インタビュー記事に“使える”写真とは。編集者が「わかってるな…」と思う、インタビューカットのポイント|東京のWEB制作会社・ホームページ制作会社|株式会社GIG
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インタビュー記事に“使える”写真とは。編集者が「わかってるな…」と思う、インタビューカットのポイント
2025-02-28 制作・開発
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インタビュー記事において、テキストだけでは伝えきれない「空気感」や「温度感」、そして「ブランド」を読者に届けるうえで重要な役割を果たすのが写真です。
文章と写真がシナジーを生むことで、インタビューの印象は大きく変わります。しかし、「とりあえず写真を撮っておけばよい」という考え方では、編集者に「わかってるな……」と思わせることはできません。わかってるな……と思わせたいですよね?
インタビューカットにはいくつかの定番構図や、意識すべきポイントが存在します。これらを理解して撮影することで、読者に伝わる写真となります。
そこでこの記事では、編集者・フォトグラファーとして活動するGIGの泉が、実際の経験から学んだ「インタビュー写真を撮影するときの具体的なテクニック」や「構図のポイント」を詳しく解説します。インタビュー記事をより魅力的に彩る写真を撮りたい方は、ぜひ参考にしてみてください。
インタビュー記事における、写真の役割
1.話し手の感情を伝える
インタビューの内容がどれだけ面白くても、写真から話し手の感情が伝わってこなければ、読者の印象に残りにくいものです。興味深いエピソードを話しているシーンや、真剣に考えている表情、嬉しそうに笑っている一瞬など、写真に感情が乗っていれば、記事全体の説得力が増します。
たとえば、インタビュー相手の目がどこを向いているか、笑顔になっているかどうかなどを意識的に捉えることで、「話し手がどんな想いでこの言葉を発しているのか」が読者に伝わりやすくなります。
2.現場の雰囲気を伝える
もう一つ大切なのは、現場の雰囲気をどこまで切り取れるかです。テキストでは伝えきれない背景の情報、たとえばインタビューを行っている部屋の様子や光の差し込み方などを見せることで、読者はインタビューの場面をよりリアルに想像できます。
会議室など話している場所がわかる少し引きの写真を用意すると、記事に立体感が生まれ、読者の没入感を高められるでしょう。
3.ブランドを伝える
インタビューを行う場や、インタビュイーの所属する企業・サービスには、それぞれ独自のブランドイメージが存在します。写真を通して、企業ロゴやサービスにまつわるアイテム、インタビュイーのファッションスタイルなどを上手に切り取ると、読者に強いインパクトを残せます。
ブランドカラーやロゴが見える位置で撮影したカット、または背景にブランドを象徴するものを写し込んだカットがあると、企業の想いやサービスの世界観も同時に伝わりやすくなります。
インタビューカットで活用できる構図
1.日の丸構図
画面の中央(“日の丸”の中心)に被写体を置く構図で、最もシンプルな配置方法の一つです。人物の存在感を強調したい時に有効で、読者の視線を被写体にまっすぐ誘導できます。背景の情報をあまり入れず、インタビュイーの表情をしっかり見せたい場合や、真剣な表情を捉えたい場合にぴったりです。
ただし、毎回この構図ばかり使ってしまうと写真に単調さが出てしまいます。ほかの構図やカットも組み合わせることでメリハリをつけましょう。
2.三分割構図
画面を縦横3分割し、分割線や交点に被写体を配置する構図です。バランスが取りやすく、一方で雰囲気も出せるという特徴があります。
人と背景をバランス良く見せたい場合や、シーンの奥行きを感じさせたい場合におすすめです。被写体に余白を作ることで、インタビュー場所の雰囲気を効果的に見せることができます。
インタビューカットのポイント
1.目線ごとを撮る
まず意識したいのは「目線」です。人は写真を見たとき、被写体の目線に自然と注目します。まず、避けたいのはインタビュイーがカメラ目線であること。読者に圧を与えてしまいますし、不自然な雰囲気を感じさせます。あくまで、視線の基本はインタビュアーの方向。その前提のうえでバリエーションを出していきましょう、
