ゼロから始めて日経・Forbes・Yahoo!ニュース他多数に掲載! メディアに取り上げられるための調査リリースの考え方【上流設計編】|東京のWEB制作会社・ホームページ制作会社|株式会社GIG
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ゼロから始めて日経・Forbes・Yahoo!ニュース他多数に掲載! メディアに取り上げられるための調査リリースの考え方【上流設計編】
2026-10-28 制作・開発

GIGの事業企画 / マーケティングのT.Yです。
昨年、社長より「調査リリースって作れますか?」と1本のリクエストをいただきました。私は、これまで数多くの顧客理解調査を経験してきました。しかし、メディア掲載を目指した調査は経験がなく、どうしたものかと頭を抱えました。
調査実施から一年経った今、日経新聞をはじめ、Forbes JAPAN、HRzine、ITmedia、Yahoo!ニュースなど、数多くのメディアに掲載いただいています。調査設計のなかで見えてきたのは、調査テーマは社会のトレンドと自社サービスとの「重なり」が重要だということ。そして調査の深掘りには、自然科学論文の作り方が応用できることです。
本記事では、上記の実例を元に、メディア掲載を狙うための考え方をお伝えします。
T.Y:名古屋大学および同大学院卒。外資バイオテック企業でマーケティング責任者として、市場分析からGTM戦略策定、競合分析、プライシングまで一気通貫したマーケティング施策を立案・実行。シェア率0%から国内シェア1位/2位/4位の商品群を育てた経験を持つ。フリーランスを経て現職。
調査レポートのメディア掲載実例とその効果
調査方法をお伝えする前に、まずは掲載実例を共有させてください。
(※閲覧には会員登録が必要な媒体も含まれます。ご容赦ください。)
◾️フリーランスから正社員へ、AI台頭で回帰の動き 企業も積極採用
日経新聞

◾️フリーランスから正社員へ 静かに広がる「トランジション採用」の実態
Forbes JAPAN
◾️新たな採用手法「トランジション採用」は企業・フリーランス双方にメリット GIG調べ
AdverTimes(宣伝会議)
◾️7割以上の企業がフリーランス経験者などを正社員として採用する「トランジション採用」に積極的—GIG調べ
HRzine
他にもITmediaやYahoo!ニュースなど、さまざまな媒体に自社調査を引用いただきました。
メディア掲載との因果関係は説明がしきれないのですが、AI検索による流入で自社が運営しているフリーランスマッチングサービス『Workship』における、フリーランスの登録数も大幅に伸びています。

【月間登録者数が1.5年で400名→1,000名に】Workshipが実践したAI検索最適化の取り組みと成果を大公開
また今回の調査では、あるキーワードをターゲットとしたのですが、メディアでの掲載が続くにつれ、Google検索で上位20記事中13記事までもが自社関連記事になっていたこともあります。
調査リリースはメディアに掲載されやすい
私が今回、メディア掲載を狙って実施した調査は3種類です。たった3種類でも上記のメディアに取り上げていただきました。
じつは、調査リリースはメディアに取り上げられやすい施策です。プレスリリース配信サービスのPR TIMESによると、プレスリリースの配信数は、月間で約4万2000件(PR TIMESより算出)、毎日1,400件にも上ります。つまりメディアにこの情報の海のなかから、自社の情報を選んでもらう必要があるのです。
一方、メディアも新しいトレンド等を記事にする際、独自に裏付け情報を探しています。数字で示せる調査があれば、その記事の説得力が増すためです。ある記者の方に「どうやって弊社の記事を見つけたのですか」と伺ったところ、「検索で」とおっしゃっていました。記者は、記事の裏付けとなるデータを自ら検索して探しているのです。その情報が自社にしかないとしたらーー。必然的に自社の情報は引用されやすくなります。
調査リリース作成のメリットは他にも
調査リリース作成のメリットは、メディア掲載以外にもあります。
| 権威性 | その分野の一次情報を持つ企業として認識される |
| マーケティング・営業への転用 | ホワイトペーパー、セミナー、提案資料、メルマガ、自社オウンドメディアの記事など多数の媒体に展開できる |
| 営業対象リストになる | 自社リストに調査する場合は、「相談したい」などの項目を設けることで営業対象リストも作れる |
| AIからの流入 | 複数のメディアに掲載されることで、AI Overview(AIO)やAI検索の回答で自社情報が参照されやすくなる |
このようにメディア掲載だけでなく、自社事業全体に効果のある施策が「調査リリース」なのです。
メディアに掲載される調査レポートの作り方
ここまでは調査リリースのメリットについてお伝えしました。そしてここからどうやって作るのかについてお話しします。
調査リリースを作る上で重要なのが、次の2点です。
1. 調査テーマ - 社会のトレンドと自社サービスの重なり
2. 設問設計 - 調査の独自性をどう創るか
この2点について、自社事例を交えながらご紹介します。
1.調査テーマ - 社会のトレンドと自社サービスの重なり
メディア掲載を目指すのであれば、最初に調査テーマを選ぶ必要があります。世間で騒がれているテーマでなければ、耳目を集められないためメディアは取り上げてくれません。
たとえば、2024年にお米の値段が大幅に上がった際、メディアは連日、お米に関するニュースで持ちきりでした。このタイミングでは、お米と接続した広報活動が多く見られました。世間の関心に近いテーマは、取り上げられやすいからです。メディアは世間の関心がないテーマは取り上げてくれません。
また、なぜ「自社が」その調査をやるのかという理由も重要です。たとえばサイト制作とその後の集客・採用支援をメインとしているGIGが、当時お米に関する調査を実施すれば、メディアには取り上げられたかもしれません。ただ掲載されてもメリットがないため、お金もリソースも無駄になってしまうだけです。
このように調査テーマを決める際は、社会のトレンド × 自社のサービス、この2点が重なる領域を探す必要があります。
GIGがどのような流れでテーマを決めたか
次に自社事例を共有します。まず、社会的関心と自社サービスの重なりを考えたうえで弊社が設定したテーマは、「フリーランスの正社員化」です。このテーマにした理由は主に2点あります。
1点目は、生成AIの台頭によって、フリーランスの業務内容に変化があったり、危機感が生まれつつあったこと。そのうえで、Xで正社員化が増えているという話もチラホラ出てきていたこと。
2点目が、自社がフリーランスの新しい働き方としてトランジション採用(フリーランス経験者の採用)を推進していたことです。弊社のフリーランスマッチングサービス内でマッチした方が、正社員になる事例も少なくありませんでした。

