オウンドメディアでコンバージョンを獲得するには?CVR改善方法10選|東京のWEB制作会社・ホームページ制作会社|株式会社GIG
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オウンドメディアでコンバージョンを獲得するには?CVR改善方法10選
2022-11-16 制作・開発
「記事を何本も公開しても、なかなかコンバージョンに繋がらない……」
「しばらくオウンドメディアを運営しているけど、目に見える効果が出ていない......」
オウンドメディア担当者の、このような悩みをよく耳にします。その気持ち、すっごくわかります......。コンバージョンポイントを設けて記事コンテンツを制作している以上、成果が見えないと不安になりますよね。
今回は、企業のオウンドメディアの立ち上げから運用・改善まで幅広く担当する、プロデュース事業部の牧之瀬が、オウンドメディアとコンバージョン(以下、CVと記載)にまつわる考え方について紹介します。CVを獲得する具体的な方法も解説するので、メディアの運営に悩んでいる担当者の方は、ぜひ実践してみてください!
オウンドメディアでのコンバージョン獲得が難しい理由
オウンドメディアにはいろいろな定義がありますが、ここでは「企業が所有(owned=オウンド)している、主に記事コンテンツで集客や自社サービス・商品の認知度向上を行うWebサイト」と定義します。記事コンテンツとは、サービス紹介記事、SEO記事、インタビュー記事、事例紹介などテキストでの表現を中心にしたコンテンツを指します。
オウンドメディアでは、よく以下のコンバージョンポイントが設定されます。
- ウェビナー申し込み
- 資料ダウンロード
- メルマガ登録
- SNSのフォロー
- お問い合わせ
- デモ・トライアル申し込み
- 自社商品・サービスの購入 など
これらのCVが、なかなか獲得できない理由の一つに「オウンドメディアの訪問者の目的」があります。
オウンドメディアの訪問者の目的は「情報収集」
オウンドメディアの訪問者は、必ずしもCVに近い「顕在層」だけではありません。むしろその多くが、まだサービスや商品に対するニーズが薄い、または検討段階にある「潜在層」であるといえます。
ユーザーがオウンドメディアを訪れる主な目的は「情報収集」です。そのためサイト内の記事コンテンツなどを読み、欲しい情報を得たらページを離脱するユーザーがほとんど。直接的なCVに繋がりづらいのは当たり前なのです(SEO対策を第一にした記事なら、なおさらです)。
コンバージョンに繋がらないオウンドメディアには価値がない?
しかしCV数がなかなか伸びないからといって、そのオウンドメディアに価値がないわけではありません。間接的に潜在層のニーズ増加や、サービス・商品の認知度向上やブランディングに繋がっていたり、採用候補者に向けたアピールになっていたりすることも考えられます。またオウンドメディアを見たユーザーが、最終的に別の経路でCVしている可能性もあります。
オウンドメディアは即効性のある施策ではありません。直接的なCVが少なかったとしても焦らず、オウンドメディアは「長期的な施策」であると考えましょう。そのうえで、ほかの施策と組み合わせて成長させていくスタンスを取るのをおすすめします。
オウンドメディアのコンバージョン獲得方法10選
オウンドメディアの記事コンテンツから直接CVに繋げるのは難しい......という前提はありますが、いくつかの工夫をすればCV数を伸ばすことは可能です。
ここでは、オウンドメディアのCVR(コンバージョン率)を改善するための具体的な方法を10個ご紹介します。
1. サイト全体の見直し
まずはサイト全体について。実はオウンドメディアの中身(=記事コンテンツ)が問題なのではなく、「サイトのユーザビリティの問題」でCVRが低くなってしまっているケースも多くあります。記事の質も良く、ユーザーがCVポイントの1歩手前までは行くけれど、どこかで信頼をなくして離脱している......となると、もったいないですよね。
(すでにサイトの問題はクリアしているオウンドメディアも多いと思いますが)改めてこの機会に以下のような基礎を確認してみましょう。
- ページのデザインは見やすいか
- サイトの導線設計はできているか
- モバイルレスポンシブルになっているか
- 入力フォームは最適化されているか
- ページの読み込み時間は長すぎないか など
