KPI分析とは? 必要性・メリット・分析ステップを解説|東京のWEB制作会社・ホームページ制作会社|株式会社GIG

KPI分析とは? 必要性・メリット・分析ステップを解説

2023-02-26 制作・開発

どんなビジネスにおいても、目標・ゴールを決めてから、それに向けて突き進むかと思います。しかし、目標の達成度合いや目的のために必要なタスクなどを、具体的な数値として定量化できているでしょうか。

ビジネスにおける目標の達成度合いなどを数値で図る手法として、近年注目を集めているのが「KPI分析」です。しかし、KPI分析自体は知っていても、KPI分析をより効果的に行うための方法に悩んでいる方も多いのではないでしょうか。

今回はKPI分析について、必要性やメリット、分析の手法、分析する際のポイントなどを解説します。

弊社GIGでは適切なKPI設計やKPIツリーの制作など、KPI分析支援も行なっています。目標達成に必要なKPI設計を目指しているなら、お気軽にご相談ください。  
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KPI分析とは?

KPIとは、「Key Performance Indicator」の略称で、日本語では「重要業績評価指標」または「重要達成度指標」という意味になります。目標達成に至るまでの「プロセス(過程)」を数値化し、目標達成度を測る指標です。

「業績の向上」「ブランド力の強化」「顧客満足度の向上」など、企業活動を行ううえではさまざまな目標が存在します。

このような抽象的な目標に対して、達成度の評価基準を明確に定めるのは難しいもの。ですが、抽象的な目標をクリアするためには、KPIという形で指標を定め、目標の達成度合いを可視化することが重要です。

このように数値で明確な指標を定め、目標達成までの「プロセス(過程)」で評価基準を設けることを「KPI分析」と呼びます。最近では、Webマーケティングをはじめ、営業や製造業、小売業などさまざまな現場でも取り入れられています。

KPI分析の必要性

KPI分析を行うことで、目標達成度を可視化できるのはもちろん、仮に目標を達成できなかったとしても、その要因を分析しやすくなります。要因をしっかり分析すれば、改善に向けた取り組みにも活用できます。

たとえば、「売上高を前年比で30%アップさせるぞ!」という目標を定める場合、新規顧客獲得数やリピート率、直帰率といった数値をKPIとして設定することになります。

目標が達成できればベストですが、目標が達成できなかったとしても、「新規顧客数の目標は達成できたが、リピート率や直帰率がそれぞれ達成できなかった」などの課題が浮き彫りになるでしょう。「何が要因で、今後はどのように改善すればよいのか」といった分析・改善を数値に基づいて行えるようになります。

現状の把握や分析、改善といったサイクルを上手にまわせるようになれば、より効果的な分析結果が積み上がり、KPI分析のメリットも増していくでしょう。

ただし、KPI分析をすること自体が目標になってしまわないよう、KPI分析にかかる手間を減らす環境作りも重要です。その際には、自社のニーズに沿ったデータ分析基盤の活用が不可欠でしょう。ビッグデータなどを迅速に処理できれば、KPI分析を行うメンバーの負担軽減にもつながるはずです。

KPI分析を行うメリット

先ほども少しだけKPI分析のメリットについて触れましたが、ここからはKPI分析のメリットをより詳しく解説します。

メリット1. 目標達成までのプロセスが明確になる

今まで解説してきた通り、KPI分析を行う一番のメリットは、目標までのプロセスを明確に可視化できることです。現実的な数値が設定できていれば、目標を達成するために必要なタスクが明確になり、すべきことの把握がしやすくなります。

プロセスの可視化により、目標に向けて一つずつ業務を遂行できれば、成果につながる確率も高くなるはずです。

メリット2. 進捗が遅れている場合に対策が立てやすくなる

KPIの進捗や達成度合いをメンバー全員で共有できれば、当初の予定よりも進捗が遅れている場合などに、対策が立てやすくなります。

進捗の遅れが早期段階から分かれば、

・なぜ遅れたのか
・どの業務が遅れているのか
・遅れを取り戻すためにはどの程度のリカバリーが必要なのか

といったことが把握できます。

原因が分かれば対策もしやすく、KPI達成に向けてメンバー全員で協力しながらタスクを進められるでしょう。

メリット3. メンバーのモチベーションアップにつながる

KPI分析を行うことで、目標達成までのプロセスが明確化されることから、メンバーのモチベーションアップにつながる可能性もあります。

KPI分析せずにプロジェクトメンバーそれぞれに業務を割り当てる場合、「自分の業務がどのぐらい全体に貢献しているのか」「どの程度影響を及ぼしているのか」などがよくわからなくなりがちです。

