AI検索最適化(AIO/LLMO/GEO/AI SEO)対策方法 完全ガイド【2026年版】|東京のWEB制作会社・ホームページ制作会社|株式会社GIG
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AI検索最適化(AIO/LLMO/GEO/AI SEO)対策方法 完全ガイド【2026年版】
2025-05-20 制作・開発

「おすすめの会社を5社教えて」とAIに聞いたとき、あなたの会社は候補に入っていますか?
ChatGPTやGeminiに相談してから行動するユーザーは年々増え続けており、検索の入口そのものが変わりつつあります。
こうした変化を受けて注目されているのが、AI検索最適化(AIO/LLMO/GEO/AI SEO)です。各種AIに自社の情報を正しく引用・推薦してもらうための取り組みで、従来のSEOと並ぶ新しい集客の土俵として、国内外の企業が続々と対策を始めています。
一方で、「llms.txtを設置しましょう」「構造化データを盛りましょう」といった、効果の疑わしい施策も数多く出回っています。
本記事では、AI検索最適化の基本から、やらなくていい施策と本当にやるべき施策、国内外の企業の実践事例までを解説します。
執筆:株式会社GIG 執行役員CMO 内田一良(じきるう)
早稲田大学および同大学院卒。創業期のGIGに入社後、Workship / LeadGrid / コンマルクなど自社サービスのマーケティング、オウンドメディア運営、書籍の編集・監修プロジェクトを推進。ナショナルクライアントを含む顧客のマーケティング・広報支援にも多数携わる。ウイスキーが好き。
そもそもAI検索最適化(AIO/LLMO/GEO/AI SEO)とは?
AI検索最適化とは、ChatGPT / Gemini / Claude / CopilotなどのAIチャットや、GoogleのAI Overview(AIによる概要) / AIモードといった「AIが答えを生成する検索」において、自社の情報が引用・推薦されやすくするための包括戦略です。
なお呼び方はいくつもありますが、まずは代表的な用語を整理します。
用語 | 正式名称 | 意味 |
AIO | AI Optimization | AI全般に対する最適化。国内で広く使われる呼び方 |
LLMO | Large Language Model Optimization | ChatGPTやGeminiなど、大規模言語モデルに対する最適化 |
GEO | Generative Engine Optimization | 生成AI検索エンジン全体に対する最適化。海外で一般的 |
AEO | Answer Engine Optimization | 回答エンジンに対する最適化 |
AI SEO | AI Search Engine Optimization | 「AI時代のSEO」という文脈で使われる総称 |
……結論を言うと、これらの用語に大きな違いはなく、「各種AIに自社情報が引用・推薦されやすくするための包括戦略」という意味に集約されます。
専門家の見解は「SEOの延長」か「SEOとは別物」かで分かれている
なお、AI検索最適化において「それってSEOじゃないか?」「いやそうじゃない」など、その定義については専門家によって見解の差異があります。
- 「SEOの延長」とする立場:
SEOコンサルティングをおこなうA社は、AI検索最適化を特別な対策として構えることに否定的であり、「発見 / クロール / 理解されやすいサイト構造」という王道SEOの延長と位置づけています。くわえてGoogleも、「生成 AI 検索向けに最適化することは検索エクスペリエンス向けに最適化することであり、SEO の範疇にあります」と整理しています。(出典:Google検索セントラル「Google検索の生成AI機能に関するウェブサイト最適化ガイド」)。 - 「SEOとは別物」とする立場:
マーケティング支援をおこなうB社は、AI検索上でのユーザー行動を、SEOよりも「購買行動の直前段階」に近いと位置づけており、「〇〇の評判は?」「AとBはどちらが良い?」といった比較・検証の質問に対する答えを適切に用意することが大切であるとしています - 「引用と推奨は別物」とする立場:
別軸の見解として、AIの回答に「自社サイトが引用」されることと「ブランド名が推奨」されることはまったく別であり、引用狙いなら従来SEOで十分、推奨されたいなら評判づくりという別の動きが必要だと指摘する声もあります
……一見対立しているようですが、私は「見ている範囲が違うだけ」だと考えています。テクニカルな土台の話であればSEOの延長ですし、「AIに自社ブランドが推薦される」ところまで含めるなら、広報PRやブランドの領域に踏み込みます。
本記事では、その両方をカバーしていきます。
なぜAI検索向けの最適化 / 対策が必要なのか?
