ブランディングとマーケティングの5つの違い|関係性と役割も解説|東京のWEB制作会社・ホームページ制作会社|株式会社GIG

ブランディングとマーケティングの5つの違い|関係性と役割も解説

2023-08-01 制作・開発

ブランディングとは、企業や商品の個性や価値を表現することで、顧客の心に印象を残すための活動を意味します。一方、マーケティングとは、市場のニーズや競合の動向を分析し、ブランドの魅力を伝えるための戦略や手法を考える活動です。

このように、ブランディングとマーケティングは別々のものではなく、相互に影響し合う重要な戦略や施策です。そして、その具体的な違いや役割を理解し、それぞれの活動に反映することで、より効果的なビジネス展開が可能となります。

そこで今回は、ブランディングとマーケティングの違い5つと、それぞれの関係性や役割を徹底解説します。これから自社ブランドの構築を目指す方は、ぜひ参考にしてください。

ブランディングとは?目的やメリット、具体的な手法を解説

ブランディングとは、企業や商品、サービスなどに特別な価値やイメージを与え、他と差別化を図るためのコミュニケーション活動を指します。

ブランディングの目的とメリット

ブランディングを行う目的は、ブランドの認知度やロイヤリティを高め、競争力や収益性を向上させることです。

ブランディングに成功することで、企業は価格競争に巻き込まれずに済むことで安定した事業運営が可能となります。また、自社ブランドを構築することで、ロイヤルユーザー(ブランドを好きになり、継続して商品やサービスを購入・利用してくれる顧客)を獲得でき、広告宣伝費を最小限に抑えることも可能です。

また、ブランディングの成功により、自社内外の企業や商品・サービスとのコラボレーション機会を創出できたり、優秀な人材を確保しやすくなるといったメリットもあります。

ブランディングの具体的な手法と事例

ブランディングの手法にはさまざまな種類と特徴があります。そこで以下では、代表的なブランディング手法の6つを紹介します。ぜひ参考にしてください。

1.ブランド動画

ブランド動画とは、ブランドのストーリーや価値を映像で表現し、感情的な訴求を行う手法です。

例えば、アップルの「Think Different」やユニクロの「LifeWear」などが有名です。

2.ブランドブック

ブランドブックとは、ブランドのビジョンやミッション、価値観、歴史などを紙媒体やデジタル媒体でまとめたものです。ブランドブックは、社内外にブランドの理解を深めるために活用されます。

例えば、スターバックスの「The Green Apron Book」や、ホンダの「Honda Philosophy」などがあります。

3.オウンドメディア

オウンドメディアとは、自社が運営するWebサイトやブログ、SNSなどのメディアの総称で、ブランドの価値や魅力を発信する手法です。オウンドメディアは、顧客との関係構築や信頼性の向上に効果的です。

例えば、IKEAの「IKEA Ideas」や、カゴメの「カゴメ健康生活研究所」などがあります。

4.ブランドコラボレーション

ブランドコラボレーションとは、他のブランドや企業、有名人などと提携して、新たな価値や魅力を創出する手法です。ブランドコラボレーションは、ブランド相乗効果や話題性を生み出すのに効果的です。

例えば、コカ・コーラとマクドナルドの「コーク・フロート」や、ナイキとアップルの「Nike+iPod」などがあります。

5.ブランドコミュニティ

ブランドコミュニティとは、ブランドのファンや愛好者が集まる場や仲間を作る手法です。ブランドコミュニティは、顧客のロイヤリティや口コミを高めるのに効果的です。

例えば、ハーレーダビッドソンの「H.O.G.」や、レゴの「LEGO Ideas」などがあります。

6.ブランドエクスペリエンス

ブランドエクスペリエンスとは、ブランドの価値や魅力を体感できるようなサービスやイベントを提供する手法です。ブランドエクスペリエンスを提供することで、顧客の感動体験や記憶に残る体験を実現し、ロイヤルユーザーの獲得に繋がります。

例えば、ディズニーの「ディズニーランド」や、アップルの「Apple Store」などがあります。

マーケティングとは?目的やメリット、具体的な手法を解説

マーケティングとは、商品やサービスが自然と売れるような仕組みを構築することです。

マーケティングの概念には、市場調査や商品開発、営業、宣伝、販売や販促といったプロセスが全て含まれるのが特徴です。

マーケティングの目的とメリット

マーケティングの目的は、顧客のニーズを満たす価値を創造し、その価値を伝えて利益を上げることです。そして、マーケティングのメリットは、サービスの認知度を高めたり、潜在顧客を育成したり、顧客満足度とロイヤリティを維持したりすることで、売上や利益を最大化できるところにあります。