2. 設問設計 - 調査の独自性をどう創るか
広報のテーマが決まれば、次は調査レポート自体のテーマを考えます。
アンケートの設問を作る作業を設問設計と言いますが、設問設計前に私は以下の4点を実施しています。
STEP1. 他社調査レポートの調査
STEP2. 未知情報と既知情報を整理する
STEP3. 調査で伝えたいことを設定する
STEP4. プレスリリースの仮タイトルを決める
この流れで設問を設計すれば、メディアに載りやすいのではと感じています。というのも、フリーランスと正社員に関する調査は、ここ数年でも少なくとも10本以上がリリースされていました。そのようななかでメディアに掲載いただくには、やはり独自の情報や切り口が必要だと考えています。上記の4つは、独自性を創るために私がやっていることです。
さて、具体的な手法をお伝えする前に、少しだけ私の背景を紹介させてください。「ん?今それ必要?」と思われている方がほとんどだと思いますが、この背景をお伝えすると調査手法が理解しやすいかと思います。私は大学・大学院で生命科学を学び、その後10年間ほど同業界でマーケティングに従事していました。その間読んだ論文は数百を下りません。
生命科学ひいては自然科学の論文を書く際には手順があります。
1.すでに同じ研究がされていないかを徹底的に調べる
2.分かっていることと、分かっていないことを整理する
3.仮説を立てる
4.実験し、証明する
お気づきかもしれませんが、私は自然科学における論文執筆手法を調査レポートにもち込んでみただけなのです。
STEP1. 他社調査レポートの調査
まずは調査対象の研究から始めます。他社調査を集めるフェーズです。
具体的には、他社より発表されている調査レポートを片っ端から集めるだけです。Claude Code等で集めてもいいですが、余計な調査レポートも引っ張ってきたり、周辺情報が目に入ったりするので、並行して自分でもレポートを検索することをお勧めします。できれば、関連する調査は全て収集してください。
STEP2. 既知情報と未知情報を整理する
集めてきた他社レポートを全部読みます(リソースの許す限り)。調査1つ1つに対して、調査対象者、調査人数、調査内容、質問内容、回答、サマリ等を読み込んで、違和感や深掘りできるポイントがないかを読み込み、調査目的のタネを探します。
たとえば、以下は自社が2024年に実施した調査です。