こうなると、結果を出してもイマイチ手応えを感じられなくなり、モチベーションの維持が困難になるケースも想定されます。

「自分の担当する業務が、目標達成にどのぐらい結びついているのか」が明確になれば、プロジェクトメンバーそれぞれがタスクにやりがいを感じられるのではないでしょうか。その結果、モチベーションアップの効果も期待できるはずです。

KPI分析の4ステップ

KPI分析を行うためには、まず目標(KGI)を設定し、達成するための成功要因(KSF)を抽出してから、KPIについて検討する必要があります。その後、PDCAサイクルをまわしながら改善していきます。

KPI分析の4つのステップついて、以下で詳しく確認していきましょう。

ステップ1. KGIを設定する

1つ目のステップは、KGI(目標・ゴール)の設定です。KPIは進捗を管理するための指標なので、KGIがなければ成立しません。

KGIとは「Key Goal Indicator」の略称で、ビジネスの最終的な目標の達成度合いを定量的に表す指標のことです。日本語では、「重要目標達成指標」と訳されます。

もう少しわかりやすくいえば、「すべての目標の最終到達地点」となるような指標です。たとえば、「売上高」は、KGIとしてもっとも典型的な指標となります。

一般的にKGIは、経営理念や企業が掲げるビジョンなどをもとに設定することが多くなります。高い目標を持つことは大切ですが、同時に達成可能な数値でなければ意味がありません。具体的な数値で、かつ現実とズレすぎないようなKGIを設定しましょう。

ステップ2. KGIからKSFを抽出する

KGIの設定が完了すれば、2つ目のステップにKSF(成功要因)を抽出する作業が挙げられます。

KSFとは「Key Success Factor」の略称で、目標を達成するための要因となるような出来事のこと。日本語では、「重要成功要因」と訳されます。

KGI(目標)を達成するためには欠かせない要因を、KSFとして抽出します。たとえば、売上を倍増させるというKGIを定めるのならば、「新規顧客の増加」や「既存顧客のリピート率増加」などをKSFとして抽出する必要があるでしょう。

ビジネスシーンで目標・ゴールを設定する場合、それを達成するために必要な要因はひとつとは限らず、複数の要因を洗い出すことが求められるでしょう。また、目標達成のためにマイナスになってしまう要因をあげることも大切です。マイナス要因を改善する方法なども同時に検討しましょう。

ステップ3. KSFをもとにKPIを検討する

KSFの抽出まで完了すれば、3つ目のステップとして、その要素に適したKPIを検討する必要があります。

たとえば、KSFが「新規顧客の増加」であれば、「前年度比の新規取引先企業や顧客数」がKPIとなります。それぞれのKSFに対し、より具体的な指標としてKPIを割り当てましょう。

またKPIをさらに細かな指標として落とし込むために、KPIを踏まえた作業プランを構築することが大切です。KPIをもとに、「目標営業件数は何件」といった具体的な行動プランを想定してみましょう。

そしてKPIを検討するうえで大切なことは、そのKPIがしっかりとKGIと結びついているかを確認することです。KGIに結びついていない場合、たとえKPIをクリアできたとしても、KGIが達成できない可能性が高くなります。

KPIを設定したら、KGIとの整合性まで確認することが重要です。

ステップ4. PDCAサイクルをまわしながら改善する

設定したKPIが、KGIを達成するために最適な数値であるとは限りません。そのため、4つ目のステップとして、PDCAサイクルをまわしながら定期的な改善を行うことが求められます。

PDCAサイクル:Plan(計画)→Do(実行)→Check(測定・評価)→Action(対策・改善)を繰り返しながら、品質をより高めようする手法のこと。

「KPIを設定してみたが達成可能な数値ではなかった」「KGIを達成するための方法としては効果が薄いものだった」といったことは、業務に実際に取り組んでみて発覚するものでもあります。

PDCAサイクルをまわしながら、見直しや改善などを定期的に行っていきましょう。

KPI分析を行う際のポイント

KPI分析の方法を理解したところで、最後にKPI分析を行う際のポイントについても確認しておきましょう。

ポイント1. 優先順位を明確にする

KGIを達成するためには、一般的には複数のKPIを設定する必要があります。しかし、そうすればKPIがいくつも乱立することになるので、タスクの優先順位を明確にしておきましょう。

タスクの優先順位がメンバー全員で共有できていなければ、どこから手をつければ良いのか分からず、個人の判断で業務を進めてしまうリスクが発生します。プロジェクトの規模が大きければ大きいほど、個人の判断で業務を行うことは危険です。