マーケティングの具体的な手法

マーケティングには、コンテンツマーケティング、SNSマーケティング、Web広告などのさまざまな手法があります。

これらの手法は、インターネットやデジタル技術を活用して、顧客との関係を構築したり、ブランドの認知度や信頼性を高めたりするのが目的です。

マーケティングは、以下のようなプロセスで行われるのが一般的です。

  1. 市場分析
  2. 戦略立案
  3. 施策の実行
  4. 評価と改善

それぞれ解説します。

1.市場の分析

市場分析とは、自社の強みや弱み、競合の状況、顧客のニーズや嗜好などを調査し、市場の構造や動向を把握することです。

2.戦略の立案

戦略立案とは、上記の市場の分析に基づいて、自社の目標や方向性を定め、どのような価値を提供するか、どのように提供するかを決めることです。

3.施策の実行

施策の実行とは、上記の戦略を具体化して、商品やサービスの開発や改善、販売や広告などの施策を行うことです。

4.評価と改善

評価と改善とは、上記で実行した施策の効果を測定し、フィードバックを受けて、戦略や施策を修正・改善することです。

マーケティングの事例

以下では、マーケティングの代表的な手法別の事例を紹介します。

コンテンツマーケティングの事例

株式会社良品企画は、無印良品のブランドで、顧客とのつながりを深めるコンテンツマーケティングに成功しています。

例えば、自社の商品に関するコラムや、顧客のリクエストに応えるサービスなどを提供しています。

SNSマーケティングの事例

メルカリは、フリマアプリのダウンロード数を増やすために、YouTuberを同時に起用したSNSマーケティングに成功しています。

例えば、YouTuberがメルカリのサービスを実演することで、ユーザーの興味や購買意欲を引き出しています。

Web広告の事例

LINEマンガは、マンガアプリのダウンロード数を増やすために、Web広告に力を入れています。

例えば、インターネット上のさまざまなサイトやSNSで、人気マンガの無料試し読みやキャンペーン情報などを広告しています。

ブランディングとマーケティングの違い5つ

ブランディングとマーケティングは、どちらもビジネスにおいて重要な活動ですが、それぞれの目的や戦略、成果検証などに違いがあります。

そこで以下では、ブランディングとマーケティングの違いを解説します。ぜひ貴社の営業活動の参考にしてください。

1.ブランディングとマーケティングの目的の違い

ブランディングの目的は、企業や商品に対して消費者に共通のイメージや価値を持ってもらうことです。ブランディングにより、競合他社との差別化や顧客ロイヤルティの向上を図ります。例えば、アップル社は、革新的で高品質な製品を提供するというブランドイメージを消費者に植え付けています。

一方、マーケティングの目的は、消費者のニーズを把握し、商品やサービスを販売するための仕組みを作ることです。適切なマーケティング活動により、売上や利益の拡大を実現できます。例えば、マクドナルドは消費者の嗜好やライフスタイルに合わせ、常にメニューやサービスを変化させています。

2.ブランディングとマーケティングの戦略立案プロセスの違い

ブランディングとは、企業や商品の価値やイメージを高めるための活動で、マーケティングとは、商品を効率的に販売するための活動です。

ブランディングの戦略立案プロセスは、以下のようなステップに分けられます。

  1. ステークホルダーが現在持っているブランドイメージを客観的に把握する
  2. 競合や社会の状況などの外部環境、自社や商品についての内部環境を分析する
  3. 分析をもとに、自社ならではのブランドコンセプトを決定する
  4. ブランドコンセプトを最大限に表現するコピーやデザインなどを制作し、訴求方法を決定する

一方、マーケティングの戦略立案プロセスは、以下のようなステップに分けられます。

  1. 商品に対する顧客層のニーズや、競合や社会の状況などの外部環境、自社や商品についての内部環境を分析する
  2. 分析をもとに、ターゲットに対してどのような価値をどのくらいの対価でどのように提供するかという戦略を具体的に決定する
  3. 集客や購買、成約に向けた施策を立案する

