コーポレートサイトとIRサイトの違いを分かりやすく解説!事例3選から見る成功の秘訣|東京のWEB制作会社・ホームページ制作会社|株式会社GIG
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コーポレートサイトとIRサイトの違いを分かりやすく解説!事例3選から見る成功の秘訣
2023-03-01 制作・開発
上場するほとんどの企業が運営しているIRサイト。日本IR協議会の調査によると、95.2%の企業がIR活動を実施しており、必要性の高さが分かります。
しかし「コーポレートサイトとIRサイトの違いが分からない」「投資家へのアピール方法に不安がある」と、悩みを抱える担当者も多く「IRサイトで成功している!」とは言い切れないのではないでしょうか。
そこでこちらでは、IRサイトとコーポレートサイトの明確な違いや、効果的なIRサイトの運営方法について詳しく解説します。具体的な事例を交えながら、成功に導くためのアドバイスを紹介。自信をもってIRサイトを運営するためのヒントになるはずです。
IRサイトとは
IRサイトは、株主や投資家に向けた情報発信を目的としたWebサイトです。自社の価値を正確に伝え、投資判断に必要な情報を提供します。
IRサイトの形態は主に二種類あります。まず、IR情報を専門に扱う独立したサイトを設ける方法。続いて、コーポレートサイト内に専用のコーナーを設け、IR情報を掲載する形式です。どちらの方法を選ぶかは、企業の戦略や情報の量、ターゲットとする投資家のニーズによって異なります。
▶独立したIRサイトの事例:note株式会社
▶コーポレートサイト内に設ける事例:野村総合研究所
IRサイトとコーポレートサイトの違い
IRサイトとコーポレートサイトは一見似ているように感じられるかもしれませんが、ターゲット・目的・役割において大きな違いがあります。
IRサイト | コーポレートサイト | |
ターゲット | 株主・投資家 | 顧客や求職者など幅広い |
目的 | 投資判断を下すための材料となる | 企業ブランドを構築するための多彩な情報を提供 |
役割 | 株主と良質な関係を構築し、資金調達を有利にする | 企業の顔として認知度・信頼性を向上させる |
それぞれの違いを具体的に見ていきましょう。
ターゲットの違い
IRサイトの主なターゲットは株主や投資家です。対してコーポレートサイトは、より幅広い層を対象としています。顧客・求職者・一般の消費者など、企業に関心を持つあらゆる人が読者です。ターゲットの違いは、サイトが提供する情報の種類や深さに影響を与えます。
目的の違い
IRサイトの目的は、投資判断に必要な情報を投資家に提供することです。財務状況・経営戦略・業績予測など、投資に直結する情報を中心に発信します。
一方、コーポレートサイトは企業のブランドを構築するため、製品やサービス、企業文化、採用情報など、幅広い情報提供を目的としています。
役割の違い
IRサイトとコーポレートサイトは、それぞれ異なる役割があります。IRサイトの役割は、投資家との信頼関係を築き、企業価値を向上させることです。透明性の高い情報開示により、投資意欲の促進に繋がるでしょう。
コーポレートサイトは企業の顔。ブランドイメージの向上、製品やサービスの紹介、採用活動の支援など、企業活動全般にわたる広範な役割を担っています。
IRサイトに必要な8つのコンテンツ
多くの投資家は、オンラインで情報収集したうえで投資を判断します。そのため、IRサイトには信頼できる情報の開示が必要です。こちらでは、最低限含めておきたい8つのコンテンツを解説します。
- 会社情報
- 経営方針
- 財務・業績情報
- 株式情報
- IRライブラリ
- IRニュース
- IR資料
- その他
会社情報
投資家が最初に目を通すのは、企業の基本情報です。以下の会社概要を分かりやすく記載しましょう。
- 企業の歴史
- ビジョン
- 事業内容
- 組織構造
既にコーポレートサイトに企業情報を掲載している場合は、リンクを設置するだけでも問題ありません。読者がサイト内で迷わないように、シンプルな導線を心掛けましょう。
経営方針
経営方針のセクションでは、企業の将来に向けた戦略や目標、経営理念を紹介します。たとえば以下の内容が該当します。
- 中長期的な経営戦略
- トップメッセージ
- 情報開示に関する方針
- コーポレートガバナンス
さらに、持続可能性への取り組みや社会的責任(CSR)活動などを加えると、企業のブランド価値を高め、社会からの信頼獲得に繋がるでしょう。
財務・業績情報
財務・業績情報では、以下の情報を掲載します。
- 財務諸表(損益計算書、バランスシート、キャッシュフロー計算書)
- 四半期ごとの業績報告
- 年次報告書
- 業績予測
ただ財務情報を掲載するだけだと、分かりにくく必要な情報が伝わらないかもしれません。グラフやチャートを用いて視覚的に情報を表示したり、財務用語の解説を加えたり、一般の投資家にも理解しやすい情報提供が大切です。
株式情報
株式情報は、投資家にとって企業価値を評価するうえで不可欠なコンテンツです。
- 株価の動向
- 配当政策
- 株式に関するFAQ
- 発行済み株式数市場での企業の位置づけ
株式情報は、常に最新情報を提供することが重要です。ただし、企業のIR担当者が更新するのは大変です。株価表示ツールの導入や、外部サイト(Yahoo!ファイナンスGoogleファイナンスなど)との情報連携を図りましょう。
IRライブラリ
IRライブラリは、企業の財務健全性や将来性を伝えるための過去資料を集約したセクションです。
- 過去の決算資料
- 年次報告書
- 四半期報告書
- 会議の記録
IRライブラリのポイントは、検索しやすく整理されているかどうかです。図書館の棚をイメージしながらカテゴリー別に分類し、最新の資料からアーカイブまで、情報を簡単に見つけられるようにしてください。
