192.168.x.xって何者?自宅Wi-Fiから紐解く「IPアドレス」と「VPN」の基礎知識|東京のWEB制作会社・ホームページ制作会社|株式会社GIG

192.168.x.xって何者?自宅Wi-Fiから紐解く「IPアドレス」と「VPN」の基礎知識

2026-05-29 制作・開発

192.168.x.xって何者?自宅Wi-Fiから紐解く「IPアドレス」と「VPN」の基礎知識

こんにちは!Development事業部フロントエンドエンジニアのさかなです。

リモートワーク中、自分のPCのネットワーク設定を開いて「192.168.11.7」といった数字を目にしたことはありませんか?

それがプライベートIPであるという認識はあっても、

・なぜ「192.168」なのか?
・なぜVPNをつなぐと特定のサーバーが見れるのか?

と聞かれると、意外と説明に詰まってしまうものです。

この記事では、自宅Wi-Fiという最も身近な環境を題材にしながら、IPアドレス、サブネットマスク、VPNの仕組みを整理していきます。

さかな:Development事業部フロントエンドエンジニア。東北大学文学部で心理学を学びながらカナダ・モントリオールに3年間居住。帰国後コーディングを独学し、GIGにジョイン。現在はサイト制作のフロント実装や自社サービスLeadGridの開発を行う。最近はAIやインフラに興味がある。

自宅のネットワークを覗いてみた:192.168.x.xの正体

IPアドレス・サブネットマスク・ルーターの情報を確認する

まずは、自分のPCのネットワーク情報を見てみましょう。

たとえばこんな感じです。

・IPアドレス:192.168.60.22
・サブネットマスク:255.255.255.0
・ルーター:192.168.60.1

この3つは以下のような意味を持ちます。

・192.168.60.22:ネットワーク内における自分のPCの住所
・255.255.255.0:同一ネットワークの範囲
・192.168.60.1:外の世界への出口

ここで重要なのは、「同じネットワークにいるかどうか」が通信の成否を左右するという点です。

たとえば、同じ「192.168.60.xxx」の範囲にいる機器同士であれば、PCとプリンターのように直接通信できます。

一方で、別のネットワークにいる相手と通信する場合は、「外の世界への出口」であるルーターを経由する必要があります。

2進数で考える「ネットワーク部」と「ホスト部」

IPアドレスは、じつはただの数字ではなく、ネットワーク部 + ホスト部に分かれています。

例として、先ほどの2つの情報を見てみましょう。

・IP:192.168.60.22
・サブネットマスク:255.255.255.0

ここで重要なのがサブネットマスクです。サブネットマスクは、IPアドレスのどこまでがネットワーク名で、どこからが個別の端末に割り振られた番号なのかを示しています。

このサブネットマスク(255.255.255.0)を2進数で表すと以下のようになります。
11111111.11111111.11111111.00000000

「1 の部分 → ネットワーク部」「」0 の部分 → ホスト部を意味するので、今回のサブネットマスクの場合だと、192.168.60.22というIPのうち最初の3ブロックがネットワーク部、最後の1ブロックがそのネットワークにおける端末の番号ということになります。

そのため、以下のようなIPアドレスが割り振られた端末は、全て同じネットワーク内に属することが分かります。

・192.168.60.10
・192.168.60.22
・192.168.60.200

逆に、192.168.61.5のようにネットワーク部が変わると別のネットワークとみなされ、ルーターを経由して通信する必要があります。

なぜ「192.168」は世界中で使い回されているのか?

プライベートIPアドレスの役割と、世界中で「名前の重複」が許される理由

ここで、もしIPアドレスが住所なら世界中で重複したらダメじゃない?という疑問が出てきますが、それが許されているのが「プライベートIPアドレス」です。

代表的な範囲は以下です。

・10.0.0.0 ~ 10.255.255.255
・172.16.0.0 ~ 172.31.255.255
・192.168.0.0 ~ 192.168.255.255

これらはインターネットでは使われない前提の住所です。

つまり、

・自分の家の「192.168.1.10」
・世界のどこかの家の「192.168.1.10」

は同時に存在してOKです。なぜなら、外のインターネットからは直接見えないからです。

ルーターが行っている「グローバルIP」への変換(NAT/NAPT)の仕組み

では、どうやってインターネットにアクセスしているのでしょうか?ここで登場するのがNAT(Network Address Translation)です。

たとえば、自分のPC(192.168.60.22)から google.com にアクセスする場合、最初の通信は以下のような状態でルーターに送られます。

・送信元IP:192.168.60.22
・宛先IP :142.x.x.x(google.com)