まずは前提となる統計データ(2026年時点)から、AI検索向けの最適化 / 対策の必要性について見ていきましょう。
理由1. 生成AIでの検索行動が当たり前になった
- 国内の生成AI利用率は51%。1年前の27%からほぼ倍増しました(出典:NTTドコモ モバイル社会研究所、2026年)
- 「検索手段」として生成AIを使う人は37.0%。2025年5月の21.3%から3回連続で上昇し、20代では初めて過半数を超えました(出典:サイバーエージェント GEOラボ、2026年)
- GoogleのAI Overviewは月間25億人、AIモードは月間10億人が利用しています(出典:Google I/O 2026)
Googleなどの検索エンジンで調べる前に、まずAIへ相談する。この行動は、もう特別なものではなくなりました。
理由2. ゼロクリック検索(サイトに訪れない検索)が増えた
- 生成AIの回答だけで検索を終える「ゼロクリック」は23.9%。AIの回答をきっかけに実際に購入・来店した人も7.4%存在します(出典:博報堂DYホールディングス「AI検索白書2026」)
- 米国の調査でも、検索結果にAI要約が表示されると、従来のリンクをクリックする割合がほぼ半減することが確認されています(出典:Pew Research Center、2025年)
ユーザーがサイトに来ることもなく、リサーチの大部分が終わりはじめているのが昨今の流れです。
理由3. AI経由の流入は「量は少ないが、質は高い」
一方で、冷静に見るべきデータもあります。
AI経由でサイトに直接流入するトラフィックは、まだサイト全体の1%前後にすぎません。しかもAI経由のセッションは参照元情報が付かないことが多く、GA4上では「ダイレクト」に紛れて、実態より小さく計測されてしまいます(出典:The Digital Bloom、44.6万訪問の分析、2026年)。
ところが、流入の「質」はまったく異なります。米Seer Interactive社の実測では、ChatGPT経由のCVRは15.9%、Perplexity経由は10.5%と、Google自然検索の1.76%に対して6〜9倍という結果が出ています(出典:Seer Interactive、2025年)。
なお、弊社GIGの自社サイト群でも、同じ傾向が確認できています。AIからの直接流入は全体の1%前後にもかかわらず、問い合わせの20〜40%が「AIで知った」人たちでした(2026年時点、自社調べ)。
なお、AIで認知したユーザーはその場では訪問せず、後ほどあらためて検索して来訪した方も多くいました。このような場合、アクセス解析ツールのどこにも「AI経由」とは表示されません。
つまり、流入元レポートの数字だけを見てAI検索対策の要否を判断すると、AIの貢献を大きく見誤ってしまうのです。
AI検索最適化について、企業はどこまで動いているのか?【国内外の事例】
ここからは、企業名と数字が公開されている事例に絞ってご紹介します。
国内企業の事例
- 星野リゾート:
「AIの普及でブランド力は効かなくなる」という星野佳路代表の判断のもと、AI対応に18億円を投資。キャンセル規定・部屋のスペック・アクティビティの空き状況といったファクト情報を、AIが読み取りやすい形に構造化する新予約システムを構築しています(出典:日本経済新聞)。 - 八代目儀兵衛:
京都の老舗米屋・八代目儀兵衛は、検索上位を獲得しているのにGoogle AI Overviewに社名が表示されない状態からのスタートでした。Search Consoleのクエリをもとに200超の想定プロンプトを設計して定点調査を行い、「お米のギフト」という文脈での言及追加、顧客アンケートの調査リリース化、レビューの目的別分割などを実施。コンテンツのPVが約10%減少しても、売上は前年比120%で成長しています(出典:Web担当者Forum)。 - Speee:
Speee社は自社サイトで、プラン・費用ページのリッチ化、実績の数値根拠の明確化、HTML構造の見直しを実施し、Geminiでの推奨順位で競合内トップを獲得したと公表しています(出典:Speee Marketing Insights)。
海外企業の事例
- Ramp:
AIが「比較・用途別コンテンツ」を頻繁に引用するパターンを特定し、比較ページを集中的に新設。AI上の可視性が3ヶ月で3.2%→22.2%(約7倍)になり、1ヶ月で300超の引用を獲得しました(出典:Profound社の事例紹介) - Canva:
ChatGPTとのアプリ統合を新しい獲得チャネルとして戦略化し、ChatGPT上で2,600万会話超を記録。LLM経由の流入がサイト流入の2桁%に達しています(出典:ContentGrip) - HubSpot:
顧客サイトのオーガニック流入が前年比27%減という自社データを公表し、AI検索の計測ツール提供に乗り出しました(出典:PPC Land)
弊社GIGの実証事例
弊社でも、自社サービスで検証を続けてきました。
GIGが運営するフリーランス・副業マッチングサービス『Workship』は、2024〜2025年にかけておこなったAI検索最適化の施策開始から、1年でサービス新規登録者が月間400名から800名以上に増加。2026年現在は月間1,000名超になるまで成長しました。またその結果もあり、ブランドのAI引用を表彰するアワード「AI Search Cited Award 2026 上期」ではカテゴリ第2位を受賞しました。

くわえてAhrefs Brand Radarでの計測では、2026年1月〜6月にかけて「株式会社GIG」のAI推薦プロンプト数が約1.7倍、推定インプレッションは約3.7倍まで伸びています(計測対象:ChatGPT・Gemini、自社調べ)。

AI検索最適化でやらなくていいこと
具体的な対策方法の前に、まず「やらなくていいこと」から整理します。
最近はAIOやLLMOの名目で、効果の疑わしい施策を提案されるケースが増えているため、まずここを先に押さえておくことが、無駄な投資を防ぐ近道になります。
2026年5月、Google検索セントラルが公式ドキュメントを公開し、AIO/LLMO対策として語られがちな施策の多くを「不要」と明言しました(出典:Google検索セントラル)。
順に見ていきましょう。
1. llms.txtの設置:97%は一度も読まれていない
llms.txtは「AI向けにサイト構造を伝える地図ファイル」として一時期話題になりましたが、結論から言うと、Google検索に対しては不要です。Googleも公式ドキュメントに「サイトのGoogle 検索での表示やランキングに影響することはありません」と明記しています。
実測データも出ています。Ahrefsが13.7万サイトを分析したところ、設置されたllms.txtの97%は一度も読まれていませんでした。読まれていた残り3%も大半はSEO監査ツールなどのボットによるアクセスで、AI検索の回答生成に使われた形跡はごくわずかでした(出典:Ahrefs)。
保険として置くこと自体は否定しませんが、これを主要施策として提案された場合は注意が必要です。
なお、最近では一部のAIエージェントによるアクセスも確認されており、AI検索対策ではなく「AIエージェント対策」としては今後有効になる可能性もあります。 とはいえ、llms.txtを一度作ってそのまま放置してしまうと、月日が経つごとにサイトの実態と合わなくなり、AIがサイトの内容を誤認するケースもあります。テキストファイル1枚なので「設置コスト」はあまりかかりませんが、「更新コスト」がかかることは念頭に置いておきましょう。
2. 構造化データの過剰実装:AI引用が有意に増えたデータなし
「AIに伝わるように構造化データ(JSON-LD)をたくさん実装しましょう」という提案もよく見かけますが、AI検索最適化の対策としてはおすすめしません。
AhrefsがJSON-LDスキーマを新規追加した1,885ページを追跡調査した結果、AI Overviewでの引用は−4.6%、AIモードは+2.4%、ChatGPTは+2.2%と、いずれも引用数に意味のある変化はありませんでした(出典:Ahrefs)。「AIに引用されるページの多くがスキーマを実装している」という相関はあるのですが、それは整ったサイトほどスキーマも使っているというだけで、因果関係ではなかったわけです。
ただし、Google検索におけるリッチリザルトの獲得や、企業・製品のエンティティ情報の整理(Organizationスキーマなど)としては引き続き有効です。構造化データは従来のSEOとしては重要であり、対応しておく意義はあります。
