Twitter運用のコツ。フォロワーを増やさないビジネスアカウント運用術|東京のWEB制作会社・ホームページ制作会社|株式会社GIG

Twitter運用のコツ。フォロワーを増やさないビジネスアカウント運用術

2021-05-11 制作・開発

こんにちは、GIGでメディア周りのお仕事をしている内田(じきるう)です。

GIGは月間150万PV(調子がいいと300万PVくらい)のオウンドメディア『Workship MAGAZINE』の運営を行っています。その他に他社メディアのコンサルや、メディア制作&開発、SEO設計、記事コンテンツ制作支援なども行っています。


突然ですが、あなたはSNSをやっていますか? そして、SNSを仕事に活用していますか?

個人的な感想ですが、ここ数年でSNSのビジネス活用が急速に進んでいるように思います。Twitterでの情報発信から、Instagramでの自社商品紹介、Facebookを活用したインサイドセールス、TikTokを使ったインスタントな認知拡大まで……ビジネス活用されてないSNSはもはやほとんどありません。いまやSNSは、群雄割拠のビジネス戦場なのです。「飯なう」とつぶやく時代は終わったのです。

と、そんな感じでビジネス活用されるSNSですが、場合によっては “仕事として” SNSをやっている人もいるでしょう。しかし、仕事のためだけに運用するSNSほどこの世でもったいないものはありません。居酒屋のテーブルの隅に放置された、殻だと勘違いされている中身の入った枝豆くらいもったいないです。

今回ご紹介したいのは、SNSをビジネスに活用しつつ、それ自体を楽しむ方法です。SNSを楽しく、ここが最重要。それを実現するためには、「フォロワーを増やさない運用術」が大事かなと考えています。


フォロワーを伸ばすには、そもそも素質がいる

フォロワー数をKPIにおいて、ビジネス系の情報発信をしているアカウント。たくさんありますよね。なんならフォロワー増を謳ったSNS運用代行サービスもありますし、フォロワーを増やすためのノウハウをnoteで980円くらいで売ってる人もたくさんいます。それらを利用する人もいるでしょう。何もわるいことではありません。

しかしですね。フォロワー数をKPIにおくと、けっこう辛くなってくるんですよ。

一般的にフォロワーが伸びやすいビジネスアカウントって、以下の特徴があるんです。

  • 投稿内容が特定のジャンルに特化している
  • 役に立つ内容を投稿している
  • ほぼ毎日、継続的に投稿している
  • 一定のクオリティを保ち続けている
  • 権威性がある

どうでしょうか。フォロワーが伸びているアカウントの多くは、これら5つの特徴を捉えていると思います。

でも、これってキツくないですか?? 「ジャンル特化で」「役に立つ内容を」「ほぼ毎日」「一定のクオリティを保って」投稿するのって、発信そのものが相当好きで、かつある程度時間をかけないとできません。SNSごとに特性も異なるので、自分にあった(自社商材にあった)プラットフォームを見極める必要もあります。

もちろん、仕事と割り切ってこれらを遂行できるならいいでしょう。しかし、急に上司に「今日からお前はTwitterでフォロワーを集めてウチの商品売ってくれ! あ、でも別に業務ってワケじゃないからね、片手間でね!」と言われても無理な話ですよね。片手間でフォロワー伸ばせるほどSNSは甘くありません。きっつ〜。

さらに最後に挙げた「権威性」。これが非常に厄介で、実績もスキルもない若手にはそもそも無理な話です。プロフィールで着飾ってフォロワーを伸ばす人もいますがいずれボロがおっと誰か来たようだ。

というわけで、SNSのフォロワーを伸ばすには上述した内容を「徹底して遂行する力」が必須です。そしてそれには、ある程度の素質も必要です。SNSに向いてるか否かの、素質。なのにそれらを考慮せず「年内にフォロワー1万人目指せ!」と言われても難しく、フォローキャンペーンをやるかフォロワーを購入するしかなくなります(※後者はぜったいダメですよ!)。