IRニュース
企業の最新情報や重要なお知らせを迅速に伝えるのが、IRニュースです。
- 業績発表
- 新規事業の立ち上げ
- 経営戦略の変更
- 株主総会やIRイベントの案内
IRニュースは、トップページに設置してできるだけ早く更新しましょう。テキスト情報だけでなく、ビデオやインフォグラフィックを含めると情報が伝わりやすくなるでしょう。
IR資料
IR資料には、財務資料や報告書、説明会の動画などを設置します。
- 決算説明資料
- 年次報告書(アニュアルレポート)
- 投資家向けプレゼンテーション
- ウェビナー録画
投資家から頻繁に寄せられる質問とその回答(FAQ)などを載せると、信頼の向上に繋がります。
その他
IR情報の枠を超えた追加情報を提供する場所です。最近では、以下のようなコンテンツが見られます。
- IRカレンダー(IRスケジュール)
- IRメール配信
- 問合せ窓口
- CSR情報
- SDGs情報
- RSS
情報を錯綜させないように、クリアなナビゲーションと直感的なデザインが大切です。
投資家に評価されるIRサイトのポイント
IRサイトは、情報を羅列するだけでは不十分です。「個人投資家」「機関投資家」「外国人投資家」といった幅広い投資家に正しく情報を伝える、ユーザーフレンドリーなサイトを目指しましょう。
以下は、投資家に評価されるIRサイトを作成するためのポイントです。
情報の分かりやすさ
投資家のなかには高齢の方もいるため、大きな文字サイズやシンプルなレイアウト、明確なコントラストといった、分かりやすいデザインの工夫が必要です。
また、外国人投資家にとって多言語対応は重要な要素です。主要な情報を英語やその他の言語で提供し、アクセシビリティを高めましょう。「英語対応するのは負担が大きい…」と感じたら、多言語対応のクラウド型CMSの活用も選択肢の一つです。
社会情勢や技術革新を反映
パンデミックによる経済状況の変化や、持続可能性への対応など、投資家の関心が高い社会的トピックスを反映すると、IRサイトの評価が高まります。
また、技術革新に対応していないIRサイトは、投資家に「最新技術への適応不足」と捉えられるリスクも考えられます。AI(人工知能)の活用やマルチデバイス対応など、新しい技術を積極的に取り入れることが大切です。
セキュリティの確保
投資家が安心して情報を閲覧できるように、IRサイトのセキュリティ対策は万全に施しましょう。SSL(Secure Socket Layer)暗号化の実装、定期的なセキュリティチェック、個人情報を含むデータの保護策など、データの安全性を確保するための措置が必要です。
IRサイトの事例3選
IRサイトの構築には、事例を参考にするのがおすすめです。こちらでは、独自のアプローチで投資家に情報を伝えている3社の事例を紹介します。
コニカミノルタ株式会社
出典:コニカミノルタ株式会社
コニカミノルタ株式会社は、プライム市場に上場する複合機業界の中堅企業です。液晶TACフィルムやX線撮影装置(DR)の提供など、幅広い分野で活動しています。
IRサイトは、以下の情報を分かりやすく掲載しています。
【主な掲載内容】
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四半期ごとの財務データをグラフ化して公開しており、売上高や経常利益といった財務指標を直感的に分かりやすく伝えています。さらに、英語でも同時に更新されるため、国内外の投資家が使いやすい設計が施されています。
株式会社ケーユーホールディングス
株式会社ケーユーホールディングスは、新車および中古車のメーカー商品を取り扱うトータルディーラーです。東京証券取引所スタンダード市場に上場しています。
以下の情報をもとに、株主および投資家に必要な情報を効率的に伝えています。
主な掲載内容
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IRサイトは、LeadGrid(※)を使用して作成されています。LeadGridは、IR特化型CMSではありませんが高度なセキュリティ対策や多言語対応など、IRサイトに必要な機能を持ち合わせています。
※LeadGridとは:Webマーケティングに必要な機能を搭載した株式会社GIGのCMS
株式会社MIXI
出典:株式会社MIXI
株式会社MIXIは、『モンスターストライク』をはじめとするゲーム事業、『みてね』『mixi』などのライフスタイル事業を展開する、コミュニケーション創出カンパニーです。プライム市場に上場しており、IRサイトには以下の情報を載せています。
【主な掲載内容】
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IRニュースは、メール登録が可能。投資家はリアルタイムに情報を収集できます。また、日本語と英語の簡単な切り替え機能により、国内外の投資家へのユーザビリティを実現しています。
株式会社MIXIのサイト制作に込められた背景や想いを、以下の記事で紹介しています。ぜひ参考にしてください。
まとめ
IRサイトは、コーポレートサイトとはターゲットや目的が異なります。IRサイトを成功させるには、株主や投資家向けに、経営方針や財務・業績情報などの必要なコンテンツを、迅速にかつ分かりやすく掲載するのがポイントと言えるでしょう。
ただし、一口に投資家といっても、年齢や国籍、投資経験はさまざま。IRサイト運営に迷ったら、成功事例の研究やIRサイト制作に精通した専門家への相談が有効です。
株式会社GIGでは、IRサイトの導入事例を紹介したホワイトペーパーを用意しています。「IRサイトによって企業価値を高めたい」「IRサイトを効率的に運用したい」と思う担当者の方は、ぜひダウンロードしてみてください。
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