行動経済学から考えるUXデザインとは? ディレクターが徹底解説|東京のWEB制作会社・ホームページ制作会社|株式会社GIG

行動経済学から考えるUXデザインとは? ディレクターが徹底解説

2019-04-02 勉強会

こんにちは。GIGのわいわいです。

先日開催された第26回社内勉強会。今回は初の試みで、GIGのconnpassページ上で10名限定で社外の方も参加できる枠を設けました。

ホームでありながら登壇者のGIGメンバーたちもいい緊張感をもって、ライトニングトークに臨みました。 

今回は、ディレクターの湯屋裕行さんが登壇し「行動経済学とはなにか」「ECサイトやサブスクリプションモデルにおいて行動経済学はどうUXを加速させるか」などについて解説してくれました。

湯屋 裕行(ゆや ひろゆき)ディレクター。2017年4月大手ITベンダーに新卒入社。 クレジットカード会社の会員サイト・ECサイトのコンサルティング、ハード基盤更改PJ、VMwareNSXを用いたネットワーク仮想化PJ、生体認証技術を活用したカードレス決済PoC等に携わる。2018年11月GIGに入社。

当日使用したスライドは以下からご覧いただけます。

行動経済学とは?

湯屋:
行動経済学とは、従来の経済学では説明しきれない人間の経済行動を心理の観点から解明しようとする新しい経済学です。

ここで、湯屋さんから会場に質問が投げかけられました。

湯屋:
ここにコインがあります。コインを投げて白い面が出たら、100万円もらえます。でも反対の黒い面が出たら、50万円を失います。このゲームに不参加の場合は、無条件で20万円が与えられます。あなたは参加しますか?

30人を超える参加者のうち「参加する」と答えたのは2人だけ。あとのみなさんは不参加を選びました。

湯屋:
期待値を計算すると、ゲームに参加した場合は、25万円。不参加の場合は、20万円です。期待値だけで考えると、参加したほうがよいという結論になります。

湯屋:
しかし、50%の確率で50万円を失うなら、ノーリスクで20万円をゲットしたいという思考が一般的ですよね。このように、多くの人は期待値に左右されず、直感的にリスクが小さく、確実な方を選ぶのです。参加すると答えたふたりは、きっとギャンブル好きですね(笑)

湯屋:
このような不確実性における人の選択を数式で表したのが、行動経済学を代表するモデル「プロスペクト理論」です。

サブスクリプションモデルにみる行動経済学

湯屋:
行動経済学によって、サブスクリプションモデルのUXは加速しています。

湯屋:
Amazonプライムを加入している方、多いですよね。しかし、定額制のため、日常的に『Amazonプライムの料金を払っている』と感じる人は少ない。いつの間にか解約せず続けてしまい、利用しないと損だから『もっとプライム・ビデオを観なきゃ』と感じてしまうようになります。そうすると、どんどん生活に密着するサービスになり、結果として企業は利益を得ます。

ECサイトにみる行動経済学



湯屋:
ECサイトの決済画面で『あと◯◯円のお買い上げで送料が無料になります』という表示をよく見かけます。これは『送料無料にできたら得だな』というユーザーの無料選好を利用した事例です。結果的に、ユーザーはもともと買うつもりの金額以上に多くの買い物をしてしまいます。



湯屋:
メルマガの設定欄では、デフォルトで『購読する』にチェックが入っているケースが多いです。チェックを外すのが面倒くさい、手間をかけたくないという人間の深層心理に着目しています。



湯屋:
行動経済学はUXを加速させるポテンシャルがあるものですが、度が過ぎるとユーザーがそこに潜む意図に気づいてしまい、イメージダウンにつながるケースもあるので注意が必要です。

勉強会の後は立食パーティ!



勉強会の後はみなさんお待ちかねの立食パーティーです!



お酒片手に、楽しく意見を交換していました!

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