ページの読み込み時間は、Googleの提供する「Page Speed Insights」で簡単に調べられます。 サイト全体でユーザーの満足度を高め、スムーズにCVに繋がる導線を作っていきましょう。
2. 記事コンテンツの見直し
さて、現在公開している記事コンテンツでは、ユーザーが求めている情報を十分に伝えられているでしょうか? オウンドメディアには、自社が伝えたい情報を自由に発信できるメリットがある一方、ユーザーにとってはそれだけでは不十分です。
記事コンテンツを考える上で大切なのは、「自社が何を伝えたいのか」だけでなく、「サイトを訪れるユーザーがどんな情報を求めているのか」ということ。ユーザーニーズを考えるときには、まず以下の問いを考えることからはじめてみましょう。
- ユーザーが検索した(記事コンテンツを見つけた)きっかけは何か
- ユーザーが知りたいことは何か
- ユーザーがそれを知りたい理由は何か
- ユーザーが解決したい課題は何か
- あなたの商品やサービスはどのようにユーザーを助けられるのか
以上の問いは、SEO記事以外のコンテンツを考えるときも重要です。事例紹介やサービス紹介ページなどでも、「ユーザーが必要としている情報は何か」「ユーザーはどんな情報があったら安心できるのか」などのニーズを深堀って、内容を見直してみるのをおすすめします。
3. 遷移先リンク(コンバージョンポイント)の見直し
サイトや記事コンテンツの「CVポイント」も、ユーザーニーズを十分に解消するものでしょうか?
記事コンテンツごとに、テーマや流入キーワードに対応したCVポイントを設定すれば、CV数が伸びる可能性があります。
たとえば就活エージェントが運営する、新卒就活生向けのオウンドメディアがあるとします。
「就活 面接 質問」のキーワードで検索するユーザーと、「就活 怖い」「就活エージェント おすすめ」で検索するユーザーのニーズは異なります。それぞれの検索ニーズを考えると、以下のようなCVポイントが有効でしょう。
- 「就活 面接 質問」→記入可能な質問リストのダウンロード
- 「就活 怖い」→就活の不安を解消するオンラインセミナー申し込み
- 「就活エージェント おすすめ」→自社就活支援サービスへの申し込み
大切なのは、サイトを訪れるユーザーが潜在層/顕在層なのかを考え、それぞれのニーズに対応したCVポイントを設定することです。
また高齢者のユーザーが多いオウンドメディアでは「お問い合わせ」にフォームを設定するのではなく、直接相談できる電話番号を記載することで、CV数が増える可能性も。ユーザーニーズを深堀りし、サイト内だけでなく「サイト外のCVポイント」まで柔軟に検討していくのがおすすめです。
4. ユーザーニーズをふまえた訴求文の見直し
記事コンテンツを読むユーザーは多くの場合、文をさらっと読み流しています(この記事を読んでいるあなたもそうなのではないでしょうか.......? もちろん読み進められる記事であることが理想ですが)。そのためサイトや記事内で商品やサービスの紹介をしても、ユーザーがビビッとこない限り、何も伝わることなく離脱してしまいます。
記事内の訴求文に微調整を加えるだけでも、CVRが大きく伸びる可能性があります。訴求文を考えるときも、あくまで「ユーザーニーズ」を第一に考え、記事ごとに商品やサービスの訴求文を見直してみると良いでしょう。
就活エージェントのオウンドメディアで、ターゲットにしている新卒就活生のインサイトを深堀った結果、「就活を一人で進めるのが不安で、不安を解消するために情報収集をしている」といった気持ちが根本にあるとわかったとします。
その場合「就活の不安を、私たちが解消します! 徹底サポートで安心して就活できます!(例)」といった訴求文を記載すると、サービス申し込み数が増加するかもしれません。
5. CTAボタンの見直し
記事内のCTA (Call To Action) ボタンは、ユーザーをCVに繋げるためにとても重要な役割を持ちます。CTAボタンのクリック率を上げるためには、以下のような要素を工夫しましょう。
- CTAボタンの配置
- CTAボタンの数
- CTAボタンの大きさ
- CTAボタンの色・デザイン
- CTAボタン内のコピー文
- CTAボタン外のマイクロコピー文 など
もちろんCVにつながる導線は、CTAボタンだけではありません。サイトによっては、テキストリンクやバナーを設置したほうがCV数が増加する場合もあります(難しいですね)。
