サイト制作/リニューアル時に最低限知っておきたいGA4のみるべきポイント|東京のWEB制作会社・ホームページ制作会社|株式会社GIG
BLOG
ブログ
サイト制作/リニューアル時に最低限知っておきたいGA4のみるべきポイント
2025-01-31 制作・開発
こんにちは、GIGでサイト改善やアクセス解析を専門としている池上です。サイト制作やリニューアルの際、GA4(Google Analytics 4)の活用は欠かせません。多くのWebサイトに導入されているこの無料分析ツールを使うことで、現状の訪問状況やユーザーの行動パターンを把握し、具体的な改善点を明確にすることができます。
今回はサイトリニューアルにおける、GA4で最低限知っておきたい見るべきポイントを解説いたします。定量的な課題を把握することは、サイトリニューアルを成功させるための大きな鍵となるので、ぜひGA4を活用してみてください。
GA4とは
GA4とは『Google アナリティクス4』の略で、Googleが提供する無料のWebサイト分析ツールです。Webサイトへの訪問状況や、サイト内でのユーザー行動を詳細に把握できるため、非常に便利で多くのサイトに導入されています。実際のところ、体感では9割ほどのWebサイトにGA4が利用されていると考えられます。
サイト制作やリニューアルを行う際には、現状のサイトデータを把握することが重要です。GA4を利用することで、現在の訪問状況やユーザーの行動パターンを簡単に確認でき、これらのデータをもとに改善点を明確にすることが可能です。このように、GA4はサイトの概要や現状を把握するために非常に有用なツールであり、リニューアルの成功にも大きく貢献するでしょう。
GA4をサイト制作時に活用するメリット
GA4をサイト制作時に活用することで、どんなメリットがあるのかを紹介します。
サイトの状況・課題が分かる
GA4を活用することで、サイトの現状や課題を具体的に把握することができます。たとえば、どのページが最も閲覧されているのか、訪問者がどこからサイトにアクセスしているのか(検索エンジン経由、外部リンク経由など)、さらにページ内での滞在時間や行動パターンを分析できます。これらのデータから、現状のサイトにおける問題点を浮き彫りにすることが可能です。
課題を把握することで、たとえば以下のような具体的な改善策を立てられます。
1.ワイヤーフレームの作成
よくクリックされるCTAボタンの配置やデザインを参考にすることで、効果的なページ設計が可能になります。
2.情報設計の見直し
ユーザーの行動データをもとに、どこにどのような情報を配置すべきかを最適化できます。たとえば、滞在時間が短いページについては、情報が不足している可能性を考慮し、他の関連ページと統合するなどの対策が考えられます。
また、定性的な仮説だけでなく、データに基づいた定量的な分析を通じて、より具体的かつ効果的な改善案を導き出すことができます。GA4はサイト制作やリニューアルにおいて、課題発見から改善案の構築までを強力にサポートしてくれるツールです。
数値を元にした提案がしやすくなる
GA4を活用することで、数値データに基づいた提案が可能になり、より説得力のある企画を立てることができます。一方で、データがない場合、仮説がどうしても定性的なものにとどまり、「ユーザーはこのように行動するだろう」「こうした機能が必要だろう」といった主観的な推測に頼らざるを得ません。定性的な仮説だけでは、人によって意見が分かれやすく、チーム内で共通認識を形成することが難しくなる場合があります。
GA4が提供する定量的なデータを活用すれば、共通の土台として信頼性のある数値を示すことができ、議論をスムーズに進めることができます。たとえば、特定のページの訪問数や滞在時間、CTAボタンのクリック率などのデータを元にすれば、「ここを改善すべき」という具体的な提案がしやすくなります。数値に基づく仮説は解釈にばらつきが少なく、チーム全体で目標や方向性を共有しやすいのが大きな利点です。