あくまで、AI検索最適化においては価値が薄いというだけです。
構造化データについては、以下の記事が詳しいです。
3. コンテンツのチャンキング/AI向けの文章リライト:不要
「AIが読みやすいようにページを細切れにする」「キーワードをAI好みに言い換える」などの施策は、どちらもGoogleが公式に不要と明言しています。
生成AIはページ全体の文脈を理解でき、意味で判断するため、完全一致のキーワードは必要ありません。自然な日本語のままで大丈夫です。
なお、「結論を先に書く」「具体的な名詞と数値を使う」といった書き方は、AI対策としてではなく、人間の読者にとって良い文章の基本として引き続き価値があります。
4. ロングテールの量産:スパム認定の恐れあり
派生キーワードでのページ大量乱造は、スケールドコンテンツとしてスパムポリシーの対象となります(出典:Google検索セントラル スパムポリシー)。
5. 不自然なメンション工作:スパム認定の恐れあり
ブログや口コミに自社名を作為的に書き込むメンション工作も、被リンク売買と同じ扱いでスパムと明言されています。
2026年5月には、Googleのスパムポリシーにて「AIによる回答生成にも適用される」ことが明確化されました(出典:Google検索セントラル スパムポリシー)。
AI検索最適化でやるべきこと(1) ブランド設計
出発点は「AIにどう紹介されたいか?」
テクニカルな話に入る前に、決めておくべきことが1つだけあります。それは「そもそも自社はどう紹介されたいか?」という問いです。
これはAIだけの話ではありません。「社外の人に、自社をどう紹介してほしいか」というブランドの根っこの話です。ここが曖昧なまま個別の施策に走ると、サイトもコンテンツも外部への発信もバラバラになってしまいます。
ブランド設計シートの4要素
弊社GIGで実際に運用しているフレームをご紹介します。以下の4つを、順番に自分たちの言葉で埋めていきます。

- ゴール:
AIにどう紹介されたいか。「[ターゲット]が[目的]なら、[自社名]がおすすめ。[強み・参入障壁]だからです」という型で、理想のおすすめ文を一文で書き切ります。 - 入り口:
どんな相談のときに登場したいか。「〇〇を5社教えて」の〇〇にあたる想定プロンプトを、顕在層の直球な質問から潜在層の周辺相談まで列挙します。 - 評価基準と情報源:
AIが比較する軸と、根拠を拾いに行くページを言語化します。自社のサービス紹介や導入事例だけでなく、他社の比較記事・口コミも含めて洗い出します。 - 決定打となる証拠:
AIが「ここがおすすめ」と言い切るための、具体的な数字・実績・第三者からのお墨付きを整理します。
弊社ではこの型を使って、自社はもちろん、お客様サイトのご支援も差し上げています。
想定プロンプトの設計と定点観測は「標準施策」になった
4要素の「入り口」で決めた想定プロンプトは、そのまま効果測定のものさしになります。
想定プロンプトを定期的にAIに質問し、自社が回答に登場するかを追跡する施策 / KPI設計は、現在のAI検索最適化で最も広く行われている、事実上の標準施策です。

露出が出ないとき、足りないのは施策ではなく「事実」
実際にやってみるとわかりますが、想定プロンプトで自社が出てこないとき、原因の多くは4番目の「証拠」の薄さにあります。
AIが言い切れる圧倒的な事実があれば、AIは自然と引用してくれますが、逆に事実がなければ、どれだけテクニックを積み重ねても出てきません。
施策を増やす前に、語れる数字的実績・証拠・第三者評価・良い口コミなどの「事実」を増やす。遠回りに見えて、これが最短ルートだと私は考えています。
AI検索最適化でやるべきこと(2) サイト設計
Google公式が挙げる「やるべきこと」は、Web制作とSEOの基本
Google公式ガイドが「やるべきこと」として挙げているのは、次の5つです(出典:Google検索セントラル)。
- 独自視点のコンテンツ:
一次情報・現場経験・失敗談など、自分たちの体験に根ざした内容をつくる- テクニカルSEOの基本:
クロール、インデックス、重複URLの整理、適切なリダイレクト設定を整える- ページUXの改善:
Core Web Vitalsの遵守、モバイル対応、視認性の高い情報設計を行う- 画像・動画の最適化:
alt属性や適切なマークアップを設定する。AI検索でも画像・動画は引用対象になります- セマンティックHTML:
見出し階層を整え、button・a・labelタグを正しく使う
「なんだ、普通のSEOではないか……」と思われた方、そのとおりです。とくにGoogleの生成AI検索は、コア検索のランキングとインデックスの上に構築されているため、まず「AIが読める」状態になっていることが、すべての前提になります。
技術面で特に注意したいのは「JavaScript依存」
重要な事実のひとつとして、「Googlebot以外の多くのAIクローラーは、JavaScriptを実行しない」というのがあります。
JavaScriptでレンダリングしないと中身が表示されないページは、ChatGPTやPerplexityからは「ほぼ空白のページ」に見えている可能性があります。そのため、SSR(サーバーサイドレンダリング)やSSGでの配信、アコーディオンやタブの中身を、初期HTMLに含めておくといった対応が有効です。
なおGIGでは、JavaScript依存のコンテンツは基本的に実装しておらず、AIフレンドリーなHTML構造を心がけてWebサイト設計を行なっています。
AIエージェント対応は、アクセシビリティ対応とほぼ同義
2026年以降のもうひとつの変化が、ユーザーの代わりにサイトを閲覧・操作する「AIエージェント」の普及です。Googleは2026年4月、エージェントフレンドリーなサイト構築ガイドを公開しました(出典:web.dev「Build agent-friendly websites」)。
AIエージェントは「スクリーンショット」「HTML/DOM」「アクセシビリティツリー」の3つの経路でサイトを読み取ります。これを前提に、AIエージェントフレンドリーなサイトとして意識すべきポイントは以下のような要素が挙げられます。
- CTAの位置を固定する:
ホバーやスクロールをしないと表示されないCTAは、エージェントには存在しないのと同じです- ボタンはbuttonタグでつくる:
divでつくった「見た目だけのボタン」は、正しく認識されない恐れがあります- フォームにlabelを付ける:
placeholderだけでは、何を入力する欄なのかAIに伝わりません- 透明なオーバーレイを消す:
モーダルの雑な実装は「見えない壁」となり、コンテンツへの到達を妨げます- CTAは8px四方より大きくする:
小さすぎるUIは、視覚分析の段階で無視されます
お気づきでしょうか?これらはすべて、人間のユーザビリティ・アクセシビリティ対応と同じです。
人にわかりやすいサイトは、AIにもわかりやすい。アクセシビリティ対応を後回しにすることは、AI対応を後回しにすることと同じなのです。
なお、アクセシビリティ対応をもう少し詳しく知りたい場合は、以下の記事が参考になります。

AI検索最適化でやるべきこと(3) コンテンツ設計
AIに評価されないコンテンツ / 評価されるコンテンツの分かれ目
「〇〇の7つのコツ」のような、誰でも書ける一般論。この種のコンテンツはAIに要約・引用されて、それで終わりです。ユーザーがサイトを訪れる理由は残らず、ブランドも記憶されません。
一方で大事になるのが、自社の製品・ブランドに紐づく、独自の価値を含むコンテンツです。
分かれ目は、引用されたときに「自社名と文脈」がセットで残るかどうか。自分たちが実際に取り組んだこと、失敗、数字、事例、仮説、推論。これらは引用時に固有名詞ごと残ります。
なので、形だけの独自アンケートや、取ってつけたような体験談をチェックリスト的に差し込んでも効果は期待できません。データでも解釈でも構わないので、「他では得られない価値があるか」を問い続けることが大切です。
AI検索最適化に向けたコンテンツ施策
そのうえで、AI検索最適化の文脈で広く行われているコンテンツ施策は、次の4つに集約されます。
1. 「言い切れる事実」の整備
AIが比較・推薦の根拠にされやすいものとして、以下の4点が挙げられます。
- 機能・サービス内容
- 料金・プラン
- 実績・事例
- 第三者の評価