6. ポップアップ広告を表示させる
ポップアップ広告とは、サイトの画面内で自動的に別のウィンドウを立ち上げて見せる広告のこと。ユーザーがある程度ページをスクロールした場合、また「戻る」ボタンやブラウザバックをした場合に広告を表示させて、ユーザーの興味を引き止めCVに繋げることを狙います。
内容によってはユーザーに喜ばれることもありますが、不快感を与えるリスクもあるため、設定には注意が必要です。
7. CVにつながる診断コンテンツを導入する
サイト内に、CVに繋がりやすい診断コンテンツを導入するのも一つの方法です。
簡単な診断やチェックリスト、見積りなど、ユーザーが試してみたくなるような診断コンテンツを設置しましょう。コンテンツの内容によっては、サービス・商品の購買誘導に繋がる場合も。「詳しい結果はメールに送付します」といった形で、ユーザーのメールアドレスを獲得するのも、次の施策に繋げる手法の一つです。
サイトを訪れるユーザーニーズをふまえ、ユーザーが思わずやってみたくなるような診断コンテンツを作成するのがポイントです。
8. 回遊率を改善する
オウンドメディアを訪れるユーザーの「回遊率(=ユーザーの1訪問あたりのPV数)」を改善することも、CV数の増加に効果的です。サイト内のいろいろなページを見ているうちに、サービス・商品の認知度が向上する期待があるのに加え、ユーザーの心に響く訴求ができていたら、次回サイトに訪れたときにCVしてくれる可能性も。
さらに、サイト内の回遊率を高めることは、自社メディアのファンの獲得にも繋がります。有益な情報発信を行い、ユーザーと長期的な関係を築くことは、ときには直接的なCV以上の資産になるのです。
長期的な関係を作るためにも、ユーザーの興味を引くような記事コンテンツを増やしたり、適切な箇所に内部リンクを設置したり、ユーザビリティを改善したり......といった、回遊率を高める施策に取り組むことをおすすめします。
9. 流入数を増やす
そもそも「サイトを訪れるユーザーが少ないこと」も、CVが少ない原因の一つです。ユーザーの母数が少なく、記事コンテンツが読まれていなければ、なかなかCV数は伸びません......。サイトを訪れるユーザー数を増やすには、以下のような施策が考えられます。
- SNS運用
- リスティング広告
- プレスリリース
- SEO対策
- 記事コンテンツの拡充 など
サイトへの訪問者が増え、CVに繋がる可能性のあるユーザーの母数が増加すれば、CV数の増加も期待できます。
10. CVに近いユーザーを獲得する
サイトを訪れるユーザーは多くても、CV意欲の低いユーザーばかりだと、なかなかCVに繋がりづらいのも事実。そんなときには、SEO対策で「CVにより近いユーザー」を集める施策が有効です。
就活エージェントのオウンドメディアの場合、「就活 髪型」「就活 時期」といったキーワードよりも「就活 不安」「就活 面接 練習」のような、自社サービス(=就活支援サービス)でニーズを解消できるキーワードでサイトを訪れたユーザーのほうが、CVに繋がりやすいといえます。
「就活 不安」で検索したユーザーには就活の不安を相談できる旨を、「就活 面接 練習」で検索したユーザーにはサービス内で面接練習ができる旨を、訴求すると良いでしょう。
さらにCVに近いユーザーを獲得するには、カスタマージャーニーマップを作成して、潜在層が検索するキーワードを調査するのもおすすめです。
まとめ
今回は、オウンドメディアのCVに対する考え方からCVRの改善方法までを紹介しました。
CVRの改善を計測するには、Googleアナリティクスを活用しアクセス解析を行いましょう。Microsoftが無料で提供するツール『Microsoft Clarity』を使用すると、ユーザーの行動をヒートマップで見ることができ、さらに深い分析が可能になります。
また今回ご紹介した改善施策を実行するときには、A/Bテストで実際に効果が出ているのかどうか、効果測定をするのもおすすめです。オウンドメディアでCVを獲得したい方、サイトの立ち上げや運営に悩んでいる担当者の方は、是非GIGにご相談ください!
WebやDXの課題、お気軽にご相談ください。
牧之瀬 裕加
1997年生まれ。編集者。早稲田大学文化構想学部を卒業後、ギャラリーや複数Webメディアの運営を経てGIGに入社。現在はプロデュース事業部で、クライアントワークのコンテンツ・マーケ領域を担当する。映画と太った猫が好き。