メンバー全員がタスクの優先順位を共有したうえで、プロジェクトを進められるようにしましょう。

ポイント2. 「SMARTの法則」を意識する

KPIを設定するうえで意識すべきこととして、「SMARTの法則」と呼ばれるものがあります。SMARTは、KGIを達成するために必要なKPIの設定に役立つ要素の頭文字を取ったものです。

・Specific(明確な)
・Measurable(測定可能な)
・Achievable(達成可能な)
・Relevant(関連した)
・Time-bounded(期限が定められた)

【Specific(明確な)】

KPIとして設定する指標の曖昧さをなくし、だれが見ても一目でわかるような明確かつ具体的な数値を掲げること。メンバー全員が目標を共有でき、同じ目標に向かった行動がとれます。

【Measurable(測定可能な)】

KPIを一定期間内で測定可能な指標にすること。定量的に測定可能な指標にすることで、各期間やメンバー間で比較ができ、改善策も立てやすくなります。

【Achievable(達成可能な)】

達成可能な指標にすること。実現可能性があまりにも低いと、メンバーのモチベーションの低下にもつながり、過剰な業務負荷をかけるおそれも発生します。過去に実績があればそれも参考にして、現実的に達成可能な目標設定を行いましょう。

【Relevant(関連した)】

KGIとKPIの各項目が関連していること。KGIとの関連性が低いと、KPIを達成してもKGIへの貢献度が低くなり、KPI分析を行う意味がなくなります。KPIとKGIとの関連性は常に意識することが大切です。

【Time-bounded(期限が定められた)】

「いつまでにどれだけの成果を上げたいのか」といった期限を定めること。同じ目標でも1ヶ月で達成するのと、1年後に達成するのとでは、大きく意味が異なります。期間がかかり過ぎると、競合他社に先を越されるかもしれませんし、費用対効果に見合わない結果になりかねません。

また、期限の定まっていない状態では、メンバーのモチベーションを維持させるのも困難でしょう。期限を定めることは、KPI分析においても重要な要素のひとつです。

ポイント3. KPIツリーを作成する

▲出典:カオナビ

KPIは、あくまでもKGIを達成するためのプロセスとしての指標です。そのため、まずはKGIを設定するところがスタートラインです。たとえば、「売上○億円」というようなKGIの数値を設定する場合、そこから逆算してKPIの項目・数値を決めていきましょう。

KGIから逆算してKPIを設定する際に役に立つのが「KPIツリー」です。KPIツリーは、KGIを頂点として、そこから必要なKPIをツリー状に記載した図のことを指します。

KPIツリーでは、KGI達成のために必要なKPIをロジックツリーで分解します。KGIを構成する要素を細かく分解し、どんなKPIを設定すれば良いのかがひと目で分かるようになり、目標を達成するための道筋が見えやすくなります。

また、KPIツリーで関係性や構成が把握しやすくなれば、KPIの進捗状況や改善案の検討もかんたんになるでしょう。

ポイント4. 分析を繰り返し、精度を高める

先ほど触れたとおり、KPI分析は一度だけで終了とはならないため、PDCAサイクルを何度もまわすことによる定期的な改善や見直しが必要です。

現実的なKPIを設定していたとしても、実際に現場が業務を進めていく過程で、数値の修正が必要になる場面はあります。

また、KPIが達成できなかった場合には、何が要因で達成できなかったのかをきちんと把握できれば、素早い改善も可能でしょう。

ビジネスシーンにおいては、KGIには高い目標を掲げるのが一般的です。そのため、PDCAサイクルを上手にまわしながら、少しずつ改善や修正を行うことで、最終到着地点に近づけるはずです。

KPI分析はGIGにお任せください

プロジェクトを成功へと導くのに欠かせない手法となりつつあるKPI分析ですが、まだ活用できていない企業もたくさんあります。また活用していたとしても、一度きりの実行で終わってしまっているケースも見受けられます。

KPI分析を上手に活用できれば、メンバーのモチベーションアップや組織力強化、生産性向上といった効果も期待できます。KPI分析の経験が乏しい場合には、経験豊富な外部の企業に依頼するのも選択肢のひとつです。

GIGはクライアント様にとって適切なKGIを設定し、そこからKPIツリーを作成していきます。KPIの達成可能性やKGIとの関連性もしっかりと考慮し、状況分析も絶えず行います。

正確かつ妥当なKPI分析は、プロジェクトの成否を大きく左右するものです。GIGによるKPI分析支援をプロジェクトに取り入れ、最短距離での目標達成を目指してみませんか?

KPI分析・設計のサポートが必要な場合は、お気軽にGIGまでお問い合わせください。

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