マーケティング戦略の上流設計の重要性と必要な知識やスキルの習得方法を解説|東京のWEB制作会社・ホームページ制作会社|株式会社GIG

マーケティング戦略の上流設計の重要性と必要な知識やスキルの習得方法を解説

2023-03-01 制作・開発

マーケティング戦略の上流設計とは、マーケティング施策を実行する前に、市場や顧客、競合などの分析を行い、自社の事業の方向性や目標、ターゲット、価値提案などを明確にすることです。上流設計を行うことで、的確なターゲティングや訴求、施策内容を決めることが可能です。

上流設計がしっかりとできていれば、マーケティング戦略はスムーズに進みます。逆に、上流設計が不十分だと、マーケティング戦略は効果が出にくくなるでしょう。

上流設計を行うには、マーケティングの基礎知識だけでなく、市場調査やデータ分析、クリエイティブな思考やコミュニケーションなどのスキルが必要です。

そこで今回は、マーケティング戦略の上流設計の重要性と必要な知識やスキルの習得方法を解説します。これからマーケティング戦略の立案を行う方は、ぜひ参考にしてください。

マーケティング戦略の上流設計とは?重要性やメリットも解説


マーケティング戦略の上流設計とは、マーケティング戦略を立案する前に行う、市場や顧客のニーズを分析し、自社の目標や方向性を明確にするプロセスです。

マーケティング戦略の上流設計は、後述する8つのステップに大別できます。

マーケティング戦略の上流設計を行う重要性

マーケティング戦略の上流設計を行うことで、市場や顧客のニーズに合わせた価値提案や差別化戦略を考えることで、マーケティング施策の効果を高め、マーケティング戦略の効果を最大化します。

また、マーケティング戦略の方向性や優先順位を明確にすることも、上流設計の重要な要素です。上流設計で自社の目標や方向性を定めることにより、無駄な投資や活動を減らし、効率的なリソースの配分を可能にします。

さらに、マーケティング戦略の上流設計で市場や顧客のニーズを定期的に調査・分析することで、市場や顧客の変化に対応しやすくなります。これにより、競合に先んじた戦略を展開し、競争力や市場シェアを向上させることが可能です。