この4点を正確に / 具体的に / 不足なく / 最新の状態で掲載することが大事です。「豊富な実績」ではなく「制作実績1,500社」と書く、という具合です。
2. 料金・比較・用途別ページの拡充
米Rampが比較・用途別ページの集中新設だけでAI可視性を3ヶ月で約7倍にした事例(出典:Profound)が示すように、現時点のAIは「おすすめは?」と聞かれたとき、比較・用途別のコンテンツを好んで引用します。
料金や選び方の情報を出し惜しみしないことが重要です。
3. FAQ・Q&A形式への再編集
「〇〇の評判は?」「AとBの違いは?」という質問形のプロンプトには、質問形のコンテンツが対応しやすくなります。特に購入直前の比較・検証プロンプトは、従来のSEOでは対策されてこなかった空白地帯です。
ただし、むやみやたらにFAQを増やしても、「AI引用」が増えるだけで、自社ブランドの「AI推薦」が増えないケースがよくあります。ブランドと紐づいた、自社にとって価値のあるFAQ設計をするのが大事です。
4. 独自調査・データ記事の発信
自社で実施したアンケートや統計データは、AI引用と被リンクを同時に獲得できる数少ないコンテンツです。
Ahrefsは調査記事1本で900件超の被リンクを獲得しており、独自データが報道・ブログ・AIの引用元として機能する構造を解説しています(出典:Ahrefs)。また弊社GIG自身も、ブランドに紐づく複数の調査コンテンツを作ってAI推薦を増やした事例があります(出典:Workship MAGAZINE)
ただし前述のとおり、報道価値のない「調査もどき」の乱発は効果が期待できません。
自社サイトに自己推薦の「おすすめ○○選/比較/ランキング」記事をつくる場合の注意点
自社メディアで比較・ランキング記事を作成する手法が推薦されることがありますが、ここには注意が必要です。
Ahrefsが自社イベントを題材に34本のランキング記事を公開し、9,886件のAI回答を分析した結果が次のとおりです(出典:Ahrefs)。
- 知名度の低い新規ブランドには効果的で、AI回答の空きスロットの82%を自社ページ経由で獲得できた
- 一方で、記事が引用されても43%のケースで自社への言及はゼロ。AIは情報源として使いながら、競合を推薦することがある
- 引用は不安定で、表示されるのは約3日に1日程度
実施する場合は、自作のリストで無理に自社を1位に据えない、事実ベースで書く、競合を中傷しない、定期的に更新する、などを意識する必要があります。
AI検索最適化でやるべきこと(4) 外部情報対策
自社サイトの「外」に大きな伸び代がある
ここまでの施策は、すべて自社サイトの話でした。しかしAIは、公式サイト・報道・比較メディア・口コミといった情報を束ねてブランドを認識しています。そのため、自社サイトの「外」を整えることが、実は最も大きな伸びしろになります。
SEO研究チャンネルがワークマンのスーツを題材に128クエリを調査したところ、AI Overviewでの表示数と、引用ページ内での言及量に相関係数0.77という強い関係が確認されました(出典:SEO研究チャンネル)。興味深いのは、言及が29回あっても本文にほとんど表示されないブランドが存在したことです。効いているのは言及の「量」ではなく、検索意図に合った文脈で語られているかでした。
同チャンネルのカードローン1,754キーワード調査でも、「低金利」という文脈で外部メディアに情報が流通していたブランドが、その文脈のAI回答で全体平均の約5倍選ばれていました(出典:SEO研究チャンネル)。事実が存在するだけでは足りず、比較・推薦の文脈で外部に流通していることが決め手になります。
AI検索最適化に向けた外部情報対策
1. プレスリリースの活用
意外に思われるかもしれませんが、実測データが非常に強い施策です。
AI回答81,895件を分析した調査では、ChatGPTの回答の最大42.8%がプレスリリースを引用しており、引用されたプレスリリースの60.5%がPR TIMESでした(出典:Optyino.ai調査、2026年4〜7月)。
日付つき・事実ベースの公式発表アーカイブは、AIにとって理想的な引用元です。新機能、調査結果、受賞。事実が生まれたら、プレスリリースサイトなどの外部に置く習慣をつけましょう。
2. レビュー・口コミの獲得と返信