くわえてビジネスアカウントとなると、次の問題が発生してくるんです。


情報発信だけのアカウントは、つまらない

そもそもSNSは、コミュニケーションツールです。ユーザー同士のコミュニケーションをとおして世界を広げるためのツールなんです。

しかしビジネス目的となると、たびたび「自社商材の情報発信しかしていない」アカウントを見かけます。あちゃ〜、これは伸びないですね。SNSユーザーの多くはWeb広告に慣れたデジタルネイティブのため、宣伝臭のする投稿はスルーする傾向にあります。だからこそ、単なるビジネス宣伝投稿ではなく、ユーザーにとって価値のある情報を投稿する必要があるのです。

一方で「特定のジャンルに特化した役に立つハイクオリティな内容を継続的に投稿」したら、フォロワーは増えると思います。濃いファンもある程度つくと思います。でもそれでついたファンは、「コンテンツについたファン」です。あなたについたファンではありません。

これの何がマズいかというと、特化コンテンツの継続投稿をやめた瞬間にファンじゃなくなる可能性を秘めているからです。またコンテンツには興味をもっても、アカウント主のビジネスには興味を持たない可能性もあります。実際に、ツイートの方針転換を機にフォロワーおよび投稿へのエンゲージメントがガクッと落ちた人を何度か見ています……。

またそもそもの話ですが……情報発信だけのアカウントって、運用してて楽しいですか?

決まったルーティンで回して、数字が増えることに快感を覚えるタイプの人であれば向いているかもしれません。しかし毎日のように、役に立つ、統一されたコンテンツを投稿し続けるのは疲れてしまう人も多いです。自分は後者のタイプです。「飯なう」ってつぶやきて〜〜〜。


「ひと」を大事にするビジネスアカウント運用術

私ごとですが、ボクはTwitterのフォロワーが7000人ほどいます。

筆者のTwitterアカウント

この記事のタイトルが「フォロワーを増やさないビジネスアカウント運用術」なのに、一気に説得力なくなりましたね。ごめんなさい!

でも弁解?させてほしいのですが、ボクはべつにフォロワーを伸ばそうと、ガッチリと型を決めて運用してるわけじゃないんです。もちろんお仕事関係の投稿もしますし、お役立ち情報の発信もしてますが、まあまあの割合で日常のささいなこともつぶやいてます。

お仕事関係のツイート例

日常のささいなツイート例

個人的に意識しているのが、「昼は仕事関係の発信」「夜と休日はプライベートの発信」です。ふだんの生活と投稿内容が連動している感じですね。これであれば無理なく投稿を続けられるし、「役に立つことつぶやかなきゃ……!」という切迫感もなくなるかなと考えています。

また投稿にきたコメントには、なるべく返信するようにしています。SNSはコミュニケーションツール。SNS上での相互のやりとりがあってこそ、お互いを知れるし、関係も深まるかなと思ってます。

このようなやり方でいいなと思っているのは、「ボク個人のことを好きになってくれる人が増えてきた」ことです。ビジネスだけでなくプライベートの投稿もすることで、 “中の人” のパーソナリティが見えてきます。そしてそれに共感してくれる人もでてきます(もちろん、パーソナリティ出した結果離れる人もいるでしょうが……)。

ビジネスアカウントとプライベートアカウントを公私混同した形ですね。でもこれによって、自分にとっては一番自然に、ストレスなくSNSを続けられています。その結果、ビジネスアカウントとしての役割も果たしつつ、ボク個人のことを気にかけてくれる人が増えてきたのかな、なんてね。

うまくいってる企業公式アカウントでも同じような例はあって、たとえばタニタさんやエレコムさんは “中の人” のパーソナリティも相まって人気が出ているような気がします。

タニタさんのツイート例

エレコムさんのツイート例

安直な「キャラ付け」ではなく、「自然なパーソナリティ」が出ているのがポイントかもしれません。


△フォロワーを増やす ◎ファンを増やす

コンテンツだけでなく、ひとのファンにもなってもらう。ひいては会社のファンになってもらう。その流れが自然で、深く繋がった関係が作れるんじゃないかなと思っています。

目指すべきは「フォロワー」を増やすことではなく、「ファン」を増やすことじゃないかな。


内田 一良(じきるう)

早稲田大学および同大学院卒。株式会社GIG メディア事業部長。日本最大級のフリーランス・副業メディア『Workship MAGAZINE』編集長(引退)のほか、複数メディアのプロデュースを担当。メディア運営、コンテンツ制作、SEO、SNSに詳しい。AI、ウイスキー、ストリートダンスが好き。