こうしたデータドリブンな提案を行うことで、サイト設計やリニューアル作業がスムーズに進みやすくなり、最終的には成果につながる可能性が高まります。GA4を使うことで、プロジェクト全体の進行を効率化できる点も、大きなメリットの一つです。
サイト制作で見るべき指標
サイトを訪れているユーザーの属性
サイトを訪れているユーザーの属性を理解することは、効果的なサイト運営の第一歩です。具体的には、訪問者の国や地域、年齢層、アクセス時間帯、曜日などの基本的な属性データを確認することが重要です。
多くの場合、サイト制作時にターゲットユーザーは想定されているものの、実際のアクセスデータと照らし合わせてみると、想定と現実にズレが生じていることがあります。たとえば、主なターゲットを30代と想定していたにもかかわらず、実際には20代のユーザーが多く訪れているというケースもあります。
このような「想定と現実のギャップ」を早期に発見することで、コンテンツやデザインの方向性を適切に調整することが可能になります。そのため、GA4でユーザー属性を確認することは、サイトの改善において非常に重要な最初のステップです。
この分析により、より効果的なコンテンツ制作やユーザー体験の向上につなげることができ、最終的にはサイトのパフォーマンス向上に結びつけることができるでしょう。
ユーザーの流入元・ランディングページ
ランディングページ(入口ページ)の分析は、ユーザーの導線を理解する上で非常に重要な要素です。GA4では、ユーザーがどのチャネルからサイトに訪れ、最初にどのページを閲覧したのかを詳細に把握することができます。
たとえば、ユーザーがGoogle検索から訪れているのか、XなどのSNSからの流入なのか、あるいは同じ企業のコーポレートサイトからの遷移なのかといった「流入元」の情報を確認できます。また、サイト内のどのページが最初の接点となっているのかも明確に把握できます。
とくに注目すべき点として、SEO対策を実施しているサイトでは、必ずしもトップページが主要なランディングページとはならないケースが多々あります。たとえば、特定の記事ページや商品ページが検索結果で上位表示され、そこから多くのユーザーが流入するといったパターンです。
トップページの改善に注力するよりも、実際に多くのユーザーが最初に訪れるページの改善を優先することで、より効果的なサイト改善が可能となります。具体的には、それらのページでの離脱率を下げる施策を実施することで、サイト全体のパフォーマンス向上につながります。
したがって、効果的なサイト改善を進めるためには、「どのページに最初にアクセスが集中しているのか」「どの流入元からの訪問が多いのか」という2つの視点での分析が不可欠といえるでしょう。
ユーザーの行動傾向
ユーザーの行動分析は、サイト改善において極めて重要な要素です。GA4では、ページ遷移パターン、滞在時間、ボタンのクリック状況など、詳細な行動データを把握することができます。
ユーザーの実際の行動は、サイト設計時の想定とは異なることが多々あります。そのため、以下の観点での分析が重要となります。
1.ページ遷移の最適性
ユーザーが必要な情報にスムーズにたどりつけているか、不要なページを経由していないかを確認します。たとえば、本来1クリックで到達できる情報に、複数のページを経由して到達しているケースがあれば、導線の見直しが必要かもしれません。
2.各ページの滞在時間
ページごとの滞在時間を分析することで、コンテンツの適切性や、ユーザーの関心度を把握することができます。極端に短い滞在時間のページがあれば、コンテンツの改善や配置の見直しを検討する必要があります。
3.ボタンのクリック率
サイト内の各ボタンやリンクのクリック状況を分析することで、効果的な要素と改善が必要な要素を特定できます。よく使用されるボタンは目立つ位置に配置し、あまり使用されていないボタンは配置やデザインの見直しを検討します。
これらの分析結果は、サイトリニューアル時の重要な判断材料となります。既存サイトの設計を踏襲するか、大幅な変更を加えるかの判断も、これらのデータに基づいて行うことで、より効果的な改善が可能となります。
GA4を活用するためのポイント
いきなりGA4を見ない