上記のような、マーケティング戦略の上流設計により、以下のようなメリットがあります。

マーケティング戦略の上流設計を行うメリット5つ

マーケティングの上流設計のメリットには、次の5つが挙げられます。

1.マーケティング戦略の方向性や優先順位を明確にできる

マーケティング戦略の上流設計を行うことで、マーケティングの目的や目標を明確にし、効果的な施策を選択できるようになります。

2.マーケティングミックスを最適化できる

マーケティング戦略の上流設計を行うことで、顧客のニーズに合わせた製品、価格、流通、プロモーションの組み合わせを考えやすくなります。

3.価値提供や差別化の強化

マーケティング戦略の上流設計を行うことで、自社や自社製品の特徴や強みを顧客に伝えやすくなり、競合との差別化を図れるメリットがあります。

4.リソースの効率化やコスト削減

マーケティング戦略の上流設計を行うことで、無駄な投資や活動を減らし、効果的なリソースの配分ができます。

5.競争力や市場シェアの向上

マーケティング戦略の上流設計を行うことで、市場や顧客の変化に対応しやすくなり、競合に先んじた戦略を展開することが可能となります。

マーケティング戦略の上流設計のステップ8つ


以下では、マーケティング戦略の上流設計の8つのステップについて解説します。

マーケティング戦略の上流設計は、次の8つのステップに分けることができます。

  1. 市場調査

  2. 自社分析

  3. 競合分析

  4. SWOT分析

  5. セグメンテーション

  6. ターゲティング

  7. ポジショニング

  8. 価値提案

それぞれ解説します。

Step1.市場調査

市場調査とは、自社の商品やサービスを提供する目的や背景、ターゲットとなる顧客やユーザーのニーズや課題、市場の規模や動向などを調査することです。

市場調査を行うことで、商品やサービスの方向性や優先順位を決めるのに必要な情報を収集できます。

市場調査の方法

市場調査の方法には、次のようなものがあります2。

デスクリサーチ

デスクリサーチは、既存の文献やデータを調べることで、市場の概況やトレンドを把握する方法です。

フィールドリサーチ

フィールドリサーチは、実際に顧客やユーザーにアンケートやインタビューを行ったり、観察や実験を行ったりすることで、市場のニーズや課題を探る方法です。

市場調査に役立つフレームワークやツール

市場調査に役立つフレームワークやツールには、次のようなものがあります。

ペルソナ

ペルソナとは、ターゲットとなる顧客やユーザーの代表的な像を設定し、その特徴やニーズや課題を明確にするツールです。

カスタマージャーニーマップ

カスタマージャーニーマップとは、顧客やユーザーが商品やサービスを利用する際の一連の流れや体験を可視化するツールです。

Step2.自社分析

自社分析とは、自社の強みや弱み、リソースや能力、戦略やビジョンなどを分析することです。

自社分析を行うことで、商品やサービス開発における自社の立ち位置や目標を明確にできます。

自社分析の方法

自社分析の方法には、次のようなものがあります。

ビジョン・ミッション・バリュー

ビジョン・ミッション・バリューは、自社の存在意義や目指す姿、大切にする価値観などを定義することで、商品やサービス開発の指針とする方法です。

バランススコアカード

バランススコアカードは、自社の業績や戦略を財務・顧客・内部ビジネス・学習・成長の4つの観点から評価するフレームワークです。

コアコンピタンス

コアコンピタンスは、自社が他社と比べて優位に立てる独自の能力や資源を特定する方法です。

自社分析に役立つフレームワークやツール

自社分析に役立つフレームワークやツールには、次のようなものがあります3。

SWOT分析

SWOT分析とは、自社の強み(Strengths)や弱み(Weaknesses)、機会(Opportunities)や脅威(Threats)を分析するフレームワークです。

VRIO分析

VRIO分析とは、自社の資源や能力が価値(Value)、希少性(Rarity)、模倣可能性(Imitability)、組織化(Organization)の4つの観点から競争優位につながるかどうかを分析するフレームワークです。

ビジネスモデルキャンバス

ビジネスモデルキャンバスとは、自社のビジネスモデルを9つの要素に分けて可視化するツールです。

Step3.競合分析

競合分析とは、自社と同じ市場で同じような商品やサービスを提供している競合企業や製品を分析することです。

競合分析を行うことで、自社の商品やサービスの差別化や強みを見出すことができます。

競合分析の方法

競合分析の方法には、次のようなものがあります。

ベンチマーキング

ベンチマーキングは、競合企業や製品の業績や機能や品質などを調査し、自社の商品やサービスと比較する方法です。

ポジショニングマップ

ポジショニングマップは、競合企業や製品の特徴や価格などを2つの軸に沿ってマッピングすることで、自社の商品やサービスの位置づけを把握する方法です。

競合分析に役立つフレームワークやツール

競合分析に役立つフレームワークやツールには、次のようなものがあります。

5フォース分析

5フォース分析とは、自社の商品やサービスが置かれている業界の競争環境を、競合業者・新規参入者・代替品・顧客・仕入先の5つの要因から分析するフレームワークです。

KJ法

KJ法とは、競合企業や製品の特徴や強みや弱みなどをカードに書き出し、関連性のあるものをグループ化することで、自社の商品やサービスの差別化ポイントを見つけるツールです。

Step4.SWOT分析

SWOT分析とは、自社の商品やサービスに関する強み(Strengths)や弱み(Weaknesses)、機会(Opportunities)や脅威(Threats)を分析するフレームワークです。