上記のように、ブランディングは「何を伝えるか」に重点を置き、マーケティングは「どう伝えるか」に重点を置くという点に違いがあります。

ただし、ブランディングとマーケティングは、それぞれの目的や手法が異なりますが、相互に関連し合いながら、経営の安定化に貢献するものです。

3.ブランディングとマーケティングの成果検証の違い

ブランディングとマーケティングは、それぞれ異なる目的や手法を持ちますが、その成果も異なる指標で測定する必要があります。

4.ブランディングの成果検証と指標

ブランディングの成果検証は、企業や商品のイメージや価値を高めることが目的であるため、認知度や好感度、ブランドロイヤリティなどの指標を用いるのが一般的です。

これらの指標は、消費者の心理的な感情や態度を測るもので、アンケートやインタビューなどの質的な調査方法で収集します。

5.マーケティングの成果検証と指標

一方、マーケティングの成果検証は、商品やサービスを効率的に売ることが目的であるため、売上や利益、コストなどの指標を用いるのが一般的です。

これらの指標は、消費者の行動や経済的な効果を測るもので、POSデータやWebアクセス解析などの定量的な調査方法で収集します。

このように、ブランディングとマーケティングの成果検証の違いは、測定する指標の種類や調査方法の違いに表れます。ブランディングでは質的で長期的な成果を検証し、マーケティングでは定量的で短期的な成果を見るのが特徴です。

ブランディングとマーケティングの関係性

上記のように、ブランディングとは、企業や商品の価値やイメージを高めることで、消費者との信頼関係を築く活動です。ブランディングによって、ブランドのコンセプトやストーリー、アイデンティティなどが確立されます。

一方、マーケティングとは、商品やサービスを効率的に売るために、市場調査や広告宣伝などの活動を行うことです。マーケティングによって、ブランドのメッセージや価値をターゲットに伝えます。

このように、ブランディングとマーケティングはそれぞれに役割が異なりますが、両者は切り離せない関係にあります。なぜなら、ブランディングがマーケティングの方向性を指し示し、マーケティングがブランディングの成果を実現するからです。そして両者は、相互に影響し合いながら、ブランドの成長に貢献します。

このように、ブランディングはブランドの存在意義や目的を明確にし、マーケティングはその存在意義や目的を具体的に実現するための手段を考えることです。つまり、ブランディングは「何を伝えるか」を示し、マーケティングは「どう伝えるか」を連携して行う活動と言えるでしょう。

ブランディングとマーケティングの両方に成功した事例

以下では、ブランディングとマーケティングの両方に成功した事例を紹介します。ぜひ貴社の営業戦略の参考にしてください。

スターバックスの事例

スターバックスは、コーヒーの専門店として高品質な商品やサービスを提供するだけでなく、コーヒー文化やライフスタイルを提案するブランドとして世界中で人気を集めています。

スターバックスは、自社のブランドアイデンティティを「第三の場所」と定め、家や職場以外の居心地の良い空間を提供することで、顧客の忠誠度や満足度を高めています。

また、スターバックスは、SNSやアプリなどのデジタルツールを活用して、顧客とのコミュニケーションや関係性を強化しているのが特徴です。

スターバックスは、ブランディングとマーケティングの両方において、顧客のニーズや感情に寄り添うことに成功しています。

星野リゾートの事例

星野リゾートは、ホテルや旅館の運営会社のひとつで、日本の魅力や文化を再発見するブランドとして国内外の旅行者に人気を集めています。

星野リゾートは、自社のブランドアイデンティティを「旅の演出家」と定め、旅行先の地域の特色や歴史を生かした体験やサービスを提供することで、顧客の感動や満足を高めています。

また、星野リゾートはWebサイトやSNSなどのデジタルマーケティングを効果的に活用し、顧客の旅行前や旅行中の情報やニーズに対応することで、顧客とのエンゲージメントを高めているのが特徴です。

星野リゾートは、ブランディングとマーケティングの両方において、顧客の感動や満足を創出することに成功しています。

ブランディングとマーケティングの違いのまとめ

このように、ブランディングとマーケティングは、それぞれの目的や戦略、成果などに違いがあります。しかし、ブランディングとマーケティングは相互に深く関係しているため、それぞれの役割を深く理解することで、企業の売上や収益を向上させることができるでしょう。

市場競争が激化し続ける現代のビジネスにおいては、自社ブランドの構築が欠かせない施策の1つです。そして、その効果を広め高めるのがマーケティングです。

そこで、この記事を参考にして、自社ブランドの構築と市場への浸透を目指しましょう。

もし、ブランディングやマーケティングの戦略や施策についての疑問や質問がある方は、株式会社GIGにお気軽にご相談ください。貴社に最適なソリューションを提案いたします。

株式会社GIGは、ナショナルクライアントからスタートアップまで、Webコンサルティング、UI/UXデザイン、システム開発など、DX支援をおこなうデジタルコンサルティング企業です。

また、45,000人以上が登録するフリーランス・副業向けマッチングサービス『Workship』や、7,000人以上が登録するデザイナー特化エージェントサービス『クロスデザイナー』、リード獲得に必要な機能を備えたCMS『LeadGrid』、UXコンサルティングサービス『UX Design Lab』などを展開しています。

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