顧客へのレビュー・口コミ依頼は、最も再現性の高い外部施策です。
BtoBであればITreviewなどのレビューサイト、ECであればモールやGoogleビジネスプロフィールのレビューが対象になります。
3. 比較メディア・業界メディアへの露出
Ahrefs Brand Radarの分析によると、日本のAI引用元は総合ではYouTube・note・Wikipedia・PR TIMESなどが上位ですが、業界のクエリに絞ると、上位の半数以上が業界専門メディアに入れ替わります(出典:Ahrefs)。
自社の業界で「定番」とされるメディアへの寄稿・データ提供・取材対応が、AI引用への近道です。
4. 外部情報のクレンジング
外部媒体に残っている古い料金、旧サービス名、誤った情報。AIはそれらも束ねて回答をつくってしまいます。
掲載媒体への修正・更新依頼や、社名・製品名の表記統一を地道に行いましょう。媒体側にとっても記事の正確性が上がる話なので、依頼は比較的通りやすいです。
外部情報対策は4つのステップで回す
- 参照元を洗い出す:
想定プロンプトをAIに質問し、回答の参照元URLを一覧化します。AIが「どの媒体を見て」自社を語っているかを把握します - 誤情報の修正を依頼する:
古い情報・誤記の更新依頼、表記の統一を行います - 置き場所を増やす:
プレスリリース配信、比較メディアへの掲載、寄稿、導入事例の相互公開などを進めます - 月次で定点観測する:
参照元の構成変化を確認し、露出が増えた媒体に投資を寄せていきます
やること自体は、広報PRやサイテーション獲得の動きとほぼ同じです。新しい専門部署は必要ありません。マーケティング部門だけで抱え込まず、広報と連携して回すのがコツです。
注意:作為的な言及の獲得はスパムの恐れも
作為的な口コミ・言及の獲得は、Googleが明確にスパムと定義しています(出典:Google検索セントラル)。加えて日本では、ステルスマーケティング規制(景品表示法)の対象にもなります(出典:消費者庁)。
外部施策はあくまで「正確な事実の提供」の範囲で行いましょう。
AI検索最適化の効果測定(KPI)の考え方
AI時代のKPI候補は無限に増えている
プロンプト露出数、ブランド言及率、SOV、AI引用率、引用順位、推奨順位、被リンク数、ドメインランク、AI経由流入数、指名検索数……。
AI検索まわりのKPI候補は無限に増え続けており、支援会社やツールによって推す指標もバラバラです。SEOにおける「検索順位」のような、共通のものさしはまだ存在しません。
すべてを追うと何が起きるか?
KPIダッシュボードは毎月きれいに更新されるのに、打ち手は何も変わらない。レポート作成が仕事になり、現場が疲弊する。
私は、この状態に陥っている企業を何社も見てきました(かつての自社含む……)。
常時追うのは「決めたプロンプトでの言及シェア」だけで十分
実務の共通解は、すでにほぼ固まっています。ブランド設計で決めた想定プロンプト(10〜50本程度)を月次でAIに質問し、自社ブランドが回答に登場した割合(SOM:ブランド推薦シェア)を数える。常時追うのは、実質これだけで十分です。露出の増減という異常が出たときにだけ、引用元や回答内容を深掘りします。
あとは以下のサイト側のファネル3点を見ておけば、落ち込んだ位置がそのままボトルネックの位置になります。
- サイト全体のアクセス数
- フォーム到達数
- フォーム入力完了数
なお、前述のとおりAI経由の直接流入は全体の1%前後で、GA4では「ダイレクト」に紛れて計測されます。AI経由流入数を主KPIに置くことはおすすめしません。チームの努力も成果も、正しく評価できなくなってしまいます。
AI検索の計測環境は2026年から整いつつある
現在は、以下のようなツールを活用してAI検索状況を把握することができます。
- Search Console「生成AIパフォーマンスレポート」:
2026年6月に登場し、AI OverviewやAIモードでの表示回数を公式に確認できるようになりました(出典:Google検索セントラルブログ) - Ahrefs Brand Radar:
カスタムプロンプト単位で、ChatGPT・GeminiなどでのAI言及・SOMを計測できます。弊社でも利用しています(出典:Ahrefs) - 国内ツール:
