告枠での配信ができる
P-MAXキャンペーンの最大のメリットは、Googleのあらゆる広告枠で配信できる点です。検索広告、ディスプレイ広告、YouTube広告、Gmail広告、Discover広告など、すべてのプラットフォームに対して一元管理で広告を配信できます。これにより、異なるチャネル間での一貫したメッセージングと広範囲でのリーチを実現できます。
P-MAXキャンペーンは、どこに配信がされているか分析しにくい側面もありますが、プレースメントレポートで、配信面ごとの表示回数を知ることができます。
管理画面の「キャンペーン」⇒「分析情報とレポート」⇒「レポートエディタ」⇒「P-MAXキャンペーンのプレースメント」でレポートを表示できます。
自動化された機械学習によるコンバージョン最大化
P-MAXキャンペーンは、Googleの高度な機械学習アルゴリズムを利用して、広告パフォーマンスを最適化します。広告主が設定する目標(例:購入、問い合わせ、ダウンロードなど)に基づき、最適な広告表示方法を自動で学習・調整します。
これにより、キャンペーンの細かな設定や調整に時間を割く必要がなくなり、より戦略的な業務に集中できます。また、機械学習による自動化は、リアルタイムでのデータ分析と最適化を行うため、広告効果の最大化を図ることができます。
P-MAXキャンペーンの注意点
間違った機械学習による暴走
P-MAXキャンペーンの自動化は非常に便利ですが、機械学習アルゴリズムが誤ったデータや設定に基づいて学習してしまうと、広告配信が効果的でなくなるリスクがあります。
たとえば、不適切な設定やクリエイティブが原因で、無駄な広告費が発生する可能性があります。
したがって、P-MAXキャンペーンを運用する際には、初期設定と定期的なパフォーマンスチェックが重要です。広告配信の結果を分析し、必要に応じて設定を修正することで、機械学習の誤作動を防ぐことができます。
一定の学習期間と予算が必要
P-MAXキャンペーンの効果を最大限に引き出すためには、機械学習アルゴリズムに十分な学習期間とデータが必要です。このため、運用開始直後には即座に成果が出ない可能性があり、一定の予算を投じる必要があります。
また、学習期間中に広告パフォーマンスが一時的に低下することも考慮しなければなりません。広告主は、長期的な視点でキャンペーンを評価し、必要な投資を行う覚悟が求められます。
P-MAXキャンペーン設定時のポイント
運用初期の設定が最重要
P-MAXキャンペーンの成功には、運用初期の設定が非常に重要です。初期設定で適切な目標とターゲットを設定することで、機械学習アルゴリズムが正しく学習し、効果的な広告配信が可能となります。
具体的には、ビジネスゴールに応じたコンバージョン目標の設定やシグナル設定、質の高いクリエイティブの準備が求められます。
とくにポイントとなるのが、シグナルをしっかりと設定することです。シグナルで設定できる項目はオーディエンスシグナルと検索テーマの2つがあります。
”オーディエンスシグナル”ですでに成果が出ているキャンペーンのオーディエンスを登録することで、他のキャンペーンでの配信データや実績も踏まえた広告配信が可能になります。また、”検索テーマ”を設定することも重要です。商品やサービスと相性の良い、コンバージョンに繋がる単語・フレーズを設定することで、配信を最適化できます。
これらの設定が正確であるほど、機械学習の効果が最大化されます。
検索広告キャンペーンと上手く組み合わせる
P-MAXキャンペーンは、検索広告キャンペーンと組み合わせることで、より高い効果を発揮します。検索広告は、ユーザーが具体的なニーズや意図を持って検索する際に表示されるため、高いコンバージョン率が期待できます。一方、P-MAXキャンペーンは多岐にわたるチャネルで広範囲にリーチするため、認知拡大や新規顧客の獲得に適しています。
それぞれの特徴を加味して上手く組み合わせることで、広告効果の最大化が期待できます。
アセットやクリエイティブの種類を取り揃える
P-MAXキャンペーンでは、さまざまな形式の広告クリエイティブを使用することが推奨されます。テキスト、画像、動画など、多様なアセットを用意することで、異なるチャネルやユーザー層に対して効果的にアプローチできます。
公式サイトが推奨しているテキスト・画像・動画はこちらをご確認ください。
とくに、縦型動画を用意することで、リーチできる範囲が大きく広がる可能性があります。また、テキストが入っていない画像しか配信されない配信面もあるため、広告用のバナーだけではなく、サービスの魅力や雰囲気が伝わる写真画像を用意し、入稿するのもコツの一つです。
クリエイティブのバリエーションを増やすことで、機械学習アルゴリズムが最適な組み合わせを見つけやすくなり、広告効果の向上が期待できます。常に新しいアセットをテストし、最も効果的なクリエイティブを見つける努力が重要です。
最終ページのURL拡張を活用し、成果の出るアセットを自動生成
最終ページ URL の拡張機能をうまく活用すると、より広告効果の最大化に繋げることができます。
最終ページ URL の拡張は、ユーザーの検索キーワード・検索語句に応じてより関連性の高い最終ページ(ランディングページ)に置き換えて、自動で見出しや広告が生成され配信される機能です。
編集するP-MAXキャンペーンをクリックし、「設定」「自動作成アセット」と進むと、設定画面が出てきます。
「テキストアセット」と「最終ページURL」それぞれのチェックボックスをクリックすると、設定完了です。どちらも初期設定ではデフォルトでチェックが入っているため、不要の場合は忘れずにチェックを消しましょう。
広告が自動生成されるため、意図せぬ広告が配信される事象には注意が必要ですが、これまで想定していなかった検索語句でのコンバージョンを獲得できる可能性もあるため、獲得範囲を広げられます。
これらのポイントを抑え、P-MAXキャンペーンの効果的な運用に活かしてみてください。
まとめ
本記事では、P-MAXキャンペーンついて、有用性・メリット・注意点・設定時のポイントについて詳しく解説しました。
P-MAXキャンペーンは、Cookie規制が強化されていくなかで、データ活用や機械学習モデルの効果により、ターゲティング精度の向上と広告効果の最大化が期待されます。
しかし、P-MAXキャンペーンには注意点も存在します。機械学習アルゴリズムが誤ったデータに基づいて学習するリスクや、効果を最大化するために一定の学習期間と予算が必要である点です。そのため、初期設定の重要性や定期的なパフォーマンスチェックが不可欠です。
この記事を参考に、P-MAXキャンペーンを効果的に活用し、広告運用の成果を最大化してください。
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千葉 崚平
新卒で広告代理店に入社し、企画営業・マーケ職として2年半従事。その後フリーランスのマーケターとして独立。2022年7月、国内SaaS企業にマーケティング担当として入社。ウェビナーやカンファレンスイベントの企画業務、コンテンツ制作、WEB広告運用などマーケターとして幅広い業務を担当。2023年10月、GIGにジョイン。