インタビュイーの目線が①インタビュアー向き、②少し遠く、③下の方向を見つめているなど、複数パターンを撮影しておくと、記事の流れに合った写真を選びやすくなります。
2.母音ごとに撮る
これはインタビュー写真を撮るカメラマンの間でよく言われるテクニックです。人の口は「ア」「イ」「ウ」「エ」「オ」の母音によって形が大きく変わるため、どのタイミングで撮影するかによって表情の印象が大きく異なります。
自然な口元を捉えるには「イ」のタイミング(少し笑っている、口角が上がっている瞬間)がおすすめですが、あえて「あ」や「う」のタイミングを狙うことで、熱弁している表情や驚きの表情を捉えることもできます。編集者・ライターによっては、記事のテキスト、その母音にあわせて写真を選ぶという人もいます。そこで、母音を抑えておけば編集者にわかってるな……と思わせることができるのです。
3.人と環境を撮る
インタビュイーをクローズアップするだけでなく、周囲の環境も一緒に収めたカットを撮るのがおすすめです。先述したように、読者は背景や空間から多くの情報を読み取ります。たとえば、オフィスならデスクの上にあるパソコンや資料、壁に貼られたポスターなどが「仕事の現場感」を演出する重要な要素になります。
背景があまりにも散らかっていたり、読者に見せたくない情報が入りすぎたりしないよう、撮影前に余計なものを整理することも大切です。
4.角度ごとに撮る
同じ人物、同じ場所でも、撮影する角度を変えるだけで写真の印象はガラリと変わります。正面、斜め上、斜め下、横顔など、さまざまなアングルを試してみましょう。どの角度が一番魅力的に映るかは、被写体との相性やそのときの光の具合によって異なるため、一概に「これがベスト」とは言い切れません。同じ角度ばかりの写真では記事全体が冗長な印象を与えてしまうので、ここでも重要なのはバリエーションです。
とにかく数種類撮り、あらゆる角度をおさえておくをおすすめします。
5.距離ごとに撮る
写真には、アップ(バストアップなど被写体を大きく写す)、ミドル(上半身が入る)、フル(全身が入る)など、距離によっても種類が異なります。インタビュー記事で使いやすいのはバストアップ~ミドルあたりですが、全身写真を撮っておくと記事内でアクセントとして使えることがあります。
とくに人物像をしっかりアピールしたいときはアップを多めに、現場の全体像を伝えたいときは引きの写真を豊富に撮っておくなど、記事の構成やインタビューのテーマに合わせて使い分けると効果的です。
6.真顔と笑顔を撮る
インタビュー中は、真剣な表情から笑顔まで、表情が変化するタイミングがたくさんあります。真面目な内容を語っているときの表情と、過去を思い出して笑う瞬間とでは、写真の印象が全く異なるでしょう。
原稿を読んだときに「ここは笑顔の写真を入れると合いそうだな」「ここは真剣な表情のカットが欲しいな」と思う場面があります。複数の表情を押さえておけば、後で文章の内容に合わせてピッタリの写真を選択できます。
まとめ
インタビュー記事において、「写真と文章のシナジーを最大化する」ことが最も重要です。そのために必要なのは、上記でご紹介したポイントを押さえながらバリエーションをしっかり撮っておくこと。カメラ目線・対談風景・背景を交えたカットなど、あらゆるパターンを網羅しておくことで、あとの編集作業で「ちょうどいい写真がない……」と困る事態を防げます。
GIGでは、インタビュー企画を立案する段階から写真の使い道を綿密に計算し、本文とのシナジーを生む形で記事を仕上げています。インタビューの内容をより魅力的に伝えられる写真を活用することで、ブランドにつながる記事に仕上がります。もしインタビュー記事の制作にご興味があれば、ぜひ一度GIGにお問い合わせください。
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泉 知樹
関西学院大学卒業。2020年に株式会社GIGにジョインし、toC/toB向けメディアの運営を担当。現在はマーケティングチームに所属し、インハウスおよびクライアントワークにおけるオウンドメディアを活用した採用/事業広報施策を担当。