ただし、この「192.168.60.22」はプライベートIPアドレスなので、そのままではインターネット上を流れることができません。

そこでルーターが、送信元IPを自分のグローバルIP(たとえば 203.x.x.x)へ変換します。

・送信元IP:203.x.x.x
・宛先IP :142.x.x.x(google.com)

つまり、インターネット側から見ると、通信しているのは「自分のPC」ではなく、「自宅ルーター」に見えている状態です。

その後、google.com から返ってきた通信は、まずルーターに届きます。

ルーターは「この通信は元々192.168.60.22から送られてきたものだ」と記録しているため、再びプライベートIPへ戻して、自分のPCへ転送します。

・送信元IP:142.x.x.x
・宛先IP :192.168.60.22

このように、ルーターは「プライベートIP ↔ グローバルIP」の変換を行うことで、家庭内ネットワークとインターネットを仲介しているのです。

VPNがつなぐ「プライベート」と「プライベート」

なぜ「特定のネットワーク」からしかアクセスできない場所があるのか

開発現場でよくある、「VPNに接続しないと見れない」とは何を意味するのでしょうか?

これは、「社内ネットワークからのアクセスしか許可していない」という意味です。

たとえば開発サーバー側で以下のようなアクセス制限が設定されているとします。

・開発サーバー:10.0.1.5
・許可:10.0.0.0/16 のみ(社内ネットワーク)

上述したように、インターネットへ出る通信は、ルーターによって「プライベートIP ↔ グローバルIP」の変換(NAT)が行われます。そのため、自宅PCから開発サーバーへアクセスする際も、サーバー側から見えているのは「自宅ルーターのグローバルIP」です。

しかし、そのグローバルIPは社内ネットワークとして許可されていないため、そのままでは開発サーバーへアクセスできません。

つまり、「VPNをつながないとアクセスできない」というのは、「社内ネットワークの一員として認識されていない」状態だと言えます。

そのため、開発環境や管理画面など、外部へ公開する必要のないシステムを「社内ネットワーク限定」にできるわけです。

VPN(トンネリング)によって「仮想的な社内LAN」に参加する仕組み

上記のようなアクセスを可能にするのがVPNです。VPNをつなぐと何が起きるのかを一言でいうと、自分のPCが「社内ネットワークの一員」になります。

具体的には、VPNに接続すると「10.0.0.25」のようなIPが割り当てられ、開発サーバー(10.0.1.5)から見ると同じネットワークの仲間に見えるわけです。

ここで重要なのが「トンネリング」です。

通信は一度VPNサーバーに送られ、そこから社内ネットワークに流れます。つまり、インターネット上に「見えない専用線」を作っているイメージです。

ネットワークの「境界線」を意識する重要性

ローカル環境、社内LAN、そしてパブリックなインターネット

ここまでを整理すると、ネットワークは以下のように分けることができます。

・ローカル(自分のPC)
・自宅LAN(192.168.x.x)
・社内LAN(10.x.x.x)
・インターネット(グローバルIP)

そしてその間には必ず、ルーターやVPNのような「境界」があります。

ネットワークの基礎知識が、安心して働くための土台になる

この理解があると、例えば以下のような場面で役立ちます。

・「なぜVPNをつながないとアクセスできないのか」を説明できる
・「なぜ社外から見えてはいけない情報があるのか」を理解できる
・「通信がつながらない原因が、自分のPCなのかネットワークなのか」を切り分けやすくなる

普段は意識しづらいですが、私たちが利用しているWebサービスや社内システムは、こうしたネットワークの仕組みの上に成り立っています。

ネットワークの基礎を知ることは、安全に・スムーズに仕事を進めるために非常に重要です。

まとめ

「192.168.x.x」には、「どこまでが同じネットワークなのか」「誰がどこへ通信できるのか」「どこに境界線を引くのか」といった、ネットワークの基本的な考え方が詰まっています。

そしてVPNは、その境界線を安全にまたぎながら、離れた場所同士を同じネットワークとしてつなぐ技術です。

普段はあまり意識することのない分野ですが、この仕組みを理解すると、「なぜVPN接続が必要なのか」「なぜアクセス制限が存在するのか」といったことを、単なる社内ルールではなく、ネットワーク設計やセキュリティの観点から捉えられるようになります。

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さかな

Development事業部フロントエンドエンジニア。東北大学文学部で心理学を学びながらカナダ・モントリオールに3年間居住。帰国後コーディングを独学し、GIGにジョイン。現在はサイト制作のフロント実装や自社サービスLeadGridの開発を行う。最近はAIやインフラに興味がある。