GA4を活用しようと思ったとき、まずはGA4の管理画面を開いてデータを確認しがちです。しかし、結論からいうと、いきなりGA4の画面を見始めることはあまりおすすめしません。
おすすめの手順としては、まずサイト全体をざっと確認して「どのページが多く見られていそうか」「ユーザーはどんな情報を求めていそうか」といった仮説を立ててみることが重要です。サイト構成やコンテンツを把握したうえで、「このページのアクセス数を知りたい」「ここの滞在時間をチェックしたい」といった具体的な目的をも持ってから、GA4で必要なデータを取りにいくと、分析の精度が高まります。
データにいきなり目を向けると、どの数値を見ればいいか迷ったり、必要のない情報に左右されたりしてしまうこともあります。最初にサイトの状況を把握してからGA4の数値を確認することで、「本当に見るべきデータ」が自然と絞り込めるようになり、無駄がなくなります。結果的に、より正確な分析や改善策の立案につながるでしょう。
設計と同時並行で進めるのがポイント
サイトの設計とGA4をはじめとする分析作業は、並行して行うのがおすすめです。設計を進めるなかで新たな疑問や課題が発生した際、分析データをすぐに参照できる体制が整っていると、より的確に問題を解決できるからです。
たとえば、サイト設計に取りかかる前に基本的な分析をしておくのはもちろんですが、設計に着手してからも継続的にデータをチェックしながら作業を進めることで、都度疑問点を解消しやすくなります。もし設計と分析を完全に切り離してしまうと、設計中に出てきた疑問をデータで裏づけることが難しくなり、余分な手戻りが生じる可能性が高くなるでしょう。
分析と設計を並行して進めることで、新たな気づきをその場で設計に反映でき、サイト構成の最適化がスムーズに進みます。サイトの品質向上やリニューアルの成功を目指すうえで、両者を切り離さずに進めることが大きなポイントです。
サイト数値だけで証明できることには限りがある
GA4などの分析ツールは、これまでサイト上で実施してきた施策が「正しかったのか、そうではなかったのか」を効果検証することに向いています。一方で、新たに導入しようとしている機能や、これまでになかった試みに関しては、データが存在しないため数値での裏付けが難しい場合があります。ここが、数値だけでは証明しきれない部分です。
そのため、ユーザーの属性や心理など定性的なアプローチも重要になります。たとえば、カスタマージャーニーマップを作成するなどしてユーザーの行動を可視化すれば、データだけでは見えない課題やニーズを把握できるようになります。
結局のところ、定量的データと定性的なリサーチの両方を組み合わせることで、サイトの本質的な改善点を捉えられるようになります。GA4をはじめとする分析ツールの数値を活用しつつ、ユーザーのリアルな声や行動を総合的に考察することで、より説得力のあるサイト改善が可能になるでしょう。
GIGは分析とディレクションのプロがタッグを組んでサイトを設計します
GA4は、サイト制作やリニューアル時に重要な分析ツールです。ユーザーの属性(地域、年齢、アクセス時間など)、流入元とランディングページ、そしてユーザーの行動傾向などを確認することで、想定と現実のギャップを発見し、効果的な改善策を立案できます。また、数値に基づいた提案が可能となり、チーム内での共通認識も形成しやすくなり、さらに効果的なサイト制作やリニューアルが実現できるでしょう。
GIGではサイト分析とディレクションのプロがタッグを組んでサイトを設計します。リニューアル前にサイトを分析することで、課題を抽出し、改善策を踏まえたロジカルなサイト設計が可能です。リニューアルで現状よりもWebサイトの効果を高めたい方は、ぜひご相談ください。
■株式会社GIG
お問い合わせはこちら
採用応募はこちら(GIG採用サイト)
採用応募はこちら(Wantedly)
採用応募はこちら(Green)
WebやDXの課題、無料コンサル受付中!
池上 遼弥
法政大学法学部卒。上級ウェブ解析士。学生時代からコンテンツマーケティングに携わり、株式会社GIGに入社。Webマーケティング全体やSEOの戦略設計から施策実行までを担当。