ミエルカGEOなど、国産の計測ツールも選択肢が増えました
なおツールがなくても、月1回、想定プロンプトを手動でAIに質問して記録するだけでも、最初は十分です。
AI検索最適化に関するよくある質問
Q. AI検索によって、SEOはもう不要になるのでしょうか?
不要になるどころか、SEOがAI検索最適化の前提になります。
生成AI検索はGoogleのコア検索の仕組みの上に構築されており、Google公式も「生成AI検索への最適化は依然としてSEO」と明言しています。また、AI検索白書2026では、AIの回答を見た後に追加で検索する人が3割以上いることもわかっています(出典:博報堂DYホールディングス「AI検索白書2026」)。
土俵が置き換わったのではなく、増えたと捉えるのが正確です。
Q. AI検索対策として、llms.txtは設置すべきですか?
Googleの生成AI検索に対しては不要です。これはGoogle公式が明言しています(出典:Google検索セントラル)。
なお、AIエージェント対策としては置いておくのもアリですが、更新性を担保できない場合はサイトの実態と乖離する恐れがあり、その場合は「設置しないほうが安全」まで言えます。
Q. AI検索最適化は何から始めればよいですか?
ざっくり言うと、弊社では次の3ステップで行なっています。
- ブランド設計シート(ゴール・入り口・評価基準と情報源・決定打となる証拠)を書く。
- その内容を一段落の紹介文にまとめ、サイトとコンテンツに反映する。
- 想定プロンプトを月次でAIに質問し、自社が登場するかを追跡する。登場しない場合は、事実か情報源を増やす。
Q. AI検索最適化の効果が出るまでどれくらいかかりますか?
外部の情報がAIの認識に反映されるまでにはタイムラグがあり、数ヶ月単位で見る必要があります。
米Rampの事例では可視性7倍まで約3ヶ月、弊社のWorkshipの登録者倍増は半年〜1年でした。
四半期単位で定点観測しながら育てていく施策と考えてください。
Q. 外注する場合、支援会社はどう見極めればよいですか?
「llms.txtの設置」「構造化データの大量実装」「AI向けリライト」を主要施策として提案してくる会社には注意が必要です。本記事でご紹介したGoogle公式ドキュメントや調査データと矛盾するためです。
逆に、ブランドの言語化・事実の整備・外部評判の設計から話を始める会社は、信頼できる可能性が高いと言えます。
まとめ:AIに選ばれることは、ゴールではありません
最後に、本記事で最もお伝えしたいことを。
国内外の成功事例を並べて見えてくるのは、成果を出している企業は「AI対策」をしているのではなく、「事実の整備」と「評判づくり」をしているということです。星野リゾートはファクトの構造化に投資し、八代目儀兵衛は顧客の声を集めて磨き、Speeeは構造的な読み取りやすさと数字的事実を強化しました。
また、AIへ推薦される構造は、振り返るとシンプルです。
お客様への価値貢献
→ 評判・口コミが生まれる
→ AIに露出・推薦される
→ 新しい顧客と出会う
このループのどこかを、小手先の施策で埋めることはできません。起点が空っぽであれば、その先は回らないのです。AIは評判の要約器であり、実体のない評判を盛ることはできません。

価値が本物なら、露出は後からついてきます。AI検索最適化とは、結局のところ「お客様に選ばれる会社づくり」をWeb上に正しく写し取る仕事だと、私は考えています。
GIGでは、ブランド設計シートの作成からサイト・コンテンツへの実装、AI検索のモニタリングまで、自社サイトで検証済みの戦略・戦術を使って、お客様サイトのAI検索最適化(AIO / LLMO)の伴走支援を提供しています。
「自社はいま、AIにどう紹介されているのだろう?」と気になった方は、お気軽にご相談ください。
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じきるう
早稲田大学および同大学院卒。2018年に株式会社GIGに入社後、メディア事業部長、マーケティング事業部長を経て現在はCMO。日本最大級のHR・フリーランスメディア『Workship MAGAZINE』ほか、数々のメディアのプロデュースを担当。『デザインの言語化』をはじめ複数書籍の監修・編集も担当。ウイスキーが好き。