この調査を読み込むとすると、各項目に対して
・戻りたい、なってみたい(21%) - なぜそう思うのだろう?
・なるか、迷っている(14%) - 迷う理由はなぜなんだろう?
・戻りたいと思わない(58.7%) - 2024年だから?今はどうなんだろう?
・N=143は、登録するフリーランス人材が対象だけど、専任なんだろうか?兼業なんだろうか?もしくは1社だけとの契約なのかな?
と、調査したい内容が多数出てきます。
さらに「戻りたい、なってみたい(21%)」だけでももう一段階、掘り下げることができます。たとえば、
・戻りたい理由にAIは関係あるのかな?
・職種(エンジニア / デザイナーなど)によって差はあるのかな?
・何が不安もしくは何に期待しているから正社員になりたいのかな?
・フリーランス経験は何年なのかな?
・戻ってやりたいことはフリーランス時代と相関するのかな?
・年齢との相関はあるのかな?
・年収は上がるのかな?下がってもいいのかな?
などです。
このように読み進めていくと、すでに調査結果がある(既知の情報)ものと、そうでないもの(未知の情報)が徐々に見えてきます。
繰り返しになりますが、メディアが言いたいことの「裏付けとして」自社の調査を使ってもらうので、どういう調査があればその裏付けになるのかも考えながら、情報を既知と未知に整理していきます。
STEP3. 調査で伝えたいことを設定する
次に、調査で何を伝えたいのかを明確にします。
STEP2(未知情報と既知情報を整理する)で他社の調査を読み込むと、気になる項目が大量に出てきます。ただそれらを脈絡なく聞いてしまうと、調査に回答する人の混乱を招くだけでなく、プレスリリースのタイトルを設計しにくいため、記者にも届きにくくなります。(私の失敗経験ですが、調査項目が増えると回答の精度も落ちます。)
そこで「この調査で伝えたいこと」は何かを設定します。たとえば昨年実施した調査では、フリーランスに対して以下のことを聞いています。
・正社員化のオファーを受けたことはありますか?
・オファーがあったらどうしますか?
・正社員化してもいい条件はなんですか?
つまり、メディアに対して「正社員化のオファーって結構あるよ」ということを伝えたいと思って作っています。
さらに言えば企業に対しても、「オファーって特別なことではない」「オファーされたフリーランス側の気持ち」「フリーランスが求める条件」を伝えることで、オファー量の増加や採用条件や制度の調整を促していたりもします。
STEP3-1. 伝えたいことが設計できないときは
とはいえ、自社のサービスと遠くなればなるほど、手元に情報がないので設問設計は難しくなります。実際、私も「この調査で何を伝えたら......」と悩むことがよくあります。その時は、定性調査がおすすめです。具体的にはクラウドワークスやランサーズで、自分が疑問に思っていることを聞いてしまえば良いのです。
たとえば、フリーランスの正社員化についてアイデアが浮かばない場合、
【フリーランスの方へ】正社員化したいと思いますか?もしそうでない場合はなぜですか?
といった直球の質問を投げかけることで、フリーランスが何に悩んでいるかがイメージできるようになり、結果的に上手く設問が作れるようになったりもします。(330円ぐらいで10〜15回答ぐらいを得られるので私は多用しますが、熱が乗った回答を得るにはセールスライティングの素養が求められる気がします。)
STEP4. プレスリリースの仮タイトルを決める
私は設問設計前に、プレスリリースのタイトルを3つほど考えます。じつは弊社では、1つの調査に対して2〜3つのプレスリリースを出しています。
これは、調査にはやってみないと分からない側面があるからです。また調査には多くの場合予算がかかるため、簡単にはやり直せません。
もし目玉となる質問の回答が1つしかなく、その回答が「思ってたのと全然違う!面白くない!!」となってしまったら、その調査リリースをメディアに見つけてもらうためのタイトルを作るのが難しくなってしまいます。
そのため、プレスリリースの目玉となるような設問を2〜3個調査内に入れることを、保険の意味でも重要視しています。
たとえば先ほどのフリーランス向けの調査でも、以下の2つのプレスリリースを1つの調査リリースから作成しています。


メディアによって取り上げたい裏付け情報は異なります。そのため、目玉を複数用意しておくことで、媒体ごとに異なる切り口で取り上げていただきやすくなるのです。
まとめ
本記事では、メディアに取り上げられる調査リリースの上流設計についてお伝えしました。ポイントは次の2つです。
・調査テーマは「社会のトレンド」と「自社サービス」が重なる領域から選ぶ
・設問を作る前に、他社調査を読み込んで未知の情報を見つけ、伝えたいことと仮タイトルを決めておく
そのなかでも重要なのは、みんなが「なんとなくこうかな」とは思っているけど、裏付けのない未知の領域の調査データを作ることです。
そのためにも大変地味ではありますが、他社調査を片っ端から収集し、それらを徹底的に読み込むことです。何が新しい情報なのかを自身で見極める目と、そこから導き出した独自情報がなければ、メディアに自社調査を取り上げてもらえる理由がありません。
さて、もともと設問設計手法を書こうと思って始めた記事ですが、設計前の手法だけで規定の文字数を大きく超えてしまいました。もし本記事が好評であれば、設問設計の具体的な手法なども執筆するかもしれません。
またもし設計が難しいという場合は、ぜひ株式会社GIGにご相談ください。GIGでは、本記事でご紹介したような調査リリースのノウハウを基に、各企業様のサービスと世の中の関心の「重なり」から設計した設問設計や調査リリース / プレスリリースの作成を一気通貫でサポートし、貴社の広報活動をご支援します。
株式会社GIGは、コーポレートサイト・採用サイト・ステークホルダー向けサイトのリニューアルや、企業理解を踏まえた情報設計、サイトリリース後の運用伴走支援がそろったデジタルコミュニケーション企業です。
・制作実績1,500社以上
・サービス利用継続率98%以上
・「Web制作会社」Google検索 1位獲得率55.8%
・AWS公式Technology Partner認定
・ASPICクラウドアワード先進技術賞受賞
ブランド表現と更新しやすさを両立したサイト設計と、公開後も改善し続ける伴走支援が強みです。
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名古屋大学および同大学院卒。外資バイオテック企業でマーケティング責任者として、市場分析からGTM戦略策定、競合分析、プライシングまで一気通貫したマーケティング施策を立案・実行。シェア率0%から国内シェア1位/2位/4位の商品群を育てた経験を持つ。フリーランスを経て現職。


