スマートフォンアプリ開発におけるディレクションとは? ディレクターが徹底解説!|東京のWEB制作会社・ホームページ制作会社|株式会社GIG

スマートフォンアプリ開発におけるディレクションとは? ディレクターが徹底解説!

2019-01-18 勉強会

こんにちは!GIG社員で編集の松竹(しょうちく)です。2018年12月からジョインした、ピッチピチの新入社員です!GIGの一大勢力「華の93年組」の一員なのですが、老けているので誰も信じてくれません。

今は先輩のもとで、編集とは何たるかをイチから学んでいます。このGIGブログこそ一流Web編集者への登竜門だと信じて、全力で取り組みます!

それでは、第23回社内勉強会として行われたライトニングトークの様子をお届けします。 

今回の登壇者は、ディレクターの菅原靖之さん。

菅原 靖之(すがわら やすゆき):ディレクター。アプリ紹介サイト運営会社に勤務したのち、2018年5月にGIGにジョイン。委託元の兼松グランクスでは、『Clipbox QR』をはじめとした新規事業の競合調査・企画・ディレクション・外注管理などに従事。

現在は業務委託元の兼松グランクス株式会社でiOSアプリの開発を行なっています。

今回はその経験を踏まえ、スマートフォンアプリ開発のディレクションを「Web制作のディレクションとどう違うのか」という視点から解説してくれました。

当日使用したスライドは以下からご覧いただけます。

スマートフォンアプリ開発におけるディレクション from GIG inc.

アプリ開発の流れ

まずはアプリ開発の一般的な流れを説明。それぞれの段階で大切なことを教えてくださいました。

  1. 企画
  2. 要件定義
  3. デザイン
  4. 開発
  5. 検証
  6. 申請
  7. リリース

1. 企画

菅原:
企画段階でディレクターがすることは、

  • 企画背景の理解、整理
  • 競合調査
  • 特徴の検討
  • マネタイズ方法の検討
  • 企画書作成(できれば簡単に画面遷移図とワイヤーフレームも作る)

の5つです。

菅原:
企画書を作成する際には、

  • どのような目的のアプリか
  • どのようなターゲットを狙うのか
  • どのような機能にするのか

といった要素を細かく決定し、要件定義に落とし込むことが大切になります。

2. 要件定義

菅原:
要件定義段階ですることは、

  • 企画内容の要約
  • 機能・仕様の決定
  • 担当者振り分け
  • 開発、制作スケジュールの決定
  • 使用ツールの選定〜決定

の5つです。

菅原:
機能や仕様、バナー広告を入れる位置などはデザインに大きく影響するので、要件定義の段階でほぼ確定させておく必要があります。

3. デザイン

菅原:
デザイン段階ですることは、

  • 機能のデザイン化
  • 細かな仕様の決定〜仕様書の作成
  • チュートリアルのデザイン制作
  • 申請用素材の制作

の4つです。

菅原:
細かな仕様が決まったら、各画面のレイアウト・機能・画面遷移などを指定する「画面仕様書」を作成します。デザインが確定すると、ようやく開発に入ります。ちなみにデザインサンプルの共有には、デザインツールのFigmaを利用しています。

菅原:
アプリの本機能だけでなく、チュートリアルのデザインやApp Storeに申請するための素材も同時に作っていきます。 

4. 開発

菅原:
開発段階ですることは、

  • 機能の開発
  • 仕様の最終調整

の2つです。開発には、プロジェクト全体の工数の半分以上が費やします。

5. 検証

菅原:
検証段階ですることは、

  • DeployGateを使って検証端末へインストール
  • デバッグ・修正
  • ヘルプ内容の決定
  • 翻訳

の4つです。

菅原:
検証段階では、DeployGateを使って検証用端末にインストールし、デバッグしていきます。シンプルな動画撮影・加工用アプリでも、検証項目は400を超えることが多いです……。

6. 申請

菅原:
申請段階ですることは、

  • 申請用素材(ストアキャプチャ、詳細テキスト)の用意
  • ストア担当者対応

の2つです。検証して問題がないことが確認できたら、ようやくApp Storeに申請を行います。

菅原:
一般的には審査に2〜3日かかりますが、場合によっては1週間〜1ヶ月かかったり、逆に1日で審査が通ったりと、一概には言えません。App Storeの対応は全て英語で行われるため、英語が苦手だとここで苦労します。

7. リリース

菅原:
リリース段階ですることは、

  • 問い合わせ対応
  • 次回アップデート内容の検討

の2つです。

菅原:
申請が通って、念願のリリースとなります。しかしリリースはゴールではなく、あくまでスタートラインに立っただけです。問い合わせ対応と、次回アップデート内容の検討が始まります。

Webディレクションとの違い

菅原:
iOSアプリとWebでのディレクションの違いは、次の5点です。

  • App Storeの存在
  • ASO(App Store Optimization)
  • スマホアプリだけであればPC版を作る必要がない
  • OS更新時の対応など、細かなアップデートが必要
  • 実機での確認・検証が必要

菅原:
工程上の大きな違いは、『App Storeに申請しなければいけない』というところです。審査基準が明らかになっていないのが厄介なポイントです。

菅原:
逆に似ているところがASO。WebサイトにおけるSEO(Search Engine Optimization)と同じように、App Storeでも検索上位をめざしてタイトルや説明文に入れるキーワードを考える必要があります。 

ディレクションで気をつけていること

菅原:
とにかくわかりやすい言葉で伝えることを心がけています。

と言って、菅原さんが紹介したスライドがこちら。あれ、どこかで見たことある気が……? 

菅原:
このように、ビジネスやITの業界では横文字やカタカナ語が多用されがちです。それで伝わりやすくなればいいですが、そういうわけではありません。共有できる言葉を選んでディレクションするようにしています。

ディレクションについて非常にわかりやすい講義となりました。

勉強会のあとは……お待ちかねの食事会!

勉強会のあとは参加者で食事を囲むのがGIG流。もはや恒例となった、シェフによる出張料理が振舞われました!(私は今回初参加なのでワクワク!)

トナカイの格好で現れたシェフ。すっかりGIG社員とも顔なじみです。

用意された料理はローストチキン。おいしそうな写真ですよね。もちろんおいしかったです。こんなおいしいものが食べられるなら毎日勉強会でもいいですね。

新入社員から見て、勉強会からの食事会という流れの中でフラットに情報を共有でき、かつ食事にも手を抜かないGIGは素晴らしい環境だと感じました。

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