Cookie規制がもたらすWeb広告への影響と今後の対応策|東京のWEB制作会社・ホームページ制作会社|株式会社GIG

Cookie規制がもたらすWeb広告への影響と今後の対応策

2024-05-22 制作・開発

こんにちは、GIGの千葉です。マーケティングチームに所属し、クライアント様のマーケティング戦略の策定から戦術実行、広告運用、 リード獲得支援まで幅広く担当しています。

広告運用を担当している方で、以下のようなお悩みを抱えている方は多いのではないでしょうか。

・現在広告運用をしているが、Cookie規制がどのように影響を及ぼすのか不安
・Cookie規制の影響範囲と、具体的な今後の対応策が知りたい

この記事では、Cookie規制の基本的な概念から具体的な対応策まで詳しく解説します。

Cookieの基礎知識

Cookieの仕組みや活用方法、種類について解説します。

仕組みとの活用方法

Cookieは、ユーザーがサイトを訪れた際に、そのユーザーのブラウザに保存される小さなデータファイルです。

このデータを利用して、Webサイトはユーザーの訪問履歴や活動を追跡し、パーソナライズした情報提供や体験の最適化ができます。

たとえば、ログイン情報の記憶、ショッピングカートの内容の保持、ユーザーの好みに合わせた広告の表示などが可能です。

ファーストパーティーとサードパーティの違い

Cookieには「ファーストパーティーCookie」と「サードパーティーCookie」の二種類があります。

ファーストパーティーCookieは訪れたWebサイトが直接管理しているCookieで、主にサイトの機能性向上に使用されます。

ファーストパーティーCookieの具体例は以下の通りです。

▼ファーストパーティーCookie
・自社サイト内のユーザーの行動データ
・ECサイトの購買履歴データ
・CRMに登録している顧客データ
・Youtubeサイトへの訪問・閲覧データ

一方、サードパーティーCookieは第三者が発行するクッキーを指します。このサードパーティーCookieはWebサイトを横断し、ユーザー行動を追跡することが可能です。

複数のWebサイトを横断して同一のユーザーデータを分析できるため、自社サービスとの関連性・購買確度が高いユーザーをターゲティングしたWebEB広告などに活用されています。

Cookie規制の背景

Webサイトを横断し、ユーザー行動を追跡できるサードパーティーCookie。そこで問題視されているのが顧客のプライバシー保護です。

近年では以下のような法律が制定され、企業のユーザーデータの取り扱いに関して厳しい規制を課す動きが強まっています。

・EUの一般データ保護規則(GDPR)
・カリフォルニア消費者プライバシー法(CCPA)

これらの法律や規制の強化に伴い、サードパーティーCookieを活用してきたWeb広告の運用にも大きな変化が求められています。

Cookie規制がもたらすweb広告への影響

Cookie規制によって、Web広告への影響を2つ紹介します。

ターゲティング広告への影響

サードパーティーCookieが制限されると、ユーザーの興味や行動に基づいた広告の配信が困難になります。これは、広告のリーチと効果を大幅に低下させる可能性があり、広告主/広告運用者は新しい方法を模索する必要があります。

とくに、ディスプレイ広告に関して、広告配信やターゲティングに大きな影響を及ぼすことが懸念されています。

ディスプレイ広告は、年代/興味関心/検索履歴/位置情報などの情報を元に獲得見込みのあるターゲティングリストを選定し、広告配信を行います。情報の大きさや精度が変わると、ターゲティングリストの粒度が荒くなり、コンバージョンにつながる配信が難しくなることが予測されます。

コンバージョン計測への影響

Cookieは広告の効果測定にも使用されます。ユーザーが広告をクリックしてから購入に至るまでの過程を追跡することで、広告のROIや定量的な成果を計算できます。しかし、Cookie規制によりこのような追跡が難しくなると、マーケティング戦略の効果を正確に評価することが難しくなります。

このように、Cookie規制は広告業界に大きな影響を与えています。これを機に、プライバシーに配慮したマーケティング戦略を考える必要があると言えるでしょう。

Cookie規制への対応策

Cookie規制に対応するための、具体的な対応策を4つ紹介します。

出稿広告媒体・戦略の見直し

Cookie規制の強化に伴い、従来の広告配信戦略は見直しが必要です。

とくに、サードパーティCookieに依存したターゲティングが困難になることから、ファーストパーティデータの活用やコンテキストベース広告へのシフトが重要になるでしょう。

コンテキスト広告ではユーザーの行動や閲覧履歴データは使用されず、AIによってWebサイトや記事・画像・単語の内容を解析することにより配信されます。具体的には以下のような例が挙げられます。

・ダイエットに関連する記事ページの広告枠に、ダイエット食品やスポーツジムの広告が表示される

AI技術・制度は今後の発達が大きく期待されており、有力な対応策の一つと言えます。

また、ファーストパーティデータの活用により、サードパーティに依存せずに自社サービスとの関連性・購買確度が高いユーザーをターゲティングすることも重要です。具体的には以下のような例が挙げられます。

・自社Youtubeチャンネルの閲覧データをリスト化して、Google広告のターゲティングリストとして活用する

CAPIを活用した広告成果の追跡

Facebook社の提供しているCAPI(コンバージョンAPI)は、Cookieを使用することなく、サーバーを介して直接コンバージョンを計測する技術です。

CAPI(Conversion API)を利用することにより、ユーザーのプライバシーを保護しながらも広告成果の正確な追跡が可能になります。Cookieに依存せずに広告を最適化できる手段である一方、CAPIの導入にはテクニカルな開発・実装が必要になることも多く、注意が必要です。

CMPの導入

コンセントマネジメントプラットフォーム(CMP)の導入により、Webサイトがユーザーからの同意を適切に管理することが可能になります。CMPを導入すると、サイト訪問時に同意のポップアップを表示させ、ユーザーに利用目的の開示や同意を促すことが可能になります。


CMPを使用することで、ユーザーのデータ保護が容易になり、信頼性の高いデータ収集が行えるようになります。また、訪問したユーザーの信頼や満足度向上にも貢献する可能性があります。

SEO・コンテンツ制作などの集客チャネルのシフト

広告による直接的な集客が困難になるなかで、Cokkie規制のリスクを最大限に抑えるためには、他チャネルの拡充・強化も検討が必要です。

なかでも、SEO対策や質の高いコンテンツ制作に注力することを推奨します。広告施策は予算さえ投じれば、短期的に成果を見込むことができますが、SEO施策は制作や効果反映までに長いリードタイムが必要な施策です。一方で結果が出た場合は中長期での効果継続が見込めます。

広告に集客を依存せず、SEO対策を通じて自然流入を増やすとともに、ユーザーにとって価値のあるコンテンツを提供することで、長期的な顧客関係を構築します。

まとめ

本記事では、Cookie規制に関する基本的な理解と、広告業界への影響、および規制への具体的な対応策について詳しく解説しました。

対策として紹介した4つの手段を活用し、自社に合った広告運用におけるデータ活用の戦略を検討してみてはいかがでしょうか。

GIGではSEO対策や広告運用やコンテンツ制作などWebサイトの運営や集客における様々なご支援が可能です。自社サイトの集客や戦略策定にお悩みの方はぜひGIGまでお問い合わせください。

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千葉 崚平

新卒で広告代理店に入社し、企画営業・マーケ職として2年半従事。その後フリーランスのマーケターとして独立。2022年7月、国内SaaS企業にマーケティング担当として入社。ウェビナーやカンファレンスイベントの企画業務、コンテンツ制作、WEB広告運用などマーケターとして幅広い業務を担当。2023年10月、GIGにジョイン。