SWOT分析を行うことで、自社の商品やサービスの現状や将来性を把握し、戦略や目標を立てるのに役立ちます。

SWOT分析の方法

SWOT分析の方法には、次のようなものがあります。

SWOTマトリクス

SWOTマトリクスは、自社の商品やサービスに関する強みや弱み、機会や脅威を2×2の表に整理する方法です。

TOWSマトリクス

TOWSマトリクスは、SWOTマトリクスの結果をもとに、強みや弱み、機会や脅威の組み合わせから戦略を導き出す方法です。

Step5.セグメンテーション

セグメンテーションとは、市場を顧客のニーズや特徴に応じて細かく分けることです。

セグメンテーションを行うことで、自社の商品やサービスが最も響く顧客層を見つけることができます。

セグメンテーションの方法

セグメンテーションの方法には、次のようなものがあります。

デモグラフィックセグメンテーション

デモグラフィックセグメンテーションは、顧客の年齢や性別、収入や教育などの人口統計的な特徴で分ける方法です。

サイコグラフィックセグメンテーション

サイコグラフィックセグメンテーションは、顧客のライフスタイルや価値観、興味や嗜好などの心理的な特徴で分ける方法です。

行動セグメンテーション

行動セグメンテーションは、顧客の購買行動や利用頻度、ブランドへの忠誠度などの行動的な特徴で分ける方法です。

セグメンテーションに役立つフレームワークやツール

セグメンテーションに役立つフレームワークやツールには、次のようなものがあります。

ペルソナ

ペルソナは、市場調査のステップで紹介したものと同じです。

ベネフィットセグメンテーション

ベネフィットセグメンテーションとは、顧客が商品やサービスから得られるメリットや価値に基づいて分けるフレームワークです。

Step6.ターゲティング

ターゲティングとは、セグメンテーションで分けられた市場の中から、自社の商品やサービスに最適な顧客層を選ぶことです。

ターゲティングを行うことで、自社の商品やサービスの差別化や強みを見出すことができます。

ターゲティングの方法

ターゲティングの方法には、次のようなものがあります。

アンディフェレンティエイテッドターゲティング

アンディフェレンティエイテッドターゲティングは、市場全体に対して同じ商品やサービスを提供する方法です。

市場の広さや競争の少なさがメリットですが、ニーズの多様化や競合の参入に対応しにくいというデメリットもあります。

ディフェレンティエイテッドターゲティング

ディフェレンティエイテッドターゲティングは、市場を複数のセグメントに分けて、それぞれに異なる商品やサービスを提供する方法です。

顧客のニーズに合わせて差別化できるというメリットがありますが、開発や販売のコストが高くなるというデメリットもあります。

コンセントレイテッドターゲティング

コンセントレイテッドターゲティングは、市場の中から一つのセグメントに絞って、そのニーズに特化した商品やサービスを提供する方法です。

ニッチ市場での優位性やコストの低さがメリットですが、市場の変化や競合の攻撃に弱いというデメリットもあります。

ターゲティングに役立つフレームワークやツール

ターゲティングに役立つフレームワークやツールには、次のようなものがあります3。

ターゲットプロファイル

ターゲットプロファイルとは、ターゲットとなる顧客の属性やニーズや課題などを詳細に記述するツールです。

ポジショニングマップ

ポジショニングマップとは、競合企業や製品の特徴や価格などを2つの軸に沿ってマッピングすることで、自社の商品やサービスの位置づけを把握するフレームワークです。

Step7.ポジショニング

ポジショニングとは、ターゲットとなる顧客に対して、自社の商品やサービスの価値を認識してもらうことです。

ポジショニングを行うことで、顧客に選ばれやすくなります。

ポジショニングの方法

ポジショニングの方法には、次のようなものがあります。

ベネフィットポジショニング

ベネフィットポジショニングは、顧客にとっての商品やサービスのメリットや価値を強調する方法です。

ユーザーポジショニング

ユーザーポジショニングは、商品やサービスを使う顧客の特徴やイメージを強調する方法です。

カテゴリーポジショニング

カテゴリーポジショニングは、商品やサービスが属するカテゴリーやジャンルを強調する方法です。

ポジショニングに役立つフレームワークやツール

ポジショニングに役立つフレームワークやツールには、次のようなものがあります。

