『映画のショット』を活用して、なにやら不穏なインタビュー写真を撮ろう!|東京のWEB制作会社・ホームページ制作会社|株式会社GIG

『映画のショット』を活用して、なにやら不穏なインタビュー写真を撮ろう!

2023-02-15 制作・開発

現場の雰囲気を伝えることのできる、インタビュー写真。

しかし、大体はバストショットでいつも同じような構図になってしまいますよね。バリエーションを出せず、マンネリ化を感じている方もいるのではないでしょうか。

さて、今回はプロデュース事業部の牧之瀬が、今までとは違うインタビュー写真のアイデアを紹介。サスペンス映画やホラー映画のショットを活用し、“なにやら不穏な雰囲気”を、画像から醸し出してみましょう☆


Establishing Shot

時、丑三つ時。場所、東京都日本橋浜町───。

真夜中の株式会社GIGのオフィスで、インタビューが開催されているようです。

【Establishing ショットとは】
場所や登場人物の位置関係などを認識させるためのショット。主に状況を説明する際に使用される。

インタビュアー「どうぞよろしくお願いいたします。本日は、今バズっているペンを開発した経緯について、詳しく教えてください」

取材相手「こちらこそ、よろしくお願いいたします」

今回のインタビューのテーマは、とある“ペン”の開発経緯だそう。


Medium close up(バスト) ショット

取材相手「このペンは非常に優れものでして。これがあれでこうなんですよ」

インタビュアー「なるほどですね。それは非常にあれですね」

よく見ると、奥にボヤが見えます。なんだか焦げ臭い匂いが漂ってくるようです。このインタビュー記事が炎上するという示唆なのでしょうか…。

【Medium(バスト) ショットとは】
インタビュー写真では定番の、胸のあたりから上を映したショットのこと。被写体の表情がよくわかるのに加え、手に動きを入れることで、よりバリエーションのある画像を撮影できる。


Dutch angle ショット

インタビュアー「ちなみに、あの件はあれだったのでしょうか?」

取材相手「…あの件とはなんでしょうか?」

インタビュアー「現段階では秘密にされてるかもしれませんが…あの件ですよ」

取材相手「!?」

インタビュアー「ふふふ、冗談ですよ…」

取材相手に迫るインタビュアー。何か、秘密を握っている模様です。

【Dutch angleショットとは】
カメラを傾けて撮るショットのこと。あえて水平に撮らず不安定な構図を作ることで、観客の恐怖や不安を煽ることができる。傾きの角度が大きいほど不安定な様子になり、酔いや狂気といったものも表現できる。


Insert ショット

取材相手「ま、まあ気を取り直して…このペンには、実は色々な仕掛けがあるんです」

インタビュアー「そうなんですね」

取材相手「創業当初は大変なことが多かったんですけれども、これをこうで」

インタビュアー「ふむふむ…」

おっと、よく見るとなぜか取材相手の靴が左右違うようです。

しかも片方は汚れたスニーカー。浜町にはあまり土がある場所はありませんが…。靴を履き間違えるほど慌てていたのか、はたまたどこから来たのでしょうか。

取材相手「まああれですよ、頑張ってあれをこうして」

インタビュアー「おお、あれをこうしたんですね」

取材相手「それで、あれをこうであれを」

インタビュアー「なるほど。つまり、あれだったからこの画期的なペンが開発されたと…」

インタビュアーの手元にあるノートを見ると、分刻みでのスケジュールが。明らかに今回の取材内容はメモしていないようです。なにやらチェックをつけており、順調にことが進んでいるようにも見えますが.…。

【Insert ショットとは】
ストーリーを語る上で重要な情報をわかりやすく示すための、Close-upショットのこと。ストーリーの内容を補足したり、編集時にカットの繋ぎとなる役割もある。


Close-upショット

取材相手「次に、デザインを見てください。これがあれで、実はこうなっているんです」

インタビュアー「おお、すごいですね」

取材相手「当時のことを思うとあれですね…もうそれはあれですよ」

インタビュアー「色々な苦労があったんですね…」

しみじみとした雰囲気になる2人。しかし、よく見ると取材相手の顔に傷跡が。おそらくインタビュー前に何かがあったのでしょう。何かが…。

【Close-up ショットとは】
被写体の顔にフォーカスしたショットのこと。表情や視線の動きに注目させることができ、登場人物の感情を示す時にも利用される。


High angleショット

インタビュアー「つまり、これこれの経緯で、こんなデザインのペンになったと」

取材相手「そうです。これだけ売れたのにはあんな理由もありまして」

これはまた、防犯カメラからの画像ですね。

このインタビューは何者かによって監視されていることが示されています。政府か、はたまた何者かの監視下で実施されているのか…。

【High angleショットとは】
被写体を上から見下ろすように撮ったショットのこと。上から見下す構図のため、被写体の弱さや無力さを表現できる。


Point of viewショット

取材相手「実はあれで売れ始めたのがきっかけで、こんなあれになっているんです」

インタビュアー「なんと、そうなんですね、全てがつながりました」

これは、取材相手が明らかに狙撃されようとしています。左の胸元に照準が合わさっています…。

【Point of viewショットとは】
登場人物など、“あるものの視点”から撮影する主観ショット。登場人物が目撃した内容を観客に伝えることができるため、ホラー映画やドキュメンタリー映画でもよく使用される。


Low angle ショット

取材相手「ではでは、こんなもんですかね。色々お話ししてしまいましたが大丈夫ですかね」

インタビュアー「いえいえ、本日はどうもありがとうございました」

取材相手「ありがとうございました」

不穏なインタビューもようやく終わったようです。無事に終わって良かったですね!!

このようにインタビュー写真のショットを少し変えるだけで、様々なストーリーを作ることが可能です。写真一つで、記事の印象をガラッと変えることができます。普通のインタビュー写真に飽きた人は、是非サスペンス映画風のショットも活用してみてく…

………

……


……ドスッ。


……

「では最後に読者の諸君。このペンで本当は何ができるのか見せてあげよう…」

【Low angle ショットとは】
低い視点から被写体を見上げるように、仰角気味に撮影したショット。「煽りショット」とも呼ばれており、被写体の力の強さや威圧感といったものを表現することができる。

- The end -

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牧之瀬 裕加

1997年生まれ。編集者。早稲田大学文化構想学部を卒業後、ギャラリーや複数Webメディアの運営を経てGIGに入社。現在はプロデュース事業部で、クライアントワークのコンテンツ・マーケ領域を担当する。映画と太った猫が好き。