ポジショニングステートメント

ポジショニングステートメントとは、自社の商品やサービスの価値を一文で表現するツールです。ターゲットやカテゴリー、ベネフィットや差別化要因などを含めます。

ポジショニングマップ

ポジショニングマップは、ターゲティングのステップで紹介したものと同じです。

Step8.価値提案

価値提案とは、自社の商品やサービスが顧客にどのような価値を提供するのかを明確にすることです。

価値提案を行うことで、顧客の購買意欲を高めることができます。

価値提案の方法

価値提案の方法には、次のようなものがあります。

顧客の課題やニーズを把握する

顧客が抱える問題や欲求を深く理解することが、価値提案の基本です。

商品やサービスの特徴やメリットを洗い出す

自社の商品やサービスが持つ機能や性能、それらがもたらす利益や感情などを列挙します。

顧客の課題やニーズと商品やサービスの特徴やメリットを結びつける

顧客にとって重要な価値を優先的に伝えます。また、競合他社との差別化や独自性を強調することも重要です。

価値提案に役立つフレームワークやツール

価値提案に役立つフレームワークやツールには、次のようなものがあります。

ポジショニングステートメント

ポジショニングステートメントとは、自社の商品やサービスの価値を一文で表現するツールです。

これには、ターゲットやカテゴリー、ベネフィットや差別化要因などを含めます。

バリュープロポジションキャンバス

バリュープロポジションキャンバスとは、自社の商品やサービスと顧客のニーズのずれを解消するためのフレームワークです。

顧客の課題やニーズ、商品やサービスの特徴やメリットをマッピングし、価値の適合度を評価します。

ベネフィットセグメンテーション

ベネフィットセグメンテーションとは、前述したように、顧客が商品やサービスから得られるメリットや価値に基づいて分けるフレームワークです。

ベネフィットセグメンテーションを行うことで、顧客のニーズや動機に応じた、価値提案のカスタマイズが可能となります。

マーケティング戦略の上流設計に必要な知識やスキルとその習得方法


上記のように、マーケティング戦略の上流設計は、市場や顧客のニーズに合わせて、自社の商品やサービスの価値をどのように提供するかという方向性を決める重要なプロセスです。そこで、より効果的なマーケティング戦略を立てるためには、以下のような知識やスキルが必要です。

マーケティングの基礎知識

マーケティング戦略の上流設計には、マーケティングの概念や用語、フレームワークなどを理解することが重要です。

これらの知識は、マーケティングの教科書や参考書、オンラインコースなどで学ぶことができます。

市場調査やデータ分析の知識やスキル

マーケティング戦略の上流設計では、市場や顧客の状況やニーズを把握するために、適切な調査方法を選び、得られたデータを分析する能力が求められます。

市場調査やデータ分析の方法は、専門書や資格試験、ツールやサービスなどで学ぶことが可能です。

クリエイティブな思考

マーケティング戦略の上流設計では、市場や顧客の課題を解決するために、新しいアイデアや施策を考え出す力が必要です。

クリエイティブな思考は、本やトレーニング、実践などで鍛えることができます。

コミュニケーションスキル

マーケティング戦略の上流設計では、ただマーケティング戦略を立案するだけでなく、それを社内や社外に伝えるために、論理的で説得力のあるコミュニケーションスキルが必要です。

コミュニケーションのスキルは、本やセミナー、プレゼンテーションなどで磨くことができるでしょう。

マーケティング戦略の上流設計のまとめ

このように、マーケティング戦略の上流設計は、市場や顧客、競合などの分析を行い、自社の事業の方向性や目標、ターゲット、価値提案などを明確にするための重要なプロセスであり、的確なターゲティングや訴求、マーケティング施策の内容を決めるために欠かすことのできない要素です。

ただ、マーケティング戦略の上流設計には、上記のような専門的な知識やスキルが求められるため、社内で完結させるには、相当なリソースを費やす必要があります。

そこで、マーケティン戦略の立案や構築にお悩みのある方は、株式会社GIGにお気軽にご相談ください。Webマーケティングをはじめとする、豊富な実績とノウハウにより、貴社に最適なソリューションを提供いたします。

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